ストーリーにはあまり関係はないのでとばしてもらってもかまいません。
それではどうぞ。
お燐side
あたしは猫である、もっとせいかくに言うと火車であり名前もある。それどころか人型に化け、そのときはしゃべることもできる。 そこらへんの猫とはちがうのである。
そしてあたしのかい主のさとり様がなにやらうれしそうにしている。
はなしを聞くところによると"しちゅー„なるものを作るらしい。
さとり様のご飯はどれもおいしいのだが洋食は初めてだ。またあのおいしい"お肉„はでるだろうか?
なんだろうな~ ただの猫のときはそんなに好きでもなかったのになー。
さとりside
さて、こいしにもああ言ってしまったしシチューを作りますか!
しかし洋食を作るとなると大きな問題が立ちはだかる。
材料だ。 ここは幻想郷、すなわち日本 ただでさえ鎖国しているような国だったのに幻想郷という壁が大きく物流を妨げる。なので代用するしかないのだ。
幸い具材はだいたいある。人参、ジャガイモ、玉葱、茸類、などだいたいある。
しかし!どうしてもブイヨン、フォンドボー、ワインは手に入らない。ついでにいうなら牛肉も貴重だ。
なのでブイヨン、フォンドボーは鰹と昆布、そして茸の合わせだし、ワインは酒で代用する。
······また機会があったら条件に入れてもらおう。
そして肉だが、 これは問題ない。
たとえ牛肉が貴重だとしても"妖怪の中で„流通している肉がある。
人肉だ。 正直家にはあまりいいものが来ないのだが、シチューなどの汁物になれば話は別だ。
基本、家には中年の女性の肉がとどく、当然脂身が多くあまり好まれてない。
しかし汁物に入れて調理することによって油分と食材がうまく混ざり全く別物になる。
私たち覚は感情というか心というかそういった物を喰らうのであまり肉は食べなくてもいいのだが、こればかりはやめらない。もっと本を解読してレパートリーを増やさなければ。
さぁ楽しい料理の時間だ。
こいしside
いつぶりだろう。一緒に料理をするのは、
お姉ちゃんの料理はおいしい、だから自然とまかせっきりにしてしまったがこうやって料理するのも楽しいものだ。
しかしお姉ちゃんは食へのこだわり、もっと言うと洋食へのこだわりがすごい気がする。
何てったって自力でパンを作ってしまったのだ。あの、うどんや素麺とも違った小麦の風味ど独特の食感は好きだ。
完成したのがうれしずぎで小躍りしてたお姉ちゃんが今でもまぶたの裏に見える。
おっと、余計なことを考えてたら睨まれてしまった。なにかぶつぶつ思っているがそんなことはかんけいない。
私の目は涙をせき止めるので忙しいのだ。なんで玉葱は第三の目にもしみるのだろうか?
おかげで思ってることがよく分からないし開けっ放しなので本来の目より痛みが強い。ああーもう。
はぁなんとか具材は全部終わった。あとはお姉ちゃんの腕のみせ所である。あとはよろしく~
一時間ほど後
待ってました。いやー何年ぶりだろう、ミルクやだし、そして香ばしい小麦のいい匂いがする。
目の前には大きめに切られた具材がゴロゴロとある。まぁ切ったのは私だし私の好きな大きさなのだが。
そしてシチューの白に鮮やかな人参やブロッコリーが食欲をそそる。
お燐ももう待ちきれないようだ。
では、「「(いただきまーす。)」」
さっそくジャガイモを口に運ぶ。 ホクホクとしていながらもねっとりとした甘さが口に広がる。
やっぱりだしをみっつも合わせているおかげか随分と旨味がつよい。肉もいい脂をだしている、コクが深い。
それにしてもよっぽど死ぬ前に絶望を味わったのだろうかこの肉は、今回はあたりだ。
(わーいミルクだー!! っアッツイ、あーよく冷まさないと。やっぱりこの肉おいしいなー。)
どうやらお燐にも好評だ、思考があっちこっち飛んでいる。だけどまぁ 人肉たべさせてたらこうなるよねぇ
よく余ったものをペットにあげてるからそのうち全員お燐みたいになるかも。
お姉ちゃんも今回の出来には満足してるらしい。
「さとり様、こいし様 これすっごく美味しいです。(みんなにも分けてあげたいなぁ)」
「ふふっ、そう言ってもらえると作ったかいがあるわ。あとまだまだ余りはあるから心配しなくても大丈夫よ。」
「やっぱり肉がいいよね、肉が。」
「そうね、今回はあたりだったわね。」
「さとり様ー さっそくみんな分けてきます。」
こうして我が家には珍しく騒がしい夜が過ぎて行った。
人肉のくだりがなかったらかなりほのぼのした話だと思います。
幻想郷では人肉は定期的に妖怪に配給されているという設定です。
妖怪に飼われているだけでなく人肉をあたえていれば妖怪化するのも随分早くなると思います。
またすぐに投稿すると思うので次話もよろしく。