愛しい瞳   作:シーマイル

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2 八雲紫の交渉術

 あの後、藍と一通り対策は練った。これで対等に交渉ができるはずだ。

 だめだったらどうしようもない。

「さて、ここか。」

 目の前には小屋とも家ともなんともいえない建物がある。そして

「この動物たちはペットでいいのか?」

ネズミやりす、果ては鹿のような中型の動物までいる。しかもなんか妖怪化しかけている。

とりあえず

「もしもぉ~し 古明地さんのお宅ですかぁ~」

「·····どなたでしょうか?」

中から暗いトーンの声が聞こえた。そして戸が開かれるとそこには

「えっ?」

なんともいえない風貌の少女がいた。

あれ、第三の眼って額になかったっけ?

何で触手に絡まっているのだろうか、 

「··出会い頭から失礼な人ですね。

これは触手ではなく管ですから、絡まっているワケじゃありません。」

「正直どっちもあんまり、」服とかどうやって着てるんだろうか?

「私が言えることではないですが、よくそんなことを思えますね。」

何分性分なもので。それにしても本当に伝わるのかぁ。

「会話をおこたらない!!能力で遊ばないで下さい。」

出会って一分もしないうちに怒られた、童女に。

「·····幼女と思われなかったぶん良しとしましょうか、それでも十分酷いですが。」

許してもらえt

「許してませんからね。」

間違いなくこの気迫は妖怪のものだ。どうしよう?

「それより私になんの用でしょうか?

退治しに来たのですか?それとも心を喰われにきたんですか?」

「あぁ、ええとすみません 私は覚であるあなたがたの力をかしてもらいたく参りました。」

 

 

さとりside

「力··ですか。この忌み嫌われた。」

「はい 少々長い話しになるので上がらせてもらえませんか?」

「·······いいでしょう」

「では失礼します。」(思ったより中は綺麗だなぁ)

「ええ、ペットたちの世話もありますからね 小まめにしておかないと。

なにか苦手な動物とかいますか?」

「いえ、そんなことは。むしろペットは欲しいくらいです。」

「·········」

(にしても猫や鳥が多いなぁ よくしつけられている。)

「では、こちらでお待ち下さい。お茶くらい出しますよ。」

「頂きます。」

数分後

「では、私の力を借りたい理由を教えてもらいましょうか。」

「ええ、いいですよ。まず理由ですが今地底では大きな異変が起こっています。」

「·······」

「怨霊が湧き出し、地底は妖怪の住めるような場所ではなくなっています。」

「それで?」

「ここであなたの、覚の力が必要となってきます、あなたたちは唯一怨霊に対抗できる妖怪

そこにいるだけで鎮めることができます。

知っているとは思いますが地底と地上の妖怪は行き来ができません。

そこであなたがたの····

‹おかしい。相手の思っていることがよく分からない。

なんというか、ダブって聞こえるというか思考が次から次へと湧き出てくるような、

まさか。›

·····なのであなたがたの力が、」

「ちょっといいですか?」

「はい、何か解らなかった所でも?」

「いいえ 一つ確認を。

私が今話しているのはあなたですか?」

「····一体なんのことでしょう。」

「いいえ、別にいいんですよ。今のその間で解かりましたから、博麗霊歌さん。」

「·········」

「そうですよね、八雲紫さん。」

 




どうでしょうか?
叙述トリックを使ってみたのですがうまくいったでしょうか?
一応書いておきますが博麗霊歌は霊夢の数世代前の巫女という設定で今後はほとんど登場しない予定です。
あくまで妖怪の中の話であり巫女はあまり介入しないようにしたのですがこの話を作ろうとしたらどうしても人間が必要になってしまいました。
ではまた

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