自由な黒猫魔導師の野良猫生活   作:軍曹(K-6)

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闇の書より先にがっつり介入する方を思いついたので、書いてみる。


第十六話 次元世界の殺し屋“金色の闇”(仮称)

と、言うわけで。俺ことトレイン=ハートネットはアリシアのお願いを聞いて、遂行するために現在、主人公達がいる温泉旅館の近くにいます。

 

魔力の奔流がスゴいスゴい。語彙力どこ行った。

 

・・・うん。なんて言うか。ねぇ。とりあえず、原作通りに事は進んでるみたいで良かった良かった。

 

でも、彼女達なんで和解してるのん? いつの間にオリ主がいるのん?

 

 

《・・・何かあったんでしょう》

 

 

ま、まぁ。そうなんだろうけどさ。さて、じゃあ姫っち。介入準備はオッケー?

 

《もちろんです》

 

んじゃあ、行きますか。

 

 

 

―――時間はさかのぼって。

 

(どうしよう、このままじゃ皆・・・・・・皆死んじゃう。私が、私が何とかしないと!)

「フェイト! ダメだよ!」

 

 

フェイトはジュエルシードに向かって走り出していた。例え自分の体がどうなっても良いような。そんな捨て身の状態で。

すると、ジュエルシードが鈍く光り、フェイトのほうを見た・・・・・・ような気がした。

 

 

「あ・・・」

 

 

恐らくジュエルシードは攻撃を開始する。さながら同型の使徒のように。

バリアジャケットじゃ、防げない。近づいてしまっているフェイトはきっと助からない・・・。

 

だが、いつまで経っても攻撃は来なかった。

その代わり、フェイト達の目の前でジュエルシードが放つ魔力が細切れになって霧散していった。

 

 

「い、一体何が・・・・・・?」

 

 

ユーノが声を出したが、誰も答えることが出来なかった。誰も、何が起こったか理解出来ていなかったから。

 

上に弾かれたジュエルシードが落ちてきて、彼女達より背の高い、全身黒ずくめの女の子の手に収まった。

 

 

「目標の確保完了」

 

「「「「?」」」」

 

「しかし・・・この大きさのどこにあれだけの魔力を内包する場所があるんでしょう・・・? 次元震まで起こしかけてましたし・・・

 

 

首を傾げながらジュエルシードを眺める女の子の片手には大きな日本刀が握られていた。

 

 

「お、お前何者だ! それをどうするつもりだ!」

 

「・・・? おや、まだいたんですか。これをどうするつもり? 何故貴方にそんな事を教えなくてはならないんですか」

 

「そ、それは危険なものなんだ! 僕はそれを管理局に届ける義務がある!」

 

「管理局・・・。はぁ、別に私はなんとも思いませんね。ただ、私は依頼をこなすだけなので」

 

「い、依頼だって!? ロストロギアの不正所持は犯罪だぞ!?」

 

「ですから私は依頼でこれを集めているだけです。あなた方に私がとやかく言われる理由はありません」

 

「あ、あの~、それはユーノ君のものだから返して貰えませんか?」

 

 

なのははその少女に警戒心を抱かなかったのか、無防備に杖をおろした状態で歩み寄る。

 

 

「ダメ! なのは!」

 

「え?」

 

「くっ!」

 

 

フェイトがなのはに飛びかかり地面に押し倒した。瞬間。先程までなのはがいた所を光弾が通過した。

 

 

「て、手が銃口に・・・・・・!?」

 

「いきなり何をする!」

 

「依頼の邪魔をされそうだったので。依頼主からも邪魔をするものは消して良いと言われています。それと、あなた方は敵に今から攻撃しますと馬鹿正直に伝えるんですか?」

 

「だ、だったら自分がやられても文句はないよな!」

 

 

オリ主(1)が何故か少し躊躇いながら魔力弾を放つ。

が、少女が軽く振った刀が振れた瞬間、元からなかったように、消えてしまった。

 

 

「私は依頼を完遂するだけです。邪魔をしないでください。・・・・・・あなた方もジュエルシードを持っているようですね。穏便に渡すのと、無残に殺されて奪われるの、どちらがお好みですか?」

 

「そんなの、どっちもいやに決まってるでしょ! バインド!」

 

「む」

 

「拓也!」

 

「おう!」

 

「サイクロンバスター!」

 

「アイシクルストーム!」

 

 

オリ主(2)とオリ主(拓也)。二人の砲撃魔法が少女を呑み込み、爆発した。その魔力はオリ主らしく、巨大だった。

 

 

「やったか!?」

 

 

煙が晴れると、そこには。左手で巨大なシールドを持った少女が立っていた。

盾は一瞬にして消えてしまったが、魔法のシールドではなかった。

 

 

「そんな!」

 

「覚えておいてください。「やったか!?」(それ)は敵復活フラグというものです。メア・カノンバスター」

 

 

少女の手が砲口に変身し、そこから金色の魔力弾が放たれ、オリ主2と拓也を襲った。

 

 

「うわあああああ!」

 

「きゃあああああ!」

 

「智香ちゃん! 拓也君!」

 

(くっ! バルディッシュがあれば!)

 

「実力者二人は消えました。デバイスもなしでやるつもりですか?」

 

「まだ!」

 

「あたしたちがいるだろ!」

 

「アルフ! ユーノ!」

 

「ここは僕達で時間を稼ぐ! なのはとフェイトは逃げて!」

 

「そういうこと! 行くよ! はあああ!」

 

 

アルフの攻撃を、少女は簡単に止めて見せた。

 

 

「元気なのは良いですが。少しアニメなどに感化されすぎです。殴る時に声を出す必要はありませんよ」

 

 

中学生ぐらいの女の子の拳で衝撃波が生まれたのを、彼等は初めて見ただろう。

 

 

「「アルフ!」さん!」

 

「チェーンバインド!」

 

「む」

 

「なのは! フェイト! 今の内に!」

 

「今の内に、なんですか?」

 

「そんな!」

 

「おやすみなさい」

 

「させるか! ラウンドシールド!」

 

「ムダです」

 

 

少女が振るった刀は防御魔法をあっさりと二つに切断してしまった。

 

 

「なっ!」

 

「さて、どうしますか? 言っておきますが、私は容赦しませんよ」

 

 

少女の持っている長い刀がフェイトとなのはの前に突き出される。

彼女達はは感じたこのとのない恐怖に立ち上がることも出来ずに、お互いにしがみついているだけだった。

 

 

「大人しく渡してください。それであなた達の命は救われるんです」

 

「・・・・・・ゃだ」

 

「ッ。渡してください!」

 

「・・・・・・いやだ!」

 

「・・・そうですか。では、あなた方の魔力を切ることにします」

 

「「?!」」

 

(魔力を・・・切る!?)

 

「私が先程からふるっているこの刀はその名を『心渡』。その切れ味の良さから普通の物質は切ることが出来ません。・・・しかし、魔法や魔力なんかは簡単に切り裂くことが出来るんです。別名“魔力殺し”」

 

「い、やだ・・・。お願いします・・・!」

 

「なら、ジュエルシードを渡してください」

 

「そ、れは・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・ハァー」

 

 

少女は思わずといった様子ため息をついた。

 

 

「良いでしょう。私もそこまで鬼ではありません。次のジュエルシードの発動まで猶予をあげます。ジュエルシード全てを大人しく渡すか、魔法の使えない一般人になった上でジュエルシードを奪われるか、良く考えておいてください」

 

「「え」」

 

「では」

 

「ま、待て! お前は何者だ!」

 

「私ですか? 私は・・・金色の闇。その名が一番浸透しています」

 

 

そう言い残し、転移魔法で姿を消した金色の闇。でも

 

 

「助かった・・・の?」

 

「うん。でも・・・次現われたら・・・」

 

 

 

ところでオリ主さん。あなたは誰なのん?




三人称視点でいつか書き上げなくちゃいけない気がする。

オリ主登場編はもうちょっと待ってください。過去の話ですしお寿司。

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