艦これで〇〇が〇〇を隠し持っていたシリーズ。   作:哀餓え男

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霰の限定グラに狂喜乱舞している今日この頃。

明日はクリスマスイブですね。



続 ビス子「プリンツが「駆逐艦に○○させる方法」と言うタイトルの本を隠し持っていた」

ビス子「プリンツがぁ、プリンツが怖いぃ!」ガタガタ

 

プリン「誤解だから!誤解だから!」

 

ビス子「信じてたのにぃ!」ブルブル

 

プリン「やめて!」

 

プリン「ご、誤解なんだよ!」

 

ビス子「そうなの……?」

 

プリン「うん」

 

ビス子「じゃああの本、あなたのじゃないのね?」

 

プリン「いや、それはまぁ、私のなんだけど……」

 

ビス子「あんまりよぉ! 信じてたのにぃ!」ガタガタ

 

プリン「ほ、本気で信じてたの!?」

 

ビス子「あの、私も年頃だから、そろそろ貰えなくなるかな?とは思っていたけど……」ビクビク

 

プリン「……うん」

 

ビス子「毎回、私が欲しい物と微妙に違う事も、うっかり間違えたんだろうなくらいに思ってたわ……」ブルブル

 

プリン「……あの、姉さま」

 

ビス子「な、何!?」ビクゥッ

 

プリン「そ、その大きい赤い布は何?」

 

ビス子「靴下よ!見てわからないの!?」

 

プリン「わかるわけないでしょ!?姉さまと同じくらいの大きさじゃない!」

 

ビス子「今年は冷蔵庫をお願いしたんだもん!」

 

プリン「くれないよそんなの!どうせビールしか入れないでしょ!?」

 

ビス子「部屋に冷蔵庫が無くて不便だってでしょ?だから『サンタさんサンタさん。今年は外寸W.685 × D.639 × H.1798で内容量は合計405L/冷蔵室236L冷凍室64L野菜室89Lアイスルーム16Lのama〇anaの冷蔵庫』をくださいってお願いしたの!」

 

プリン「それって20万円以上する奴だよね!?バカじゃないの!?」

 

ビス子「プリンツは何をお願いしたの?」

 

プリン「してないよ!私はプレゼントする側だよ!」

 

ビス子「してないの!?貴女この前『スマホ買い替えようかなぁ』とか言ってたじゃない!」

 

プリン「もう買い替えたよ!サンタさんにスマホを貰おうとか考えた事無いよ!」

 

ビス子「せっかくタダで貰えるチャンスなのに……」

 

ビス子「お金は大切にしなきゃダメよ?それとも、タダより怖いものはないとか思ってるの?大丈夫よ!サンタさんは見返りなんか求めないから!」

 

プリン「いい歳してサンタさん信じてるクセに考え方が現実的過ぎない!?」

 

ビス子「え?サンタさんは居るでしょ……?」

 

プリン「居ないよ!あ……居ないって言っちゃった……。せっかくこの『駆逐艦を泣かさずにサンタさんは居ないと理解させる方法』で説得の仕方考えてたのに!」

 

ビス子「……え?」

 

プリン「……あ」

 

ビス子「……サ、サンタさんは居ない……の?」

 

プリン「なんでもない!さっきのなんでもない!」

 

ビス子「う、嘘よ……。毎年プレゼントくれてたじゃない……。貴女だって『良い子にしてなきゃサンタさんにプレゼント貰えないよ!』ってクリスマス前に言うじゃない!」

 

プリン「そう言ったら良い子にしてくれるじゃない!私がどんな気持ちでそのセリフ言ってたと思ってるの!?」

 

ビス子「今年も良い子にしてたよね?ピーマンも我慢して食べたよ……?」

 

プリン「そうね!泣きながらだけどちゃんと食べてたね!偉いよ姉さま!」

 

ビス子「今年もサンタさん、プレゼントくれる?」

 

プリン「ごめんなさい姉さま……。もう辛いの。いい歳して、サンタさんを心待ちにしている痛々しい姉さまを見るのに耐えられなくなっちゃったの……」

 

ビス子「ほ、本当にサンタさんは居ないの……?」

 

プリン「居ないんだよ姉さま。空飛ぶソリに乗って子供にプレゼントを配って回る奇特なお爺ちゃんは存在しないの!」

 

ビス子「し、信じないわよ……。毎年枕元に置いてあったもの……。去年だって、私が欲しかった美顔器くれたもん!安い方だったけど……」

 

プリン「不満!?安い方でも一万円超えてたんだけど!?」

 

ビス子「ちゃんとお礼も言ったのに……」

 

プリン「言ってたね!いい歳した大人が、目をキラキラさせながら『サンタさんありがとう!』って言ってたね!変な涙が出たよ!」

 

ビス子「偉いでしょ?いいのよ。もっと褒めても!」

 

プリン「そうだね!お礼は大事だよ!」

 

ビス子「でしょ?だから今年もプレゼント貰えるでしょ?」

 

プリン「ねぇよ!20万越えの冷蔵庫とか無理に決まってるでしょ!?」

 

ビス子「え?無理なの?サンタさんだよ?サンタさんでも冷蔵庫は無理なの?」

 

プリン「そもそも、冷蔵庫を欲しがる子供が居ないよ!仮にサンタさんが居たとしても想定外のプレゼントには対応できないよ!」

 

ビス子「じゃ、じゃあシステムキッチンにする……」

 

プリン「難易度跳ね上がってるじゃん!冷蔵庫の方がまだ貰える可能性あるよ!」

 

ビス子「じゃ、じゃあ面と向かって言って……」

 

プリン「何を?」

 

ビス子「『サンタさんは存在しない』って。ハッキリと」

 

プリン「姉さま……」

 

ビス子「私だって大人よ。いつまでもサンタさんサンタさんとは言ってられないもの」グスッ

 

プリン「本当にいいのね?」

 

ビス子「わ、私だって……。サンタさんは居ないんじゃないかって薄々思ってたから……」ウルウル

 

プリン「……うーん……」

 

ビス子「や、やっぱり虚偽の申告はできない?」

 

プリン「虚偽じゃないから!」

 

ビス子「いいの!私は貴女を嘘つきにしたいわけじゃないんだから!」

 

プリン「その感じやめて!」

 

ビス子「あなたにその場限りの嘘をつかせるくらいなら、サンタさんは居ないって事にしてもいいから!」

 

プリン「言うから!言うから『本当は居るんでしょ?』みたいな期待の目を向けないで!」

 

プリン「え、な、なんだっけ……『サンタさんは』……」

 

ビス子「『サンタさんは存在しない』」ウルウルウルウル

 

プリン「そ、そうね。『サンタさんは存在』……」

 

ビス子「……ど、どうかした?」

 

プリン「あ、あのー、一応、一応確認ね?」

 

ビス子「な、何?」

 

プリン「こ、この『存在』の範囲って……?」

 

ビス子「!!」

 

プリン「い、一応だよ!!」

 

ビス子「そ、それはつまり範囲によっては……」

 

プリン「一応だって!意外と二人の間で食い違ってるかもしれないじゃん!」

 

ビス子「範囲によっては存在するってこと?」

 

プリン「いやだからその確認!」

 

ビス子「そ、そうね。貴女は夢を忘れた古い地球人だものね」

 

プリン「いきなりガ〇ダムネタぶち込むのやめて」

 

プリン「えーと、じゃぁちょっとずつ確認してこう?」

 

ビス子「う、うん。ここでの『存在』の範囲が広ければ広いほど、その……」

 

プリン「……うん」

 

ビス子「サンタさんが存在する可能性が上がる訳ね!」

 

プリン「上がらないよ」

 

ビス子「上がらないの!?」

 

プリン「はいはい、じゃあ『存在』の基準決めスタート!」

 

ビス子「え?え?じゃあ……『グリーンランド国際サンタクロース協会』!」

 

プリン「えッ!?」

 

ビス子「えッ!?」

 

プリン「ストップで! 一旦ストップで!」

 

ビス子「え?なに?私変な事言った?」

 

プリン「サンタクロース協会って何!?しかも国際!?そんなものあるの!?」

 

ビス子「あるわよ?日本にも支部があるわ」

 

プリン「日本にも!?サンタさんのコスプレした人の集いとかじゃなくて!?コスプレパーティの隠語とかじゃないよね!?!」

 

ビス子「そんなわけないでしょ……」

 

プリン「アレだよね?サンタクロースを自認してる人達の集まりってだけだよね?本物じゃないんだよね?」

 

ビス子「本物だよ……。公認サンタ試験だってあるのよ?笑えるほどハードな内容の」

 

ビス子「あの、ていうかじゃあさ。プリンツはいつからサンタさんを信じなくなったの?」

 

プリン(7歳の時。父親が寝巻で枕元にプレゼントを置くのを見た時だったかな……)

 

ビス子「うーん……ていうかもう、聞くね……。どうしたら、プリンツはサンタさんが存在するって認めるの?」

 

プリン「……えー?」

 

ビス子「あ、あなたが決めてくれていいよ。それを聞いて対処するから」

 

プリン「……う、ん……」

 

(五分後)

 

プリン「……」

 

ビス子「……」ドキドキ

 

プリン「……あの」

 

ビス子「ひっ!?」ビクゥッ

 

プリン「なんで怯えてるの!?」

 

ビス子「ご、ごめんね?驚いちゃっただけだから。ごめんね?」ブルブル

 

プリン「やめて!」

 

ビス子「……ていうか、これ長考した時点でやっぱり……」

 

プリン「言うから!今すぐ言うから!」

 

プリン「え、えーと……」

 

ビス子「言ってくれていいから!ドンと!」

 

プリン「えーと……」

 

ビス子「覚悟は出来てるから!」

 

プリン「い、居るよ……」

 

ビス子「え?」

 

プリン「サンタさんは居るよ!きっと今年も、姉さまにプレゼントを持って来てくれるよ!」

 

ビス子「やったぁぁぁぁぁ!サンタさんはいるんだぁぁぁぁ♪」キラキラ

 

プリン「ご、ごめんねぇぇぇぇ!少し意地悪してみたかったのぉぉぉぉ!!」

 

ビス子「良い子にしてたよね!?今年も私、良い子にしてたよね!?ね!?」

 

プリン「良い子だったよぉぉ!ピーマンも食べれるようになったもんね!次はニンジン頑張ろうね!」

 

ビス子「ニンジンは置いといて!!ニンジンは今関係ない!!」

 

プリン「ダメですよ姉さま!!ニンジンを食べないなら、良い子にしてないってサンタさんに言いつけるよ?」

 

ビス子「ズルい!この時期限定の脅迫の仕方はズルいわ!!」

 

ビス子「靴下はこれくらいの大きさでいいかな?」

 

プリン「作った人の正気を疑うレベルの大きさだけどいいんじゃないかな」マガオ

 

ビス子「この時期になると、サンタさんの格好する人が増えるよね」

 

プリン「私達には実装されてないですけどね」

 

ビス子「そうだ!サンタさんに欲しい物を書いたお手紙書かなきゃ!」

 

プリン「サンタさん。もう知ってると思うよ」

 

ビス子「じゃあ、今年は冷蔵庫貰えるんだね!」

 

プリン「うん……頑張る……」ハイライトオフ

 

ビス子「今年も貰えるんだぁぁぁ!子供でよかったぁぁぁぁ!」

 

プリン「いや、姉さまは子供じゃないでしょ!?」

 

ビス子「体は大人でも頭は子供よ!」

 

プリン「頭も大人になってよ……」

 

ビス子「可愛いでしょ?」

 

プリン「可愛いよ!目をキラキラさせながら本気で喜んでる姉さま可愛いよ!」

 

ビス子「良いわ!もっと褒めて!」

 

プリン「不安そうに私を見つめる姉さまを見てたら本当の事言えなくなっちゃった!」

 

ビス子「本当の事って何?」キョトン

 

プリン「何でもないよ!今更言えないよ!」

 

ビス子「明日が楽しみだわ……。今夜は眠れないかも」

 

プリン「いつも20時には寝てるじゃないですか……。天使みたいな無垢な寝顔で」

 

ビス子「夜更かしは美容の大敵だからね!」

 

プリン「遅くまで起きてられないだけだよね!?」

 

ビス子「私は寝るけど、貴女はどうするの?」

 

プリン「購入!」

 

プリン「搬入!」

 

プリン「やけ酒!」

 

ビス子「クリスマスの予定を聞いたんだけど!?」

 

プリン「じゃ、じゃあ……。そういう事だから……」

 

ビス子「え?ちょ、どこに行くの?」

 

プリン「……少し……出かけて来るから……。家電量販店行って来るから!」

 

ビス子「こんな時間に!?何を買いに行くの!?」

 

プリン「冷蔵庫だよぉぉぉ!」ダッ

 

ビス子「ええー……。行っちゃった……。冷蔵庫なんか一つでいいじゃない……」

ビス子「明日にはサンタさんがプレゼントしてくれるのに……」

ビス子「なんか、今にも泣きそうな顔してたし……」

ビス子「悲しい事でもあったのかしら……。お財布握りしめてたし。悩みがあるなら私に相談してくれればいいのに……」

 

 

 

~~~~~~

 

提督「やっと憲兵から解放された……。お尻痛い……」

提督「ん?執務室の前に何か……」

提督「こ、これは!!」

 

 

 





新しい冷蔵庫とシステムキッチン欲しいなぁ……。

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