「あー.....終わった.....」
あの出来事から、たったの2ヶ月。
ある施設でその青年━━プレイヤー名をアーティザン━━がプログラムを打ち終えていた。
何故、彼が生きているのか。それは彼から直接聞く事にしよう。
「.....え、何これ。何でカメラ置いてんの?」
━━A.作者の気分です。気にせずに言ってください。
「あ、ああ。.....さて、何で俺が生きてんのかって話だな。
前に、『Project:Alicization』って紹介したろ?アレに参加する為に態と死を装ったのさ。」
━━Q.死を装う、という事は別にしなくても良かったのでは?
「だから何その聞き方.....ああ、聞くなって事だろ?はいはい。
で、意味あったのかって?いや、効率的で言えば無意味だぜ?寧ろデメリットしかないな。」
━━Q.なら、何故そうしたのですか?
「んー.....アイツらとは馴れ合っちゃいけないから、かな。
だから離れたし、これからも会うつもりは無い。.....ランには悪いけどな。」
━━Q.馴れ合ってはいけない、とは?
「うーん.....まだ言わない、と答えておこうか。軽々しく言ってはいけないからね。」
「おーい、ショウくーん!ちょっと来てくれないかなー?」
「ん、お呼びをくらったから行くわ。もう充分だろ?」
━━A.はい。有難う御座いました。オワッター!ヨルハ、ヤキニクッショー!!
「.....何だアレ。テスト(中間)のお陰で可笑しくなったか.....?
.....まぁいいや。何だー?テンパ野郎ー?」
「んで、こうやって.....うし、出来たぞ。」
「頼もしすぎる.....!」
「よせやい、照れるじゃねぇか。」
改めておっす、アート君だぜ。.....いや、此処では本名言っていいか。
俺の名前は剣匠って言うんだ。ケンちゃんでもショウくんでも可。彼らからは後者で呼ばれてる。
さっきも言った通り、俺は『Project:Alicization』に参加する為に此処に来た。
此処は、何と海の上に建っている施設。名前は『オーシャン・タートル』って言うらしい。
で、其処で活動しているのが、俺達【ラース】だ。.....そうだ、主メンバーを教えておこうか。
「うわぁ.....書類が多い.....」
項垂れて居る金髪天パは《菊岡 誠二郎》。此処のリーダー的な存在だ。
何かと気楽そうな感じだが実は結構活躍している。俺には違和感に感じて仕方がない。
「菊岡さん.....ドンマイっス。」
「うっ.....ショウくーん.....比嘉君がひd」
「うっせぇ。こっちは説明してるんだからあっち行け。」
「(´・ω・`)」
で、彼にドンマイって言った人が《比嘉 タケル》。見た目はチャラい。
だが、この人は兄さんと一緒に『重村ラボ』で勉強していたらしい。何そのギャップ。
「先生.....年下勢が辛辣すぎるんだけど.....」
「普段の行いの罰と思えばいい。」
「ゴファッ.....」(効果はバツグンだ!)
彼は『ふくろだたき』を受けた!菊岡は倒れた!
.....えー、この強面な人は《重村 徹大》。
少し前に世間を騒がせた『オーディナル・スケール』の張本人。
しかし、根はいい人。良すぎるが故に彼のお悩み相談室みたいな物も出来ている。
因みに菊岡は常連らしい。流石だな。
「そういやショウ、少し聞きたい事があるのだが.....」
「はい?どうしたんですか先生?」
「このAIの設定を設定してほしいんだ。私にはまだ分からなくてね.....」
「ああ.....分かりました。」
兎に角、色々あるがこの生活は意外と楽しい、という事は知っておいてほしい。
.....だから俺はビックリした。
まさか、結局アイツらと会うことになるなんてな。
~唐突に思った場面~
ユウキ「ねえねえ、お兄ちゃん!!」
アート「何?」←現在、兄。
茅場「どうした?」←実質、兄。
アート「あ?」
茅場「あ゛?」
ユウキ「何かごめん。」
この後、それは言葉で表せないような修羅場が起こったそうな。