Diavolo Bianco   作:artisan

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Daily.2 ある1日 part2

「ふんふふんふふーん♪」

「危ないぞー。」

 

今日はいつもよりも.....いや、いつものように機嫌が良いユウキ。

ただ違う事があるなら、今日はアイも嬉しそうな事ぐらいか。

まぁ、そう言う俺も今日は楽しみにしてたからな。あまり人の事は言えない。

 

 

「お、ショウじゃないか。」

「おはようございます!」

 

と、交差点に入ったところで右から和人と明日奈が歩いてくる。

.....ホントに仲良しだなぁ。他人の事言えないけども。

そういえばだが、コイツらとリアルで会うのはあのパーティー以来になるな。ずっとALOでしか会ってなかったからそういう雰囲気がしないけども。

 

 

「お前らも学校.....だよな。一緒に行くか?」

「じゃ、お言葉に甘えて。ラン.....じゃなかった、アイとユウキも良いか?」

「全っ然大丈夫だよー!」

「大丈夫ですよ。大勢の方が話も和みますし。」

 

という事で、彼等も一緒に学校へ行く事になった。

いやー、なんか良いな、こういうの。今までずっと朝早くに一人で出勤だったからな。初々しいわ。.....あ、そういや俺の仕事が何か言ってなかったな。俺は今も医者を続けてるんだ。と言っても外科医だけど。因みに病院名は“琴葉外科クリニック”。シンプルな方が好きです。(謎の報告)

 

 

「.....なぁ、ショウ。」

「んあ?なんだね和人君?」

「その言い方ウゼェ.....じゃなくて。お前、スーツなんか着てどうしたんだ?いつも着て行かないだろ?」

 

.....確かに。疑問に思うよな。ま、別に隠す事も無いし、話しても良いか。

 

 

「まぁ、教えてやるよ。俺は━━」

 

 

 

 

 

「何の話してるのー?もう学校着いたよー?」

「「!」」

 

え、と思い、前を見ると既に学校が。.....あ、そういえば学校は近かったっけ。

んじゃ、読者の方々にはヒントを出そう。

俺は未だ19歳だが、それでも大学は卒業したし、言ってしまえばもう大人だ。

 

なら、大人が学校で子供に対してやる事はなんだろうな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んあー.....授業かぁー.....」

「さっきまでのテンションは何処に行ったの.....?」

 

朝礼が始まる前の、ある教室。

其処で、項垂れているユウキを見て苦笑するアイが居た。

この2人、普通の高校生よりも数が多いクラスの中で、奇跡的に一緒のクラスになったのだ。しかも、上の階には和人に明日奈、それに珪子(シリカ)里香(リズベット)も居る。ホントにミラクルなのだろうか。

 

 

「.....そう言えば、今日、新しい先生が来るんだって。」

「新しい先生ー?」

 

新しい先生と聞いて、何故かショウを思い浮かべる。

いや、そんな筈は無い。彼は医者で忙しい.....と思うから。

 

 

「おーい、HR始めるぞー。」

「.....いつもの先生じゃん。」

「アレ.....?」

 

結局いつもの担任が来た事に疑問を思いながら席に着く。

ただの噂話だったのだろうか。それとも.....

 

 

 

 

 

「席に着いたな。HRを始めるぞ。

 

の前に、今日より新しい副担任が着く事になった。.....入ってきてくれ。」

 

いや、間違いではなかった。担任ではなく副担任だったのか。

扉が開けられ、其処から入ってきたその人物は━━

 

 

 

 

 

「どうも。今回から副担任を務める事になりました、()() ()()だ。宜しくな。」

「「!?」」

 

━━やはり、彼であった。


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