魔法少女リリカルなのは 二人の黒騎士(凍結中) 作:孤独ボッチ
文才も想像力もないのに無謀な挑戦をしようと思います。
折れて撤退などという事がないよう頑張ります。
応援をお願いします。
私は、分かり切った報告を待つ間に、この回想をしている(注)。
旨い話には裏がある。よく聞く話だ。
賢明なる皆さんは、そんなものに騙されるか、と思うだろう。
だが、ここに騙された転生者が一人。
私だよ。コンチクショウ!
私は何故死んだか覚えていない。気が付いたら二次小説お約束の光の空間。
神はいなかった。
代わりに色々な意味でチャラそうなアンチャンが一人。
アンチャンは神ではなく、言ってみれば平行世界全ての公務員だと言った。
「いやいや、そんなに偉くないっス」
私の勘違いに満更でもなさそうにチャラく笑った。
「死因?どうでもいいじゃないっスカ。死んだのは確かナンスから。こっちのミスとかじゃないっス。アンタは正真 正銘キチンと死んだっスよ」
嬉しそうに言われ、正直殺意が沸いたもんだ。
「アンタは目出度く、チート付きで転生出来る権利を得たっス。おめでとう!!!」
笑顔で拍手。
私だってオタクだった訳で、二次小説をチョコチョコ読む人間だった訳で、凡夫である自分がオリ主として活躍する展開は憧れがあったんだよ。
「転生する世界はリリカルなのはの世界っスよ!!」
以前はハマっていたアニメだけに、萌えま…いや、燃えましたよ。
特典を選ぶのは、最大の醍醐味。
回数制限されなかったのを、いいことに好きに言いまくった。
呆れられるかと思ったが、意外にもアンチャンは、まだないかと訊いてきた。
その段階で、変だと気付くべきだった。
何故にそんなに特典を認めてくれるか、考えるべきだったのだ。
リリカルなのはの世界に転生した。
ただし、古代ベルカ時代にね。
リリカルなのはって言えば、現代のアレだと思うじゃないか!
詐欺だ。インチキだ!
しかも、意識が戻ってみれば、聞いたこともない(当然だが)王国の第五
TSしてましたよ。意識も女に変わっていたのは不幸中の幸いだったよ!
道理であんな滅茶苦茶特典許してくれる筈だよ!
元凡夫じゃ、これくらいしないとすぐ死ぬしね!
それから私は頑張った。ベルカの未来を曲がりなりにも知っているからね。
紆余曲折を経て、私は国を率いる女王となった。どういう経緯でって?
いつか説明するよ。面倒くさ…まだ、その時ではない!
誰か近づいてくるね。
分かってるよ。現実逃避してたんだよ。
今、私は滅亡必死の戦前なのだ。
「王よ!聖王連合軍が国境を越え、進撃を開始。斥候の報告では兵・騎士合わせて約10万、戦船50、聖王のゆりかごも確認しています!!」
入ってくるなり、我が国の魔導騎士は報告開始。
重要な情報だからね。作法など無駄。不要。
そう、私は頑張り過ぎた。私の名声は高まり過ぎてしまった。
我が国も聖王連合の一王国であるにも関わらず、敵国と通じたなどと言い掛かりを付けられ現在に至る。
交渉・会談は遣り尽くした。あとは戦うのみ。
「出陣する」
私の一言で、城内が熱に包まれる。
死出の旅に付き合わせてごめん。
ベルカ アーヴェント王国記より
王国と連合軍の戦いは、国民すら最後の一人まで戦う異様な戦いとなった。
王の力で傷つき倒れても、すぐに立ち上がる兵、一騎当千の近衛騎士達、国を守らんと死兵となり戦う民、何より剣王と呼ばれる我が王により、連合軍は瓦解寸前に追いやられた。
しかし、聖王のゆりかごにより、事態は連合に傾いた。
王の妹同然の聖王女オリヴィエ様を盾にされた王国側は、ゆりかごの圧倒的な武力もあり、次々と倒れていった。
(以下省略)
こういった書物は勝者により処分されるか、改変されるものだが、唯一他国にて生き長らえた筆者は、これを守り伝えていく事が使命と考えている。オリヴィエ様はシュトラとアーヴェントに手を出さない事を条件にゆりかごに乗り込んだのだ。その命を懸けた約束を違えた。連合は恥を知るべきである。
ヴィルヘルム・ドートリッシュ記す
本物のプロローグは次になります。
ただ、思うままに駄弁っただけか?