ダークソウルif   作:コッコ

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昔話

レヴァンは宛がわれた部屋でフェリシアを寝かし着けていた。

レヴァンは寝る事はあるが、別に寝る必要はないので椅子に座ってフェリシアの頭を撫でている。

最初はクーリアもフェリシアを咎めたが、レヴァンは構わないと言ってこの状況なのだ。

 

「レヴァン様。貴方のお話を聞かせてください」

 

「話?」

 

「はい!レヴァン様の活躍を聞いてみたいです!」

 

フェリシアの言葉にレヴァンは苦笑いしつつも、何を話そうか考える。

レヴァンは暫く考えた後、一つだけ思い出した。

 

「では、異形の姉妹の事を話そうか」

 

「異形の姉妹?」

 

「あぁ・・・かつて、私は遠い国の地下にある病み村を進んでいた。病み村は、とても暗く猛毒の矢を無数に放つ敵や大量に向かってくる亡者と呼ばれる人でありながら、人ではなくなった者達が多数いた」

 

レヴァンは病み村の事を初めに言うと、次にグラーグの話をする。

 

レヴァンはグラーグを最初に見た時、美しくもとても恐ろしく感じ、グラーグ自身も襲い掛かってきた。

グラーグの剣は火を吹き、グラーグが乗る蜘蛛は溶岩を吐いた。

炎に強い防具と盾が無ければ負けており、戦いは長期戦になった。

 

だが、遂にレヴァンがグラーグを下した。

その時のグラーグの瞳は・・・とても悲しそうだった。

グラーグは消え去り、レヴァンは疑問に思いながら突き進むと、奥に卵背負いと言う者がいて、新たな従者かと、問われた。

 

レヴァン自身は、咄嗟に嘘を突いて従者だと言い、悪態を突かれながらも通された。

レヴァンが見た者は、グラーグとは別の異形・・・混沌の娘がいた。

だが、混沌の娘はグラーグとは違い、何処か優しさを感じ、話し掛けてみたが無言だった。

 

後で従者から聞いた話によると、混沌の娘の娘グラーグは妹の混沌の娘の為に人間性と呼ばれる物を集めていた。

 

レヴァンは酷く後悔した。

 

彼方から襲い掛かってきたとは言え、妹の為に人間性を集めていたグラーグを殺してしまった。

その後、レヴァンは混沌の契約を交わし、代わりに自身の人間性を与えて混沌の娘を救った。

 

「これが、異形の姉妹の話だ・・・」

 

「・・・悲しいお話です・・・グスッ・・・」

 

「あぁ・・・私も、ただ異形だからと、無闇に戦うのは止めた・・・さぁ、もう遅い。早く寝なさい」

 

「でも、レヴァン様は何処で寝るのですか?」

 

「私は後で寝るから・・・気にしなくても良い・・・」

 

レヴァンはフェリシアを安心させる様に撫でると、落ち着いたのか寝息を立てて眠っている。

 

「・・・私は人ならざる者だが、人なら・・・こんな風に幸せを得られただろうか?考えてもしょうがないが・・・」

 

レヴァンはそう呟くと、部屋を出た時、クーリアが慌てた様子でやって来た。

 

「レヴァン殿!客人である貴方に頼みたい事があるります!」

 

「どうしました?」

 

「怪異が・・・怪異が現れたのです!我々は立ち向かったのですが、敵わず・・・どうか、村を救ってください・・・!」

 

クーリアに頭を下げられ頼み込まれる。

レヴァンはクーリアの肩に手を置くと、クーリアは頭を挙げた。

 

「分かった。場所は何処だ?」

 

「此方です!」

 

クーリアに案内されて、レヴァンは走って行く。

 

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レヴァンがそこへ向かうと、村人や兵士達が傷付いて倒れていたり、手当てされていたりしていた。

 

「怪異は何処へ?」

 

「恐らく、村の外かと・・・」

 

「分かった」

 

「待ってください!怪異は氷を操ります!対策もなく戦うおつもりですか・・・」

 

「・・・一宿一飯の恩。見ず知らずの私を受け入れてくれたクーリア殿の為に・・・怪異を葬るだけです・・・」

 

レヴァンはそう言うと、村の門へ向かって行くと、霧に包まれて閉じられていた。

レヴァンは見た事があった。

それは、常に強敵がいる所には霧が掛かっており、通ると戦いになるのだ。

 

「・・・やるか」

 

レヴァンはそう呟くと、霧に入って行く。

霧を通り抜けた時、目の前には大きく細い体型で、青い剣と盾を構え、全身を鎧で纏った異形がいた。

 

「・・・見た事ないな。新手か?」

 

「グオォォォォォ!」

 

異形は剣を振り下ろすと、氷が真っ直ぐにレヴァンに向かってきて、レヴァンは避けた。

 

「成る程な・・・この異形は、デーモンの類い・・・名を付けるとしたら、氷結デーモンと、言った所か?」

 

「グオォォォォォ!」

 

異形こと氷結デーモンとレヴァンの戦いが幕を挙げた。

互いの強い力がぶつかる。


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