ダークソウルif 作:コッコ
数年後、レヴァンはノスフェラトゥ狩りをしていた。
相手は五十以上はいるにも関わらず、レヴァンは何時もの北騎士の剣ではなく、バスタードソードを使っていた。
射程、威力共に使いやすい大剣であり、多くの敵を凪ぎ払うには丁度良い武器だ。
「ふん!」
「グオォ!?」
レヴァンの斬撃は止まる事なく、遂にノスフェラトゥを一人で全滅させた。
「ふぅ・・・終わったか・・・」
何時通りの仕事だった。
レヴァンは帰還しようとした時、脳内にメッセージが響いた。
~闇霊×××が浸入しました~
「ッ!?」
レヴァンは身構えると、そこには全身が血の様に赤い闇霊がいた。
姿は上級騎士だが、グレートソードを持っている。
闇霊はレヴァンを見つけると、グレートソードを両手に持って突っ込んできた。
「この世界は闇霊も現れるのか!」
レヴァンはバスタードソードとカイトシールドを構えた。
闇霊は走るのと同時に、グレートソードを振り上げて振るう。
レヴァンは吹き飛ばされ掛けたが何とか持ちこたえ、バスタードソードを闇霊に振るう。
闇霊はグレートソードで防ぐと、縦にグレートソードを振りかぶってくるも、レヴァンはカイトシールドでパリィをした。
「止めだ」
レヴァンは相手に大きな隙を突いて、闇霊の腹を勢いよく突き立てて蹴飛ばした。
闇霊はそのまま倒れると、消えた。
「・・・まだいるな」
レヴァンはそう呟いた瞬間、色々な姿と武器を持った闇霊が続々と現れた。
「どうやら、私のソウルに引かれて来た様だな・・・良いだろう、相手をしてやる・・・来い!」
レヴァンがそう叫んだ瞬間、闇霊が一斉に襲い掛かってくる。
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「一体、何処まで行ったんだ?」
ガロンは何時間経っても帰らないレヴァンを探しに護衛の兵を連れてやって来た。
ガロンはレヴァンを探していると、辺りが崩壊した場所を発見した。
「何だ・・・これは・・・?」
「・・・ガロン・・・王、殿・・・か?」
ガロンは声の聞こえた方向を見ると、腕は切れ、手に持っている刃の折れたバスタードソード、そして血だらけのレヴァンの姿だった。
「レヴァン!!!」
ガロンは慌てて駆けつけレヴァンの元に駆け寄った。
「一体、何があった!」
「・・・私にとっての・・・厄介者、が来た・・・。ガロン、王殿・・・別れの・・・時、だ・・・」
「しっかりしろ!おい、衛生兵はいないのか!?」
「無駄だ・・・もう、手遅れだ・・・最後、に・・・これ、を・・・」
レヴァンは残された片手を使って、ある物を取り出した。
それは、レヴァンの愛剣である北騎士の剣だった。
レヴァンは鞘に入れた常態でガロンに北騎士の剣を渡した。
「・・・その剣を、渡そう・・・それで・・・別れ・・・」
レヴァンはそう言うと、ゆっくりと消えていった。
ガロンは突然、消えたレヴァンに辺りを見渡して探すが、見つからない。
「レヴァン・・・レヴァン!!!」
ガロンは大切な友との別れを悲しむ。
だが、同時にレヴァンは死んではいないと言う考えがあって、レヴァンは他の国へ旅だったと伝えられる事となった。
レヴァンの残した北騎士の剣は、暗夜王家の秘蔵の剣として安置され、王に認められた者が扱える事となる。
だが、北騎士の剣は誰も扱う事は出来なかった。
何故ならレヴァンに匹敵できる実力の者は現れる事はなかったからだった。
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レヴァンは目を覚ました。
不死でいる以上は、この世界でも生き返ると分かっていたのだ。
何故、ガロンと別れる事にしたのかは、闇霊に原因があった。
闇霊は神出鬼没で、何時、何処で現れ戦う事になるのか分からなかった。
しかも、中にはとてつもない豪傑もおり、ガロンやマークスがいる内に襲われたりしたらと考えたのだ。
「・・・寂しい別れだが・・・その前に・・・此所は何処だ?」
レヴァンの回りには白い雪に覆われた大地だった。