ダークソウルif   作:コッコ

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白夜編
光を進む者


「・・・マークス兄さん。兵を退いてください」

 

カムイの言葉にマークスは顔を歪め、リョウマは笑った。

カムイの言葉は事実上、白夜に着くと言った様な物だった。

 

「何故だカムイ?」

 

「私は白夜の王都を見てきました。平和な所で民は笑顔で溢れて、心の底から優しい人達ばかりでした。それなのにお父様・・・いえ、ガロンに渡されたガングレリが爆発してその平和は壊されてしまいました。私は、暗夜が・・・ガロンが正しいとは思えません」

 

「何と言う事を・・・!父上が悪だと言うのか」

 

戸惑うマークスの後ろからレヴァンにとってもっとも怖れていた事態になった。

それは、ロートレクとモルドレッド、、クレイトン、カーク等の腕の立つ者達が現れた。

 

「マークス殿。そろそろ始めてもよろしいかな?」

 

「ロートレク・・・!」

 

「あのカムイと言う女は暗夜を裏切ったのでしょ?なら、早く剣を向けてください」

 

ロートレクの言葉に、マークスは分かってはいるが動けずにいるのだろう。

マークスにとってカムイは血は繋がらなくても絆の深い兄妹であり、大切な家族なのだ。

 

「しかし・・・」

 

「・・・はぁ。貴方がやらないなら・・・俺がやりましょう!」

 

ロートレクはそう叫ぶと、カムイに向かって斬り掛かってきた。

 

「ッ!?」

 

「死ねぇ!」

 

ロートレクの攻撃にカムイはすぐに動けないでいると、レヴァンがカイトシールドで防ぐ。

 

「また貴様か、レヴァン!」

 

「性懲りもなく来たか、ロートレク」

 

レヴァンとロートレクは対峙すると、カムイの脳内が響いた。

カムイにとって最も思い出したくない記憶が徐々に開かれ始めていた。

 

「あ・・・あぁ・・・」

 

「どうしたカムイ?」

 

カムイは突然、怯え出してヒノカがカムイの異常に気付いて声を掛ける。

しかし、ヒノカの言葉は今のカムイに届かず、カムイはロートレクを見て怯えている。

 

レヴァンもカムイの異常に気付いてカムイを見ると、ロートレクの方を向いてる事からレヴァンはすぐに記憶の、それもロートレクに襲撃されて傷を負った場面を思い出したと悟った。

 

「考えるなカムイ!」

 

レヴァンは咄嗟に叫ぶと、カムイはすぐに正気に戻って夜刀神を構えた。

 

「待て、ロートレク」

 

「何を待つのですか?もうカムイは敵ですよ?」

 

「・・・私がカムイを斬る」

 

「マークス兄さん!?」

 

マークスが言葉に驚いたカミラが大声で叫ぶ。

レオンとエリーゼも驚いている。

 

「カムイが暗夜を裏切ったのは明白・・・なら、せめて私が終わらせよう」

 

「カムイ、下がっていろ」

 

レヴァンがマークスの相手をしようとした時、レヴァンの回りをロートレク達が取り囲んだ。

 

「おっと、お前には邪魔をさせないぞ?」

 

「悪く思わないでね?貴方が一番厄介な存在だから足止めするのよ」

 

「ちッ・・・」

 

レヴァンは厄介だと思いつつ身構えると、戦いが始まった。


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