ダークソウルif 作:コッコ
レヴァンは縁側で、緑茶を飲みながら武器の手入れをしていると、城内がバタバタし始めた。
「何だ?」
「おぉ、貴公!そこにいたか!」
「これは、どうしたんだ。ジークマイヤー殿」
「カムイ殿が見つかって帰参されたそうなのだ!カムイ殿は無事だったのだ!」
ジークマイヤーの言葉に、レヴァンは驚いて固まってしまった。
暫くその状態だったが、レヴァンは正気を取り戻した。
「それで、カムイ殿は何処に?」
「今はミコト殿とリョウマ殿が玉座の間で話をしているが・・・」
レヴァンは立ち上がって玉座の間へ向かっていく。
__________________
____________
______
レヴァンが玉座の間へ来ると、何か慌ただしくなっていた。
「どうした?」
「レヴァンか。ヒノカとサクラが民の治療中にノスフェラトゥと人形の異形に襲われていると報告があった。それで俺はカムイと共にヒノカ達の救援に向かう所だ」
レヴァンはリョウマの後ろを見ると、状況を飲み込めていないカムイの後ろ姿が目に入った。
カムイはレヴァンの方を見ると、驚いた顔で見てくる。
「レヴァンさん!?」
「そうだ、カムイ。レヴァンはまだ子供だった時に俺とカムイを短い間だっだが色々と教えてくれた人だ。覚えていないのか?」
リョウマの言葉にカムイは頷くと、レヴァンは項垂れる。
「・・・やはり記憶を無くしてしまっていたか。それは後々、話すとしてリョウマ殿。すぐに救援に行こう。私も動向する」
「そうか。レヴァンがいてくれるのなら頼もしい限りだ。行くぞ!」
リョウマの言葉に、カムイとレヴァンはすぐに救援に向かって行く。
________________
__________
_____
レヴァン達が来ると、既にノスフェラトゥと異形の大軍に囲まれたヒノカとサクラがいる。
異形はレヴァンが見慣れた亡者兵で、下級と上級がわんさかいる。
「不味いな・・・まさか亡者がこんなにいるとは・・・」
「亡者?」
「・・・亡者は心を無くした元人間だ。人のソウルを狙い本能のままに襲う。今回はヒノカやサクラのソウルに引き付けられたのか、あの二人を中心に囲んでいる」
「くッ!それならもっと早く救援せねば」
「気を付けろ。奴等は亡者とはいえ、戦いの実力はそのままだ。気を引き締めて戦え」
レヴァンはそれだけを言うと、亡者とノスフェラトゥに向かっていく。
レヴァンはバスタードソードとカイトシールドを手に次々とノスフェラトゥと亡者を倒していく。
「すごい・・・」
「油断するなカムイ。まだ敵は多いぞ」
カムイとリョウマの元にノスフェラトゥと錆びた斧、折れた剣、槍、盾等で武装した亡者の兵が迫ってきた。
「せやぁ!」
「はぁ!」
リョウマは素早い動きでノスフェラトゥと亡者を斬り、蹴散らしていく。
カムイはガングレリを振るっていると、後ろから亡者兵が斬り込んできた。
「しまったッ!?」
カムイは突然の不意打ちに対処できないでいると突然、亡者が崩れ落ちた。
亡者の後ろには緑の髪の忍びと棍棒を持った女、そしてジークマイヤーがいる。
「ふぅ、間一髪だったな・・・」
「スズカゼさん、ヒノカさん!あの、貴方は・・・?」
「おぉ、そうえば会ってなかったな!私はカタリナのジークマイヤー。助太刀に来たぞ!」
ジークマイヤーはそう言うと、飛び掛かってきた亡者兵を凪ぎ伏せた。
「レヴァン殿は何処だ?一緒に行ったと聞いていたが・・・」
「レヴァンさんならあそこに・・・」
カムイの指差す方を見ると、そこには無数のノスフェラトゥと亡者を凪ぎ払うレヴァンの姿があった。
バスタードソードとカイトシールドから銀騎士の剣とアストラの直剣を持って二刀流で戦っていた。
「す、すごいな・・・」
「ふむ、やはり腕は衰えていないな。さて、このまま立っていただけではレヴァン殿に怒られてしまうな。我々も続くぞ!」
ジークマイヤーはそう言うと、大軍に向けて走って行った。
ジークマイヤーは亡者とノスフェラトゥを倒していき、レヴァンの元に合流する。
「貴公!」
「ん、ジークマイヤー殿か?」
「助太刀するぞ!」
「助かる」
レヴァンとジークマイヤーは互いの背中を守りながら目の前の敵を討ち倒し、前に進み続ける。
レヴァンとジークマイヤーがヒノカ達の元に辿り着くと、ヒノカが体勢を崩しながらサクラを守っていた。
亡者の一体がヒノカに襲い掛かろうとした時、レヴァンの斬撃が襲う。
「大丈夫か」
「お前は、レヴァンか?」
「その様子だと無事の様だな。後は任せろ・・・」
レヴァンは銀騎士の剣とアストラの直剣を構えると、ノスフェラトゥと亡者と対峙した。
亡者とノスフェラトゥはレヴァンを見付けると、襲い掛かるがレヴァンは難なく倒していく。
「すごい・・・」
ヒノカの口からそう漏れている間にレヴァンは亡者とノスフェラトゥの群れを撃滅した。