ダークソウルif 作:コッコ
レヴァンは無くしたツヴァイヘンダーの代わりに修復したバスタードソードを持った。
レヴァンの出す威圧感に、マークス達はたじろぐ。
「さて、戦いを始めようか?」
「・・・はぁ!」
最初に斬り掛かったのはマークスだ。
マークスは馬の機動力を生かして攻撃するが、レヴァンにいとも容易く避けられる。
次に攻撃したのはレオンで、魔法でレヴァンに仕掛けるが、右手に杖を持ち、左手に紋章の盾を持つと唱える。
すると、紋章の盾ら青く光だした。
魔法がレヴァンの元で爆発すると、レオンは仕留めたかと考えていたがレヴァンは盾を構えた状態で無傷だった。
「なッ!?」
「紋章の盾は魔法を大きく防ぎ、更に魔法の盾と呼ばれる魔法で更に魔防を上げた。今なら魔法を全て防げる」
「魔法まで使うのか、それも未知の・・・厄介だな」
「次は私が行くぞ」
レヴァンはそう言うと、素早く間合いに入るとマークスにバスタードソードで斬り掛かった。
マークスは一撃目は防いだが、二撃目は体勢を崩した。
「兄さん!」
三撃目がくる前にレオンが防ぎ、事なきを得た。
レヴァンが攻撃最中、カミラはドラゴンに股がりレヴァンの後ろを突いていた。
カミラは上空から急降下して斧を振るうと、レヴァンは紋章の盾で防ぐ。
レヴァンは反撃に出ようとした時、レオンの魔法が飛び、マークスがジークフリートで放った雷が迫る。
「くッ!」
レヴァンは咄嗟に紋章の盾で防ぐと、大きな爆発と共に土煙が覆う。
「やったの・・・?」
「・・・いや、まだだ」
マークスはそう言うと、土煙が晴れてそこには黒色で装飾された鎧兜と血の様に赤いマントを羽織る騎士だった。
「やるな。まさか、私に別の鎧にさせるまでに強くなっているとは思わなかったぞ」
「まさかレヴァンか?その鎧は何だ?」
「これか?これは竜血の騎士の鎧だ。かつて、竜を狙った英雄ヨアが率いた・・・竜を狩る為の騎士達の鎧だった」
マークス達は驚愕した。
竜を狩る騎士の鎧に反応したのは、マークス達は竜の血を引いているのだ。
それなのに竜を狩る、と言われたら誰でも驚く。
「さて、続きと行くとしよう・・・私も少々、本気を出すからな」
レヴァンはそう言うと、右手に深淵の大剣とアルトリウスの盾を構えた。
レヴァンの持つ深淵の剣は不気味な闇を少し放ち、アルトリウスの盾は何処か聖なる力か何かを感じる。
「その武器は?」
「かつて、深淵歩きと言われた英雄の武器だ・・・だが、この剣の持ち主の英雄は深淵の怪物に破れ、長い時間をかけて深淵に飲まれ、敵も味方も判別できない怪物になった。この剣も聖剣であったのに深淵の飲まれた剣となったんだ」
レヴァンの説明に英雄の使っていた武器とマークス達は聞いて、警戒する。
レヴァンは深淵の大剣を振るおうとした時、何処からともなく忍び達が現れた。
「くッ、白夜軍の援軍か。此所は退くぞ!」
マークスはそう言うと、カミラ達を連れて退いて行った。
残されてレヴァンは振り向くと、身構える忍びと兵士がいる。
「面倒な事になったな・・・」
レヴァンは誤解を受けていると悟り、どうするべきか迷っていた時、白夜軍の後ろから声が聞こえた。
「待て待て!その者は我等の味方だ!」
声の主はモズで、慌てて走ってきた。
「この者は異形討伐に加え、暗夜軍撃退に貢献してくれたのだ。武器を下ろしてくれ!」
「ほぉ、そうなのか?」
すると、奥から口許を仮面で隠した男が現れた。
衣装からすると忍びで、かなりの腕をしているとレヴァンは思っている。
「はい。この者がいなければ、暗夜王国軍か異形に殺されていたでしょう・・・」
「・・・そうか」
男はモズの言葉にその一言だけを言うと、レヴァンを品定めする様に見てくる。
「・・・何だ?」
「いや、何でもない」
男はそう言った時、また白夜王国軍の軍勢がやって来た。
先頭には赤い鎧を着る侍がいる。
「リョウマ様が着たな」
「リョウマ?もしかして・・・あのリョウマか?」
レヴァンは昔、カムイとリョウマ二人と過ごした事を思い出す。
リョウマはやって来ると、男の元にやって来た。
サイゾウとモズ達は跪いてリョウマを出迎える。
「ご苦労だったサイゾウ」
サイゾウと聞いて、レヴァンは疑問に思った。
サイゾウはもう少し優男みたいな人物だったのに、容姿がまるで違った。
レヴァンは疑問に思いつつも、二人の話を聞く。
「はい・・・しかし、俺は何もしておりません。モズの話によるとこの者が暗夜王国軍の退けたと」
リョウマはレヴァンを見ると、何か疑問の表情を見せた。
「お前・・・何処かで会ったか?」
「・・・会ってたのはあっている」
レヴァンはそう言うと、竜血の騎士の鎧から逃亡騎士の鎧に変えた。
すると、リョウマは驚いた様な顔になった。
「レヴァン・・・レヴァンなのか!」
「お久しぶりです」
「そうか。お前が暗夜王国軍を・・・」
「あの、リョウマ様。お知り合いですか?」
サイゾウはリョウマに聞くと、リョウマは笑いながら頷く。
「あぁ・・・昔、父上の客人として来訪してな。僅かな時間だったが色々な武器を見せてくれた」
「・・・あの時は私もシュヴァリエにいたんだ。スメラギ殿を助けられなくてすまなかった。リョウマ王子・・・」
「いや、あの時はどうしようもなかったんだ・・・謝る事はない・・・それより、王都に寄らないか?母上もお慶びになる」
「うむ・・・では、そうさせて貰おう。今は宛はないしな」
レヴァンはリョウマの言葉に甘え、白夜王都へ向かう事になった。