ダークソウルif   作:コッコ

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更なる旅

レヴァンは火継ぎの祭祀場で出られる日を待ち続けた。

待って、待って、待って・・・長い時間が流れ続ける。

待っている間にアンドレイの所に赴き、武器の修復や強化や矢の調達をしていた。

 

「暫く診ない内に随分と武器に無茶をさせたな・・・」

 

「無茶をさせなければならなかったんだ・・・まともに修理できる鍛治職人がいなくてな・・・」

 

「そうか・・・まぁ、わしはお前が亡者にならなければそれで良いがな」

 

「・・・相変わらずだな」

 

レヴァンは矢を一本々見ていきながらそう呟くと、ソラールがやって来た。

 

「ソラール。お前も武器の手入れを?」

 

「あぁ、私も何時でも戦える様にしなければいけないからな。レヴァン・・・少し、暗くなったか?」

 

「?。何の事だ?」

 

「いや・・・分からないなら答えなくてもいい・・・」

 

「ソラール。お前、変だぞ?。また何か抱え込んでいるんじゃないだろうな?」

 

ソラールはロードランで、悩みを抱え込んで亡者へとなった経緯がある。

あの時、ソラールを倒すのはかなり抵抗があった。

ソラールはロードランでは、かなり信用できる人間であり、友なのだ。

 

「・・・いや、本当に何でもないんだ」

 

「・・・そうか」

 

レヴァンは悩みを聞き出すのを諦め、修理された武器と調達した矢を持って奧にいく。

ソラールはレヴァンの後ろ姿を見ていた。

 

「(レヴァンの姿が・・・昔、見た闇に染まったレヴァンその者だ・・・何事も無ければ良いが・・・)」

 

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レヴァンは歩いていると、ある事に気付いた。

それは、出口の霧が晴れて通れる様になっていた。

レヴァンは試しに手を出口に通すと、やはり通れた。

 

「・・・」

 

「あら、もう行かれるのですか?」

 

レヴァンは振り向くと、ルティアが立っていた。

 

「霧が晴れたと言う事は・・・通っても良いんだな?」

 

「はい」

 

「・・・なら、行かせて貰う。カムイを探さねばならないからな」

 

レヴァンはそう言って出口を通り、旅立って行く。

ルティアはその後ろ姿を見て、笑っているだけだった。

 

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レヴァンは森を抜けて暗夜領を歩いていた。

シュヴァリエで聞いたガロンの話しでは、カムイはガロンの娘になっている筈だ。

居場所の候補は王城が挙げられるが、ガロンが娘にしたとは言え、白夜の王族を優遇するとは思えない。

 

それに、襲撃した際にも見当たらなかった事もあり、王城にはカムイはいないと判断した。

 

「全く何処へ・・・」

 

レヴァンは歩き続けた。

途中、ノスフェラトゥや盗賊を相手にするが阻まれる事ではなく、通っていく。

 

歩き続けたレヴァンは少し休もうと、木に寄り添うと地べたに座り込んだ。

数分の間、レヴァンは休んでいると馬車が通る音が聞こえてきた。

だが、レヴァンのいる場所は民家どころか人気すら無い辺境、貴族が乗る様な馬車が通るとはとても思えない。

 

「・・・賊か?」

 

レヴァンは馬車を利用した新手の賊だと予想し、木陰から様子を見る。

しかし、馬車には小数の兵士が護衛におり、賊ではなかった。

レヴァンは怪しく思い、気付かれない様に後を付けていく。

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レヴァンは馬車を付け続けていると、廃城の様な場所に到着した。

レヴァンは霧の指輪と静かに眠る竜印の指環を着けて中へ入っていく。

中へ入ると、馬車から金髪を紫のリボンで結んだツインテールをしている少女がはしゃぎながら降りてきた。

 

「カミラお姉ちゃん!早く、早く!」

 

少女のはしゃぐ言葉に合わせて紫のロングヘアーをした妖艶な雰囲気を出した女性が降りてきた。

 

「ふふ、そんなに慌てなくてもカムイに会えなくなる訳ではないわよ」

 

カミラと思われる女性の言葉に、レヴァンは反応した。

探し求めていたカムイが此所にいる。

レヴァンは更に話を聞く為、近付いて見る。

 

「だって、楽しみだもん!久しぶりにカムイお姉ちゃんに会えるもん!」

 

「(成る程な・・・こいつらはガロンの娘か・・・)」

 

レヴァンは二人はガロンの娘だと認識すると、二人は中へ入って行く。

レヴァンも続いて行き、城へ入ると城の外見とは裏腹にかなり整えられている。

レヴァンは二人を付けて行くと、一つの部屋へ入った。

 

レヴァンは閉じられた扉が勝手に開いたとあっては、怪しまれるので扉越しから聞き耳を入れる事にし、扉の近くに立った。

 

「久しぶりねカムイ」

 

「カミラ姉さん!久しぶりです」

 

「カムイお姉ちゃん、私も!」

 

「ふふ、エリーゼさんも久しぶりです」

 

楽しそうな声が聞こえてくる。

レヴァンは聞き耳を立てているが、聞こえ辛くもう少し耳を近付けようとした時、廊下から誰かの足音が聞こえてきた。

 

「ッ!?」 

 

レヴァンは慌てて離れると、水色のメイドが扉をノックする。

 

「フローラです。紅茶とお茶菓子をお持ちしました」

 

「ッ!?フローラだと・・・!」

 

「え・・・?」

 

レヴァンは遂、声を出してしまいフローラは聞こえたのかレヴァンの方を見る。

しかし、フローラから見ればそこには何も無くフローラは空耳だと思い扉へ向く。

そして、許可が下りたのかフローラは部屋へと入った。

 

「・・・まさかフローラがいるとはな。何故だ・・・」

 

レヴァンは考えていると、後ろに衝撃が走った。

振り向くと、茶髪のメイドが尻餅をついている。

 

「痛いです~・・・あれ?確か、誰かとぶつかった様な気がしたのですが・・・」

 

「(まさか、フェリシア!)」

 

レヴァンは少し、後ずさると前から誰かが来た。

 

「おい、フェリシア。何をしているんだ?」

 

「あ、いえ・・・誰かとぶつかった気がしたのですが・・・」

 

「はぁ・・・誰もいないぞ。大方、またドジで何かにぶつかったんだろ」

 

「ジョーカーさん!幾らドジな私でも限度はありますよ!」

 

「分かったから早く行くぞ」

 

ジョーカーと思われる執事はフェリシアと共に歩いて行くと、部屋をノックして許可が下りたのか入る。

 

レヴァンはこの機を逃さず、扉を通るとそこには楽しそうに笑うカミラとエリーゼそして、忘れる筈もない伸びた銀髪で赤い瞳、目立つ古い目元の斬り傷・・・間違いなくカムイ本人だった。

 


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