ダークソウルif 作:コッコ
レヴァンはシュヴァリエに戻ると、気力も無く地べたに座った。
自身の固く閉じていた過去が開けれ、不死の世界の事を思い出してしまった。
迫る強敵、度重なる罠と待ち伏せ、何度も侵入してきては襲い掛かってくる闇霊。
レヴァンはもう、疲れてしまったのだ。
「・・・此所で投げ出しても良いのだろうか」
レヴァンは深く考え、深い眠りについていく。
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レヴァンは目を覚ました。
何れくらいの時間が経過したか分からないが、街に人のいる気配を感じなかった。
レヴァンは出てみると、そこに静かな空間が流れており、レヴァンは歩きだそうとした。
だが、突然の怒声によって歩みを止めた。
「何だ・・・」
レヴァンは怒声のする方へ行くと、白夜兵と暗夜兵が熾烈な戦いを繰り広げていた。
「何だ・・・何が起こっている・・・」
「運命が動き出したのですよ」
レヴァンは振り向くと、そこには火防女ルティアがいた。
「運命だと?」
「はい。今夜、白夜王スメラギは死にます」
「何だと!?」
レヴァンはそれを聞いてすぐに助けに行こうとした時、誰かに取り押さえられた。
レヴァンは取り押さえられた人物を見た瞬間、驚愕する。
「ソラール!?」
「すまない・・・」
取り押さえていたのは大陽の戦士ソラールだった。
ソラールは悲痛な感じが兜越しでも分かるか、今のレヴァンには感じ取れなかった。
「離せソラール!スメラギ殿を・・・スメラギ殿を助けなければ!」
「助けてしまえば不死からの解放が永遠に無くなるとしてもか!」
「何だと・・・どう言う事だ!?」
「それは私が説明しましょう」
ソラールの後ろからルティアが現れ、説明し始める。
「使命を課せられた少女カムイを導いて解放されるには、定められた運命を通るしかありません。時として破る事は出来ますが、それは今ではありません・・・」
「何故だ・・・」
「簡単な事なのです。この運命を破壊すれば、カムイは暗夜の兄妹達と絆を築く事は出来ず、赤の他人となります。そうなれば、導く者の最後の敵に辿り着く事が出来なくなるでしょう」
「つまり、最後の敵を倒さねば解放はあり得ぬと?」
レヴァンの言葉にルティアは微笑む。
ソーラルはとても辛く、苦しそうにレヴァンの近くで立っている。
「・・・私のしている事は分かっている。だが、貴公が不死からの解放を望んでいるのに、永遠に不死から解放される好機を逃す・・・私はどうなっても良いが、それでは貴公がまた道を踏み外してしまうのではと思うと・・・」
「ソラール・・・」
レヴァンはソラールを暫く見つめていたが、レヴァンは決意した。
「私は・・・それでもスメラギ殿を助けに行く」
「貴公!」
「・・・それで、よろしいのですか?」
ソラールは驚き、ルティアは鋭い目で睨んでくる。
レヴァンは決意は変えないと言う意思表示に頷く。
「・・・ならば、行け!まだ・・・まだ間に合う筈だ!」
「すまない!」
レヴァンは走っていく。
友を助ける為に、自分の呪いからの解放を棄てた。
その姿に睨んでいたルティアの表情は・・・笑っていた。
「ふふふ・・・(それで良いの・・・貴方には絶望が似合うのだから・・・)」
「火防女殿?」
「何でもありません。では、帰りましょう・・・貴方は火継ぎの祭祀場へ帰るまでが、私の護衛なのですから」
「そうであったな・・・此所へ最初に着た時にいきなり護衛として連れられたのは驚いたが、レヴァン殿と再会出来て良かった」
「ふふ、レヴァンさんも良い友をお持ちですね。行きましょうか・・・」
ルティアはそう言うと歩いて行き、ソラールはレヴァンの無事を祈った後に、火防女に着いていく。