ダークソウルif 作:コッコ
レヴァンは目を覚ますと、木造の屋根が見えた。
レヴァンは辺りを見渡して見ると、スメラギが胡座をかきながら寝ている。
「・・・世話を掛けてしまった様だな」
レヴァンは起き上がろうとした時、左の腕が自棄に重く感じ見てみると、カムイが左の腕に抱き着いて寝ている。
レヴァンはカムイをじっと見ていたが、ある事に気づいた。
「(傷が・・・!)」
カムイの目元にはロートレクから受けた斬り傷が深く残っていた。
レヴァンはまだ少女とはいえ、女の顔に傷を残した事に罪悪感を覚える。
「(あの時、もう少し注意を払っていれば!)」
「・・・む、目が覚めたのか?」
スメラギは目を覚ましたのか、声を掛けてきた。
レヴァンは起き上がろうとしたが、スメラギは手を前に出して制止する。
「休め。別に気にする事はない。それにカムイが起きてしまうからな・・・」
「何故、カムイが此所で?」
「それはな。カムイはお前より先に目を覚ましてな。カムイは怯えきって、お前から離れようとはしないんだ・・・」
スメラギは困った様にカムイを見ている。
無理もない。
幼い子供が突然、凶器を振るわれ傷つけられたら恐怖心を抱くに決まっている。
レヴァンは守りきれなかった事を悔やむ。
「まぁ、また奴が現れるかもしれん・・・奴は消えただけで、死んだと確認していない・・・」
「・・・そうですね」
レヴァンはそう言うと、カムイをゆっくりと撫でる。
カムイは落ち着いているのか、僅かに笑みを見せる。
「・・・レヴァン殿。一つ聞きたい」
「何でしょう・・・」
「かの者ロートレクは、神殺しの罪・・・と言っていたがあれは何の事だ?」
スメラギの言葉にレヴァンはカムイの撫でる手を止めた。
レヴァンはカムイを起こさない様に徐に起き上がる。
「・・・さぁ、私にはさっぱり?」
「言いたくないのか?」
「・・・」
スメラギの問いに沈黙するレヴァン。
二人の間に重い空気が流れる。
「・・・ん」
レヴァンは沈黙を破りを庭を見る。
すると、庭から血の様に赤い闇霊が現れたのだそれも多数。
「ッ!?」
レヴァンは自身のソウルからブロードソードを取り出すと構え、スメラギも警戒する。
闇霊達はゆっくりと歩み寄ると、跪いた。
「遂に見つけました我らの王よ・・・」
「闇を統べし王・・・」
闇霊達は挙ってレヴァンを王、闇を統べる者等と言い始め、レヴァンはこの言葉のワードをヒントに答えを出した。
「こいつら・・・ダークレイスか!?」
「ダークレイス?」
ダークレイス。
生きとし生ける者達の全ての敵。
ダークレイスはソウルを奪い闇を広げる異端者の集団だ。
ダークレイスの特徴的なダークソードも見える事から、ダークレイスで間違いなかった。
「・・・何しに現れた?」
「貴方様を玉座に連れ戻しに来ました」
「我れらの主、闇の王樣。どうか、お戻りを・・・」
「断る!・・・あの時はどうかしていたんだ。世界を・・・闇に包んだ事は・・・」
「レヴァン!どういう事だ!」
レヴァンはスメラギの問いに答えられなかった。
世界を照らす火を消し去り、闇を広げた闇の王だとスメラギに対して死んでも言えなかった。
「我らには貴方樣が必要なのです。どうか・・・」
「消え失せろ・・・次はない・・・!」
レヴァンはブロードソードを少し抜くと、ダークレイス達は諦めたのか消えていく。
レヴァンは空しさと苦しさしか残っていない。
「・・・スメラギ殿。私はもう立ち去ります」
「レヴァン殿・・・」
「また、何処かで会える事を祈ります」
レヴァンはそう言うと、ソウルから帰還の骨片を取り出して使用した。
レヴァンは光に包まれると、姿を消していた。