ダークソウルif 作:コッコ
レヴァンは新たな使命を達成する為に火継ぎの祭祀場から長い時間をかけて、シュヴァリエへやって来た。
シュヴァリエは暗闇に包まれながらも、活気のある街だった。
だが、レヴァンは此所で思わぬハプニングに立ちはだかって立ち往生していた。
「何故、通れん?」
「だから、言ってるだろ!そんな怪しい格好をする輩を通せる訳がないだろと、何度言わせる!」
レヴァンの服装は逃亡騎士の格好で、確かに上半身に鎧を着け、その上にボロボロの外衣を羽織っていて、かなり怪しく見える。
レヴァンは検問していた兵士に追い返されると、レヴァンはどうした物かと、考える。
「ふむ・・・忍び込むしかないか・・・」
レヴァンはそう呟くと、静かに眠る竜印の指輪と霧の指輪を填めた。
すると、レヴァンは半透明になり同時に、音も無くなった。
レヴァンは兵士の横を気付かれない様に通ると、街の中を暫く歩いて路地へ入る。
「ふぅ、まさかこんな事に使う事になるとはな・・・」
レヴァンはそう呟くと、指輪を外そうとした時、外が騒がしくなった。
レヴァンは路地の物陰から除き込むと、数人の男が老婆と幼い少女を取り囲んでいる。
「おいおい、人にぶつかっといて謝罪もねぇのかよ」
「謝っただろ!」
「いや、ぶつかった奴がな怪我したみたいでよ。慰謝料を払いな!」
男達はどうやらイチャモンをつけて老婆と少女か金を巻き上げようとしているつもりらしい。
レヴァンは指輪を着けたまま男の一人の元に行くと、思いっきり殴り飛ばした。
「ぐへぇ!」
レヴァンの力は尋常ではなく、普通に殴れば怪我じゃすまず、殴れた男は顔の原型を変えて失神している。
「な、何だ!?」
「急に飛んだぞ!」
男達は混乱し始めると、レヴァンは続いて男達を殴り飛ばしていく。
「ひ、ひぃッ!」
男の一人が逃げようとした時、レヴァンは近くにあった樽を持ち上げると、投げる。
樽は見事に当たり、男はそのまま気絶した。
「な、何なんだ・・・」
少女は唖然としていた時、ある一点を見た。
その一点はレヴァンが立っている場所で、少女は目を凝らして見ると、レヴァンの姿が少し見えた。
「と、透明人間!」
「ッ!?」
レヴァンは突然、叫ばれた言葉に驚いて急いで逃げる。
侵入したとバレたら面倒事になるのは明白で、逃げるしかなかった。
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「はぁ・・・はぁ・・・。ここまで逃げれば良いか・・・」
レヴァンは少女から逃げ切ったと考え、指輪を二つ外した。
レヴァンは元の姿へ戻ると、同時に装備を変えた。
その装備は下級騎士の鎧で、兜だけを外して傭兵風にした。
腰には普通のロングソードを差しているので、怪しまれる事はない。
「これなら大丈夫だな。では、少し休んでから先に行こう」
レヴァンは大通りに出ると、レヴァンを怪しむ者はおらず、レヴァンは安堵しながら平然と通る。
だが、何の運命なのか道の向こうからさっき助けた少女が走ってくる。
「おいおい・・・」
レヴァンは信じられないと言わんばかりに手を額に当てる。
少女はレヴァンを探しているのか、辺りをキョロキョロとしてからレヴァンの元へ向かってくる。
「ねぇ、そこの人!」
「何ですか?」
「この辺に透明な人いなかった!?」
「・・・さぁ、見ていませんが?」
「そうか・・・じゃぁね!」
少女はそのままはしって行くと、レヴァンは安堵して休める場所を探していると、一件のボロ屋を見つけた。
レヴァンは入って見ると、そこには篝火があり、レヴァンは手を翳すと、火が灯る。
「ありがたいな・・・これで休める・・・」
レヴァンは腰を下ろしてゆっくりと、休む。