ダークソウルif 作:コッコ
逃亡騎士レヴァン
とある森、そこにはボロボロの外衣の下に鎧兜を身に付けた戦士らしき人物が横たわっていた。
その戦士は、目を覚ましたのか徐に起き上がって辺りを見渡す。
「ここは・・・何処だ・・・?私は逃げていた筈だが・・・」
戦士は不振に思っていると、草むらから何か音がして見てみると、そこには緑の肌で革の面をした化物がいた。
「グルル・・・」
「何だ、この化物は?」
戦士は明らかに化物に対して慣れているかの様な素振りで呟くと、化物は拳を振り上げて襲ってきた。
戦士は軽く避けると、相剣の北騎士の剣とカイトシールドを構える。
戦士はゆっくりと、回りながら隙を伺うと、化物はまた拳を振り上げて襲ってきたが、戦士は避けて一刀両断する。
化物は倒れ死ぬと、薄い光が戦士の元に行く。
「・・・また、私に使命を課そうと言うのか。もう、嫌なのだがな・・・」
「きゃあぁぁぁぁぁッ!?」
戦士はそう呟いた時、遠くから悲鳴が聞こえた。
戦士は悲鳴の元に走って行くと、さっきの化物三体が髪を後ろに束ねた黒髪の女性を囲んでいる。
戦士は走って化物の一体に向かって北騎士の剣を振るう。
「グオォッ!?」
化物は呻き声を挙げて倒れた瞬間、他二体の化物も襲ってくる。
だが、長い事使命の為に戦い、化物慣れをした戦士には遊びにもならなかった。
化物は圧倒的な実力差で倒され、戦士は北騎士の剣を鞘にしまう。
「大丈夫か?」
「は、はい。ありがとうございます」
女性は頭を下げて礼を言う。
女性の腕の中では赤ん坊と思われる銀髪の子がすやすやと眠っているが、戦士は疑問に思った。
何故、一般の況してや赤ん坊を連れた女性が使命を帯びた不死の試練の場にいるのだろうと。
戦士は女性にこの世界については聞く事にした。
「すまないが、此所は何処だ?私はこの地に来たばかりで右も左も分からぬのだ・・・」
「?。此所は白夜王国と呼ばれる国の中ですよ」
「白夜王国?(新たな亡国か何かか?)」
「おーい!悲鳴が聞こえたが、誰かいるのか!?」
話している時に誰かが悲鳴を聞き付けたのか、走って来る。
走って来た人物は、東方の鎧に似た白い鎧で刀を腰に差している。
謂わば侍だ。
「大丈夫か!?」
「大丈夫です・・・この方が助けてくれましたから」
「そうか・・・良かった」
侍はそれを聞くと、安心した様に一息着く。
戦士はもう大丈夫だろうと、考え立ち去ろうとすると、侍に引き留められた。
「待ってくれ。貴殿に民を救ってくれた礼をしたい。是非、一緒に来てくれないか?」
「すまない・・・道を急いでいるんだ・・・」
「なら、名前だけでも聞いても言いか?また会えた時に礼をしたい」
「・・・レヴァンだ」
戦士こと、レヴァンはそう言うと、その場から去る。
これが後の、白夜王スメラギと白夜女王ミコトとの出会いの始まりだった。
名前 逃走騎士レヴァン
性別 男
レベル 100以上
容姿 お任せ
装備 逃亡騎士シリーズ
武器 右、北騎士の剣 左、カイトシールド
世界を二度も渡って使命を成した不死。
だが、三度目で心が折れ、使命から逃走する毎日を送る様になった。
たまに、別の世界に闇霊か白霊として現れる。