彼は絆の繋がりで異世界で成り上がる   作:カオスサイン

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ヴァイスF文庫のバラ六パックの三パック目でアーシアのサインSP引き当てました!(隙自語り
それはそうと総員用意ィー!



EPⅨⅩⅥ「愚か者達をブッ飛ばせ!後編」

Side一誠

「シャルバ・ベルゼブブ、お前…俺達に何をしようとした?」

「フン知れた事よ、装置が貴様の手で破壊された事で最早その聖女になぞ用は無い。

次元の彼方にまで貴様もろとも葬ってやろうとしたまでの事」

「…」

次元の彼方にだと?コイツ…無論俺は大丈夫だがまだ日が浅いアーシアは俺の加護が薄い。

もしも彼女が一人でそんな所に飛ばされていたらと思うとゾっとした。

「シャルバ・ベルゼブブ、もう一つお前に問いたい。

お前は一体何を成す為に王への復権を望む?」

「知れた事!我等こそが魔王に相応しいからだ!

その為にまずは現魔王政権を掌握し、そして我等に従わぬであろう無能の現魔王共の敷いたぬるま湯になぞ漬かっている領民共も皆殺しにする!」

「…フッ、聞く迄もなかったな」

「何?…どういう事だ?」

「今はっきりと分かったさ、シャルバ・ベルゼブブ、アンタの方が無能であって王になる資格は無い!」

本気で王への復権を望み、世界を良くしようとしたカテレア達とは違い、コイツが目を付けているのは魔王の権力そのものだ。

挙句に無実の民を虐殺するだと?

そんな自分勝手な事しか考えなどしない奴に王の座を渡せばそれこそ破滅を招いてしまう。

「い、言わせておけばこの私を愚弄するか!」

「アンタにこれ以上何か言った所で理解するとは到底思えない。

それにアンタはもう十二分に彼等と俺の怒りに火を点けたっ!…」

「!?(な、何なのだ!?この尋常ではない殺気は!?…只神器を宿しただけの人間になぞ出せる筈が…)き、貴様!只の人間なぞではないな!?一体何者だ!?」

「俺か?…いや我こそは!…」

「ぐっ!?…」

俺はシャルバに向かって剣コードを投擲しながら接近。

「我は異世界から二千年前の記憶より蘇りし双聖剣の勇者、そして五千年前の記憶より蘇りし大魔王アルーザスの名と力を持つ者である!」

高らかに名乗りを上げた。

「な、何だって!?…」

「き、貴様如きの様な人間がい、異世界の魔王に勇者の記憶と力を保持する者だと!?…そ、そんなの出鱈目だ!」

俺の名乗りにシャルバやカテレア達旧魔王は無論、サーゼクス等も驚愕していた。

「出鱈目かどうかは確かめてみな!但し代価はシャルバ、アンタの命だ!」

「ほざけぇっ!」

「「♪~」」

「う、歌!?」

「でもこの歌…凄く綺麗だしなんだか力が湧いてくる!…」

俺やサーゼクス達の勝利を願いローナ達が歌い出す。

シャルバ前半戦 推奨戦闘BGM「激情論ー妖桜珠Ver」♪

「<雷精よ 紫電の極閃以て 討ち果たせ ハイパー・ライトニングボルト>!!」

「何だと!?…ぐわあああー!?」

力の差を未だに理解しないシャルバに対し俺はハイパーライトニングボルトで奴の片翼を焼き払う。

「片翼はハンデで残しておいてやるよ。

かかってきな!」

「な、舐めるな!この私が負ける事などありえんのだ!でえりゃあ!」

片翼を喪失ったシャルバは無様に足掻くように魔弾を放ってくる。

「遅過ぎるな、アブゾーブ!」

「何ッ!?…」

「ではお返しするとしよう。綴る!クリカラ!そして続けて綴る!【万象咬み潰す九頭の晧剣<ハイドラ>】!!」

「ぐはああー!?」

奴の魔力を吸収してすぐに二刀流の奥義を奴が急いで張り巡らせた障壁に叩きつける。

障壁は脆くも崩れ去りその衝撃は凄まじく奴の指が何本か飛んで行った。

「く、糞!そんな馬鹿な!?…だったらこれならば!」

「まあ、そうくるとは思っていたさ。『瑠璃、準備は良いな?いくぞ!』」

「『ええ、あの様な小心者の愚か者には誰を敵に回したのか、格の違いというものを見せてやりましょう!』」

追い詰められたシャルバは間違い無くオーフィスの蛇が入った小瓶を取り出し飲む。

だが所詮は力と権力に飲まれた愚か者でしかないシャルバの力は全くと言っていい程脅威ではない。

俺はこの世界で初めて本来の姿の瑠璃を呼び出し再び臨戦態勢を整える。

「なっ!?…アレは!…」

「あ、蒼きドラゴン!?…貴様一体何々なのだ!?」

『五月蠅い蠅ですね…我は聖域より舞い降りし四星獣が一人、蒼龍帝瑠璃!主、一誠・ブリュンヒルド・アルーザス殿に仕えるドラゴンである!』

「蒼龍帝だと!?そんなドラゴンが存在していたなど聞いた事が無い!

だが無限の龍神と云われたオーフィスの力を得た私にならば!…」

瑠璃の姿にシャルバは無論、他の皆も二度目の驚き。

だが瑠璃を目にしてもシャルバは取り込んだオーフィスの力のおかげで余裕の体裁を崩さない。

『はあ…オーフィスという者は全く疑う事を知らないようですね…眷属の手綱を良く握れなかった我が言うのもなんですがあのような愚か者に世界を混沌に導きかねない力を渡すとは…ドラゴンブレス!』

「ぎゃああああー!?…そんな馬鹿な!?何故だ!?何故オーフィスの力をモノにした私の力を裏回っている!?…」

瑠璃を撃破出来ると確信していたシャルバは逆にドラゴンブレスで腕を焼かれ悲鳴を上げる。

『此処迄追い詰められても尚まだ己の愚かさに気付きはしないか…』

「いや、自分勝手な理由で王になろうとしている奴が認める訳が無いだろう…アコ、瑠璃と同時に奴に仕掛けるんだ!」

『分かったよマスター!』

「な、にィッ!?…」

「アコさん、凄く綺麗っす!…」

『えへへ~!』

アコも本来の白竜の姿に戻ると三度目の驚きの声が上がった。

シャルバ後半戦推奨戦闘BGM「竜たちノ夢」♪

「は、白龍皇以外の白き龍だと!?…あ、ありえん!これは悪夢か何かだ!」

『この人、さっきからアコ達に文句しか言ってこないしいい加減五月蠅いんだけど~…』

『アコ、世界にはこの様な愚か者の割合も高いのですよ…そんな輩をのさばらせない為にもいきますよ』

『はい!』

『『ダブルドラゴンブレス!!』』

「ぎゃあああー!?わ、私の高貴な腕があああー!?」

『高貴ィ?マスターの魔力やルトちゃん達の翼の方が断然綺麗なんだよ~!』

『そんな事を言っている訳ではないかと…』

「そんな照れるっすよ~!…」

アコと瑠璃はシャルバに同時にドラゴンブレスを放つ。

左手を焼かれたシャルバの悶絶に思わずアコがアッカンベーをしながら呟き、それに瑠璃が冷静なツッコミを入れ、アコに褒められたミッテルト本人はデレデレになっているという若干カオスな状況になっていた。

「よくやったぞ!

さあ、シャルバ・ベルゼブブ…裁きの時間だ!」

「い、嫌だ!私はまだ穢らわしい赤龍帝や白龍皇にも勝っていないんだ!

こんな所で無様に死を迎えるなど…」

え?糞兄貴は兎も角としてヴァーリーに勝てる気でいたのかコイツは?

「御託はそれだけか?アンタじゃヴァーリー・ルシファーには勝てねえよ…去ね!綴る!セレスティア・クルセイダー!」

「な、何だこの化物達は…糞っ!?…力が…何故解放されな…ぐわあああああー!?……」

雷獣達を召喚しシャルバを攻撃。

密かにサプレッションフィールドを超高速無詠唱で発動しておいたので力を抑えられ蚊程にも魔力が枯渇したシャルバは反撃する事が出来ず飲み込まれていった。

だが何だこの違和感は?…

俺が感じたその違和感の答えは後に知る事になる。

それはそうと…

「我、ドライグやアルビオンや龍王達以外のドラゴン初めて見た」

「うおっ!?…お、お前はオーフィス!」

「!」

「ん、アザゼルにサーゼクス久しい」

突然姿を現したミッテルトみたいなゴスロリに粉した黒髪幼女…コイツがオーフィスだと?

まあ、簡単に騙されそうな性格してそうだ。

その話は次に回すとしよう。

それより今は…

 

後日、目を覚ましたエンデに事情を聞こうとすると保管していた王の欠片が突所として光りを放ちある存在が生まれた。

「お前、ラナだよね?」

「はい、エンデュミオン、貴方が愛したリセ姉様は其方の世界に存在している事でしょう」

「そうみたいだね」

エンデの話によると世界跳躍に失敗し次元領域で双子の支配種フレイズの襲撃を受けやられたらしい。

逃げた先がこの世界でシャルバの阿保に拾われて洗脳されていたという訳か。

エンデはラナを連れて行こうとしたが俺のフレイズ連中を分散させる案を聞いて彼女をこの世界に残す事を承諾し彼方の世界へ跳躍していった。

 


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