Side一誠
「そ、それよりなんで下着を穿いてないんだああー!?」
「パンツなら穿いてイますが?」
「そういう事じゃないー!もう一枚足りていないだろー!」
パンツ丸出しという目の保養…おっと口が滑ったw目の毒になる格好をしている謎の少女に冬夜は思わず絶叫していた。
それよりもバビロンの庭園だと…ッ!
「思い出した!…」
「い、一誠?」
「?」
「あ…」
俺は五千年前の事を又一つ思い出した。
そして何時の間にかスカートに履き替えていた少女に冬夜は少しばかり残念がっていた。
俺も人の事言えないけど…。
「いや…とりあえず案内を頼もう…」
「そうだね。ええっと…」
「私はフランシェスカ。シェスカとお呼び下さイ」
シェスカに詳しくこの庭園の事を聞いていく。
やはりか…。
話の途中、シェスカは冬夜が庭園の新たな管理者として決まったのだと告げた。
…判断基準が物凄く意味不明ではあったが。
しかも権限登録と称して彼女は冬夜にキスしたものだからさあ大変、俺が一時的に魔力を固定していたおかげで後から来れた冬夜を慕う八重とユミナにタイミング悪くも目撃され修羅場ったが二人が改めて秘めた想いを告げキスを重ねた事ですぐに収まった。
じ、自分じゃなくて本当によかったぜ…。
「早速ですが新たな管理者となった冬夜様二前管理者である博士からメッセージが届いておりマス」
「早っ!?」
あまりにも早い伝達に冬夜達は驚くが俺はあまり驚くことはなかった。
早速冬夜はシェスカから受け取ったコネクタをスマホに挿入し再生した。
「『やあやあ、初めましてだ諸君!
このボクがこの庭園を含むバビロンを創造したレジーナ・バビロンさ!
む?この生体波動…君は!?…』」
「「?」」
投影されたホログラムに彼女、レジーナは現れた。
冬夜を見てからすぐに俺の存在にも気が付いた彼女はとても驚愕に満ちた表情をしていた。
事情を未だ知らない冬夜達も首を傾げる。
「『そうか…君の存在をうっかりと失念していたようだ…まさかあの時の魔王が生まれ変わっているとは流石にこのボクも予想外だよ』」
「ああ、かくいう俺もつい最近思い出したばかりだからな…約五千九十一年振りだな?
レジーナ博士」
「「ええっ!?」」
俺と博士の言葉、俺の前世の説明に皆驚く。
「『あの時はすまなかったな…もう少しばかりアレの建造が早ければもしかすれば…』」
「アレって?」
「ああ、博士が対フレイズ用にと開発していた決戦兵器」
「『その名もフレームギアさ!』」
「フレームギア!?」
「『だが完成間近だった瀬戸際で散々各地を暴れ回っていたフレイズは何時の間にかその姿を消していた…』」
「俺も戦ったがあの時は弱点が分からず仕舞いだった為に遂に奴等に追い詰められて…」
「だからイッセーはフレイズの事を知っているかの様な顔をしてたのね…それに私が同族にいた子の話をした時の貴方の様子といい…」
「…」
俺はリーンに核心を突かれ少しばかり皆から目を逸らしてしまう。
「ああ、その子は恐らく魔王時代の頃の俺の恋人なんだ!…」
「「!」」
俺は未だ再会出来ずにいる最も大切な存在がいた事を暴露した。
「なんでそんな大事な事今迄黙っていたのよ!」
「そ、そうですよ!イッセーさんは心配をかけ過ぎなんです」
「イッセー様…ちょっとよろしいですか?」
「あ、はい…」
それに対し俺は多大な好意を寄せられていると自覚していたエルゼとリンゼ、ユフィナに少しばかり小一時間正座説教された。
「皆ゴメンな…でもこれだけは確かに言える!
俺はユフィナ、エルゼもリンゼもそしてスゥの事も平等に愛していると!」
「「///~!…」」
「も、もう///イッセー様ってば~!」
「「お、おおー!…」」
「『ひゅーひゅー!』」
婚約者のユフィナはともかく、エルゼ達の好意に気付いていながら前世の事もあり不安を感じて逃げていた俺は反省し決心、二人と此処にはいないスゥにも盛大な告白をした。
空気を読まない博士以外は流石に皆羞恥に悶えるのだった。
ちなみにこの模様はシェスカにバッチリと録音されてて後々弄られるのだった。
博士共々お仕置きしてやると思ったがあまり意味はなかったよ…。