B 返す暇もねえよ
-倉持技研の前にて-
〈ここがそうか。走ってくるにはちと遠いが、いい運動になった。だが・・・面倒だ。〉
-3日前の夜-
「織斑君、倉持技研からオーバーホールの――」
「山田先生、任せた。」
POI☆
「グエッ!?」
「・・・分かったよ。」
-今に至る-
「ドアノブがないな。・・・OK!」
ズドォォォォォォォーンッ!【0/200】
「ん~少年、イイ威力だ。」
「そう思うか?」
「もう少し派手な方が好みかな。」
「俺もだ。」
「あぁ!?所長!何やってるんですか!!」
「いやいや、私じゃなくてこの少年が――」
「いい大人が責任転嫁しないでください!で、君が織斑一夏君だね?大丈夫だっ・・・大丈夫そうだね。」
「あぁ、早く案内してくれ。不審者の子守は得意じゃない。」
「すまないね、所長は見ての通り変態で。」
「私は変態じゃない!」
ブンッ←モリを投げた音
パシッ【9999/9999】
「今度投げてみろ。・・・殺すぞ。」
「悪い悪い。しかし、少年、イイ反応だったぞ。それより、私の部屋でイイコトしないかい?」
「断る。」
「ババ抜きとかさあ?」
「二人でか?抜いてる暇もねえよ。」
「じゃあ――」
「所長黙ってください。申し訳ないね。少し待ってて貰うようになるけど、冷えたジュースでも飲みながら待ってて。」
「あぁ、できるだけ早くしてくれ。」
スタスタ
ベシャベシャ・・・
「所長!体拭けッてんだこのを!」
「ヌハハハ!気にしたら負けだ!!」
「後で掃除しなくちゃいけないでしょうが!」
「そうかそうか。では乾くまでここにいよう!」
「どれだけ時間を――」
「すぐ乾かしてやるよ!」
ゴォォォォォォォォォォッ!【100/200】←火炎放射器
「これで乾いた。」
「おぉ、いい感じだ。採用するよ、織斑君。」
「少年。女性はもう少し優しく扱うものだ。」
「そうか、心に誓おう。」
「心はあるのかい?」
「実を言うと持ってない。」
「ふははは、そう言うと思ったよ。」
「分かったなら、早く来てくれ。」
「ういー!すぐ行くから待っててナー。」
-それから30分後-
「お待たせ、待った?」
「遅刻だ。」
「少年、一つ教えておこう。女性に待ったって聞かれたら、今来たところだって言うものだよ!」
「本当にそうか?」
「?」
「少なくとも俺の知り合いには、そんなヤツはいない。」
「それは君が思っているだけさ。乙女の美学を分からないやつはモテないぞ?」
「それで結構。初めてくれ。」
パアァッ←白式展開
「ふーん、張り合いがないナァ。」
「そいつは、お互い様だ。」
「そう言えば、挨拶がまだだったね。私の名前は――」
「篝火ヒカルノ。倉持技研、第二研究所で所長を務める。違うか?」
「んー、惜しい。少し足りない。」
「千冬姉と天災の同級生ってことか?高校の。」
「良く知ってるね。どこで仕入れた情報?」
「手先をチョチョッと動かせば、この程度の情報は手に入る。・・・知り合いが言っていた。誰だったかな。忘れちまった。」
「まあ、いいかぁ。それよりもISだね。どれどれ・・・セカンドシフトしたって聞いてたけど、まさかここまで変化するかなぁ?」
「あぁ、重くて使い物にならない。全部取っ払っちまってくれ。」
「んーダメージの蓄積は・・・ないね。使った?」
「2~3時間ぐらいは。」
「」
「取り外せるか?」
「できるさ。こっちの技術者を総動員してやるよ。」
「どのくらい掛かりそうだ?」
「明日までには余裕っしょ。完徹するからね。」
「あぁ、余裕だな。帰って良いか?」
「ン~?ISがなくてもいいなら。」
「永遠に持っててもいいぞ。・・・暇なら明日取りに来る。」
-その頃IS学園では-
「かったるいわ。」
「鈴、どうしたの?」
「シャルロットは分からない?」
「?」
ガラガラガラ・・・カシャンッ
「非常シャッターが!?どういうこと!?」
「避難訓練の話は聞いてないし・・・。何かしら?」
「よ、余裕だね。」
「しっ、千冬さんから指示が出るわよ。」
『聞こえるか?専用機持ち。地下のオペレーションルームに集合しろ。マップを送る。各自で確認しろ。極力
「どうしよう・・・。」
「行くわよ!シャルロット!」
「行くって、どうやって!?ドアは全部閉まってるよ!?」
「こうやるのよ!」
ズドォンッ!【0/500】←衝撃砲
「こ、壊すなって織斑先生が!!」
「『ドアは』でしょ?床と壁は言ってなかったわよ。」
「」
ガシッ!
「時間がないわ。行くよ!」
「あ!?ま、待って!!」
ピョン!
「ギャアァァァァァァ!?!?!?」
「楽しい?」
「もうごめんだよぉぉぉぉぉ!!」
「更識姉妹。折角の友情を壊したくないが、20秒の遅刻だ。」
「これでも早いほうです。と言うか!みんな学校を壊しちゃ駄目でしょ!織斑先生が言ったじゃない!」
コクコク←簪
「私はドアを壊すなと言った。違うか?」
「違いが分かりません!」
「そうか。では教えてやる。ドアは可動する。修理が面倒だ。だが、壁や床はどうだ?所詮鉄筋とコンクリでできている。直すのは容易い。」
「ケーブルとか切ったらどうするつもりなのですか?」
「何だ?お前たちは壁の向こうに何があるかも分からないのか?」
「「」」
「時間が惜しい。状況を説明する。ハッキングされた。」
「そりゃ大変ね。」
「あぁ。どうせあのアホの仕業だ。身内として恥ずかしい。」
「それより、侵入者の方が問題だな。」
「「「!?」」」
「何を驚いている?」
「お、織斑先生。今侵入者って・・・。」
「あぁ?前から潜水艦で潜んでたろ。知らないのか山田君。」
「初耳です!何で言わないんですか!」
「ぼ、僕も初耳です!」
コクコク・・・
「そうか。では更識簪、デュノアはハッキングの対処に当たれ。鈴はここに残ってこいつらの子守だ。」
「「・・・え?」」
「得意じゃないけど、しょうがないわね。」
「残りは私と侵入者狩りだ。行こう。」
「教官!」
「先生と呼べ!」
「ハッ!織斑先生!奴らの場所が分かりません!」
「学園が無駄に広いせいで私にも分からない。手分けして探す。篠ノ之、お前は区画(仮称)1、オルコットは2、ラウラは楯無と組んで広い3に行け。私は4に行く。歓迎してやれ。七面鳥を撃ちに行くぞ。」
B ここから撃って(コメントに)当たるかなぁ・・・・・?
A こんな作品を読みに来るヤツはいない!
B 組合員は来る!