黒板、いや無駄にハイテクなこの学園はスクリーンを採用している。その前で、副担任の山田先生が微笑みながら話す。
「全員揃ってますねー。それではSHRを始めます。」
しかし、小柄な先生だ。クラスの女子と比べても、頭一つ分小さい。
「それでは皆さん、一年間よろしくお願いしますね。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
何故、黙っている。俺も言えたタチではないが。
「で、では、自己紹介をお願いします。出席番号順で。」
小柄な副担任は狼狽えている。教員の割りには、面白い奴だ。
今日は高校の入学式。しかし、クラス、いやIS学園に女子しかいないのは何故だ?共学(驚愕)だろ?
「・・・くん。織斑一夏君!」
「何だ!」
そんな大声で呼ばなくたって聞こえている。高く大きな声のせいで、頭の中がドンパチしてやがる。
「ご、ごめんね。大きな声で呼んじゃって。お、怒ってますか?聞こえてましたか?自己紹介して貰っても良いですか?」
「分かってます。」
「い、何時の間に立ち上がって!!」
「静かに、素早くです。姉が教えたんですよ。」
全く、あの姉は何処で何の仕事をしてるんだ。
「そ、そうですか。あ、それでは自己紹介をお願いします。」
後ろを見ると、女子女子女子。
「俺の名前は織斑一夏だ。よろしく頼む。」
「何て時期に、何て所で試験をしやがる。」
二月の真ん中、俺は中学3年として受験まっただ中だ。
近所の高校を受験する為に11分先の駅まで行かんにゃならんのだが、大雪のせいで電車は止まっている。
くそったれが。全く誰だ、去年のテストでカンニングした野郎は。面白い奴だ。探し出して晒し上げるのは、受験の後にしてやろう。←*まだ自分がネタにされるなんて知りません
私立の受験には振り替え日がないので、仕方なくカバン片手に山越え中だ。
俺の志望校は、私立藍越学園。一番気に入ってんのは、学費だ。・・・ん?姉のスネを囓ってんだから、安いところを選ぶのは当然のことだ。幸い姉の稼ぎは良いので、金に困っている訳じゃないが・・・。
先のことは、受かってから考えるとして・・・。この建物は一体何だ。部屋の付いた迷路じゃないか。
まあ良い。試してみるか(物理)。次に見つけたドアを開けてやる。OK?
(鍵「Wrong!And,NOooooooooo!!!!!!」)
バキィィィィィィィィン!
金属のへしゃげる音が廊下に響く。この手に限(鍵)る。
何だ、この妙な空間は。IS?何故こんな所に?
「男には動かせん。・・・筈だよな?」
何故か起動を始めるIS。同時に、意識に無数の情報が雪崩れ込んでくる。
「何故だ!男には動かせん」
「筈か?残念だったな。3階!非常事態だ!操縦者は男性!髪は濃紺、身長170cm!学ラン姿の筋肉モリモリ、マッチョマンの変態だ!」
何時の間にそこにいた。それに即座に通報とは、中々優秀な奴だ。最初の2言は余計だったが。
「それだけだ。」
それだけ言って座ると・・・。
がたたっ!何故転ぶ。面白い奴だ。(真顔)
「あ、あのー・・・・・」
パァン!【9998/9999】
「何だ!」
この叩き方!間違いない!
「ターミねーちゃん!」
バァンッ!【9996/9999】
「誰が抹殺者か!」
成る程、良いセンスだ!・・・んん?
「あ、織斑先生!会議、お疲れ様です。」
「あぁ、
「山田君に何枚貰った!」
「10枚、ポンッとく・・・」
ズバァン!!【9991/9999】
「・・・馬鹿者が!一夏ぁ、頭はどんなだ?」
「近くに寄って確かめろ。」
「いや、結構。ロクなことはない。」
っち、ダメか。
「さて諸君、私を覚えているかね。」
「当然だ、誰が忘れるものか。」
ズバァン!【9989/9999】
「少し黙ってろ。」
次の瞬間、
「キャー!千冬様!千冬様よー!」
「ずっとファンでした!」
「私、お姉様に憧れて、東南アジアかアフリカか越えてここまで来ました!」
最後の奴、随分と遠くから来たものだ。
「ここに入るのに、えらく苦労したのだ。」*^^*ドヤァ
「お姉様のためなら、私死ねます!」
まずいな、頭のドンパチがぶり返してきた。
「全く、これだけの
少しは笑ったら・・・
「キャー、もっと叱って罵って!」
「でも、時には優しく!」
「つけ上がったら「ばらばら死体にして飛ばすぞ?」はい・・・」
要らんな。凄え威圧感だ。悪くねえぜ。・・・んんん?
「で?お前は、ロクに自己紹介もできんのか?」
「悪いが千冬姉、俺は」
ズバァン!【9994/9999】←時間が空いたので回復した
「織斑先生と呼べ!OK?」
「OK!」
ズバァン!!【9986/9999】
「返事は、『はい』だ!」
「はい。」
分かればいいと言うと、千冬姉は
ズバァン【9985/9999】
やっぱり叩きに来たか!流石だ、千冬姉!・・・んんんん?
ズバァン!【9983/9999】
「あの、織斑君って、織斑先生の「弟ですが何か?」」
「あぁ!いいなぁ!代わって欲しいなぁ!」
「この姉が欲しいのか?んー?あーげないwww」(・・・ん×5?)
スカッ【9984/9999】←首を捻ったら躱せた。
「よく避けたな、一夏。長い付き合いだ、苦しませたかねぇ!一発で眉間に叩き込んでやる!」
と、その時、チャイムが教室に鳴り響いた。
「っち、SHRは終わりだ。諸君らには、半年以内にISの基本を覚えて貰う。その後実習 だが、半月で覚えろ!いいな!私の言葉には返事をしろ!良くなくとも返事をしろ!いいな!」
「いや、結構!(・・・ん×6?)」
パァン!!【9970/9999】
うっかり考え事をしていたら、クリーンヒットしてしまった。くそったれ。
「こうなりたくなければな!」
初日のSHRは、姉の半ギレと呆れ声の元に幕を降ろした。
さて、1時間目の授業は何だったかな。
次話を投稿して欲しければ、お気に入り登録しろ!OK?(心配ない。ただのネタだ。)