戦紀絶唱《SIN》フォギア   作:星屑英雄

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旅行に行くことになったので急遽短編になります。今回は二本立て!!

(下らない)ギャグ多めで行くよ!!

ノリも多分寒いです!!

それでも良ければどうぞ!!




特別篇
特別編 1


~CM~

 

 ここは二課の部屋の一室。

 響、未来、切歌、調、クリスの5人は宿題を片付けていた。

 

「は~、宿題が終わらないよぉ……」

 

 装者としての雑務をこなす内に、学校の宿題を貯めこんでしまった響が、大量の宿題を前にしてぼやく。

 未来は、てきぱきと自分の宿題を取り出し、響に渡しつついう。

 

「仕方ないよ、だって響が貯めてた宿題だよ? この場所も貸してもらって、私も手伝ってあげてるんだから、しっかりしなきゃ!」

 

「え~、遊びに行こうよぉ~」

 

「それ、却下デース☆」

 

 後輩である、切歌にまでそう言って断られる始末。

 

 そんな姿を影から見ている男がいた。

 

 そう、小日向遊策である。

 

 彼は、影から見守っているだけだったのだが、彼も何か響の役に立ちたいと思っていた。

 

「頑張る響を、応援したい!!」

 

 そう言った遊策の肩にポンと手が置かれる。

 

「でも、自分の力で成し遂げないと……」

 

「翼……」

 

 更に、遊策の後ろからスッと奏が出て来て遊策の背中を押す。

 

「意味ねーんじゃねーか?」

 

「奏……」

 

 遊策は二人の顔を見て、うん、とうなずく。

 

「なら……」

 

 そう言って、どこからともなくあるものを出してくる遊策。

 

「届け!!」

 

「「「元気ハツラツパワー!!」」」

 

 あるもの――――オ○ナミンCを響の机に置き、響にこう言う遊策。

 

「レベルアップだ!! ビタミンC!!」

 

 それに、翼、奏も続く。

 

「ビタミンBも!!」

 

「保存料、着色料(ゼロ)!!」

 

 そして、遊策が、翼、奏とハイタッチしこう(シメ)る。

 

「一緒なら、何でもできる!! 元気ハツラツ!! オロナミ○C!!」

 

 

 

 

「「お兄ちゃん(お兄さん)、うるさい……」」

 

 心底イラッと来たような声色でそう言う、響と未来。

 

「あっ、はい……って、なんで俺だけぇ!?」

 

 思わず、敬語になってしまう遊策なのであった……

 

 

「……って、いうS.O.N.Gとのオロナ○ンCコラボCMどうですかね?」

 

 そう言って、風鳴司令に直訴する遊策だったが……

 

「それ、却下デース☆」

 

「ですよねッ!!」

 

 あえなく撃沈したのだった。

 

 

「てか、先輩たちも何やってるんだよ……」

 

 頭を抱えるクリスに、翼と奏は――――

 

「い、いや、いい息抜きになるかなと思い……」

 

「あたしは、面白そうだったからやっただけだけどな。はっはっは」

 

 

~とある今回出番が無かった人たちの呟き~

 

「あれ? 私のセリフは?」

 

「私なんて、登場してすらいない……(血涙)」

 

「ふふ、私もいるかもね?」

 

「「!?」」

 

 チャンチャン!

 

 

 

 

 

~俺と響のある日~

 

 響が中学入ってすぐの事……

 

「ふぁ……」

 

「おい、どうした? 寝不足か、響? 夏だからって、気を抜いてたら駄目だぞ?」

 

「真夜アニメがそれはもう面白くて面白くて、ですね……その時間まで起きていたら……」

 

「夏だからって、油断しすぎだ。録画してたらいいのに……」

 

「っは!?」

 

「え、なにその今気づいたみたいな顔?」

 

「あははは、視聴率をとるためですよー……今度から録画にしとこ」

 

「おいこら、最後小さく言っても聞こえてるぞ、このアホガール」

 

 そんな会話をして、川の近くに差し掛かった時……

 一人の少年が、川の岸辺を歩いているのを見かけた。

 

「あ、川の中に、石がある。拾いに、いこ……あっ、この川、深い!! ボクはまだ、死にたくない!! 助けて!! しんちゃん、ねねちゃ……」

 

 そう言って、浮かんでこなくなる少年。

 不味いと、俺は身を乗り出し、響に言う。

 

「おい、あの子、おぼれたぞ!?」

 

「私!! 浮かぶものとあったかいもの持ってきます!!」

 

「あったかいものは後にしろ!! 俺は、助けに行ってくる!!」

 

 そう言って、川に飛び込む遊策だったが……

 

「あ、ほんとだ。この川、深いッ!! てか、足つる!?」

 

 準備運動をしなかったために、足をつりかけた遊策だったが、何とか川でおぼれる少年を掴み、響が投げてくれた浮き輪に捕まる。

 

 その後、ゆっくりと岸に戻ると、少年は礼を言ったあと、走ってどこかに行ってしまった。

 

「なんだったんだ……?」

 

「ふふふ、川の妖精さね……」

 

「うおっ!! お婆さん、あんた何処から!?」

 

 唖然とする遊策と響の間に、腰の曲がった老婆がいつの間にか居た。

 お婆さんはそれだけ言って、後ろを向いてどこかへと消えていく。

 

「本当に何だったんだろうか?」

 

「と、とりあえず……あったかいもの、どうぞ」

 

「あったかいものどうも」

 

 響が渡してくれたあったかいものを飲む。

 夏とは言え、終わりかけだ。10分程度とは言え、いきなり川に入って、ぐっしょり濡れていたら体温を奪われる。

 

 そんな時の、あったかいものは嬉しいものだ、遊策は思った。

 

「とにかく、このままいるのは不快感がすごいから一旦、家に帰ることにするわ……」

 

「そうのほうがいいですよね、これは」

 

 

 

「ただいま~」

 

「お帰り~。あれ、早くない……って、どうしたの!? お兄ちゃん!!」

 

 アイスを頬張っていた、未来が俺の姿を見てビックリ仰天する。

 

「まあ、色々あってな」

 

「色々って……?」

 

「ああ!!」

 

 軽く笑って流す。そして、いそいそと洗面所に行き、服を取り着替えた。

 

 

 

「さて、どこ行こうか?」

 

「そうですねぇ~、まだ残暑もありますし、映画にでも行っちゃいましょうか!」

 

 そう言った響の後ろからヒトデ頭の少年が現れる。

 

「へぇ~、デートかよ」

 

「あ、同じクラスの亜手無(アテム)くんじゃねーか」

 

「やっとお前もその気になったんだな!! ガンバレヨ!!」

 

 そう言って、亜手無くんは帰っていった。

 何しに来たんだアイツ……?

 

「でぇ? 映画だったな……子供だけではいれるかな……?」

 

「もう、私は中学生ですよ? 中学生同士なら問題ないですよ!!」

 

「まあ、俺は高校の年齢だがな……まあ、いいや何が見たい?」

 

 俺は映画の上映時間一覧表を見て、響に見たいタイトルを聞く。

 

「これ、これ見たいです!!」

 

 響が指をさした映画のタイトルは――――

 

 『団地妻ミズホの秘め事 ~夜に鳴く小鳥編~』。

 

「……」

 

「あれ? どうしました?」

 

「これ、見るの……?」

 

「はい!! ダメ、ですか……?」

 

 満点の笑顔からの上目遣いのコンボだとぉ!?

 

「じゃ、見ようか!! すぐ行こうか!!」

 

「やった!! 響ちゃん大勝利ィ!!」

 

 響が満足そうでよかったです.……

 

 

 

 

『ミズホ……お前、どうしてこんな姿になるまで!! クソォ!! 血が、血が止まらねぇ!!』

 

『あなた……ごめんなさい……それでも、私は……あなたを守りたかった。こんな、無様をさらしてしまった私でも、あなたは愛してくれる?』

 

『ああ、愛すさ!! もう、喋るな!!』

 

『そう、よかった……愛、してるわ……あなた……ううん、私の愛しい人ヤリザ……』

 

『ミズホ……ミズホ、いや!! ミズホ殿ォォォォォ!!! くっそ!! ぜってぇゆるさねぇでござる!! 六武カンパニー社長、紫炎!!!!』

 

 ……なぁにこれぇ。

 

 R-18の何かだと思ったら、よくわからないバトル物だったでござる。

 しかも、不思議なことに、よくわからないのに全く飽きない。適度なお色気と、熱い展開のオンパレードで、映画を見ている人の心を離さないように配慮していて、憎い演出をしてくれる!!

 

 あっという間にラストシーンにまで行ってしまった。

 

『紫炎!! もう、お前が影武者でない事までわかっているでござる!!』

 

『っふ、君は一体いつから私が、貴様の妻であるミズホを殺した、と思っていた? そうさ、私ではない紫炎……つまり、影武者が貴様の妻を殺したのだ』

 

『……何……でござると……』

 

『ははははは!!』

 

『それはそれとして、お前は許さないでござる』

 

『ゑ?』

 

『いざ!! 南無三!!』

 

『ブルアァアアアアア!!!』

 

『完』

 

『団地妻ミズホの秘め事 ~決着!! そして現れる真・六武カンパニー編~へ続く』

 

 

 

 

 俺と響は、映画館から出て家に帰る道を歩いていた。

 響が、興奮しきった様子でさっきの映画の事を喋る。

 

「いや~、おもしろかったですね~!!!」

 

「ああ、面白かったのは面白かったんだが……」

 

 なんだか釈然としない終わり方だった……

 

 とりあえず、続編を見ようと決心する俺だった。

 

 俺達は、さっきの映画についての考察を話し合ったりしていたのだが……

 

「ごめんなさい……あなたとは付き合えません……」

 

「えっ!! そんな……っつ、ううっ!! 振られたショックで、急に心臓がっ!!」

 

「ええ……っちょ、誰か来てぇー!!」

 

 何か馬鹿げた理由で心臓発作を起こした人に遭遇した。

 

「っちょ、助けるぞ、響!!」

 

「合点承知ィ!!」

 

 

 

「貴方のおかげで、助かりました……」

 

「いえいえ、どうってことないですよ」

 

 頭を下げてくる女の人に、頭を上げてくれるように言うと、女性は俺の腕を掴んできた。

 

「いえ、お礼として、お茶でも……」

 

「いいですから~、お兄さん!! 行くよっ!!」

 

 響は、パッと響チョップで、女性と俺の間に入ると俺の腕を掴み強引に引っ張っていく。

 

 そのまま、ずるずると俺は引きずられていった。

 

 

 引きずられて、数分……

 

「そろそろ、放してくれるか?」

 

「嫌です」

 

「いやでも……」

 

「イ・ヤ・で・す!!」

 

「はい……」

 

 何とも言えない威圧感から、何も言えなくなる俺。

 響は無言でズンズンと俺を引きずっていく。

 

 

 ……はぁ。

 

「響」

 

 俺はそう言って、立ち止まり、地面に立つ。

 響は一生懸命、俺を引きずろうとするが俺は両足に力を込めて、自身を大地に固定する。

 

 響は俺を動かそうと、顔を真っ赤にして引っ張っている。

 

「ふんぐぐぐ、んぎ……」

 

 可愛い……ではなく、俺は真剣な表情を響に見せる。

 

「響」

 

 もう一度、俺は響の名前を呼ぶ。

 

「……なんですか?」

 

 むくれた顔を隠しもしない響に、クスリと俺は笑うと、響に向かって今俺が思っていることを言う。

 

「俺はお前を放ってどこかに行ったりしないよ」

 

「え……?」

 

「だから、お茶も断るつもりだったし、引きずらなくても歩くさ。お前の傍に、俺はいるからさ……だから、むくれる必要はないさ」

 

 俺は響の手を取って、歩き出す。

 

「心配なら、手をつないでいてやるよ。放すなよ?」

 

「……うん」

 

 夕焼けの太陽が、俺と響を照らす。後ろの影はしっかりと繋がっていた……

 




超絶怒涛のォ!! ラッキーボーイィ!!
運に愛され、運を愛した男ォ!!

星屑英雄です!!

今回は短編集ということで、シリアルとシリアスには暇を出しています。

CMの時間軸はGX後くらいで、日常は過去になります。

なんで、GX後なのかって? 切ちゃんに『それ、却下デース☆』を言ってもらいたかったからに決まっているでしょう?

ネタがわからない人は、CMは『仮面ライダーエグゼイド オロナミンC』で検索。
日常では『溺れ死ぬボーちゃん』『遊戯王』で検索検索ゥ!!

次回は本編更新できると思うので、お待ちください。

それではまた次回!!


ここから雑談
~普通に馬鹿なことを垂れ流しているだけなので、ここで閉じてもらってもかまいません。と、いうか閉じた方がいいと思います~



さて、それにしても、XDのレイドボスめんどくさすぎじゃないですか?
まだ、ノーマルの17レベルなのに5つ消費しなければ倒せないって……
いや、俺が雑魚なだけか……?

まあ、この小説に時間取られて、全然進めれてないです。

FGOの方もしなければならないし……せっかく、ネロとメイド王引いたのに、ネロしか育てられてない……

バイトとこれ書くのとスマホゲーで全部つぶれる一日、うーん、どうにかしたいこの頃です。

あ、あと六武衆おめでとう!!

やったね、強化だ……と思ったら、新しいカテゴリになる模様……
ヤリザ殿に救いは無いんですか!?(ありません)
あっ、デッキ自体は弟が組みました。破壊時効果と、破壊を介さない除外が非常にうざいです。

それとそれと、仮面ライダーエグゼイドの挿入歌『JUSTICE』いいですよね!!
ずっとエンドレスで聞いて、書く時の作業用BGMとして聞いてます。
聞いてない人は、ぜひ聞いてみてくださいね!!

それでは!!




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