『征服とはなんたるか、アルテラめに見せてやるのよ!』
『ウルクの恥だ。我はあやつに一度だけ手を貸すことになっている』
私はルーラー、ジャンヌダルク。
同じアルテラ陣営に所属しているサーヴァント達に話を聞いて回っている。
なぜ人類の敵である遊星の化身、アルテラに手を貸すのかを。
「おーい」
征服王イスカンダル。
英雄王ギルガメッシュ
彼らが協力している理由はなんとも英雄らしいものだった。
それに対して、私にはこれといった理由が無い。
「なあなあ」
私はルーラーとしての役割を放棄してここにいる。
ならば、ルーラーでは無い、一個人としての私はどうするべきなのかーーー
「ーーーおっぱい触るぞ?」
ゲシ!
「ぐはっ!……やっぱり聞こえてるじゃないか」
「……で、何の用ですか?」
「いや、俺には聞かないの?何で英雄の中の英雄である、栄光のシャルルマーニュ十二勇士の一人ローランともあろうお方が、人類の敵であるアルテラ陣営にいるのですかーとか」
「別に?気になりませんし」
「……なんか俺にだけ当たりきつくない?心なしかギルガメッシュに対する態度より棘があるように見えるんだが」
「自分の胸に手を当てて考えてみては?」
「……スマン、本気で分からん。俺、なんかしたか?」
「ふーーーーーふふふ。あくまでもシラを切りますか。いいですよ教えてあげます!私が何故怒っているのかをーーー!」
「私知ってるんですよ!あのピンク髪が女装してるのはあなたのせいだと!」
「ええっと……ピンク髪ってーーーアストルフォか?」
「ええ、そうです!淫乱ピンク男の娘アストルフォです!」
「あいつが女装さえしてなければ、私がメインヒロインの座を奪われることも無かった!」
「あなたのせいで私は……私はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「痛い痛い、旗で殴るな!」
「つーかそれ完璧に八つ当たりだろうが!」
「アストルフォなんかに渡せない譲れない認めないぃぃぃぃぃ!」
「話聞けよ!」
「そもそも男にメインヒロイン?の座を奪われるとか、お前の女としての魅力に問題があるだろ!?」
「あー!言ってはならないことを言いましたね!もう怒りました!」
「出でよファブニール!このピンク髪のシンパに神罰を下すのです!」
ぐおおお。たすけ、ぐおおお!
「な、何いいいいいい!?」
「私がワイバーンしか扱えないと思ったら大間違いです!ピンク髪をその肉の一片まで滅ぼし尽くすために、オルタから借りてきました!」
「待て、待て待て待て待て待て!一旦落ち着け!」
「リヨ漫画で散々な扱いを受けた私に、もう怖いものはありません!」
「さっきから何言ってるか全然わかんないんだけど!?」
「行きます!アストルフォのシンパとかもう殺すしかありません!地獄に
「ぐあああああああ!」
「これより我ら破壊の軍勢は進撃を開始する。逆らう者は全て破壊しろ。ーーーーーーむ?ローランはどこだ?」
「……ローランは一人で敵陣営に奇襲をかけ、そのまま帰らぬ人となりました。
うう……あの時私が止めておけば……!」
(救国の聖女、恐ろしいのう)
(我も恐怖を禁じ得ん!聖女ではなく凄女なのではないか!?)
ジャンヌじゃなくてJKジャンヌみたいになってしまった……。
でもfgo の幕間でもアストルフォとキャットファイトしてたしセーフセーフ。