とある魔術の奥村兄弟   作:コアクト

2 / 3
第2話 一方通行と打ち止めと佐天涙子パート1

 十字教といっても色々な種類がある。

 正十字騎士団と十字教は厳密にいえば異なる。

 例えば、魔術師は学校に通わない。

 そして科学音痴である。

 さらに魔術とは無関係な宗教や神話がある。

 秘密裏に活動していて、決して一枚岩ではない。

 学園都市の人間と協力関係にある者もいる。

 

 正十字騎士団が力をいれているのが正十字学園である。

 銃火器で武装したり、使い魔を召喚する。

 中には、魔剣という武器を持つ人間もいる。

 

 十字教は他の魔術結社と手を組む事もよくある。

 十字教と魔術結社は悪魔の存在を知らない。

 だが、正十字騎士団は学園都市と協力関係にある。

 正十字学園と学園都市は以下の理由で悪魔が実在する事を公表するのを避けている。

 ・公表すれば、能力者や魔術師が悪用するから。

 ・混乱を避けるため

 ・悲劇を繰り返さない為である。

 

 研究機関ーー

 その都市(まち)は学園都市と呼ばれている。

 鋼鉄と超能力者とナノマシンで出来ている町だ。

 その町中を2人の男女が歩いている。

 男のほうは白い髪で虹彩が赤く中肉中背。

 女のほうは男よりも身長が低くて、暗視ゴーグルを被っている。

 

「ふふふ。どうしたのってミサカはミサカは聞いてみる」

「ンだよ。うっとうしいな。どっかに行ってろ」

 打ち止め(ラストオーダー)。

 それが少女の名前である。

 学園都市で7人しかいない能力者の1人、御坂美琴のクローン。

 レディオノイズ計画と呼ばれる悲劇で生まれた子供。

「ねえねえ。一方通行(アクセラレータ)。黄泉川の作るオムライス美味しいねってミサカはミサカは今日の晩御飯を楽しみにする」

「ああ。そうだな」

 アクセラレータと呼ばれた男はぶっきらぼうに答える。

 一方通行(アクセラレータ)。

 学園都市の能力者の1人で、最強の少年。

「ちょっと。歩くの早すぎィとミサカはミサカはクレーマーをいれる」

「なんだ? あれ……」

 一方通行は自分の目を疑う。

 目の前を歩いている中学生の風船が1人でに動いているのだ。

 まるで生き物であるかのように。

「どうしたの? 」

「いや」

 アクセラレータはラストオーダーの質問に答えない。

 だが、釈然としない。

 あの風船、もしかして念動力(サイコキネシス)か。

 それなら納得がいく。

 その時だった。

 中学生が2人に声をかけてきたのは。

 

「あのぉ。すいません」

「断る」

「……まだお願いしてないのに」

 中学生の制服は常盤台という名門中学のだった。

「どうしたのってミサカはミサカは救いの手を差し伸べる」

 まったく。面倒事に首ツっこむんじゃねえよとアクセラレータは心の中でつぶやいた。

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。