緋弾のアリア~スキャッグスの名をもつ原作ブレイカー~   作:シャラシャラン

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旅立つ、カゲヨシくん


一人旅編
第六話 襲撃


 

あれから5年がたちました

 

え?

とばしすぎだって?

だって基本的に訓練やスキャッグ回収や殺しだけだったもん

あ、あとさらわれかけたな

アリアの家にも行ったしな

 

それとちょっと大きな進展なんだが

なんと、あのエル・ワトソンと会いました!

むっちゃ可愛かったです、はい

もう男装はしていました。でもあんな感じじゃすぐにわかっちゃうな

 

 

 

よく考えたらこの5年間すごいか

 

 

 

 

 

 

 

「まぁ、5年の月日が立ちました」

「だから、カゲヨシお前誰に向かって話してるんだ?」

「読者の皆です」

「せめて話をしているときはこっちを向いてくれ」

 

今父さんに呼ばれて父さんの部屋にいる

どうやら重大な話らしい

 

 「お前ももうすぐ十歳だ。いずれこのスキャッグス家を継ぐことになる。それに対して異論はないな?」

 「はい」

 

もしここを抜けて武偵になったとしても狙われるだろう

俺にはこの道が一番なのである

嫌いじゃない、それよりか大好きだ

 

 「わかった。お前にこれを渡しておく」

 

そして机の鍵を開け引き出しからネックレスを出す

 

 「これは?」

 「これは王の財宝と呼ばれるものだ」

 

え?

Fate?

 

あの王の財宝?

 

 「これはスキャッグスの王のみが使えると言われた最強のスキャッグスだ」

 「ナンバー入り………ですか?」

 「いや違う。だがナンバー入り以上の力がある」

 「能力は何ですか?」

 「見ていろ、No.125」

 

そう言った直後突然何もない場所から現れた光に粒子がすぐに形をつくりだし、銃の形を作り現れた

 

 「それは………」

 「そうだ、以前お前が回収したナンバー入りのスキャッグスだ」

 

なんと

ここにあったとは

 

 「このネックレスには今まで俺と母さんは先代が回収したスキャッグスがある」

 

銃は光の粒子になり消える

おそらく銃を元に戻し言う

 

 「だが、全てではない。まだ世界中にスキャッグスが散らばっている。もちろんナンバー入りもだ」

 「なぜ、そんな事を俺に言うのですか?」

 「お前にこれをやるからだ」

 

するとネックレスを俺に差し出す

 

 「お前はもう立派なスキャッグス家の者としてうごいてくれている。そしてこの先、もしスキャッグスを見つけたら破壊もしくは回収してくれ」

 

俺はその銀色のチェーンのネックレスを受け取る

 

 「あ、ありがとうございます」

 

なんだかこうやって認められると嬉しい

 

 「そういえばこの前ミフネから手紙が届いていたぞ」

 「本当ですか!!」

 「ああ、ほれ」

 

真っ白な封筒を差し出す

 

実はミフネはもうここにはいないのだ

最近は他の場所で働いているらしい

 

そして明後日帰ってくるらしい!!

 

手紙にはそのような事が書いてあった

無事こちらに来られるらしい

 

 「そのネックレス無くすなよ」

 「うん、わかっているよ」

 

俺は手紙を読みながら部屋を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「絶対に…………なくすんじゃないぞ」

 

明後日だ

それで終わるんだ

 

その時扉が開く

 

 

 「アイシャどうだ?」

 「危ないわね。一応非戦闘員はもうこの屋敷から追い出したわ」

 「そうか」

 「いよいよね」

 「ああ、そうだな」

 「戦えるメイドはここに残るらしいわよ」

 「………なぜ?」

 「私たちのお供をどこまでもするらしいわよ」

 「まったく。どこまでも良いメイドだ」

 

明後日

ついに来るんだ

 

 「ミフネは間に合いそう?」

 「ああ、多分な」

 

できればカゲヨシを逃がしたかったが

それも危険だ。一人で行かせるのは自殺行為だ

だからわざわざミフネを呼び戻したのだ

 

 「カゲヨシには何も言わないの?」

 「ミフネが言ってくれるさ。いや……君の息子だ。すぐ気付くだろう」

 「ふふ、まったく他人に丸投げね」

 「そう言うな。お前も準備をしておけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその日が来た

 

 

 「なぁ、ミフネまだかな?」

 「坊ちゃんそれ五分ほど前にもききましたよね?」

 

だって

楽しみじゃん、先生が帰ってくるのだから

 

俺は父さんからもらったネックレスを握り見る

これがもしかしてもう一つのチートなのか?

 

まぁ、この先戦闘はいっぱいあると思うし

手札を増やにはちょうどいい

でもこれってちょっとした武器庫だよな?

この中に何個スキャッグスがあるかはわからないけど、そうとうな数だと思う

 

 「そういえば、なんだかメイドの数が少ないんだけど」

 「はい、主人様が一部の人に休暇を与えたのです。それで大半の人が帰郷しております」

 「ふ~ん」

 

そしてメイドは話し終えると一歩下がり一例すると

部屋から出て、夕飯の準備をしにいった

 

 「俺も部屋に戻るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって俺の部屋

 

特に何も無い

いや、本当に

 

まともに外には出たことないし

 

ずっと武器製作や、スキャッグスの本などを読んでいた

スキャッグスに関してはもう暗記していますから、でもネックレスについては知らなかった

 

壁にかけてある時計を見るが

まだちょっとミフネが来るには早い

 

 「寝るか………………」

 

 

モゾモゾとシーツをめくり中に入り寝る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外は真っ暗

暗闇の中で時計のチクタクと秒針の音が聞こえる

寝息をたてているカゲヨシに黒い服と特集部隊のような装備を着た者が近づく

 

だが、―――――――

 

バンッ!

 

その男の後ろから銃声が聞こえる

男はヨロリと揺らめいた後ニブイ音をたてて倒れる

 

そして先ほどの銃声で目を覚ますカゲヨシ

 

 「ちょっ、なに!?」

 「坊ちゃん!」

 

俺の専属メイド、レミだった

真っ白のハンドガン型のスキャッグスを持っている

 

 「ど、どうしたの!?」

 「早くコートを着てください、あとこれも持ってください」

 

俺にいつもの真っ白のロングコートとは違う黒いのを出してた

もう一つ持ってきたのは大きな棺だ

これは俺が前世で読んだ漫画の武器である。俺の容姿がその本人と一緒だからもう作っちゃって使っちゃおうぜ、って事で作ったこれ

この中には、まぁ色々な武器が入っている

 

 「坊ちゃんこちらです!」

 

俺はドアを開けて廊下に出ると異変に気づいた

みょうに、血なまぐさい

 

 「何があったの?」

 「敵が入ってきました」

 「え?敵?」

 

 「やつらはどうせスキャッグスを狙うつもりでしょうが、現在ここにあるのは最下級の物ばかりです。それ以外は全てそのネックレスの中にあります」

 

 「こ、この中に?」

 「はい、そうです」

 

そして淡々と説明を続ける

それをしている途中でも所々で銃声が聞こえる

 

 「ボーンズ様とアイシャ様はこれを予知されておりました。ですが色々な諸事情によって、あなただけを逃がすことにしました」

 「え、じゃあ父さんや母さんは?」

 「ここに残るそうです」

 「だ、駄目だよ。助けないと!!」

 

そう訴えかけるがレミは早歩きを止めない

 

 「坊ちゃんいいですか」

 

俺の前にしゃがみこみ肩に手を置く

 

 「ここの裏口から出て一直線に走ってください。途中にミフネさんがいるはずです。合流してここに向かってください」

 

そして小さなメモ用紙を渡される

 

 「で、でもレミは」

 「私はここに残ります」

 

即答だった

もはや迷いなどは何も無かった

彼女の眼は俺を見ていた

 

 「ここで敵を抑えます。一階に下りて裏口に行ってください」

 

 「い、いやだよ」

 「坊ちゃん」

 

真剣な目でこちらを見る

悟ったような眼をしている

 

 「行ってください、生き延びるんです」

 

そして肩から手を離し、腰にある銃を持ち二丁持ちにする

 

 「行ってください!!はやく!!!」

 

俺はそのままそこを去って一階へと通じる階段を駆け下る

 

 「坊ちゃん、私はあなたの専属メイドとして働けた事を誇りに思います」

 

そして銃をスライドさせ

前方に構える

 

 

 

 

 

 

 

 

パンッ………パンッ!

と、銃声が聞こえたが振り向かずそのまま走り続ける

 

 「レミ…………!」

 

真っ暗な廊下を記憶にたよって進んでいく

 

 「坊ちゃん!」

 「こちらです!」

 

他のメイドにつられて

裏口にたどり着く

 

 「カゲヨシ!!」

 「父さん!!」

 

そこにいたのは父さんと母さんだった

一番奥の部屋には父さんと母さんが武装して待機していた

部屋の外や周りにはメイドがバリケードを張って応戦していた

 

 「すまない、何も状況を説明してやれなくて」

 「うん、それより。ここに残るの?」

 「ああ、そうだ。お前の成長を見られないのが心残りだ」

 「そんな………」

 「ボーンズ様!敵が近づいてきます!!」

 「そうか」

 

そして腰につってある剣を取り俺に差し出す

 

 「持っていけ、俺の形見だ」

 

かなり近いところから銃声が近づいてくる

メイドの悲鳴も聞こえる

 

 「さぁ、行くんだ」

 

俺は何も言わずレイピアと棺を持ち上げ裏口から飛び出し森へと走り出した

振り向きもしなかった、ただ走った

 

 

 

 

 

 

 

 「これで、終わりね」

 「ああ、そうだ」

 

ポケットから棒状の物を出す

その先に凸状の物がある

 

それに親指を添える

 

 「カゲヨシ生きろよ」

 

そしてそれを躊躇いもなく押した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如森に轟音が響く

俺は音がした方向を見ると自分が先ほどまでいた家が爆発し燃えていた

 

 「そんな…………………」

 

それでも

 

すぐ走り続ける

 

 「カゲヨシ!!!!」

 

暗闇から刀の束を背負った男がでてくる

ミフネだ

 

 「よかった、無事だったのか」

 「うん、でも父さん達が」

 「ああ、知っている。急ぐぞ」

 

その時だった

 

ヒュンッ

そんな音がした

 

それは飛んできてミフネの腹をえぐる

 

 「ぐっ」

 「ミフネ!!!」

 

俺はそう叫びミグネに寄り添おうとするが

手で制される

 

 「っく………来るな」

 

 「で、でも」

 「行くんだ!!!!」

 

俺は体を強張らせ戸惑う

 

 「ここまで頑張った奴らの死を無駄にするきか!!!」

 

違う

それは、駄目だ

父さんや母さんやレミの言葉が頭の中を駆け巡る

 

 「なら……レミに指定された場所に向かうんだ」

 「うっ………そんな」

 

何もできないのか

誰も助けられないのか

レイピアを抜こうとするが

 

 「やめろ、行くんだ!」

 「うっ、やだよ。ミフネを放って行けない」

 「俺なら大丈夫だ」

 

絶対に嘘だ

でも、ここまで助けてくれた人たちの努力を無駄にするのか?

できない、でも……

悩んだ挙句、俺は踵を返しまた走り始めた

 

 「そうだ………走るんだ、どこまで、そして…………生きるんだ」

 

 

そして俺の過酷な一人旅が始まった

 

 

 

 

 

 


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