緋弾のアリア~スキャッグスの名をもつ原作ブレイカー~   作:シャラシャラン

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ハッハー!!

皆 HAPPY NEW YEAR!!

今年もよろしくな!!
この小説も結構長くやってるけど、まだまだ続くから!
ってか原作はいったばかりだからね!!


第四十話 可愛い女の子

 

 

 

 

 

 

 

『起きてください!早く私の刀を返して下さい!』

 

そんな声で俺は起こされた。

眠気を抑えながら玄関のドアを開ける。

 

そこには武偵校の制服を着た妖夢がいた。

 

「はやいな。お前いま何時だと思っている?」

「朝の五時ですが?それより早く刀を返して下さい!」

「うるさいぞ、迷惑だ。とりあえず中に入れ」

 

朝の五時。

男子寮のど真ん中で女生徒の大声。

いろいろと危ないから部屋の中に入れよう。

 

「な、何するんですか!?」

「いいから早く」

 

妖夢の腕を取り引っ張り部屋に入れる。

扉を閉めて鍵を閉める。

 

「なんで鍵を閉めるんですか!?」

「普通鍵をしめるだろ」

 

別に他意なんてない。

ただ自分が家に居るのなら鍵はかけるだろう。

 

「変なことしないですよね!?」

「するかボケ」

 

欲情するならもうちょっと人を選ぶぞ。

こんな子供に欲情したら犯罪だろ。

俺は壁にかけてある妖夢の刀と俺が作った新しい刀を手に取る。

 

「ほらよ」

「あれ一本多くないですか?」

「お前にやるよ」

「私、一本が基本なんですが?」

「二刀流だってできるだろ?お前の爺さんは二刀流を教えなかったんじゃなかったのか?」

「ど、どうしてそれを……」

「調べればわかる」

 

もちろん嘘である。ご本人から話を聞きました。

娘の自慢話なんて聞くものじゃないな。話が長かったよ。

 

「ほら持ってけ。でないと二度寝ができないだろ」

 

妖夢は刀を二本受け取りそれをまじまじと見る。

 

「ほ本当にこれで大丈夫なんでしょうか」

「そうだな、なら試すか?」

「え?」

 

俺は時計を見る。まだ五時ちょっと過ぎだがこの時間であれば学校は空いているだろう。武偵校は朝早くから鍛錬する生徒用に学校を開けているのだ。

すぐに荷物をまとめる。

 

「外で待っててくれるか?着替えるからな」

「わかりました」

 

妖夢は足早に部屋を出て扉を閉める。

すぐに着替えて一通りいつもの物をカバンに詰めてネックレスを首にかける。

鏡の前に立ち服の乱れを整える。

 

「よし行くぞ」

「わかりました」

 

妖夢は何も言わずに付いてい来る。

なんだか知らない人にホイホイついていきそうな奴だな。

俺は男子寮の一階にある自転車置き場を通り過ぎてバイク置き場に行く。

 

「ほらよ」

 

俺は妖夢にヘルメットを投げる。それをすかさず受け取り首を傾ける。

なぜわからんような反応をする。

俺は妖夢の反応に戸惑いながらバイクを出す。

バイクのシートを跨ぎ俺もヘルメットをかぶる。そして何も言わず俺の後ろの席を叩く。

……まだわからないのか。

 

「さっさとヘルメットかぶって乗れ」

「え!?後ろにですか!?」

「なんだ、イヤなことでもあるのか?」

「いえいえそんな、男の人と一緒だなんて。しかも後ろだとつかまらなくちゃ……」

「いいから乗れよ」

 

バイクを妖夢の隣に動かす。だがご本人はまだモジモジしていてバイクに乗りそうにない。俺は溜息をつき妖夢の首根っこをつまみネコのように持ちあげバイクの後部座席に乗せる。

 

「ほだつかまれよ」

「ちょ、まっ!!」

 

バイクを走らせる。妖夢は振り落とされないように俺の腰につかまる。風が当たり制服をうるさいぐらいに揺らす。妖夢が何か言っていると思うのだが風とヘルメットによってまったく聞こえない。

 

そのまま何も言わずバイクをとばした。

 

数分後俺達は武偵校についた。

妖夢が疲弊していたが気にせず強襲科のアリーナに向かった。

 

 

「まだちょっと気持ち悪いです」

「我慢しろ」

 

アリーナのゲートを閉じる。

俺はいつも通り普通の銃を抜く。この普通の銃はエルと無理やり交換した銃である。さすがにいきなりスキャッグスを使うのはまずいだろう、という考えである。完全に舐めプである。

 

「ほ。本当に大丈夫なんでしょうか?」

 

まだ昨日の事を引きずっているようだ。

確かに昔の悩みを一晩で解決したといわれて信じれるものか。

 

「大丈夫だからはやく抜けよ」

「ででも……」

 

まだちょっと震えている。

仕方ないか、ちょっと荒いがこうしよう。

俺はいたって普通のナイフを抜き一瞬で妖夢の前に移動して斬りかかる。

それに妖夢は驚くもちゃんと反応する。俺のナイフを弾き後ろにさがり距離を開ける。まるで手なれた動作であった。俺は妖夢の動作に驚きながらも次の動作に移る。カナのお得意技、不可視の銃撃(インビジブル・ブレット)である。これを中折れ式ではあるがリボルバーで行う。相手は絶対に銃が見えない為気付けないのが普通なのだが、飛んできた銃弾を妖夢は斬った。なるほど欄豹が言っていた事ってこういうことだったのか。デキるがあの刀が駄目だったのだ。

 

「結構いい動きするな、お前」

「私、今、普通ですか?」

「ああ、普通の女の子だよ。ヒャッハーもしてないよ」

 

妖夢がプルプルしている。

顔を見るとすごく嬉しそうだ。

 

「じゃあ続きやるか」

「はい!」

 

俺は銃を納めてスキャッグスの剣を抜く。形は刀だがナンバーも付いている。今回は能力は無しでただの斬りあいだけで済ます。 

右へ左へと次々と刀を振る、それを妖夢は受け流し隙あらば攻撃を仕掛けてくる。なるほど本当に剣の才能はあるみたいだ。刀を右手で持ち左手でハンドガンを持つ、有名なハンドガンと剣を使った構えである。慣れないと使えないがそこはシャーロックなどを見て覚えた。中近距離に対応できる技なのでカゲヨシくんお勧めの技の一つである。

剣で鍔迫り合いをた後距離を開けるのが目立つのでそこに銃弾をぶち込む。ギリギリかわしたり避けれない物は斬り落としている。

 

「やるなお前」

「自分に驚きです」

 

でしょうね。

そして時間が過ぎていたのか、アリーナの外側には人が集まっていた。

そろそろ終わらすか。

勢いよく地面を蹴る。この速度ならほとんど視認できないだろう。俺は妖夢の後ろに回り込む。さすがに後ろに移動したのはばれたか、振り向きながら回転斬りをしようとしている。俺はハンドガンで妖夢の剣を弾き落とし足でもう片方の刀を落とし、真っ白な刃を妖夢の首に当てる。

 

「……参り、ました」

「よし」

 

アリーナの外から歓声が聞こえる。俺は妖夢の手を取り立ち上げる。

 

「大丈夫か?」

「はい。大丈夫です、不本意ながら手を抜かれているのを分かっていましたから」

「当たり前だ。下級生相手に本気出す奴なんているかよ。戦いは余裕を持ってな」

「それより本当に強かったんですね」

「ああ、俺はすげぇ強いんだぞ」

「そうですね」

 

俺は自慢げに言う。妖夢は地面に刺さった刀を引き抜き鞘に納める。

そして俺の方を向き姿勢を正しこう言った。

 

「ありがとうございました!」

 

「もう面倒事起こすんじゃねぇぞ」

 

 

 

 

 

こう言ったはずだったのだが。

 

妖夢自身が問題になるなんてな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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