緋弾のアリア~スキャッグスの名をもつ原作ブレイカー~   作:シャラシャラン

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みんなで旅行だよ!カゲヨシくん


第二十七話 皆で旅行、一日目前半

 

 

 

 

 

俺が武偵高校に行くまであと六日

 

 

 

 

 

 

 

 

 「諸君旅行に行くぞ!!」

 

 

 「「は?」」

 

皆の心の声であった。

 

いきなり朝食をとっている時にそう言ったのだ。

今この潜水艦内にいるのは紅魔館グループとカナ、パトラ、夾竹桃、ジャンヌ、理子、幽香、そして俺と霊夢である。

ほとんど出払っている状態だ。

 

 「旅行!やったーーー!!」

 

理子はうれしそうにはしゃいでいる。カナはいつも通りニコニコしている。他の奴らは何が何だかわからない。

 

 「それで何処に行くのですか?」

 「そうだ、京都いk―――」

 「言いたいだけだろ。」

 

すかさずつっこみを入れる。

 

 「本当は遊びたいだけだろ。」

 「That’s right!」

 「教授、仕事しろよ。」

 「いや逆にコイツが動いたらヤバイだろ。」

 

すかさずつっこむ。

昨日みたいに堂々と動いているほうが少ない。基本シャーロックは自室に引きこもっていたり、潜水艦内をうろちょろしている。

 

 「教授(プロフェシオン)、それで何処に行くのかしら?」

 「うむ、いい質問だカナ君。実際に行く場所は―――――――グアムである!!」

 

 『!?』

 

我々イ・ウーの居残り組は今からグアムに遊びに行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グアム。

アメリカ領の島である。ビーチなどがあり非常に綺麗な場所だ。

日本人も多く、標識などではよく日本語を見かける。

いや、それよりこんな豪華メンバーというより大国一つ滅ぼせるメンバーがこんな簡単に遊んでいてもいいのだろうか?

 

 「ひゃっはーーー!!グ・ア・ム!!」

 「理子、静かにしろ。」

 

空港ではしゃぎまく怪盗ルパンの子孫とそれを鎮めようとするジャンヌ・ダルクの子孫。そして周りにいるのはクレオパトラの子孫(自称生まれ変わり)、吸血鬼姉妹や時を止められるメイド、ツァーリの子孫、巫女、毒使い、そして変装をしてカナになりきっている男性。

そして俺スキャッグス家の最後の生き残りと、シャーロック・ホームズである。

いや本当に何やってんだろう。

 

 「ではさっそくホテルに向かうとしよう。」

 

シャーロックが自分のトランクを持ちそう言った。

ちなみに皆服装は普通の服装だ。例えば霊夢はいつもの巫女服ではなく赤のスカートに白色のシャツだ。パトラも比較的普通だ、でもそんなにジャラジャラ宝石つけても邪魔だろ。

 

俺達はシャーロックが待機させていたバスを使いホテルへと向かった。もちろんホテルは普通ではなく一流ホテルだった。どうやらその最上階の部屋を借りているらしい。

荷物を降ろしエレベータに乗り最上階に到達する。扉を開けるとそこには大きな部屋があった。どうやら居間のようだ、テレビやソファーが置いてある。そしてこの真ん中の部屋から各々の部屋に通じているらしい。ってか個人に部屋が割り振られるのだ、こんなホテル初めて見た。俺はシャーロックとカナの間である。部屋の中も豪華だった。キッチンがあり冷蔵庫があり、中にはお酒やジュースが入っている。

 

 「カゲヨシくん。集合だよ。」

 「わかった。」

 

返事をした後すぐに居間へと向かう。

全員もう集合していた。

 

 「これからこの旅行のスケジュールを発表する。まずこの旅行は三泊四日である。まず今日はこれからビーチに行く、その後にお昼ごはんを食べる。ある程度遊んだ後街を自由に歩き回る時間をあげるよ。18時ごろに一旦集合。そして夕飯を食べに行くよ。その後は自由にどうぞ。これが今日のスケジュールだ。」

 

そういいシャーロックは紙を折りポケットにしまった。

 

 「皆、一応わかっていると思うが俺らは国際的にも要注意人物なんだから変なことをするなよ。頼むから俺とシャーロックにめんどうな手続きをさせるなよ。わかったな?」

 

俺は釘をさすかのように言う。一応俺はイ・ウーのナンバー2、言わなければならないこともある。皆は首を縦にふったりしたが本当に不安で仕方ない。胃が痛くなってきたぞ。

 

 「明日は基本自由だ。好きな人と好きなようにすごせばいいさ。」

 

ピクリ、と何人か反応した。

いやな予感しかしない。

 

 「明後日も自由だが、夕飯は皆で食べるぞ。以上何か質問は?」

 

誰も手を上げたりはしない。

俺も特に気になる点は無かった。

 

 「それでは皆荷ほどきをして、十分後に水着を持ってここに集合だ。海に行くぞ!」

 

「やったー!」

 「海か初めてだな。」

 「爪の毒が落ちる……」

 「アンタそれぐらい先に落としなさい。」

 「お姉さま私達って日光大丈夫なの?」

 「あまり長時間はいれないからパラソルの下で待機の方が長いわね。」

 「パラソルは私が持ってきていますので。」

 「カ、カナ。おんしはどのような水着を持って来たのだ?」

 「後でね。」

 

会話をしながら皆は部屋へと戻る。

俺も戻って要る物を準備しなければ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十分後

 

俺は必要な物をショルダーバッグに入れて居間へと戻った。

棺桶は持って来ていない。でもいつもの「王の財宝」は持ってきてある。はたから見ればただのかっこいいネックレスだ。カバンの中身は財布や予備の服、タオル等などである。

 

全員集合したのでホテルのロビーに行き裏口からビーチへと向かった。

ここのホテルはビーチと隣接しているのだ。グアムのホテルにはよくある構造だ。

ホテル内の更衣室で俺達は着替えた。

着替えが早い俺とシャーロックは外で待っていた。

 

 「やっぱり女子の着替えは遅いな。」

 「待ってやるのが男だよ。」

 「そうなのか?ってかちょっと待て。」

 

俺は重大なことに気づく。

男子って俺とシャーロックだけなのか?

 

 「待てよ。カナって元は男だろ?」

 「何を言っているのだ?彼女は女性だよ?」

 「え?」

 

俺は混乱に包まれた。

なぜ女?いや男だろ?だって名前は遠山金一じゃ……

 

 「ああ、あれは彼女の男装だよ。」

 「……本気で言っている?」

 「私は常に本気だ。」

 「嘘だッ!」

 

少々シャーロックの言葉が信憑性に欠ける。俺が知っているのはあくまでも原作のカナと遠山金一である。この世界では遠山金一いう人物はどうなっているのだ?よく考えたら俺、原作メンバーのことあまり知らないな。帰ったら調べよう。

 

 「あ、いたいた!」

 

後ろから理子の声が聞こえたのでシャーロックと一緒に振り向く。

そこは天国であった。っていえばいいのか?

とりあえず美女たちが水着を着ている。その程度の認識だった。

理子は黄色の水着だった。フリルがいっぱいついていた。邪魔そうだな。その後ろには他のやつらも居た。

 

 「やっと来たか。」

 「むむ!それだけ?」

 

理子が口を尖らせ顔を膨らませる。

何だ褒めればいいのか?

 

 「あー、そのなんだ。似合っているぞ?」

 「何それ、めんどくさそうな感じ。まぁ、ありがと」

 

いや、何を言えばいいんだよ。実際めんどくさいですよ。

 

 「カゲヨシくん。この場合気の聞いた一言を言えばいいのだよ。女性が頑張って水着を着ているのだしね。男として当然のことだよ。」

 「教授(プロフェシオン)の言うとおり!」

 「俺に期待するな。」

 「じゃあ次にジャンヌいってみよう!」

 

理子は後ろからジャンヌを引っ張り俺の方へと押し出した。

彼女はシンプルな白色の水着を着ていた。綺麗な銀髪とマッテしていた。

 

 「ど、どうだ?」

 

ジャンヌはもじもじしながら言ってきた。そんない恥ずかしいのだったらやめたら良いのに。

 

 「そうだな。君のその星のように綺麗な銀髪と合っているよ。お日さまよりまぶしいね。」

 

そして完璧な営業スマイル、ニコリと笑う。

これでどうだと思い目を開ける。

ジャンヌは褒められて顔を真っ赤にしていた。

 

 「うわぁ…………」

 「ヤメロ理子、そんな目で俺を見るな。」

 「カゲヨシくん君もやればできるじゃないか。やったね、カゲヨシくん!これで女の子もイチコロだね!」

 「おい、やめろシャーロック。ってかお前そのネタ好きだな。」

 

そのネタはいけない。原作がヒドイからな。

理子はジャンヌを引きずり後ろに下がった。

 

 「ねぇ、早く行かない?」

 

霊夢はそう進言した。確かにずっと日の下に立っているのは熱い。

そして霊夢は赤色と白色の二色が入った水着を着ていた。

 

 「だな。俺もこのギザなこと言いたくない。」

 「うん。そうだねこっちもジャンヌみたいな被害者を増やしたくないし。」

 

その本人は倒れて、「ああ……カゲヨシがぁ……綺麗って……あぁ、うふふ……」

このような感じで何かを言っている。

 

 「ではいくとしよう、海へ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

波の音が聞こえる。

それと同時に皆が騒ぐ声が聞こえる。

目の保養にはなるだろう。皆可愛く綺麗だった。本音である。

理子とジャンヌと夾竹桃と霊夢はビーチバレーをしていた。霊夢、霊弾を放つのをやめなさい、ビーチに穴が出来ているだろ。幽香は浮き輪の上で寝ている。吸血鬼姉妹はパアソルの下で休んでいる。定期的に日陰に避難しないと痛いらしい。咲夜は飲み物を運んでいる。俺にもくれたので礼を言った、ついでに水着の感想を聞かれたので褒め倒したら「あの、もう……いいです……」そう言い足早に去って行った。何か気に触るような事言ったかな?パトラは自分の肌を焼いている。あれ以上黒くする必要あるのか?

俺?俺はパラソルの下で休憩中だ。

 

 「あらここに居たのね。」

 

俺に声をかけたのはカナだった。

茶色の水着にパレオを巻いていた。綺麗だった。恐らくこの中で誰よりも綺麗に見えた。なぜだかいつも見慣れている顔なのに美しく見えた。その一瞬が長く感じられた。

 

 「どうかしたの?」

 「あ、いや何もない。」

 

どうやら見惚れていたらしい。

それよりちゃんと胸もあるし、体型も女性らしさがあった。

 

 「お前女だったのか?」

 「え?そうだけど。」

 「男装していたのか?」

 「ああ、そうね。結構潜入とかでよく男装したわね。」

 

どうやらシャーロックは間違った事を言っていなかったらしい。

あんな本格的なイケメンがあってたまるか、イケメンじゃないか。

 

 「あら。私には褒め言葉なし?」

 

コイツもか。

何故そこまで褒め言葉がほしい。

 

 「そうだな。カナは気品さにあふれている感じがするな。顔立ちはもともと綺麗だし、正直綺麗って言葉が合わないぐらい魅力的だ。カナにあう言葉が見つからないよ。その水着だってものすごく扇情的だし、カナによく似合っているよ。なによりカナは―――」

 

 「も、ももういいわ」

 

そう言いカナは顔を横にして俺から見えないようにした。

何か気に触るような事を言ったのかな?

無自覚で何か言っているのかもしれないな。

 

 「何か用か?」

 「そ、そうよ。皆で一緒にビーチバレーをしましょう。」

 「おもしろそうだけど、誰がやるの?人によっては止めるよ?」

 「全員よ。」

 「はいストップ。お前このイ・ウーでの数少ないブレーキ役なんだから頼むよそこらへん。」

 「私にもできないことはあるわ。」

 

一応止めようとしてくれたんだな。

ああ、ビーチ終了のお知らせな感じがする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チームは紅魔館グループ(三人)とパトラ、幽香、シャーロック

俺はちなみいカナ、夾竹桃、ジャンヌ、理子、そして霊夢と一緒である。

 

 

 「それでは始めよう!」

 

シャーロックがサーブを打つ。

バシン、といい音が鳴りボールが飛ぶ。

俺はそれを受け上にあげる。

 

 「理子!」

 

ジャンヌがコートギリギリまで走り、理子が俺からのボールをもう一度高く上へと上げる。そしてなんとジャンヌの横で待機していた夾竹桃が手でジャンヌを飛ばした。ジャンウは綺麗なスパイクを放つ、ボールは氷を纏って―――――

 

ん?氷?

 

ボールはまっすぐに地面へと落ちる。

はずだったが幽香が滑り込み凍っているボールを空に上げる。

パトラは氷が付いたボールに砂を纏わせる。それを吸血鬼姉妹が完璧なタイミングでアタックを決める。

 

 「どこの超次元サッカー!いやこの場合超次元ビーチバレーか!!」

 「カゲくんつこんでないで集中して!」

 「無理よ!私こんな頭がおかしいアタック受けたくない!」

 

カナはわめきながら言う、半分泣いている。

いや俺だって同じ気持ちだ、もしろ元気に立ち向かっている俺とカナ以外の人たちよ、何故そのように戦えるのか。

 

 「負けられない戦いがここにはあるのよぉぉおお!!!」

 

霊夢、はりきりすぎだ。

 

 「夢想封印!!」

 

色とりどりの大きな霊弾がシャーロックたちのコートを襲う。

ちょっとおおお!?!?

なんで必殺技使ってるの!?

 

「負けられない戦いがここにはあるのよぉぉおお!!!」

 「それさっき聞いたから!!」

 

 「マスタースパーク!!」

 

 「ボールは!?!?」

 

カナがつっこむが幽香は躊躇わずレーザーを放つ。

砂埃が舞い、砂をかぶる。

 

 「ええい!もう好き勝手やりやがって!こぁ!!打撃砲(ブロウ・キャノン)弦奏者(ストリング・プレイヤー)それと死を繫ぐ鎖(チェーン・オブ・デス)を同時展開!応戦するぞ!」

 『りょ、了解です!』

 

こぁの声がとぎれた後スキャッグスが展開される。打撃砲(ブロウ・キャノン)は空中でいつでも打てるように待機している。飛んできたボールを左手にもっている死を繫ぐ鎖(チェーン・オブ・デス)ではじく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「カゲヨシ君!?」

 

カナが驚きの声を上げる。

 

―――――ああ、もうここには味方はいないのか―――――

 

 

 「おらぁ!死を繋げぇえ!!」

 

鎖をブンブン振り回す。

ボールが当たり向かい側のコートに入る。

 

 「まだまだだよ!」

 

シャーロックが推理してボールの落下地点を予測、そして滑り込みボールを空に上げる。

幽香は傘をバットのように持ちボールを叩く、砂や氷が砕け落ちる。そのボールを姉妹が挟むように飛ぶ。

 

 「「スカーレット・アタック!!」」

 

二人同時にボールを叩き俺の方に飛ばす。

 

 「打撃砲(ブロウ・キャノン)!」

 

カゲヨシのスキャッグスが着火を吹く。

 

 「よし!大結界「博麗弾幕結界」!」

 

様々な霊弾が飛びかう。

 

 「ダイヤモンド・ダスト!」

 

冷気がコートの中を駆け巡る。

 

 「花符「幻想郷の開花」」

 

幽香の技が飛び交う。

 

 「何て非常識な……」

 

これがイ・ウーの遊びなのか。

正直まわりの盛り上がっている野次馬たちが心配でしょうがなかった。誰か流れ弾に当たったりしてないだろうか?

 

 「Medic!! Medic!!」

 「Doc, is he all right!?」

 「Doc please save him!! He is my husband!!」

 「I will do my best Madam」

 

 

なぜだか外でちょっとしたドラマが始まっている。

というか誰か当たっていたのか。

 

 「これで終わりだよ、カゲヨシ君!!」

 「懺悔の時間だけは与えてやろう!!」

 

どうやらこれで終わりだそうだ。

教授(プロフェシオン)とカゲヨシくんの体から何かあふれ出している。

 

 「ま、待って。待ちなさい!」

 

 「こいや!」

 「上等!」

 

 

 

 

 「アッ―――――――――――!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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そんなもう無理だよぉ(;。;)

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