緋弾のアリア~スキャッグスの名をもつ原作ブレイカー~   作:シャラシャラン

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忘れさせられる、カゲヨシくん


第二十四話 媚薬again3

 

何時の間にかカゲヨシ様の手を握って歩くのが当たり前になっている。

「カゲヨシ様。」

「カゲヨシ、な。」

「……カゲヨシ…さん。」

少しぎこちなく言ってしまう。

でもしょうがないだろう。

このような男性経験が非常に、いやまったく無い。

誰か助けて。

 

 「次はどうしようか。」

 

もう何処でもいいです。

とりあえず、終わらせてほしい。

 

 「それじゃあとっておきの場所に行こうか。」

 

 「とっておき?。」

 

 「時間的にもう見れると思うから。」

 

私もつられて腕時計を見る。

時間は午後6時。

カゲヨシ様は私の手をとり歩き出した。

どこか公園のような場所を歩き丘を上がる。

 

 「ほら見て御覧。」

 

私は丘の上からパリの街並みを見た。

ほど良く夕焼けの綺麗な茜色に照らされた街並みが眼に映る。

美しい、綺麗だ。

そんな言葉では言い表せないほど綺麗だった。

 

 「綺麗だろ?パリにはあまり来た事ないけど、ここは地元の人に有名なんだよ。さっきのお店の人が教えてくれたんだよ。」

 

 「でも僕はこんな景色より咲夜の方が綺麗だと思うよ。」

 

顔が赤くなり。

目をそらす。

 

 「そんな褒め言葉はよしてください。」

 

 「でも本当のことだよ。」

 「や、やめてください。」

 

私の両肩に手を置かれる。

強制的に正面を向かされる。

必然にカゲヨシ様と視線がぶつかる。

 

 「咲夜、真剣に聞いてほしい。」

 

 「へ?」

 

 「咲夜、俺はお前のことが―――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「もらったあああああああああああ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時後ろの茂みから金髪の女の子が飛び出しカゲヨシ様の首に何かを打った。

 

 「理子さま!?」

 

プシュッという音が出る。その直後カゲヨシ様は崩れ落ちる。

私は地面に倒れる前に受け止める。

 

 「ぷはー、これで一軒落着だね夾ちゃん。」

 「そうね。」

 「まったく見てらんないわ。」

 「咲夜、楽しめたかしら?」

 

上から理子様、夾竹桃様、霊夢様、お嬢様が茂みからどんどん出てきた。

 

 「え?な、なんですか?」

 

 「それはね、ちょっと深いね、ことがね。」

 「ええ、本当にごめんなさい。」

 

いきなりの土下座をきめる夾竹桃様。

何があるのだ?

 

 「それはね……」

 

 

かくかく、しかじか

 

 

 

 

「」

 

 

 

絶句である。

あんなにつらかったのに。

あんなに恥ずかしい思いをしたのに。

あんなに……あんなに……

 

色々な思いが頭の中にグルグルと回る。

 

 「とりあえず、戻りましょうか?」

 

 「そうですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ん?」

 

目をあける。

あれ、ここは?

 

 「あら起きたのね。」

 

隣では霊夢が部屋の片づけをしていた。

あれ、今何時だ。

デジタル時計を見ると俺が記憶している日から丸1日抜けているのだ。

 

 「俺どれぐらい寝てた?」

 

 「1日よ。まったく最近スキャッグスの研究やりすぎてんじゃないの?」

 

いや、そこまで言われる程やってないぞ。

本をもらった当時に比べたらかなり時間配分はキチンとできていると思う。

何が原因なんだ?

 

 「なにか精神的な何かがたまっていたんでしょ。そんな物は自分じゃ気付かないしね。」

 

 「かもな。」

 

とりあえずベッドから起き上がり時計を見ると午後7時だった。

夕食でも食べるか。

 

そう思いYシャツ1枚で食堂へと向かう。

 

 「あら、もう大丈夫なの?」

 

 「ああ、でもなんでこうなったのかさっぱりだ。」

 

トレーを持ち定食を選ぶ。

理子にも何か言われた。

そしていつもの定位置に座る。

自然的に霊夢やジャンヌが集まる。

 

 「まったく大丈夫か?」

 

 「ありがとうジャンヌ、もう大丈夫だよ。」

 

最後にレミリアが座る。

それに続いて咲夜がやってくる。

 

 「あっ…………」

 

そう言い俺の顔を見てくる。

 

 「どうかしたのか?」

 

 「いいい、いえ何も。」

 

そう言い息を吸い込む。

にこりと笑う。

 

 「今度は自力でかんばるので、私の事を見ていてくださいね。カゲヨシさん(・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




パリの町中にそんな丘あるの?
知らん、ある設定だ(キリッ

カゲヨシくんはデートの記憶は忘れています

あ~
ストック切れた
今までは一日更新だったけど、もしかしたら
もう一日更新はつらいかも


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