ポケットモンスターミューズ   作:sunlight

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この小説はオリジナル展開です。
長らくお待たせして申し訳ないです…


公安委員会とのポケモンバトル 穂乃果VS小宮 後編2

オノノクスをバトルフィールドの外に運び出され、穂乃果と小宮のポケモンバトルが再開された。

小宮は最後の6体目のポケモンをだすべくモンスターボールを構えた。

 

「これが俺の6体目だ! いけ! ハガネール!」

 

『ネーール‼︎』

 

小宮のモンスターボールから勢いよく飛び出したポケモンは鋼の身体をもつ大きな蛇のようなポケモンであり、じめん、はがねタイプのハガネールだ。

小宮のハガネールは威勢の良い声で鳴き穂乃果のヨノワールを威嚇した。

ハガネールは小宮のエースポケモンらしく、近衛たちは「ハガネールをだしたぞ…」ヒソヒソ驚いたように話している。

 

穂乃果も小宮のハガネールはかなりの強敵だと思っていた。

体格も普通のハガネールより大きく、力も強そうだ。

 

「いくぞ! ハガネール! アイアンテール!」

 

『ネーール!!!!』

 

「ヨノワール! シャドーパンチで迎え撃て!」

 

「ヨルーー…』

 

 

 

 

ドガーーーン!!!!

 

 

 

シュッ…

 

 

 

ドガッ!

 

先ほどのトリックルームの効果により素早さの低い小宮のハガネールはかなりの素早さだ。 しかし、穂乃果のヨノワールの方がもともとの素早さはまだ遅かったらしく、アイアンテールが決まる前にシャドーパンチを決めた。

しかし、どちらとも、もともとの素早さはほとんど同じだったらしくアイアンテールの前に攻撃を叩き込むのはかなりギリギリだった。

穂乃果もそれを考慮してヨノワールが完全にハガネールのアイアンテールを避けるのは不可能だと考え、シャドーパンチを指示したのだ。

それに、ハガネールは防御力に高いはがねタイプのポケモンだ。

ゴーストタイプは等倍とはいえ、高いダメージは与えられなかったようだ。

さらに、防御力の高いハガネールはヨノワールのシャドーパンチを受けても怯まずにアイアンテールを叩き込んでヨノワールを吹き飛ばす。

ハガネールのアイアンテールはすさまじいパワーだ。

 

 

 

 

「あのハガネールとヨノワールの素早さは少し違う程度ですね… おまけにあのハガネールのパワーはすさまじいですね…」

 

「せやな… 小宮は恐らく、ヨノワールがトリックルームを使ったのも考慮してハガネールを繰り出したんやろ… パワーではハガネールに分がある… あたったら防御力の高いヨノワールも…」

 

外野の海未と希が小宮のハガネールを見て呟く。

 

 

 

 

「ヨノワール! 大丈夫⁉︎」

 

『ヨ、ヨルー!』

 

威力の高いはがねタイプの技、アイアンテールを受けたヨノワールを穂乃果は心配の声をかける。

ヨノワールは首を振り『大丈夫』というように鳴いた。

ハガネールはかなりの強敵と認識し、ハガネールを穂乃果とヨノワールがもう一度見る。

 

 

しかし…

 

『ネール…』

 

「⁉︎」

 

ハガネールはシャドーパンチを受けたときには全然ダメージは受けてなさそうだったのに、アイアンテールを叩き込んだときには苦しそうな顔をしていた。

 

 

「あのハガネール… 少し様子がおかしい…!」

 

「くくく… 驚いたか…?」

 

穂乃果がハガネールを見て呟くと、その声が聞こえたのか小宮が気味の悪い笑みを浮かべながら言った。

そして、苦しんでいるハガネールをよそに得意げにマジックの種明かしをするような口調で説明をする。

 

 

「俺のハガネールは攻撃力が異様に高いだろう? それは、俺がハガネールに技の威力を上げる技である【いのちのたま】を持たせているからさ!」

 

「⁉︎」

 

鼻をふくらまして得意げに説明する小宮に穂乃果たちは目を見開いた。

小宮の言う通り【いのちのたま】は確かに技の威力を上げる技だ、しかし、その代わりに攻撃を相手にあてるたびにその反動により自分の寿命を削る恐ろしい道具なのだ。

使いすぎると最悪の場合、命を落とす危険もある。

 

「あ、貴方… 何をしているか分かっているの…⁉︎ 【いのちのたま】は最悪の場合、いのちを落とす危険があるのよ…⁉︎」

 

真姫が震える声で小宮にして言うと、小宮は真姫をうるさいと言うように睨みつけて言い返した。

 

「それがなんだ、 さっきも言ったろうが、ポケモンは俺たち人間の言うことを聞くのが当然なんだよ、俺がこいつに【いのちのたま】を持たせたのはもともと高い技の威力をさらに上げるため… それに、こいつが死んだらそこまでのポケモンだったということだ… 雑魚に用はない… それにこいつが死んだところで痛くも痒くもないからな……!」

 

 

 

普通のトレーナーはこんな危険な道具は普通は持たせない。

しかし、小宮は自分のポケモンに危険な道具を持たせたことに何の罪悪感も感じていないようだ。

これを聞いた海未たちは「命をなんだと思ってるんだ!」と小宮に対して怒りの声をあげている。

小宮はそんな海未たちをウザそうに見たあと、苦しそうにしているハガネールを見上げ、

 

「おい! お前、何へばってんだ! しっかりしろよ!」

 

ハガネールに怒鳴りつけた。

ハガネールは苦しそうにしながらも何とか空いてのヨノワールを睨みつける。

 

 

 

 

 

「ハガネール…」

 

『………』

 

 

その時、穂乃果はハガネールを心配そう顔でに見ていた。

ヨノワールも黙ったまま相手のハガネールを見つめている。

 

 

 

「ほら! しっかりしろよ! ハガネール! もう一度ヨノワールにアイアンテールだ!」

 

『ネ、ネーール‼︎』

 

穂乃果がそんなことをしている間にも小宮は攻撃をハガネールに指示していた。

小宮の声にハガネールは苦しそうにしながら尻尾を光り輝せ振り上げ、ヨノワールめがけてアイアンテールを繰り出した。

 

「…っ! ヨノワール! 後ろに下がって!」

 

 

 

ドガーーーーン!!!!

 

 

 

別のことに気を取られていた穂乃果は小宮の指示に反応が遅れ、アイアンテールを避けるためにヨノワールに後ろに下がるように慌てて指示を出す。

ヨノワールはトリックルームの素早さにより間一髪でアイアンテールをかわした。

 

 

「おいおい、バトル中に上の空かぁ…? もしかして俺のハガネールに恐れをなしたのかぁ?」

 

 

小宮はそんな穂乃果を見て、ニヤリと笑いながら、また不快な言葉を穂乃果たちに浴びせた。

穂乃果は小宮の言葉に反応せずハガネールだけを心配そうに見ていた。

今の攻撃で再び体力が削られたらしくハガネールがくるしそうな顔をする。

 

「一気に決めるぞ! ハガネール! かみくだくだ!」

 

『ネ… ネール!』

 

苦しそうにしているハガネールを気にも留めず小宮は一気に決めようとゴーストタイプに効果抜群のあくタイプの技のかみくだくを指示する。

 

 

「くろいきり!」

 

しゃーーーー……

 

 

ハガネールがかみくだくを決めるためにヨノワールに真正面から近づく、しかし、ヨノワールはくろいきりを出してハガネールを撹乱させる。

真っ黒な霧がバトルフィールドに漂いハガネールはヨノワールを見失ってしまいオロオロし始めた。

 

「くっ…! ハガネール! アイアンテールを振り回せ!」

 

ハガネールはヨノワールを見つけられず攻撃を当てずっぽうで当てようと尻尾を光り輝かせ振り回しアイアンテールを決めようとする。

しかし、ヨノワールに攻撃を当てた手応えはなく、アイアンテールは空回りするばかり、

 

 

「今だ! ヨノワール、ほのおのパンチ!」

 

「な、何⁉︎」

 

ハガネールはヨノワールの効果抜群のほのおタイプの技であるほのおのパンチを受けて苦しそうに顔を歪ませる。

おまけにアイアンテールを振り回していたため道具の【いのちのたま】が裏目にでてしまいハガネールはかなりのダメージを負ってしまった。

 

 

「ヨノワール! とどめのほのおのパンチ!」

 

 

穂乃果は怯んだハガネールにとどめを刺すべくもう一度、効果抜群の技である、ほのおのパンチを放つ。

しかし、小宮もただではやられない。

 

「させるか! ハガネール、まもる!」

 

ヨノワールのほのおのパンチがハガネールに決まる前に小宮はまもるを指示した。まもるによりハガネールはノーダメージですんだ。

ヨノワールはまもるによりほのおのパンチを当てられずに大きな隙をつくってしまった。

 

 

 

 

 

「今だ! ハガネール! かみくだく!」

 

小宮はほのおのパンチにより近づいたヨノワールに外さないようにかみくだくを指示をした。

ほのおのパンチを放つために接近したヨノワールはハガネールのかみくだくを避けることができずに効果抜群のあくタイプの技を受けてしまった。

【いのちのたま】によりハガネールの攻撃力が上がっているためヨノワールはかなりの大ダメージを負った。

「ふん、どうだ! お前のヨノワールはもう限界だろ!」

 

「……」

 

小宮は攻撃が上手くいったことにニヤリと笑う。

しかし、ヨノワールは苦しそうにしながらも起き上がった。

穂乃果は黙ったままヨノワールに次の指示をだす。

 

 

「ヨノワール、くろいきり」

 

しゃーーーーーーーーーーー……

 

 

穂乃果はさっきと同じくくろいきりをヨノワールに指示をだす。

真っ黒なくろいきりがバトルフィールドを再び覆った。

 

「バカだな! 何度も同じ手を食うか! ハガネール! まもるだ!」

 

小宮はハガネールはさっきと同じくまもるを使い攻撃を防ごうとする。

 

「ヨノワール! ほのおのパンチ!」

 

穂乃果はヨノワールはほのおパンチ放つように指示をだすが、ハガネールはまもるを使っているためまったくのノーダメージだ。

 

「ハハハ! ハガネールがまもるを使っているのにみすみす突っ込んでいくなんてお前はバカか? 今度こそは外さないぜ? ハガネール! とどめのかみくだくだ!」

 

ハガネールは近づいたヨノワールにとどめのかみくだくを決めようとする。

攻撃が決まったと思い小宮が頰を緩める。

海未たちも攻撃を決まったと思い焦った表情をするが…

 

 

「今だ! ヨノワール! 反対の手でほのおのパンチ!」

 

 

 

グワッ!

 

 

 

ドスッ!

 

 

 

 

「な、なに⁉︎」

 

 

 

ヨノワールがハガネールがかみくだくを決める前に反対の手に炎を纏わせ、ほのおのパンチを放った。

至近距離で放たれた効果抜群のほのおタイプの攻撃をまともに受けたハガネールは地面に倒れた。

さらに【いのちのたま】により蓄積されていたダメージによりさすがのハガネールも耐えきれなくなり、

 

『ネ… ネール…』

 

バタンと力尽きた。

 

「な、なんだと⁉︎ おい! ハガネール、起きろよ!」

 

小宮がいくら呼びかけてもハガネールが起き上がることはなかった。

小宮の最後の1体が倒れて6体のポケモンを全て倒したのだ。

 

 

「ハ、ハガネール戦闘不能! ヨノワールの勝ち! よって勝者は高坂穂乃果……!」

 

 

 

審判の近衛が呆然としながら判定を言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ご指摘、感想を良かったらお願いします。
変なところで終わってすいません…
次回はバトル後です。

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