Fate/night of Apocrypha 作:完全院
ロッコ教諭には、彼の信頼する魔術師を呼んでもらう事に決まり聖堂教会にも彼の方から話を通して貰えた。
エルメロイ先生と、ダーニックは自身が参加するそうだ。
協会の調べによると日本の冠位人形師の蒼崎燈子、そしてアニムスフィア家のご息女にも令呪が宿ったそうだ。
あれ?所長って確かマスター適正無かったんじゃ…………
そしてダーニック、いくら第三次聖杯戦争の時に大聖杯強奪の時に邪魔してきた間桐蔵硯が死んだとはいえ、いくらなんでも安心するにはまだ早いと思うよ。
こうして協会側での準備を終えた夜。早速召喚に取り掛かる事にした。
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。
ーーーーー手向ける色は灰。
降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国へ至る三叉路は循環せよ
閉じよ。
閉じよ。
閉じよ。
閉じよ。
閉じよ。
繰り返すつどに5度。
ただ満たされる刻を破却する。
――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ!
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!」
魔法陣がまぶしく光り
「サーヴァント・ランサー、エルキドゥ。懐かしい気配がするね。断言するよ、マスター。この聖杯戦争一筋縄で済みそうになさそうだ。」
どうやら召喚は無事成功した様だ。しかし、同時に波乱が予言されてしまった。胃が痛くなる。
「ああ、よろしく頼むよ。ランサー、いやエルキドゥと呼んだほうがいいかな?」
「どちらでも構わないよ。」
「では、ランサー。もうすでに気づいてるだろうが言っておく。君には彼の相手を頼みたい。」
「兵器に頼みごととは変わったマスターだけど。いいね、久しぶりに彼と性能を競い合う事が出来るのは僕としても願ったりかなったりだからね。しかし、いいのかい?マスター。僕と彼が本気を出せばあの街は確実に消滅するよ?」
「構わない、魔術協会、聖堂教会、ユグドミレニアが不発弾の発掘と称して現場と近隣の避難は済ませてある。魔術の秘匿という観点でも準備は万全だ。」
ーーーー冬木ーーーーー
「ほう、我が友を召び出すとはよほど死にたい様だ。」
「?どういう事だ?ギルガメッシュ。」
「雑種が。いつ我が貴様に喋る事を許した?しかし、今は機嫌がいい。特別に教えてやろう。
ーーーーーー我が友、エルキドゥめが召喚された。」
「なっ?!」
「フハハハハハハ!此度の戦争は楽しくなりそうだ!」