ベル・クラネルが尾獣を宿しているのは間違っているだろうか?   作:ふっ!それは残像だ!

7 / 8
遅れてほんっとすいません!
一つ言い訳させてください!
他の人の作品が面白すぎグハァ!
何かに殴られたような気が!?
...すいません
塾のテストもあったんです
多分最長です



衝撃の事実

「明日はダンジョンに潜るのは禁止だ」

と死刑宣告を言い渡された僕だが、昨日のことは完璧に僕が悪いので何も言い返せずに従うのみ

「ちょうどいい、明日は怪物宴だ...明日はアイズと行け」

ちょっと待って...アイズさんと?

「あ、あの「行け」...でもア「わかったな?」...はい」

やんわり断ろうとしたが鋭い視線が飛んできたのでこれ以上は何が飛んでくるか分からないから渋々頷く

「安心しろ...アイズはお前を助けたがっている...もし、自分が許せないなら、いつかアイズを助けてやればいい」

それでも...と僕は何も言えずに黙っていたらリヴェリアさんはあとはアイズと話せ、と去って行った...どうしよう

そんな不安を抱きながらも部屋に戻り、ベットに潜り込み目を閉じた...だけだった

「寝れない...」

明日がとても不安だ...アイズさん...

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なんか頰をつつかれてる...待って...これ前にもあった気が...

目をうっすら開けると目の前にはアイズさん...ではなくティオナさんの顔があった...目と鼻の先で

「あー!起きた起きたー!」

「うわぁ!」

そんな僕の反応を見てかわいーなどと言ってクスクス笑っている

「からかわないでくださいよ!」

「ごめんごめん、でもさリヴェリアに言われたしさ、怪物宴に行こ!」

「あの...ですね...」

とティオナさんだったらいけるか?と思って断ろうとするが

「あっ!ちなみにベルがもごもご言うんだったら何してもいいって言われたから...めちゃくちゃに...ゴホン!...頰をもっとつつくよ?」

...今めちゃくちゃって聞こえたような...怖い...これは断ると僕の安全が失われる...

「分かりました...じゃあ着替えるので...」

満足したようにティオナさんは頷き、出て行こう...としない

「あの...着替えるので...「いいよ!」...いえ、その恥ずかしいので「大丈夫!」...」

怖いよティオナさん...そう思っているとティオネさんが入ってきて、ティオナさんに拳を振り下ろした

バゴン!

と音がして...待って普通、バゴンって鳴る?ティオナさんは頭を抱えてティオネを睨みつけていた

「馬鹿なの?さっさと行くわよ」

「ぶー!叩かなくてもいいのに〜」

というようなやり取りをして、ティオナさんがひきずられて出て行った

「さっさと来なさいよ?さもないと...この馬鹿を連れてくるから」

という捨て台詞を残して...て、やばい!今日のティオナさんは変だから急がないと!僕は今までで最速の行動をしながら支度を3分で済ませ門の前に移動すると、そこにはティオナさん、ティオネさん、アイズさん、恐らくレフィーヤさんがいた

「すいません今来ました」

「遅いですよ!全く!新人が待たせるなんてどうなんですか!」

「レフィーヤさん...?サンドイッチありがとうございました、美味しかったです」

「べ、別にあなたのために作ったんじゃ、な、無いんですぅ!アイズさんに頼まれて仕方なく?というかアイズさんと馴れ馴れしすぎます!新人なのにアイズさんに教えてもらうなんて羨ましいです...」

と、最後あたりはききとれなかったが、ボロクソに言われて...凹む...やっぱり僕が...いや!ここは反撃の時間だ!ロキ様秘伝のレフィーヤ封じ

「やっぱり僕が悪いんですよね...生まれて来てごめんなさい...」

と卑屈になると、レフィーヤさんはとても焦り出した

「あ、いや!そんなつもりは!ごめんなさい!」

「...必死になって可愛いですね!顔真っ赤にして...クスクス」

どうだ!みたか!真っ赤だった顔がより真っ赤に...さすがロキ様!

「...揶揄いましたね!?というか女の子みたいですよ?」.

と、手痛い反撃を食らった...だが、

計画通り!

「酷いですね...」

「もう騙されないですよ!」

くっ...ならば!

「グスン...」

泣き真似はどうだ!

「...嘘ですよね?」

ふっ!ここから始まりしは互いの忍耐力での勝負!

こちらの羞恥心が負けるか、そちらの良心が痛み、折れるのか...いざ!尋常に勝負!

「グスン」

「..................ごめんなさい」

ふっ...ロキ様ありがとうございます...勝てました

そんなドヤ顔気味の僕の顔を見て、レフィーヤさんが泣きそうになってい...ご!ごめんなさい!

「なんで...私で...遊ぶんですか...ごめんなさいって言ったじゃないですか...グスン」

女の人を泣かしたとあってはおじいちゃんにげんこつを何十発も落とされるし、僕の心も耐えられない

「え、演技ですよね?」

「なんでいじめるんですかぁ...グスン...私年上ですよ...グスン」

あ...やらかしてしまった...ティオネさん達の視線が痛い

「す、すいませんでしたぁぁぁ!!!なんでもしますから!許してください!」

「そんなにいうんだったら仕方な〜く許してあげましょう」

といい、頰を引っ張って...痛い痛い!

さっきと立場が一瞬でひっくり返ってしまい、頰を引っ張られたりされるがままになってしまった

ここで一つだけ言うことがあったとしたら...

神様の気まぐれは恐ろしい...

そんな中どこからか風が吹いて来てレフィーヤさんの履いていたスカートをめくり上げ腰の高さまで上がり、ーーーがほぼ全て見えるようになってしまい、僕も一瞬見たが、すぐに目をそらした

そんな僕の態度を見てレフィーヤさんは首を傾げていたが自分の下半身の惨事に気づき、顔を今までで一番真っ赤にした...そして僕は悟る...僕はここで死ぬ定めなのだと...

「...見ましたよね?」

今までのふざけた感じは一つもなく声は低い...怖い

「ごめんなさい」

その一言で彼女の腕がブレ、杖が腹に突かれて...僕は...うずくまった

「この!変態!」

僕が悪いのか...?

「ごめんなさい!」

蹲っても謝り続ける僕に彼女は許して欲しいのなら、とひとつの条件を出した

「アイズさんを悲しませないでください...」

その一言を僕はどう受け取ったらいいのだろうか...近づくな...と言うことなのか...?

と僕が暗い顔をしているのか彼女は少し慌てて言葉を付け足した

「責めているわけじゃないんです...アイズさんがあんな風に笑っているのは貴方だけなんです...だから」

僕はどうしたらいいのか...アイズさんの為を思ってあれから距離を置いているが、それは間違いなのだろうか...?

「頑張ります...」

レフィーヤさんは頼みますよ、といいアイズさんの元に行った

「イチャイチャしてないでいくわよ...だいたいベル、貴方キャラ変わってない?どうしたのよ?」

と、若干空気になりかけていたティオネ達はベルとレフィーヤとの距離が一気に近づいたことに困惑していた

「ロキ様に、レフィーヤさんと仲良くするんやったらこういう風にしー、と教えて貰いました」

「...後でロキには罰を与えておく」

アイズさん!やめて上げて!前の時のロキ様も見ていて痛々しかったですし!

「取り敢えずいこー」

ティオナさんの一言で黄昏の館を出た

その道中でわざとなのかレフィーヤさんがティオナさんとティオネさんと話して、アイズさんと僕だけにしてくれた

どちらも黙っていたが、アイズさんが先に口を開いた

「ベル...もっと頼って欲しいな」

「でも...」

「私は同じような立場のベルを助けたい...駄目かな?」

「...でも」

「私ももっと強くなるから...一緒に強くなろ...?」

「は...」

ここで僕はまたアイズさんの優しさに負けそうになった...が踏みとどまる

「一度僕だけで挑戦させてください...僕は今までで優しさに甘えてばかりでした...強くなって、守られるんじゃなくて守れるようになりたいです」

アイズさんは少し残念そうな顔をしながらも納得してくれ、普通に他の話をし始めた

「僕の発現途中の忍術に螺旋ーって言うのがあるんですけどどうやって完成させるんですか?一応チャクラを乱回転させるイメージでしたらなんか威力が物足りなくて...」

「まずは自分の得意な属性を調べないと...これ」

とひとつの紙切れを渡された

「これはチャクラを流し込めば自分の得意な属性を調べられるの...火、風、水、雷、土の五属性があるの...でもチャクラを回転させるだけだったら関係ないかもしれない...でも知って置いたほうがいい...」

と説明をうけた

火属性だと紙が燃える

風属性だと紙が切れる

水属性だと紙が濡れる

雷属性だと紙にシワが入る

土属性だと紙が崩れる

「分かりました...ハッ!」

僕は紙にチャクラを流し込む...すると

「これは...」

とアイズが説明しようとすると、怪物の雄叫びが聞こえた

「っ!」

「アイズ!モンスターが脱走したわ!急いでいくわよ!」

「分かった!ベルはここから離れて!」

ベルは悔しそうな顔をしたがここにいるモンスターを討伐するには適正レベル3ばかり、ベルには荷が重すぎる

「僕は一般人の方の避難を誘導します!」

そういいベルは何処かへ行った

「レフィーヤ!魔法の詠唱を!」

「分かりました!」

「くそー!せっかくの祭りがー!遠征終わったからゆっくりしたかったのにー!」

そういいながらパンチ一つでティオナはモンスターを灰に変えた

「まあ、これぐらいならすぐ終わるでしょ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「避難してください!こっちです!」

僕は避難を!避難を!と叫び続け、アイズさん達から逃れたシルバーバックなどを屠りながら一般人を避難させていた

そして皆が避難し、誰もいなくなったのを確認し移動しようとすると、咆哮が聞こえた

聞いたことがあった、聞きたくなかった、

けれど頭は、体は分かってしまった

「ミノタウロス...!」

曲がり角からその姿が見え、逃げなくては!と本能がいう

それに従いこの場を去ろうとした

「ヴモオオオオオ!!!」

雄叫びを上げ、足に力が入っているのが見てわかる

しかし、その移動の先にいたのは僕ではなかった

「ヒッ...いや...助けて...」

その先には小さな女の子がいた

「クソッ!最悪だ!間に合え!」

そう愚痴りながらクナイを投擲するそれはレベル1が投げたものにしては異常な速さだった...しかし異常といってもレベル1の中でだけだ、ミノタウロスは持っている大刀で下にはたき落した

「なんで!?ミノタウロスが武器を!?」

天然武器ではない、確かに人が作った武器を持っていた

そして見る限り、それを使いこなしていた

「ヴモオオオオオ!!!」

標的を僕に変えこちらに凄まじい速さで向かってきて、僕とミノタウロスとの距離がどんどん縮まっていく

「速く!逃げて!」

投げたクナイは僕がいつも影分身から作って持ち歩いているものでその変化を解き、僕の分身に女の子を連れていかせる

「よし...これで時間を稼ぐだけだ」

だが...稼いでどうなる?アイズさん達は恐らくまだ戦闘は終わっていないだろう...ましてや僕はまた助けられる気なのか?

そんなの!

「違う!こいつはここで僕が殺す!」

戦う覚悟を決めナイフを装備する。勢いをつけたミノタウロスの突進を横に跳ぶことで回避する

「やれる...」

「ヴモオオオオオ!!」

ミノタウロスは雄叫びを上げ僕に乱撃を放つが、僕は覚悟を決めたのとは反するように落ち着いて躱し、攻撃を弾き、逃げに徹する

それを何回も続けていると全く当たらない攻撃に業を煮やしたのか、攻撃がだんだんと単調になって来た

そして隙だらけのモーションから放たれた隙だらけの横薙ぎによる攻撃が来ると分かった瞬間体を前に傾けて一気に距離を詰めナイフを魔石に突き刺そうとして、ある事を思い出す...

同じように敵の懐へ潜り込みナイフを突き刺したが一瞬で砕け散り負けたあの日のことを...

自分の弱さが招いた最悪の事態...

それが頭の中で何回も流れて来てリズムを崩した

足がもつれてこけそうになりながら放った一撃はミノタウロスには通用しなかった

前と同じようにナイフが粉々になり砕け散った...そんな僕をミノタウロスは見逃さず横薙ぎから一回転して強烈な回し蹴りを僕の横腹に抉るようにはなった

僕は一瞬で吹っ飛ばされまた壁に叩きつけられた

「何も...変わって...ない」

あの時から結果が何一つ変わっていない僕の力を、僕自身の弱さを恨みながら意識が遠のいていった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「また来たの?」

そこは以前にミノタウロスに負けた時に来た女の子だけがいる部屋

「黙れ」

僕が彼女にいう言葉はこれしかない

「まあ死なれたら困るし、また力を貸すわ...あれぐらいで暴走するなんて...大違いね」

最後の部分は何を言っているか分からなかったが

もう一度?また?僕は?また力を貰い暴走するのか?

僕は変わらずミノタウロスに負けて、そこからも変わらないのか?そして?また?周りの人に迷惑をかけるのか?

そんなの駄目に決まってる!

「いらない...これは僕の戦いだ!邪魔するな!」

少し驚いた顔をしたが少しして少し口角を上げていた

「ふん...ちょっとマシになったわね...だったらさっさと行きなさいよ!そんなうじうじしないで!」

その一言で視界がグニャリと曲がり、景色が変わって言った

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ヴモオオオオオ!!」

ミノタウロスが勝利の雄叫びを上げ、だんだんと近づいてくる...肋骨は何本も折れてるし、痛い...でも変わるんだ!

もう二度と失いたくない!

「黙れ!」

その思いだけで立ち上がるが痛みは消えず足元はおぼつかない

しかしミノタウロスは少し警戒していた

たかが死にかけの兎から放たれる威圧が異常な程に自身を押しつぶそうとして来たからだ。今まで怯えていた兎とは

同一のものだとは思えない...この兎は自分の命を消し去るほどの力を持っている

「ナイフが...クソ」

ミノタウロスが攻撃してこないことはありがたい...

今の自分に攻撃手段がない...一番切れ味、耐久が共に良いナイフが砕け散ったのだ素手で倒せるとは思えない...何かないか?自分に残された希望の光が射す道を探す、そして一つだけ見つけた...がそれは成功するのか?

...それを失敗したら僕は...死ぬ

考えている僕に攻める気がないと判断したミノタウロスが突撃して来ようとする

が、ある人物が入り込み、ミノタウロスも危険を察知し急ブレーキをかける

その人物とは僕の目標でいち早く隣に立ちたい存在であり、一番距離を取りたい人でもあった

そう...アイズさんだった

「お疲れ...今助けるから...」

いつの間にかティオナさん達も集まっていて、レフィーヤさんは僕に近づき、ポーションを飲ませようとしてくる

...ここで終わるのか?...違う!まだ僕の...俺の戦いは...!

「...終わってない」

「...?」

「まだ戦いは終わってない!これは俺の戦いだ!俺自身が超えなければならない壁だ!邪魔するな!すみません...お願いします...やらせてください」

「何言ってるんで「レフィーヤ...離れるよ」でも!」

レフィーヤさんが僕を止めようとするが、逆にティオナさんとティオネさんに止められた

「ベルは今、男してるんだから女の私が止めるわけにもいかないわ...あのツンデレもいるし万が一も無いでしょう」

そういいティオネが指差した方向にはベートがいた

「アイズ!どけ!男がそれほど吠えてんだ!お前でも邪魔するんなら俺が相手するぞ!」

「...」

アイズはベートの言い分に渋々離れた

ベートさん...ありがとうございます

そう心の中で礼を言う

アイズも、ベートも全員がすぐに助けられるように足に力を込めていた

「やるしか無い!」

僕は先程から考えていた一つの勝てる方法を実行することに決めた...やった事はない、失敗したら勝てない

でもやるしかない!

ビビるなベル・クラネル

変わるんだ!あの日から!

僕は変わったということを証明するんだ!

「我の罪は黒き炎のなかにあり

我は望む...罰を!我の罪が消えるなら火さえも飲もう

焼き尽くせ(テンペスト)

罪の炎(ギルティフレイム)】」

詠唱をし、魔法を唱えた瞬間に僕の全身に黒い炎がまとわりつく...黒く僕の体の覆われている部分は何一つ見えない

僕はその黒炎を刃の代わりに剣に付与する

「【罪の劔(ギルティ・ソード)】」

咄嗟に思いついた名前を口に出していた...

「行くぞ!」

「ヴモオオオオオ!!」

僕の言葉を引き金として僕とミノタウロスは同時に動いた

ミノタウロスが剣を力任せに振り下ろしてくるが、僕の剣に触れた瞬間

ボキッ!

ミノタウロスの剣はあっけなく折れた

僕はその剣の勢いをそのままにし、ミノタウロスの腕を切り飛ばした

ミノタウロスは痛みを感じながらも、せめて相打ちにしようとしたのか蹴りをかまそうとしてくるが、それが僕に触れる直前、ミノタウロスの全身が燃えた...黒炎によって...

「ヴモォォァァ!!」

放っておいてもそのうち死ぬだろうがその黒炎の中で苦しみ続けているミノタウロスがあまりにも哀れだったのでとどめを刺そうとする

「ありがとう...」

剣を持ってミノタウロスに一歩ずつ歩み寄って行く際に

ふとでてきた言葉は感謝の気持ちだった

何故かは分からなかったが

そして一切の躊躇なく、首を刎ねた...飛び跳ね、何度もバウンドして転がった頭も、全身に回った黒炎も消えずにその勢いが衰える事なく燃えていた

まるで罪をいくら燃やしても消えないことを物語っているかのように...

戦いが終わり、皆が唖然とし、静寂に包まれ炎だけが音を立てて燃えていたが、少しずつ皆が口を開いていった

「やりやがった...」

「ベル!」

僕が意識を失いかけ倒れそうになったのを見てアイズさんが僕の元にいち早くきて寝かした

「強く...もっと強くなるので...待っていてください...」

「うん...!一緒にもっと...強く」

「頑張り...ま...す...」

そう言い僕は意識が落ちた

「ベル!?しっかり!?」

「レフィーヤ!ポーションを!」

「は、はい!ええと!何処に!?」

「チッ!これを使え!」

皆が慌ててベルに治療を施す中、1人だけずっと考え事をしていた

「ずっと燃える黒炎?確か英雄の親友にしてライバルの...」

ティオナがそんな事をつぶやいていた

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

所要期間三週間...

ここに世界最速兎(レコードホルダー)が誕生した

その名は...

 

 

ベル・クラネル

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ん...ここは?」

「目覚めたかい?ベル?」

目覚めるとそこにはロキ・ファミリア団長のフィンさんがいた

「はい...どれくらい眠ってました?」

「3時間ぐらいかな?それと...ランクアップおめでとう

僕は君を誇りに思うよ」

「ありがとうございます...?ランクアップしたんですか?」

「あぁ...先ほどロキが来てステイタスの更新をして、レベルアップキタァー!って叫びながらどこかへ行ったよ...」

「あはは...」

簡単に想像できてしまったのと、自分の中で感動が少なかったので乾いた笑いしか出てこなかった

「とにかくお疲れ様...腹の傷はだいぶひどいからしばらくはダンジョンに潜らないほうがいい」

「分かりました...ちょっと外の空気を吸ってきます」

あっという間だったので少し整理したくなって僕は館を出た

しばらく意味もなくぶらぶら歩いて城壁の上まで行き、風にあたりながらボーッとしていたがだんだんと日が落ちて行くのでそろそろ戻ろうとその場を離れようと立ち上がると1人の男が僕の前に立った

目は僕のように赤い...けれど黒い模様が3つあった

僕よりも背が高く、少し中性的な顔立ちをしている目の前の人は周りのものならきっとこう言っただろう...ベルみたいだ、と...髪の色だけは違った

ベルとは正反対の純粋な黒の髪をしていた

そしてきている服は黒を基調とし、赤い雲が所々ある...というような服だった

そして随分とちゃらけた口調で話しかけてきた

「おいおい!ずいぶんシケた面してんなぁ!せっかくミノちゃん倒せたのによー!なあベル?いや...あの村唯一の生き残り」

なぜ...それを...知っている?

「...何処でそれを?」

「おいおい!忘れたのか!せっかくお前らの村のやつ片っ端からぶち殺したのによー...残念だぜ!」

何を?言っている?

「...殺したのは僕ですよ?」

というと男は驚いた顔をしてすぐに笑いだした

「おいおい!笑えるぜ!お前は殺してねーよ!人の手柄を取んじゃねーよ!お前は、村人を殺して行く俺を止めようと思って九尾の力を解放したが、暴走しちまって!死にかけのジジイがお前を止めた後に!俺が頭を切り飛ばしたんだよ!傑作だったぜ!」

「黙れ!」

衝撃の事実を明かされたが、僕は驚きより目の前の男に対する怒りの方が大きかった...今の話が本当なら...こいつは!こいつだけは殺さなくてはいけない!

「だいたいなんで分からなかったんだ?あのバカなジジイには刀がいくつも刺さっていたってのによ、暴走したお前が武器を大量に使えるのか?馬鹿だなー!お前ら!揃いも揃って馬鹿ばっかだな!」

「黙れぇぇ!」

僕は男の顔を睨みつけ殴りかかった

男は無抵抗でその攻撃を避けずにくらった...が僕の眼に映るのは男の姿ではなく大量のカラスのみ...

「なっ!?」

「遅いぜ」

そう声が聞こえた時にはもう目の前には何もなく後ろに立っていた

「だいたいなんだあの劣化版アマテラス...写輪眼なしでどうやったんだ?...たく...あいつと似てほんと規格外だなぁ...」

何かブツブツ言っていたが僕の腹を殴りつけた

腕が...見えなかった...

アイズの攻撃を見慣れたベルでさえその攻撃を視認することすらできなかった

「グハッ!」

「おいおいこんな程度かよー萎えるわ〜!あのジジイどもがクソならお前もクソだな」

目の前の相手に...そして蹲ることしかできない僕自身に殺意が湧いた

「殺す!...絶対に殺す!お前だけは!殺す!」

「ハハッ!やれるもんならやってみろよ!ハハハハハハハハハハ」

「黙れ!」

しかし、次の一言で今まで湧いていた殺意が一瞬消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ頑張れよ...頼むぜ...なぁ弟よ」

 

 

 

 

 

 

 

 




お、弟だとぉ!?
ていうか俺の中でのレフィーヤは可愛すぎて悶え死にそう。
嘘です。レフィーヤのキャラがわからないんです
ごめんなさい
追記
ちょっとミノタウロスとの戦闘、ベル兄の容姿と戦闘の描写がちょっと納得しなかったので修正しました

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