野良猫に「にゃー」って言われてホッコリしたなちょすです。
1話でサザエさん時空と言いましたが、訂正させて下さい。本編はこのまま一つの物語でいきます。
サザエさん時空になるのは、ある程度進んだら番外編で短編集を上げるつもりなので、そちらで進めていこうと思います!『あの子との絡みが見たい!』、『こんなシチュエーションをして欲しい!』などありましたら、感想やメッセージで募集しておりますので是非リクエストして頂けたらなと思います!
あ、あと今回新キャラもちょびーっと出ますよ!
それではちょ田舎第5話、どうぞ!
『うーん、まいったなぁ…。』
『ねぇねぇお兄さん、どうしたの??』
『ん?あぁこんにちは。実はちょっと困ってることがあってね…。家の猫がどこかへ行っちゃって。』
『ふ〜ん…。あ、じゃあ私が手伝ってあげる!』
『えっ、いいのかい??』
『もちろん!だって善子は天使だから!困ってる人を助けなさいってママに言われたの!』
『善子ちゃんって言うんだね。僕は夏喜だよ。それじゃあ手伝って貰っていいかい、ちっちゃな天使さん?』
『でも流石にこの街を探すのは大変そうね…。』
『にゃ〜。』
『ん?』
『あ。』
『『いたーーーーーーーーー!!!!』』
◇
ヤバイ、体が動かない。懐かしい夢を見たと思ったらこんなことになるなんて…。
金縛りってやつ?勘弁して下さい、僕本当に怖いのはダメなんです。
心なしかいい匂いもしてきた…。ん?匂い?
恐る恐る目を開けて確認する。最初に目に入ったのは黒くてサラサラした髪。僕の胸のところに顔を埋めているのか、表情はよく見えない。
「霊じゃ…ない?てか寝てる??あっ。」
そこまでいってようやく気づく。
自分に迫る危機に。
一昨日の二の舞になってしまう。
今まで通りだと今日家にはもう1人来るはずだ。早く抜け出さないと…。
「夏喜君…?」
ねっ⋯?言ったでしょう⋯??
ドサッと荷物が落ちた音がしたのでドアの方を振り向くと、桜内さんの姿が。
「何してるの…それ…よっちゃんだよね?」
「いや、待った!僕もなんでか分からないんだよ!本当!抜け出したいんだけど全然抜けられないんです!」
それもそのはず、よっちゃんこと善子ちゃんは今や僕の上に乗っかって寝てるんだもの。両腕までしっかり抱きついていて身動き一つ取れない。
「んぅ…何よ朝からうるさいわね…。」
「あっ、善子ちゃんナイスタイミング!誤解解くの手伝って!!」
「ふぇ?なんのこ…と…。」
目と鼻の先にあるのはJKでスクールアイドルの顔。
彼女は今の状態を理解するにつれて徐々に顔が赤くなっていく。
「な、ななななななっ!?///なんでいんのよっ!?///」
「いや、僕の部屋だし…。何でこんなことになってるのか分からないっていうか…。」
「…見たの?寝顔…///」
「まるで天使だね。」
「『天使だ』じゃなくて『堕天使』よバカッ!!///」
「いや、狙ったわけじゃふぶっ!?」
枕で顔面を叩かれた。
「あれ…ビンタが来ると思った。」
「いや、ビンタしたら流石に痛いじゃない…。」
なんて善い子…涙が出るよ。
「まじエンジェー…。」
「ふんっ!!///」
「ふぶっ!」
またまた枕が飛んできた。
そんな事してると、徐々に恐ろしい気配が近づいてくる。
「せ、つ、め、い。してくれるよね?♪」
「…はい。」
うん。触らぬ神に祟りなし。
〜昨日の事〜
「ふぅ、色々あったなぁ…。」
花丸ちゃんとルビィちゃんを見送ったあと部屋で寛いでいると、玄関からインターホンが聞こえる。
「ん?こんな時間に誰だろう。」
「やっほ。来たわよ。」
「…善子ちゃん?」
「夏喜が暇してると思って遊びに来たわ。」
なんと…アイドルがこの時間帯に遊びにくるなんて危ないよ。
「沼津からわざわざ来たのかい?」
「どうせ明日は私の番だからね。ダイヤと一緒に来たわ。」
「それならいいけど。でも善子ちゃんは可愛らしい女子高生なんだから、あんまり夜に出歩いちゃいけないよ?」
「…ほんっとうに平気な顔してそういう事言うのね///。」
「ん?なにが?」
「何でもないわよ。///それより上がるわね。」
まぁ、別に何かしてた訳じゃないから別にいいか。せっかく来てくれた子をこんな時間に返すわけにもいかないし。
「で、特に何も用意してないけど今日はどうしたの??」
「…少しでも一緒に居たかったから///」
「ん、ごめん、もう1回言ってもらっていいかい??」
「別に!///さっきも言ったように暇してるだろうなぁって思って来ただけ!」
何やら顔が赤く見えるのは気のせいだろう。
「はぁ。てことは善子ちゃんには何か暇つぶしの策がおありで?」
「ふっふっふ、このヨハネには暇つぶしなんて造作もないわ。やるわよ!」
「なにを?」
「モン〇ンよ!!」
「な、なんだってー!!??」
「とまぁ、2人で12時近くまで遊んで…確か別々の部屋に寝たんだよね?」
はい、回想終了。
でも何で一緒に寝てたのか身に覚えがない…。
「ふ〜ん…よっちゃんは??」
「忌わしき天界からの呪詛が、このヨハネの眠りを妨げたのよ!」
「そういうのいいから。」
「うぅ…寝れなくて…夏喜の部屋に行ったら気持ちよさそうに寝てるから…布団にお邪魔したのよ…///」
なるほど、つまり善子ちゃんが寝れなかったと。それで僕と一緒に寝たら朝までぐっすりだったと。
はっはっは、可愛いなぁもう☆
「まぁそれならいいけど…。」
「ふぅ、良かった。3日連続ビンタだったらどうしようかと…。」
「リリーってば普段こんなにならないのにどうしたのよ?…ヤキモチ?」
「な"っ!?///そそそ、そんなんじゃないよっ!!///」
善子ちゃんの返しに梨子ちゃんは何故か動揺しだす。まるで絵に描いたような同様ぶり。
「へぇ〜…あのリリーがねぇ…??」
「う〜…うるさいっ!!///」
「あだっ!?」
堕天使(自称)への梨子チョップ!クリティカルヒット!!
「2人が起きないからもうお昼だよ!?」
「え"っ、もうそんな時間?」
「特に何も予定考えてないし駄弁ってれば良いんじゃない?」
まいったなぁ、昼まで寝ると予定が無くてもちょっと損した気分になる。とりあえず2人にお茶菓子でも持っていこうと、台所に出た時、玄関からインターホンが。
「なーつーきくーん!あーそびーましょー!!」
…マジか。
早足で玄関に向かう。頼むから嘘であってくれ。
こんな事言うお客なんて1人しか知らないよ。
「おっす!久しぶり〜ナツ〜!元気そうだっしゃ!!」
「…何しに来たんだヒロ。」
ヒロ。数少ない男の友人で、東北人。大の釣り好きで彼とは海で知り合った。周りからはナツヒロコンビと呼ばれたりする。
でも全然連絡とってなかったし何でここが分かった??
「いや、ナツのママンさ聞いたもん。」
「ママン言うな…。あと心を読むな。」
「夏喜君、お客さん?」
「だったら、私達帰ろうか…?」
「帰らなくていいから警察呼んでくれる??」
「酷くない!?ってかあれっ?ちょちょちょ、ナツカモンカモン!」
そう言って僕の手を引っ張りコソコソ話をしてくる。
「あれってAqoursの2人じゃん!何で!?どういう関係!?」
「いや、幼馴染みだし。」
「うっそーん!?そんったごと聞いてねーし!!」
「言ってないし。」
「もう〜、教えてくれりゃあ良がったのに。じゃあ今日は帰るわ!」
「なんかあったんじゃないの?」
「うんにゃ、全然。暇だったし。ナツも暇してるべなーって思って。」
僕ってそんなに暇人なイメージがあるんだろうか…。
そう言って彼は床にどデカイ発泡スチロールを置いた。
「じゃあ今日は帰るんで!これ3人で食いな。」
「随分でかいな…これ何だい?」
「カツオ。」
「は?」
「カツオだよ姉さん。」
「誰がサザ〇さんか。」
「ナイスツッコミ!せばな!!(じゃあな!!)あ、待った。お2人さん、ちょっとちょっと…。」
何やら2人を呼んでこそこそと話している。うまく聞き取れないけど…。
「ナツの幼馴染みなんでしょ?」
「えぇ、まぁ…。」
「そうですけど…。」
「あいつかなりのニブチンだからアタックするなら分かりやすくした方がいいよ!」
「はっ!?///」
「ななな、何でそんなことっ!?///」
「はっはっは、このヒロ君にはバレバレ!んじゃ、がんばりなよ!せばな!!」
そう言い残して帰っていった。何しに来たんだ友よ…。
「何の話だったの?」
「いや、夏喜には関係ないから!!///」
「そうそう!本当に大丈夫!///」
そんなことを言ってるものの顔が赤いのが気になる…。
「もしかして口説かれた?」
『それは絶対に無い!!///』
「oh…そうですか…。」
何はともあれ思わぬ食材が手に入ったし、今日のとこは良しとしよう。
「一瞬だったのにどっと疲れたわ…。」
「あはは…。」
「うん…なんか、ごめん。」
あれは僕でも疲れるんだ。悪いやつじゃないんだけどね。
「そう言えば、梨子ちゃんが呼んでるよっちゃんって、どこから来たの?善子のよっちゃんなのかヨハネ?のよっちゃんなのか。」
「ふっ、そんなの決まってるじゃない。もちろんヨハネよねリリー?」
「『よいこ』のよっちゃんだよ?」
「名前ですらないじゃないっ!!」
「ふふっ、そう言えばよっちゃんも夏喜君に『善子ちゃん』って言われても言い直さないけど何でかなぁ?♪」
「んなっ!?///」
そう言えばそうかも。皆が呼ぶと『ヨハネよっ!』って言い返すのに何故だろうか。
「だって…好きな人にくらい名前で呼んでほしいじゃない…///」
「え?なんて言ったの??」
「何でもないっ!///夏喜はヨハネのリトルデーモンだから良いのよ!!///」
…リトルデーモンってなんだろう。
「てか、リリーは夏喜と会うの中学ぶりなんでしょ?どうだったのよ、昔の夏喜。」
「うーん、特に変わったことはないと思うんだけどなぁ。」
「高校のオープンキャンパスで壁ドンされたよ。あと胸も触られたっけ。」
「は?」
「ん?」
待て待て待て!爆弾♡発言♡♡桜内♡♡♡
確かにしちゃったけどあれは事故っていうか…
「え?いや、マジで?ドン引きなんだけど…。」
「引かないでよ!!ガチのヤツじゃん!」
「分かったから落ち着きなさいよ!ガチのヤツじゃない!!」
くぅ、梨子ちゃんめ…ニヤニヤしてる…一体何が望みなんだ。
「んで、本当はどうなのよ?」
「いやまぁ、事実なんだけど…。廊下で誰かのカバンにつまづいたら丁度壁際に梨子ちゃんがいて壁ドンになって…。」
「胸を触られました。」
「うわ…。」
「事故です!事故ですけどもう僕が悪くて良いので勘弁して下さい!!」
昨日とは違う、メンタルへの鋭い攻撃が僕を苦しめる!
「まぁそんくらいじゃ別に引かないけどね。てか、何で女子高のオープンキャンパス行ってんのよ。」
「いやぁ、知り合いの後輩達の活動を見ようかと…。」
「ふーん…それより夏喜、知ってる?」
「なにが?」
「何がきっかけかは知らないけど、リリーってば壁ドンが好きなのよ。」
「なぁっ!?///よっちゃん何で!!///」
「中学ぶりにやってあげたら?事故じゃない壁ドン。」
うわぁ、善子ちゃんわっるい顔してるなー。
でも女子高生に壁ドンする22歳ってどうなのか。
「はいはい2人共立った立った!」
「む、無理無理無理!!///恥ずかしいってぇ!!///」
「あれ〜?さっきまであんなに余裕そうだったじゃない?♪」
「だ、だって中学より身長差あるし…体格が…///」
そう言って顔を両手で隠してる梨子ちゃん。いや、指の間からチラチラ見てるのバレてるよ?
「え〜っと…相手が僕で大丈夫なの?こういうのはもっと釣り合った人に…」
「つべこべ言わずに行ってきなさーいっ!」
「うわわ、ちょっ!?」
背中を押されてバランスを崩した僕は真っ直ぐ梨子ちゃんの元へ。そして…
ドンッ
見事な壁ドンです。満点!
「あー…あの、梨子ちゃん?」
「ひゃいっ!?///」
「ごめんね、相手が僕で。」
「い、いや、よっちゃんが無理言ってやったやつだし、全然嫌じゃないっていうか、むしろ私でごめんなさいと言うか!!///」
さっきまでとは全然違ってあたふたしてる梨子ちゃん。
これはこれで可愛らしい。
「うぅ…///ドキドキが止まんないよぉ…///」
何か呟いたようだけど声が小さかったから上手く聞き取れなかった。
だから彼女の顎を軽くクイッと上に上げる。
「へぇやぁっ!?///な、ななな、夏喜君!?///」
よし、これなら大丈夫!バッチリ聞こえる。
「ごめん梨子ちゃん、さっきなんて言ったのか聞こえなかったからもう1回、いい?」
「はわわわわわわ…!/////」
壁ドンしてるとはいえ段々彼女からの熱気が凄まじくなってきた。湯気が見えそうだ。
「あ、あのあのあのっ!///わ、たし…はっ!!///」
「堕天奥義!堕天蹴龍翔っ!!!」
「ぐふっ!?」
凄い名前の奥義が飛んできた。強烈なケリだけど。
「顎クイはやりすぎよっ!///見てるこっちが恥ずかしいんだから!!///」
「なんて…理不尽…ぐは…。」
ちなみにこの後すぐに復活した。梨子ちゃんは20分くらいトリップしてたけど。
「もう疲れた…なんで半日なのにこんなにきっついのよ…。」
「う〜…顔が冷めない…///」
「はは、ただ駄弁るだけの筈がこんなにハードになるとは…。」
「もう本当、普通に駄弁りましょう。」
「そうだね。そういえば君たちのグループ、『Aqours』だよね?9人もいるけどユニットとかも作ってるのかい??」
「よく分かったわね。3人ずつで作ってるわ。」
「千歌ちゃん、曜ちゃん、ルビィちゃんの『CYaRon!!』と果南さん、ダイヤさん、花丸ちゃんの『AZALEA』。」
「そして、ヨハネとリリーとマリーの、『Guilty kiss』よ♪」
かなり個性的なユニットメンバーだ。主に『Guilty kiss』。
「梨子ちゃん。」
「はい?」
「大変だろうけど、強く生きるんだよ??」
「どういう意味よ!?」
絶対このメンバーだと苦労してるんだろうなぁ…。
それから彼女たちの近況や、Aqoursの誕生秘話などを教えて貰った。
もういい時間だ。だいぶ夕方になってきたから、ヒロが釣ってきたというカツオを料理するとしよう。
「2人共、夜は食べていくかい?」
「むしろお泊まりセットがあるわ。」
「私も、迷惑じゃなかったら泊まってってもいいかな??」
「僕は大丈夫だけど…あんまり男の家で女子高生が泊まるって言うのも危ないよ?」
「いやいやいや、大丈夫よ!///」
「夏喜君以外には流石に言わないよ?///」
「ははは、そっか。信用してもらえてて嬉しいよ。」
「むぅ…鈍感。」
「…ニブチン。」
何故かほっぺたを膨らませて拗ねてしまった。何かおかしい事言ったっけ?
あ、2人に刺身食べれるか聞いておかなきゃ。
「ねぇ、2人共…」
その瞬間、視界にノイズが走る。
世界が、変わった。
『ごめん、大丈夫だったかい!?』
『は、はい…。///』
『まさかあんな所にカバンがあるなんて…困ったものだよ。』
『あの、そろそろ、手を避けて欲しいんですけど…///』
『え?手がどうかし…た…。』
『ちょっ、ん…///』
『うわぁああ、ごめん!本当にごめん!!』
『い、いや、事故だったのでしょうがないです…///』
『どうか、警察だけは…!』
『えぇ、ちょっ!?ふふっ、頭上げてください。私は桜内 梨子です。お名前、聞いてもいいですか??』
『えと…夏喜。僕は島原 夏喜だよ。』
『夏喜さん…素敵な名前ですね♪』
「…つき!夏喜っ!!」
呼ばれた声でハッとする。
「あれ…?善子ちゃん…?」
「夏喜君大丈夫?顔色悪いよ??」
また夢だ。寝てないのにいきなり夢を見るだなんて変わったこともあるんだなぁ。しかも疲れが来る。
「あぁ、大丈夫大丈夫。ちょっと何言おうとしたか忘れちゃってさ!2人共刺身は大丈夫だよね?」
「大丈夫だけど…。」
「じゃあ作っちゃうから、手伝ってくれるかい?」
「夏喜っ!」
善子ちゃんが、不安げな顔で見つめてくる。
「なにかあったら、頼りなさいよ。」
「そうだよ、夏喜君になんかあったら…!」
「ありがとね、2人共。でも大丈夫、最近よくあるから夏バテかも。」
「…今は、それを信じるから。」
2人の言葉がチクチクと刺さる。本気で心配してくれてるのが分かるから。症状が変わってきたら、ちゃんと皆に言おう。
「さぁ、夕食作ろうか!夏喜 島原のカツオ解体ショーが始まるよー!捌いたことないけど!!」
「なんて切り替えの早さ…。」
「ふふっ、それが夏喜君のいい所なんじゃない??」
「2人も手伝ってくれるよね?いざ、発泡スチロール、オープン!真夏のカツオ、ウェルカーム!!」
デカイ発泡スチロールの蓋を開けると…。
『既に切られた』切り身と、メモ書きが。
『捌いたことないのに解体ショーやろうとしたべ?先にやっといたよ〜ん! byヒロ☆』
『………。』
「ぷっ。」
『あっははははははっ!!』
「もう切ってあるじゃん!こういうのは先に言ってくれよ!!」
「散々意気込んどいてもう切り身だけって!」
「夏喜君行動パターン読まれてる!!」
全く、困った友人だよ。
でも時間短縮になったのとまともな刺身が食べさせられるから素直に感謝しておこう。
友のくれたカツオは、3人の疲れた体を癒すには有り余る美味さだった。
「さぁ、もう夜も遅いし寝ようか。」
「え、まだ11時よ?早くない??」
「私もう眠いよぉ…。」
いっぱい食べたからね。かなりハードな日だったのに善子ちゃんは元気だ。
「もう少しくらい良いじゃない。どうしても聞いておきたいのよ!」
「ん?なにを?」
「夏喜ってさ…好きな人とかいるの??」
「ちょっ、よっちゃん!?」
「だって気になるじゃない!!」
「うーん…あ、いるよ?」
『嘘っ!?』
凄い食いつき方だ。めっちゃくちゃ近い。
「誰、誰!?」
「東京の子なの!?こっちの子なの!?」
「2人共、ちょっと近すぎない…?あと梨子ちゃんめっちゃ元気になったね。」
「いいから!教えて夏喜君!!」
「え、え〜と…Aqoursの皆だよ??」
『……はぁーーーー…。』
2人は長い長い溜息をつく。
え?何この空気?
「ここまできてそれとは…。」
「いや、うん。薄々予想はしてたけどね…。」
「じゃあ2人はいるの??」
『え"っ…///』
あからさまに顔が赤くなる。
「い、いや、その…居ないってわけじゃ無いけど…///」
「アピールしても気づいてもらえないと言うか、、、///」
「えっ、そんなに鈍い男もいるんだ…。ちなみにどんな所が好きになったんだい??」
「べ、別にどんな所ってほどじゃないわよ。ただ、鈍感なくせに他人の事には敏感で…誰かのために動いてるのが、カッコよかったから…。///」
「私もそんな感じかな?///後は、一目惚れしたというか…壁ドンされたといいますか…///」
「2人にそこまで思われてるなんてその人は幸せ者だよ。早く気づいてくれるといいね。」
「…これでもダメなんて。」
「鈍感の域超えてるわよ。」
僕に刺さる視線は気のせいだろう。
「そこの馬鹿はほっといて寝ましょ、リリー。」
「えぇ、もう疲れたわ。」
「なんか、随分攻撃的だね…。」
とはいえ流石に僕も疲れた。
2人の布団を用意して、別の部屋で寝ることにする。
おやすみ、2人共…。
ちなみに朝起きたら2人が僕の上でぐっすりだったり、それで一悶着あったのは別の話だ。
鞠「シャイニー!!☆小原鞠莉よ!マリーって呼んでね?♪」
ダ「ダイヤッホー!黒澤ダイヤと申しますわ。」
鞠「もぅ、梨子と善子ってばずるいわよ!ギルキスなのに私だけ仲間はずれじゃない!!」
ダ「仕方無いじゃないですか、阿弥陀くじの結果なのですから。」
鞠「何が楽しくて硬度10のカッチカチ頭と一緒にやらないといけないのよ!」
ダ「ほぉ〜…言うようになりましたわね鞠莉さん?」
鞠「まぁまぁ、あんまりカッカしないの♪次は私たちの番だから学校行っちゃう?」
ダ「あぁ、そういえば残ってましたね。仕事が。」
鞠「ダイヤったら仕事一杯溜めるんだもん。」
ダ「誰のせいだと思ってるんですの!!」
鞠「ん〜…ダイヤ?」
ダ「はっ倒しますわよ!?」
鞠「It's ジョーク☆それにしても新キャラとか出したわよ作者。」
ダ「まぁ、あの人がどう関わるかは分かりませんが、作者はそこまで出す予定は無いそうですわ。」
鞠「えっ、そうなの?何で出したのかしら…。」
ダ「まぁいずれわかると思いますよ?おっと、そろそろ予告ですね。」
鞠「それじゃあ次回のちょ田舎!!」
ダ「網元少女と!」
鞠「理事長少女!」
ダ鞠「「あなたもちょっと田舎で暮らしませんか?♪」」
P.S.千歌ちゃんにみかんを食べさせたい。