ちょっと田舎で暮らしませんか?   作:なちょす

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皆さん、こんにチカ!桜内 梨子です。
今回はGuilty Kissの3人が、お送りするちょっぴり不思議なお話。
夏休みに突入していた私達は、夏喜君の家でゲームパーティーをする事に。色んなジャンルのゲームを3人で手分けして攻略していくはずだったんですけど⋯気付いたら恋愛ゲームをプレイすることになったみたいなんです。
どうして、『なったみたい』なのか。⋯それは───。


The Game Party!! with Guilty Kiss

「はぁっ⋯!はぁっ⋯!ここまで来ればっ⋯!」

 

削れた岩盤と、そこここに生える名前も知らない植物。瘴気に満ちた、深い深い谷の底。この地方の人間からは『瘴気の谷』と呼ばれる場所に、僕らは居た。

川のせせらぎと木々が風でざわめく音も、今の僕らには警戒する対象でしかない。

 

「ぅ⋯⋯⋯。」

「善子ちゃんっ⋯しっかりしてくれ!!」

 

漆黒の鎧に身を包み、両手に双剣を携えた彼女を地面へと降ろす。首筋や二の腕、腹部についた大小の爪痕からは、彼女の白い肌を滲ませる鮮血が流れ出ている。

背負ってここまで走ってきたせいもあって、僕のスタミナも底を尽きかけていた。

 

「今薬を───」

「い、らない⋯。」

「な⋯駄目だっ!」

「いらないっ!!」

 

薬を持った手を、彼女は弾いた。

虚ろな眼差しで剣を地面に突き刺し、尚も彼女は立ち上がろうとする。

 

「アンタが⋯使いなさい⋯⋯。」

「どうしてっ⋯君の方が重症だろう!?」

「意味無いのよ⋯ここでアンタがやられたら、誰がアイツにトドメを刺すわけ⋯?」

「なら一旦引こう!体制を立て直してからでも───」

「⋯⋯もう、手遅れよ。」

 

風が凪いだ。あれほど辺りを包んでいた瘴気は、嘘のように晴れ渡り、代わりに腐敗した死肉の匂いが僕らの周りを包み込んでいる。骨を砕く音。肉を踏み潰す音。大きさを物語る足音。それら全てが混ざり合う空間は、神経のすり減る絶望的空間だ。

 

音の主を探している中で、彼女は叫ぶ。

 

「上ぇっ!!!!」

「っ!!がっ⋯!?」

 

鋭利な爪が、身体を引き裂いた。致命傷では無いものの、胸の辺りから少しずつ⋯けれども確実に、血が流れ出てきた。僕らの前に現れたのは、獣のような頭蓋を持ちながら、片手それぞれに10の爪を持つ4足の牙竜。その姿はまるで、皮膚を剥ぎ取られた死肉がそのまま動きだしたかのような、赤黒い凹凸の体躯。身体を赤く発熱させ、僕達の(はらわた)を食い尽くさんと唸り声を上げている。片目を失い、尾を千切られ、それでも明確な殺意を向けてくる存在。

 

ある者はこう呼ぶ。瘴気の谷の王だと。

ある者はこう呼ぶ。死を喰らい、死を産む者だと。

 

ある者はこう呼ぶ───惨爪竜(ざんそうりゅう)と。

 

『オドガロンッ⋯⋯!!!』

 

「Grrrrraaaaaaaaaaa!!!!」

 

こちらの姿を確認するやオドガロンは、その名を表す尖爪を出して飛び掛ってくる。武器を取り出す暇もなく、3連撃を既のところで回避したものの、奴にスキは見当たらない。

どうすれば───。

 

「鬼神化。」

 

オドガロンの爪が弾け飛んだ。双剣を振りかぶった少女の瞳が真紅に染まり、目にも止まらぬ乱撃が奴の爪を砕いていた。

 

「善子ちゃん!!」

「早く構えなさいっ!今の内に───」

 

重症を負った彼女に、オドガロンは狙いを定めていた。怒り狂い、大きく開かれた口は、その剥き出しの牙を彼女へと突き立てようとしている。

 

彼女は───笑っていた。

 

 

『夏喜君⋯ごめん、ね⋯。』

『ナツキ⋯善子を、泣かせちゃダメよ⋯⋯?』

 

梨子ちゃんも、鞠莉ちゃんも───笑っていた。

また失うのか?大切な2人と同じように⋯ここまで来た全てを無駄にして。

 

「⋯⋯るか⋯。」

 

ガントレットが蒼く燃えている。

走り出し、背にしたハンマーを両手でガッチリと掴んだ。

 

「やらせるかぁああああああっ!!!!」

 

スキル⋯『力の解放』

嘗て雷狼竜(らいろうりゅう)と呼ばれたモンスターの素材で作られたそのガントレットは、その名の通りに腕に雷を宿す。人間が本来使用している力はサイコロジカル・リミット(心理的限界)によって制御されているが、これを一時的に解放するものだ。脳や筋肉にも多大な負荷が掛かるが、もうなりふり構っていられない。こちらの気配に気づいたオドガロンは、彼女の目の前で身体の向きを変えて、その矛先をこちらに向けてきた。

恐らくコイツも。僕も。一撃喰らえば生命は無い。

 

なら───真っ向から迎え撃つっ!!

 

「はぁああああああああっ!!!!」

「Grrrrraaaaaaaaa!!!!」

 

全てを破壊する鉄槌を───振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

〖クエストを達成しました。〗

 

 

『やったぁーーーーー!!!!』

 

横たわるオドガロン。僕らの目の前にあるのは腐敗した肉などではなく、パーティー開けされたポテトチップスとコーラである。

 

「寸劇終わった??」

「終わったわって⋯何肉焼いてんのよ!?」

「ドキドキするね、これ。」

 

『上手に焼けましたー!!』

 

オドガロンを狩った喜びに浸かる僕達を他所に、梨子ちゃんと鞠莉ちゃんはベースキャンプで上手にお肉を焼いていた。最早従業員2人のこんがり肉製造工場である。時給は一体いくらなのだろうか。

 

「これでソフト何個?」

「確か⋯5個!」

「後2つか⋯。」

 

夏休み真っ只中という浦の星女学院。誰が言い出したかは分からないが、善子ちゃん、梨子ちゃん、鞠莉ちゃんの3人は、それぞれ大小様々なゲーム機を携えて家に遊びに来ていた。

最新のものから懐かしいものまで並べられた6本のソフト⋯それを一緒に遊ぼうと言う話で会話は進み、今に至るというわけだ。

 

「それにしても、梨子ちゃんがこういうのをやるっていうのは意外だったな。」

「⋯⋯よっちゃんにね⋯捕まったの⋯。」

「あぁ⋯。」

「ふふっ⋯上級リトルデーモンたるリリーには、特別な扱いをしなくてはなりません。堕天使ヨハネから直々の───。」

「鞠莉ちゃんは?」

「きーいーてーーっ!!」

「面白そうだから付いてきたわ♪」

 

背中をポカポカ叩いてくる堕天使さんは取り敢えず置いておきまして⋯改めて目の前にあるソフトを眺めて、掛かった時間を思い返してみる。

 

取り敢えず今終わったモンハン。梨子ちゃんが木人(もくじん)で本領発揮した格闘ゲームに、日頃の鬱憤を発散させる破壊系レースゲームや、ブチュー人に全員ファーストキスを奪われたスゴロク⋯そして鞠莉ちゃんのツボにハマりきった、パワードスーツを着たアメリカ大統領が滅茶苦茶やるゲーム。

どうだろう⋯このCX感。今なら島原課長と呼んでもらっても差し支えないと思う。

 

「レース、バラエティー、格闘、アクション、RPG⋯残ってるのは───。」

『恋愛。』

「うわっ、びっくりした。」

「早くやりましょう、ナツキ。」

「準備はしてあるから。」

「頑張ってね、夏喜君。」

「準備が良すぎやしないかい?というか、僕がやるの?」

『勿論。』

 

皆の目線が怖い。どうあっても、プレイする事を強いられているようだ。だがどうすればいい⋯このゲーム機の横に置かれているソフトのタイトル⋯『ときめきLove marginal』。

 

頭の片隅に、ぷわぷわ3人娘の顔が浮かんだけれど───失恋エンドしか見えないっ⋯!

 

「じ、じゃあ、始めるよ?」

「何か顔引き攣ってない?」

「気の所為じゃないかな?あははは⋯。」

 

OPが流れ、タイトルロゴが現れる。バックで流れる曲は、やはり何処かしんみりとした曲だ。NEW GAMEを選択し、画面は名前入力のところへ。

 

「名前⋯自分のでいっか。」

「ナツキってば入り込むタイプなのかしら?」

「えっ⋯夏喜君、辛かったら話聞くよ?」

「誤解したまま話を進めないでくれ。」

 

哀れみの視線を向けられたまま画面を進めていくと、テレビの画面は夕暮れに染まる街並みと、鉄橋を走る電車の車窓から見えるのどかな景色が映し出されていた。

 

 

〖⋯ここへ来るのは、何年ぶりだろうか。久しぶりに見た故郷も、あの頃と変わらない───何一つ無い退屈な風景だ。〗

 

 

成程⋯これがこの世界の夏喜君というわけか。どうやらパッケージの裏を見るに、お盆休みをきっかけに地元である山間の田舎町に帰ってきた主人公が、女の子達と過ごす話らしい。

 

⋯あれ?なんか⋯既視感が⋯。

 

 

〖こんな田舎町にやってくる物好きなんて、きっと僕ぐらいのものだろう。そう思って、飽き飽きしていた田園風景には目もくれずに、目的の駅に着くまで眠りについた。〗

〖何故この町が嫌いなのか⋯どうして今更戻ってきたのか⋯僕には分からない。眠ろうと思ったのは、きっとそういった答えの無い考えから逃げたかったのかもしれない。〗

 

 

「夏喜君、地元が嫌いなんだね⋯。」

「あんなに好き好き言ってたくせに。」

「酷いわナツキ⋯およよ⋯。」

「自分の名前にした事をこれ程後悔した日も無いよ。」

 

状況が状況なだけに、現実との区別が付きにくいじゃないか。僕は地元愛満タンだよ。

 

 

〖「次はー、星ヶ丘。星ヶ丘に止まります。」〗

 

〖僕は目を覚ました。自分が降りるべき駅だったからと言うのもあるが、それよりもっと──不思議な感じがしたからだ。肩に温みがある。最後に見た景色からここまでは、間に駅は無かったはずだ。他の車両からやってきたとしても、有り得るだろうか───顔も名前も知らない少女が、僕の肩にもたれかかって寝ているだなんて。〗

〖⋯他に乗客は乗っていない。夕日が燃えるこの世界で、僕達は2人だけ取り残されてしまったみたいだ。〗

 

 

『⋯⋯⋯。』

 

皆テレビの画面にのめり込んでいる。

⋯プレイヤーより入り込んでないかい?

 

 

〖⋯あの。〗

〖⋯⋯んっ⋯⋯おはよう⋯。〗

〖お、おはよう⋯ございます⋯?〗

〖んー⋯お休み⋯。〗

〖あっ、ちょっと!!〗

 

〖白いショートヘアーの少女。見た目は中学生くらいだろうか。彼女は、もうすぐ駅に着くというのに、再び夢の世界へと旅立っていた。〗

〖目的地に着いても起きなかったので、仕方無く彼女をおぶって電車を後にすることに。ホームには、一人の少女が既に到着を心待ちにしてくれていた。〗

 

「お、ようやくヒロインが来たね。」

「感じるわ⋯この子は、間違い無く苦労してる。」

「幼馴染みキャラ⋯。」

「主人公に振り回されてるわよ、絶対。」

「そうでも無かったよ?」

「主人公の名前が名前だから特にね⋯。」

 

おやおや⋯随分と信頼が無いじゃないか。そのジトっとした目をやめてください⋯僕が何をしたと言うんですか⋯。

 

「その顔は気付いてないねー⋯。」

「鈍感人間はほっときましょ。」

「うぐっ⋯久々に聞いた⋯!」

「はいはい、ちゃっちゃと進める。」

「⋯⋯はい。」

 

彼女達4人も、思いの外話にのめり込んでいるようだ。実際僕もこの先が気になるし、早い所進めてしまおう。幸い今日は皆が泊まる日だ。エンディングを見るまでは眠れない!

 

という訳で、僕らは時間が許す限りゲームを進めていった。白い髪の少女は、『希望(きの)』。そして吹奏楽部に所属している、幼馴染みの『明日香(あすか)』。何故か希望が一人暮らしの僕の家に居候する事になり、お盆の間だけの短い田舎生活が始まった。

 

「おや、明日香ちゃんは毎日起こしてくれる子なのか。」

「あーちゃんは健気だよ〜?」

「ナツキはどうなの?こういう子。」

「⋯ビンタさえ無ければ有難いね。」

「What?どういう事?」

『⋯はははっ。』

「えっ、ちょ、何よ梨子も善子も!知ってるなら教えてよっ!!」

「ふふっ⋯なら私のリトルデーモンに───」

「それはNo Thank youデース。」

「何でよっ!!」

 

おやおや、恋愛ゲームをプレイする男の横でキャピキャピが始まったようだ。⋯キャピキャピって、古い?

 

そうして途中に雑談や食事を挟みながら、僕らは物語の佳境へと差し掛かった。お盆休みで明日香や希望と共に、主人公は毎日のように遊びに明け暮れていた。川でバーベキューをしたり、山を上って星を見に行ったり⋯希望が贈り物だと言って、星のキーホルダーをくれた事もあった。お盆休みの最終日、町内会の祭りの夜に明日香から好きだと告白をされた。すっかり入り込んでしまった僕達は、会話も忘れ、この世界の虜になってしまった。そうして───祭りの後の宴会で、彼は⋯僕達は、真実を知る事になる。

 

 

〖いやぁ、お前も大きくなったなぁ⋯。あの日の事があって、お前がここを去ってから⋯もう、戻ってこないと思っていたから。そうだ、希望ちゃんにも挨拶しとけよ?〗

〖あの日⋯?あの日って何の事?と言うか、希望に挨拶って、あの子ならずっと一緒に居たはずじゃ⋯。〗

 

 

 

「ねぇ⋯⋯。」

 

 

 

〖⋯お前、何言ってるんだ?〗

 

 

 

「ここから先は⋯⋯⋯。」

 

 

 

〖今日は⋯希望ちゃんが亡くなって6年目だろ?〗

 

 

 

 

 

 

「───────。」

 

 

 

 

 

 

宴会の途中で部屋へと戻り、辺りを見渡した。

 

「希望!?希望っ!!」

 

返事は無かった。靴も無い。テーブルの上に置かれていた置き手紙に目を通せば、彼女の字が書かれていた。真っ白な紙の上に、ただ一言。

 

『────星降る丘で。』

 

部屋の電気もつけっぱなしにして、全速力で走り出す───この地の名前の由来になった、『星ヶ丘展望台』へ。

息を切らしながら、階段への道を駆け上がる。それ程長くないとはいえ、この辺ではそこそこ高い場所に経つ展望台は、この町を全貌出来るだけでなく、周りを何かに囲われていることも無いため星が良く見えることで有名だった。あの子は、初めてここに連れてきた時から好きだと言っていたんだ。なら───必ず、ここに。

 

「はぁっ⋯はぁっ⋯⋯希望っ!!」

「⋯来たんだね。」

 

大空の星達の真下に立つ少女。悲しげな瞳で笑い、彼女は振り向いた。

 

「どうしてこんな場所に⋯帰ろう?皆、まだまだ盛り上がるみたいで───」

「私は、戻れない。」

「な⋯なん、で⋯⋯?」

「⋯私は⋯⋯もう、居ないんだ。」

「バカ言うなよ!希望はここに居るじゃないか!祭りだって一緒に歩いて───」

 

それ以上、言葉が出なかった。黙って空に手の平を翳した彼女。その手は⋯無数の星と、真っ青にすら見える空を映し出していたから。

 

「私は、ここに居ちゃいけない。私はもう⋯『いないもの』だから。でも───君が望めば⋯願いは、星空に届くんだ。」

 

そう言った希望は、唇を噛み締め、今にも泣きそうな表情だった。

彼女が何を考えて⋯僕にどうして欲しいのか。それは分からない。けれど僕が願えば⋯この子と───。

 

「夏喜君。」

 

声がした。僕を呼ぶ声だ。どこかで聞いた、懐かしい声。

 

『ナツキ。』

 

大切な人達だった気がする。置いてはいけない人だった気がする。

 

ゆっくりと、振り返った。

 

 

希望が、笑った気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆⋯寝ちゃったか。」

 

壁にもたれ掛かる梨子ちゃんを真ん中にして、鞠莉ちゃんと善子ちゃんも寄り添うようにして眠っていた。夏場とはいえあんまり冷やすのもあれだし⋯取り敢えず薄手の毛布を掛けておこう。時計を見ればもう午前2時だ。明日何かをするわけでも無いけれど、そろそろ休んだ方が良さそうだ。

 

「お休み⋯3人とも。」

 

3枚敷いた布団の上に彼女達を寝かせ、僕もソファーの上で眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「⋯おあよ。」

「ふぁい⋯。」

「Good morning⋯Zzz⋯。」

「すー⋯すー⋯⋯。」

 

朝起きた時の僕らと言えば、凄まじかった。全員髪はびよんびよんに跳ねてるし、梨子ちゃんは呂律が回っておらず目の下にクマが出来ている。鞠莉ちゃんは二度寝を始めるし善子ちゃんに関してはそもそも寝っぱなし。かく言う僕も、声はガラガラで全く身体が動かせそうにない。

ゲームは1日1時間と言った昔の名人。貴方の言うことは、今度からちゃんと守ります⋯。

 

「あれ⋯昨日⋯⋯どこまでいったんれすか⋯?」

「分かんない⋯恋愛ゲームした所までは覚えてるけど⋯。」

「ふぇ⋯?もってきてないれすよ?」

「⋯⋯えっ?だって昨日皆であんなにのめり込んで⋯⋯。」

「んぅ⋯わかんない⋯れす⋯。」

 

そう言うと、彼女は眠そうにしながら僕に手招きをした。ソファーから降りて彼女の元へ向かうと、服をきゅっと掴まれることになる。

 

「どうしたの?」

「お休みれす⋯皆で⋯寝るんれす⋯⋯。」

「へ?いや、それは⋯⋯。」

「んぅ〜〜〜⋯⋯。」

 

まるで子供のように彼女はグイグイ引っ張ってくる。今は大人しく従おう。

指示通りに鞠莉ちゃんの隣で横になると、彼女は毛布みたいに僕の上へと這ってきた。そうして⋯胸の上で、再び夢の世界へと旅立っていった。

にしても⋯誰も、昨日の事は覚えてないのか?梨子ちゃんが寝ぼけてる可能性は───無きにしも非ずだけれど、確かに部屋の中には『ときめきLove marginal』なんてタイトルのゲームはどこにも見当たらない。夢だとしたら⋯どこから?

 

「ダメだ⋯考え事してたら眠気が⋯⋯。」

 

2度目の睡魔にも抗えず、そのまま昼頃まで⋯僕達は深い眠りへと落ちていった。

 

───右手に、星のキーホルダーを手にしたまま。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君が皆を選んでくれて良かった。

がんばり屋さんな君だけど

好意に気付かないのはちょっぴり残念かな?

きらきらした毎日と、人の思い。

でも⋯いつか迷う時がきたら。

しんじる事をやめないで。

たくさんの輝きの向こうに───私は居るから。

 

 

「楽しかったよ、夏喜君♪」

 




恋愛ゲームと言うよりノベルゲームですね、これ。
さて、皆さんは幾つのソフトが分かりました?全部作者が昔から今までやってきたゲーム達です。これが分かれば、君も立派な『なちょす脳』だ!!

ハーレムと言いつつイチャイチャで終わらないのが、ちょ田舎でございます。
ユニット編ラストはあの子達に飾ってもらいましょう。盛大に振り回される彼女達をお楽しみに⋯。

※アンケート投票は、2020/03/20〆切とします。

最終話の1個前、何を期待しますか?

  • μ's妹勢+サブキャラとの絡み
  • ヒロにこの馴れ初め+Aqours
  • 理亜ちゃんとのまさかのイチャコラ
  • 作者が1から考えるヤンデレもどき
  • 最終話に繋がる何か

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