ちょっと田舎で暮らしませんか?   作:なちょす

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皆さん、こんにチカ。
なちょすです。
寝込みを襲われてしまい凄いテンションです。おててが凄い事になってます。誰に襲われたかって?

蚊。

時系列メチャクチャだし、ちょっとアニメ入ってるけど気にせずに!そんなこんなでがんば理亞〜ってね!!泣


襲来!道産子シスターズ:妹編

今日は1年生'sが家に来ると言っていた日。

友達を連れていくと連絡を貰ったのが前日になるのはいつもの事だから、今こうして僕の家にその友達が来てらっしゃるんだけど⋯当の本人達がまだ来れないとのこと。

故に⋯初めて合う2人が同じ空間でどうする事も出来ずにいるって言うのが、今の状況だね。

お互いに鬼畜すぎる。

 

「⋯⋯⋯。」

「え〜っと⋯お茶、飲むかい?」

「あっ、いやその⋯お、お構い無く⋯。」

「あ、うん⋯。」

 

 

ルビィちゃーーーーーんっ!!!!

 

 

「あの⋯。」

「はい!何かな!?」

「ルビィ達とは⋯どういう、関係⋯ですか?」

「う〜ん⋯幼馴染み、兼顧問ってとこかな?」

「そう、なんですか⋯。」

「あ、名前言ってなかったよね!僕は島原 夏喜。」

「鹿角 理亞、です。」

 

キリッとしたツリ目に、ルビィちゃんと同じような髪型。ここまで話してみて思ったのは、意外としっかり者と言うかルビィちゃんと対照的というか⋯あ、でも身長は少しだけルビィちゃんの方が高そうだ。

おっとりしてて、和みキャラなまるちゃん。

堕天しながらも、一歩引いた所から周りを見てる善子ちゃん。

おどおどしてるけれど、芯の強さは人一倍のルビィちゃん。

 

あの個性的なメンバーと仲良くなったんだ。多分、この子も⋯そういうタイプなんだろうけど⋯。

 

「分からない⋯。」

「えっ⋯?」

「あぁ、ごめん。こっちの話だよ。理亜ちゃんはこの辺じゃ見ない顔だけど⋯。」

「函館から⋯来たんです。姉様と。」

「函館かぁ⋯函館っ!?」

「ひっ⋯!」

「⋯ごめん。」

 

いけない、怖がらせてしまった。あまり人とグイグイ絡むようなタイプじゃない1年生達によく似てるなぁ。きっと彼女がこの町に生まれていたとしても、あの3人と仲良くやっていたことだろう。にしても函館⋯北海道か。そう言えば1人入れ違いで北海道に行ったやつが居たな。オオカミウオ釣行3日目のあいつは何をしてるだろうか⋯。

 

 

 

 

 

「ぶぇーっくしょいっ!!」

「お!なした若ぇの!風邪でも引いだが?」

「はっはは!なわけねぇべよ、おやっさん!どうせカッコイイ俺ちゃんの事を噂してるやつがいるったべ!!」

「そうかい!寝言は寝て言え───って、おい!竿!竿!オオカミかかってんぞ!!」

「マジぽん?ひゅーーーーーっ!!♡」

 

 

 

 

 

 

「理亜ちゃんは、どうしてまたここに?」

「あ、Aqoursとライブがあって⋯それで⋯。」

「あぁそうか。そう言えば週末にユニットライブがあったな。ふふっ、μ'sの皆を見てるみたいで懐かしいなぁ⋯。」

「μ's、知ってるんですか?」

「ちょっとね。昔色々お世話になったというかお世話したというか。好きなのかい?」

「えと、好き⋯です。A-RISEも⋯。」

「そっか。じゃあ週末はツバサ達にも声掛けてみようかな?」

「え、いや、あの⋯!」

 

まぁ現役アイドルの3人が予定取れるかは分からないけど⋯折角だし、ね。あぁでもそうしたら穂乃果達も黙ってないだろうなぁ⋯。もう皆参加すればいいんじゃないだろうか。考えておこう。

 

「と、言うわけで⋯ルビィちゃん達は何をしてるんだろうか⋯。」

「⋯分かりませんね。」

「あ、話し方とか普通にタメで良いよ?自分の言いやすい話し方の方が楽だろうしね♪」

「えっ、でも⋯。」

「大丈夫!他の皆が来たら見てご覧?善子ちゃんなんかしょっちゅうボディブローしてくるし、まるちゃんはプレイボーイって呼んでくるし、ルビィちゃんは無自覚な攻撃が得意なんだから。」

「はぁ⋯。」

「まぁ、そんな所も可愛らしいと思うけどさ!理亜ちゃんもスクールアイドルやってるって聞いたけれど、どんな感じなの?」

「ね、姉様と2人でやってます⋯Saint Snowっていうグループで⋯ラブライブ優勝、目指して⋯」

 

姉妹でグループ⋯なんか、そういうのって好きだな。Aqoursの皆のライバルになるってことなんだろうけど、その2グループがこうして遊ぶ仲になったり、一緒にライブをしたり⋯きっとそれは、スクールアイドル部に限らないんだろう。だからこそ、時折彼女達が羨ましくなるんだ。勿論今の時間も大切だし、楽しいし、大好きだ。

それでも、笑い合ってる皆を見てると思ってしまうんだ。

 

あの頃に戻れたらって。

 

「じゃあ2人はこの間の地区予選でも成績を残したのかな??」

「⋯⋯⋯私が、失敗した。」

「え⋯?」

「怖かった。手の震えが止まらなかった。姉様と一緒に望む最後の大会だったから⋯失敗しないようにって⋯⋯でも───」

 

 

 

『ぁっ⋯ね、姉様⋯!わた、私⋯!』

『大丈夫理亜!落ち着いて、深呼吸して⋯!』

『ごめ、なさ⋯ごめん、なさい⋯っ!!』

 

 

 

「立て直そうと思って、余計にから回って⋯笑顔で踊れなかった。楽しく歌えなかった⋯!結果を⋯残せなかった───。」

 

最初のようなどこか他人行儀な敬語とは違う、強い言葉。口調。多分、こっちが『本当の彼女(理亞ちゃん)』なのだろう。姉が大好きで、少しでも一緒に居る為に⋯2人で思い出を作る為に⋯そうやってきたのに、彼女にはそれが出来なかった。それがどれだけ辛くて、苦しくて、牙を向いて彼女に襲い掛かったのかは想像も出来ない。

 

「だから⋯本当は、姉様にもちゃんとあやまり、たいのに⋯ひっく⋯。」

「理亜ちゃん⋯。」

「でも、上手く、言え、無くて⋯!喧嘩ばっかりしちゃって⋯!だから───」

 

 

 

『何してるの?』

 

 

 

背後から、ゾッとするほどの圧を感じる。よく知ってる声が3つ。これは⋯死んだな。

 

「ウチのリトルデーモン10号に何してくれてんのよ?」

「誤解なんだ善子ちゃん。だから取り敢えずそのバールを置いてくれ。」

「プレイボーイだけならまだしも、女の子を泣かせるのはダメずら。」

「頼むから話を聞いてくれまるちゃん。どっから持ってきたのそのパイプ。」

『問答無用。』

「待って。」

 

後ろで棒付きキャンディーを口に入れながら、これまたどっから持ってきたか分からないサングラスをかけ、ルビィちゃんが口を開く。

 

「⋯話は聞きます。」

「る、ルビィさんっ!!実は───」

 

 

 

〜青年説明中〜

 

 

 

「そういう事なら早く言って欲しいずら〜♪」

「人騒がせね!」

「面目無い⋯。」

「あはは⋯でも理亜ちゃんが口説かれたとかじゃなくて良かったです。」

「⋯僕ってそんなイメージなの?」

 

何だろう、命は助かったけど泣きそう。思ってる事は口にしちゃうけど、口説いた事なんて無いのに⋯ぐすん。

 

「ナツキ、もしかして自分は口説いた事無いとか思ってる?」

「えっ⋯違うの??」

『はぁ⋯。』

「??」

 

すっかり泣き止んだ理亜ちゃんを他所に、3人娘が深い深ーい溜息を一つ。困ったな。本格的に分からない以前に、泣かされそうだぞ?良いの?初対面の女の子の前でいい大人が泣くよ??

 

「理亜、アンタも気をつけなさい⋯。」

「夏喜さんと接する時は気を強くしてないと⋯。」

「持っていかれるずら。」

『何を!?』

 

何を持っていかれるか分からない理亜ちゃんに、何を持っていくのか分からない僕。何だか今日は3人に振り回されっぱなしだ。というか、こんな皆を見るのは割と珍しい。理亜ちゃんをからかい(?)ながらも、どこか楽しそうな3人と、からかわれている本人。

 

尊い⋯めっちゃ撫でたい⋯。

『愛でるなら 撫でてあげよう ホトトギス』。

 

「〜♪」

「夏喜さん?」

「わしゃしゃしゃしゃ⋯」

「ナーツーキ!!」

「ん〜??」

「理亜ちゃんが本気で困惑してるから、プレイボーイはそこまでずらっ!」

「あ。あっちゃー⋯ごめんね理亜ちゃ───」

「い、いや⋯別に⋯///」

 

小さな声とは裏腹に、彼女は頭から離そうととしていた僕の手をガッシリと掴んできた。

 

「り、理亜⋯ちゃん??」

「⋯⋯はっ!///な、何でもない!!///」

「⋯撫でましょうか?」

「そんなんじゃないってば!!///あっ⋯ご、ごめんなさい⋯。」

「⋯ふふっ、やっぱりそっちが良いな。」

「え⋯?」

「初対面だし、年上だし、気を使うのも分かるんだけど⋯本当に気にしなくて良いんだよ。もっとこうフランクというか、友達感覚というか⋯兄的な?」

「兄⋯に、兄様⋯?」

『えっ??』

「な、無し!///やっぱり今の無しっ!!///」

 

ルビィちゃんにたまに『おにぃちゃん』と呼ばれればダメージを食らっている僕だ。この新しいスタイル⋯耐えれるわけ⋯無い⋯⋯。

 

「⋯⋯⋯尊みぃ⋯。」

「ちょ!?に⋯じゃなくて、えと、な、夏⋯喜⋯さん!///」

「はぁ⋯まーた倒れた。」

「これだから妹に弱い無自覚系プレイボーイは⋯。」

「理亜ちゃん。取り敢えず置いといても大丈夫だよ。多分2~3分で戻るから⋯。」

「え、えぇ⋯アンタ達慣れすぎでしょ⋯。この人って恋人とか居ないの?」

「私達の気持ちに気付かない鈍感なのに、出来るわけ無いじゃない。」

「ちょっ、善子ちゃん!!///」

 

⋯なんだ?遠い意識の向こうで会話がぼんやりと聞こえる。何の話をしてるんだろう。

 

「もしかしてアンタ達⋯⋯」

『⋯⋯⋯///』

「⋯そう。好きなら好きって言えばいいのに。」

「伝わらないから困ってるんだよぉ⋯。」

「誰が好きだって?」

「ひゃあっ!?ちょ、いきなり起きてくんじゃないわよ!!///」

「いやいや、ウチの妹分たちの事だからね。思わず起きちゃったよ。」

「また妹⋯ずら⋯。」

「ふふふ⋯もう慣れたものね⋯。」

「でも───。」

 

あからさまにガッカリしている3人とは真逆に、どこか照れくさそうにそっぽを向きながら、理亜ちゃんは口を開いた。

 

「⋯分かるかも、その気持ち。」

「り、理亜⋯アンタまさか持ってかれたんじゃ⋯!」

「⋯⋯うるさい///」

「ライバルがこんな所にも⋯!」

「ちょ、ちょっと1回お出かけしよっか!!夏喜さん、ルビィ達遊んできます!今日は4人でお泊まりするので!!」

「はーい、遅くならないうちに帰ってきてね〜♪」

「行こ!」

「えっ、ちょ、待ってってばルビィーーー!!!」

 

ワイワイ賑やかに、小さな台風のような少女達は、ドタバタと家を後にした。

4人か⋯ギリギリ布団が足りるかな?何にせよ、今日は理亜ちゃんの歓迎会だ。タエ婆ちゃんのレシピから何品かお借りしよう。

 

 

「じゃ、ボチボチ準備しますか!」

 

 

 

 

それから家に泊まった4人だったが⋯朝起きたら横に2人、上に2人乗っかってたり、それで一悶着あったのはまた別の話。




ニーアオートマタ絶賛ドハマリ中。

次回、『襲来!道産子シスターズ:姉編』

虫刺されにはご用心。

※アンケート投票は、2020/03/20〆切とします。

最終話の1個前、何を期待しますか?

  • μ's妹勢+サブキャラとの絡み
  • ヒロにこの馴れ初め+Aqours
  • 理亜ちゃんとのまさかのイチャコラ
  • 作者が1から考えるヤンデレもどき
  • 最終話に繋がる何か

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