ちょっと田舎で暮らしませんか?   作:なちょす

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皆さん、こんにチカ!
今回は前書きで挨拶させて頂きたいと思います、なちょすです。
去年の7月に初めて投稿してから、色々な話を投稿してきました。途中で期間を空けてしまったり同時連載でなかなか進まなかったこのデビュー作ですが、初めて感想を頂いた日の嬉しさ⋯評価やUAで一喜一憂した日々を過ごさせてくれたこの作品は、自分にとって大切な物になっています。
『ちょっと見てもらえたら良いな』ぐらいのラフさで始めたのに、今ではこんなに沢山の人に見てもらった事。
感想欄で頂いた暖かい言葉の数々には、本当に感謝の気持ちで一杯です。
最後になりますが⋯好き放題やっていたこの作品をここまで読んで下さり、ありがとうございました。もしよろしければ、これからも好き放題やるであろう作品達をよろしくお願いします。
長文失礼致しました。

最後は盛大にはっちゃけよう!
それでは、ちょ田舎本編最終話をどうぞ!!


青色の春
浦の星と田舎暮らし


春の気まぐれな風が、辺りに咲いた桜の木々を揺らしている。強く、弱く、色んなリズムを刻みながら音を奏でているピンク色のトンネルの中に僕達は居た。

ここにこうして来るのは季節外れかもしれないけれど⋯それでも、どうしても見て欲しかったんだ。

 

成長した皆の姿を。

 

「夏喜さーん!」

「早くしないと遅れるずらぁ〜!」

「クックック⋯久方振りの邂逅。失われた地で、堕天使ヨハネは完全なる力を取り戻すっ!!」

「あぁ、今行くよー!」

 

 

遠くで手を振る皆を一瞥し、再び目の前の墓前に手を合わせる。

これが、皆の最後の卒業式だから⋯ちゃんと晴れ姿を見ていてくれよ?

タエ婆ちゃん。

 

 

3人と一緒に、今では通う事の無くなってしまった学校への道のりを歩き続ける。

この長い坂も、ここから見える内浦の海も⋯今では全部懐かしく感じる。初めて帰ってきた時もこんな感じだった。暫く見ないだけでどこか懐かしさを感じるこの海が、僕は好きだ。

この町の人達と一緒に長い時間を過ごしてきた内浦の海も、この3人を祝ってくれたら有難いな。

 

善子ちゃん、ルビィちゃん、まるちゃん。

この3人が着ている制服は、紛れも無く浦の星女学院の制服だ。

2年前と違うとしたら、スカーフが緑色になっている事かな。

 

「にしても、マリーも突然よね。急に制服一式送ってくるんだもの。」

「でも皆と一緒にこの制服を着られてちょっと嬉しいな♪」

「まるもそう思うよ。でも学校で何やるんだろうね〜。」

「さぁ⋯何だろね?」

「ナツキ、知ってるんでしょ?」

「まぁ⋯行けば分かるさ。」

 

2年間、この日の為に準備を重ねてきた。この子達や他の1年生にバレないようにこっそりとやるのは大変だったよ。

 

「にしても、皆が3年生か〜⋯。」

「何ずら?」

「あんまり変わってないなって。」

「これでも身長伸びました〜!」

「ル、ルビィもちょっとだけ。」

「まるは変わらなかったよ⋯。」

「あんたは全部この脂肪にいってんでしょうがっ!!」

「ちょっ!人の胸叩かないで欲しいずらっ!!///」

 

微笑ましい⋯実に微笑ましいけど、これはマジマジと見てはいけないやつだ。

お縄になる。

『元女子高用務員、生徒に手を出す』なんて記事を上げられたら、たまったものじゃない。

 

「3年生か⋯。」

「どうしたの?ルビィちゃん。」

「本当に⋯あっという間だったなぁって⋯。」

「ラブライブが終わってからはあっという間だったもんね〜。」

「優勝したんだから良いじゃない。」

 

そう。

あのクリスマスライブの後、彼女達はラブライブで無事優勝を果たした。統廃合化が決まった高校が優勝という成績を残すのは初めてで、浦の星女学院が無くなることを惜しむ人も沢山出てきたんだ。

でも⋯廃校の事実は変わらない。

それでも彼女達は笑っていた。ずっと追い求めていた輝きに手が届いたから。

そんな彼女達には、名前も付けられていた。

 

μ's(奇跡)の再来』

 

どれだけ逆境にあっても、諦めずに最期まで駆け抜けた彼女達。

けど、僕は違うと思う。μ'sの再来なんかじゃなく、これはAqoursの物語。

彼女達だけのたった一つの輝きだと思うから。

 

歩き続けた僕達が浦の星へ辿り着くと、そこには誰かさんの文字で、『体育館へWelcomeデース!』とだけ書かれていた。

 

「これ⋯マリーよね。」

「変わってなくて安心したずら〜♪」

「体育館で何するんだろう?」

「じゃ、行こうか。今日の主役は皆だからね。」

『え?』

 

体育館には、3人と同じ様に緑色のスカーフを付けた元1年生の姿が沢山あった。後30分くらいか⋯。よし、僕も準備に向かおうかな。

 

「それじゃあ僕はここで。後は流れに身を任せれば何とかなるよ!」

「雑すぎない⋯?」

「まさか。大真面目だよ。皆⋯おめでとう。」

「夏喜さん⋯?」

 

それだけ言ってステージ裏へと向かう。多分生徒会長と理事長に、『遅いっ!』って怒られるだろうなぁ⋯。まぁ、久し振りに会うから嬉しいんだけどさ♪

 

そして予定していた時刻。

案の定2人に怒られた僕は、ステージ脇でひっそりと待機中。僕の仕事には座席が無いからね⋯。そして縁台の前には、我らが誇る生徒会長の姿。

何事かと皆がざわついてるものの、これでサプライズの一つ目は終了だ。

 

「皆さん本日はお忙しい中お集まり頂き、感謝致します。」

「お姉⋯ちゃん⋯?」

「ダイヤさんって今東京にいるんじゃないの?」

「その筈なんだけど⋯。」

「今日、皆様をこの場に呼んだ理由⋯はい、夏喜さん!」

 

『卒業式ー!』

 

「その通り。皆さんは今日、めでたくこの学校の最後の卒業生として⋯はい、夏喜さん!」

 

『卒業しまーす!』

 

「何やってんのよ⋯。」

 

どうだい、この24歳社会人のはしゃぐ姿。普通の卒業式を知ってる人なら、何をしてるんだって思うはずだ。

僕も思ってる。

 

「私からは簡単な挨拶とさせて頂きますので、詳しい話は理事長からして頂きましょう。大きな声で、名前を呼んでくださいね〜??夏喜さんっ!」

 

『マリーちゃーーーん!!』

 

「はーーーい!!♡」

「うわっ、出た。」

「ちょっとそこのプリチー堕天使善子!今虫みたいに言ったでしょ!?」

「そこまで言ったんならヨハネって言いなさいよ!」

 

縁台に立つのは、2年前の見慣れた制服姿では無い鞠莉ちゃん。最後の責務を全うしようとしている浦の星女学院理事長そのものだった。

因みにこの卒業式part1の演出を考えたのは、僕とダイヤちゃん、それから鞠莉ちゃん。こんな事やったら怒られるでしょっていう意見も、ダイヤちゃんが意外とノリノリだったから全部通ってしまったんだ。

 

恐るべし、帰省パワー。

 

「まぁそんな事より、皆久しぶりね。またこうして皆の前で話が出来る事、本当に嬉しく思ってるの!皆が統合した先で⋯どんな思い出を作って、どんな青春を過ごしたのかはいっぱい聞きたいのだけれど⋯先に話しておかなきゃと思ってね。」

「話?」

「皆が今日卒業式を迎える事は、2年前にもう決まっていたの。たった1回だけ卒業式が出来るって。でも、その頃は2年生もいたし、どちらかを選んでどちらかを捨てなければならないのなら⋯私はやらない方が良い。そう、思ってたわ。」

「鞠莉さん⋯。」

「そしたらね?2年生の皆が、『私達は大丈夫だから1年生の為にやって欲しい!』って、そう言ったのよ。今まで慕ってくれた1年生達に感謝を込めて、卒業式を開いて欲しい⋯開きたいって。だから今日ここに居る皆は、そんな想いと一緒に居る。愛されてるわね?♡」

「何よそれ⋯リリーも曜さんもそんな事一言も言って無いのに⋯。」

「本当に⋯ルビィ達で良かったのかな⋯。」

「さ、堅苦しいtalkはこれでおしまい!でもそうね⋯どうしても気になるなら、皆で聞きに行っちゃいましょう!!♪」

『え?』

「ナツキーーー!!」

 

『良い子の皆ー!校庭へ走るよー!ミュージック、START!!』

 

手元にある放送機材の再生ボタンを押す。この放送は学校中に聞こえるように調整してあるし、音量は勿論MAXさ。

今日は卒業式と言う名のお祭りなんだ。盛大にいこうじゃないか!!

 

「これってAqoursの⋯?」

「何で『スリリング・ワンウェイ』⋯?」

「でもでも、なんか盛り上がってきた!」

「さぁ、皆ー!未来へ向かってRun!Run!!Run!!!☆」

「よーしっ!一番は頂き〜!!♪」

「あっ、フライングっ!!」

 

現3年生の皆は、思い思いに校庭へと駆け出して行く。笑いながら。

手を取り合いながら。

戸惑いながら。

 

そんな光景を、僕達はステージの上から眺めていた。

 

「いよいよ、2年生の出番だね。」

「2年生だけじゃありませんわよ。」

「ここには⋯この町には、暖かい人達がたっくさん居るんだから♪」

「あっはは、確かにね。よし、僕達も行こうか⋯一番乗り頂き!」

「あっこら!大人気ないにも程があるでしょうっ!?」

「そうだよナツキー!待て待て〜!!♪」

 

こうやって皆を走らせることも予定の中にあった。だから校内の至る所に進行方向を指し示した矢印看板が置いてある。というか急遽設置したんだ。

きっと皆は辿り着いてる。物凄くビックリしてるんだろうなって思うと、こっちまで楽しくなってくるよ。

最高の笑顔でいっぱいの卒業式をやる。

それが、僕達が決めた事だ。

 

最後の矢印看板を3人で駆け抜けた時、皆は校庭を見下ろすように立ち止まっていた。

それもそうさ。

だって校庭には、家族に元の担任の先生、卒業したはずの上級生や町の人達が待っていたんだから。

 

「夏喜さん⋯こ、これ⋯。」

「ビックリしたでしょ?これ⋯全部この学校の卒業生なんだよ。」

「な、何で⋯こんなに⋯。」

「OGの方々に声を掛けたんです。資料室に残っていた写真や周りの人達に話を聞いたりして⋯。」

「最後の卒業生を出迎える為に力を貸して欲しいって言ったらね?こんなに集まってくれたの⋯この学校と一緒に過ごした人達が⋯。」

 

年齢も、住んでる場所も今やバラバラになってしまった人達だって多い。それでもこれだけの人が集まってくれたんだ。

この学校の本当の最後と、その最後の卒業生を祝福する為に。

 

 

「みーーーんなーーーー!!!!」

 

 

その人達の先頭に立っていた少女が大きな声を上げた。

春風にアホ毛を揺らし、さながら怪獣の様な雄叫びを上げて先陣を切る彼女は、まさに『普通怪獣』だった。

 

「千歌⋯さん⋯?」

 

「卒業ーーーー!!!」

 

『おめでとうっ!!!!』

 

 

静かな校庭に、祝福の言葉が響き渡った。

 

 

「⋯皆さん、本当におめでとうございます。」

「さ!皆ずーっと外で待ってたんだから、早く行ってあげて?♪じゃないと⋯」

「来ないならこっちから行くぞーーーーー!!!!」

「浦の星の乱が始まっちゃうヨ?♪」

「笑止千万!!貴方達は浦の星最後の(つわもの)です!なれば今こそ、浦女魂を見せる時っ!!ルビィッ!!」

「え!?あっ、えと、が、ガンバルビィ!!」

『ガンバルビィッ!!』

 

それからは、集まった人達が思い思いの時間を過ごした。長らく離れていた友人と話す人。憧れの先輩に沢山の愛情を受けてる人。大切な家族と共に涙を流す人。

自分達が過ごしてきた青春を振り返るかのように、ただただ時間は過ぎていった。

 

それは、Aqoursも。

 

「ヨーシコーーー!!」

「ぐっふ!!よ、曜さん⋯。」

「本当におめでとう、よっちゃん♪」

「リリー⋯何でよ⋯。何で私達に大事な卒業式を残したのよ⋯!そんなの、2年生だって⋯!」

「ふふっ、確かにそれが出来たら良かったのかもしれないけれど⋯。」

「それ以上に善子ちゃん達が大好きだからかな?」

「意味、分かんないわよ⋯!私だって大好きだもんっ!!曜さんにも、リリーにも、皆にも会いたかった!!」

「今日のヨーシコーは素直でありますなぁ♡」

「ふふっ、可愛い〜♡」

 

「まる、おいで〜!」

「果南さん!こっちに帰ってきてたずら!?」

「まぁね。本当は後もう少しインストラクターの勉強が残ってるけど、大事な後輩の卒業式だもん。ちゃんと見に来ないとさ♪久し振りに、ハグしよっ!」

「ずら〜♪」

 

「ルビィイイイイイイッ!!♡」

「うゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆっ。」

「ちょっ!?ダイヤさんっストップ、ストーーーップ!!ルビィちゃん首座ってないから!!」

「何をおっしゃいますか千歌さん!久し振りに帰ってきたのが妹の卒業式⋯こんなめでたい日に、妹を愛でるのは当然の事でしょう!?⋯そう言えば、貴方と会うのも久し振りですわね。」

「へ?あ、あの⋯近くないですか⋯?」

「ふっふっふ⋯そうですわ。皆愛でましょう。さぁ千歌さん、こちらへ!さぁさぁっ!!」

「え〜っと⋯あ、あはははは⋯逃げろぉっ!!」

「お待ちなさいっ!!」

 

あっはは!あっという間に賑やかになっちゃった。2年前の閉校式ではこうはならなかった。ここに居る人達と沢山の思い出を作ってきたこの学校に、最後の別れを告げた日⋯あの時僕等を包み込んでいたのは、感謝の気持ちと、それ以上に深くて大きい哀しみだった。

 

でも今日は違う。祝福と、再会と、沢山の笑顔。

そんな暖かい気持ちがこの学校に溢れかえっているんだ。

 

「ねぇ、ナツキ⋯。」

「何だい?鞠莉ちゃん。」

「卒業式⋯やって良かった。」

「⋯あぁ。僕もそう思うよ。心の底からね。」

「皆!」

「千歌ちゃん?」

「歌おうよ!」

 

ダイヤちゃんに抱きつかれながら、我らがリーダーはそう提案する。

 

「賛成!」

「久し振りにはしゃいじゃうわよ〜!!☆」

「よーっし!!Aqours、集合ーーー!!!」

 

大勢の人達の前へ、Aqoursの皆が駆け寄ってくる。これも千歌ちゃん達と決めた事。

最後に歌うのは、ラブライブで優勝を決めた曲。

 

皆で掴んだ輝きと、この学校へありったけの感謝を込めて。

 

 

『WONDERFUL STORIES!!』

 

 

 

この日⋯新しい想い出と沢山の笑顔に包まれて、浦の星女学院は2度目の閉校を迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夏喜ちゃん、お疲れ〜♪」

「先輩、お疲れ様です。」

 

あれから2年の月日が流れた。

統廃合化が決まった際に僕の浦の星女学院での用務員生活も幕を下ろし、新たな就職先を見つけていたのだった。

と言っても、ここは内浦にある小さな観光案内所。

ホームページや広報を書いたり、この町を訪れる人に名所を教えてあげたりというのが主な仕事。後はお土産を売ったりね。

因みに僕はそこの広報誌制作担当さ。

 

卒業式を終えてから、都会へ行ったメンバーもいるから皆で集まる事は昔ほど多くは無い。地元にいる子達も、今は仕事や大学で勉強に励んでいるわけで⋯それぞれやりたい事に向けて前を向いてるんだ。

 

「夏喜ちゃん、今回の広報バッチシだったよ!上からの反響も良いし⋯やるね〜♪」

「いやぁ〜、そんな事は⋯ありますかね?」

「おっ。いよいよそういう事を言えるようになってきたな?このこのっ!!」

「あっはは!すみません、すみませんっ!!先輩の方は、今度の取材大丈夫そうですか??」

「当ったり前よ!俺を誰だと思ってるんだい?」

「優しくて頼りになって奥様には頭の上がらない大先輩ですね♪」

「ぐふっ⋯!痛い所を突いてくるじゃないか⋯!!」

 

この町に帰ってきて、皆と出会った。

色んな物を見て、色んな事を経験して、沢山の人の想いに触れた。

子供の頃だけでは分からなかった多くの事をもっと知りたくて、この仕事を選んだんだ。

それが間違いだとは思わないし、今の生き方も楽しい。

 

それでも⋯ほんの少し寂しさを感じてしまうのは、あの頃の日々が忘れられないからだろうな。

 

「夏喜ちゃん、携帯にメッセ届いてるよ?」

「え?一体誰が⋯⋯ぷっ。あっはははは!!」

 

携帯に届いたメッセージと一枚の写真。

どうやら僕の気持ちはバレバレだったらしい。

 

 

『皆が十千万に大集合!ナツ君も早く〜!!♡』

 

 

「女の子がいっぱいだ!夏喜ちゃんモテモテ〜♪」

「あっはは、そういうわけじゃないですよ!ただ⋯大切な幼馴染み達です。こうして皆揃うのは2年ぶりですかね?」

「良いねぇ、青春の日々⋯。じゃあこうしてる場合じゃないじゃん!早く行かなきゃっ!!」

「へ?でもまだ仕事ちょっと残ってますし⋯。」

「残業と幼馴染み、天秤にかけるまでも無いと思うけど?そ・れ・に!女の子には優しくしろって、俺教えなかったか〜??」

「痛たたたたたっ!!はい、教わりましたぁっ!!」

「後はやっとくから、早く行ってあげな。あ、面白い事あったら後で教えてくれよ〜♪」

「先輩がワクワクしてるようなことはないと思いますけど⋯でも、ありがとうございます!それじゃあお先に失礼します!」

「おぅ、気をつけてな〜!!」

 

荷物を纏め、老舗旅館(十千万)へと足を早める。この町に帰ってきた時、一番最初にお世話になった場所。幼馴染みの家。

そこに皆が居る⋯そう考えたら、自然と歩く速度は早くなっていた。

 

 

「『もう少しで着くよ』っと⋯これでよしっ。」

 

 

今の仕事に就いてから、多くの事を学んだ。参考になるからと、先輩と一緒に色んな町にも行ったし、その中には内浦と同じくらいかそれ以上に田舎町だった所もいっぱいある。

でも⋯暖かかった。

この町だってそうだ。

確かに都会に比べたら、人も少ないし、沢山の物で溢れているわけでも無いし、交通の便がスムーズなわけでも無い⋯。

それでも───。

 

 

 

 

「おーーーい、ナツくーーーーーん!!♡」

 

 

 

 

そこにある景色を。

 

そこで生まれた歴史を。

 

そこで味わえる食べ物を。

 

そこで出会える人の暖かさを。

 

田舎町でも、こんなにキラキラしてて素敵な場所だって言うことを沢山の人に知って欲しい。

 

 

だから僕は伝えたいんだ。

 

心の底から、大きな声で!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ちょっと田舎で暮らしませんか?』って!!

 

 

 

 




A『皆さん、こんにチカー!!』

千「最終回、お疲れ様でした!!」

曜「何か、あっという間だったね⋯。」

梨「でも最後に卒業式が出来て良かったな♪」

善「全く⋯急すぎるのよ⋯。」

花「善子ちゃん、嬉し泣きしてたずら♪」

ル「1年で色んな事があったんだなぁ⋯。」

ダ「そうして、私達はここに居るのです。」

果「辛い事も楽しい事も、一緒に歩んできたからね。」

鞠「ちょっとやそっとじゃ、マリー達の繋がりは切れないわよ♪」

千「ってか!ナツ君と作者さんどこ行ったのーーー!!」

ダ「最後まで自由すぎますわ⋯。」

ル「で、でも⋯これで、本当に終わっちゃうんだね⋯。」

A『⋯⋯⋯。』

な「あれ?何この空気⋯?」

夏「だから言ったよ?絶対勘違いしてるって⋯。」

善「勘違いって⋯何の話よ?」

夏「この作品さ⋯続くんだ。」

A『⋯⋯⋯へ?』

果「だ、だって最終回だってずっと言ってたじゃん!!」

な「うん。本編はね。」

鞠「本編⋯『は』?」

な「って事で!次回からは今作内での新章、『田舎暮らし、見てみませんか?』がスタート!if、After、Anotherだけじゃなく、本編合間の日常や誕生日ネタ、μ'sとの絡みetc...な短編集を不定期更新予定!どう!?」

ダ「あんなので分かるわけないでしょう。」

ル「1回読者さんに怒られればいいと思います。」

な「あ、あれ?おかしいな⋯感動的になる筈だけど、とても視線が痛い。」

千「取り敢えずあっちでお説教だよ。えっと⋯それでは次回からは不定期更新です!ここまで本編を読んで下さった皆さん、本当にありがとうございました!!」

夏「これからの話も今まで通り、『気が向いた時に読むか』というラフさでどうぞご覧になってください!以上、島原 夏喜と!」

A『Aqoursでしたー!!』


P.S.お気に入り登録、高評価・低評価、感想を書いて下さった皆様には、重ね重ね感謝致します。本当にありがとうございました!

※アンケート投票は、2020/03/20〆切とします。

最終話の1個前、何を期待しますか?

  • μ's妹勢+サブキャラとの絡み
  • ヒロにこの馴れ初め+Aqours
  • 理亜ちゃんとのまさかのイチャコラ
  • 作者が1から考えるヤンデレもどき
  • 最終話に繋がる何か

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