UA40000とお気に入り300件突破、本当にありがとうございますっ!
なんか秋編の後半ぐらいから見てなかったんですが、ドバドバ増えてましたね。皆さんありがとうございます⋯!本当にもう⋯どうしたんですか??(歓喜)
正直自分の脳内小説がここまで多くの人に見てもらえるなんて思っていませんでした。
機会があったら、何かしら記念でやってみたいですけど案の定何も浮かびません!やったね!泣
それではちょ田舎第18話、どうぞ!
スクールアイドルとアシスタント
あんなに真っ赤に染まっていた紅葉も、今ではどこにも見当たらない。
その代わり窓の向こうに広がっているのは、風に煽られて枝だけが揺れている幾つもの街路樹。
色とりどりの装飾品を外したその木々は、季節の移り変わりを教えてくれた。
今僕はある人物達との待ち合わせの為に、事務室で仕事をしながら待っていた。
冬。
その訪れを示す基準って何なんだろう。冬至?月日?おそらく人それぞれだろう。
ちなみに僕は⋯。
「ナツ君⋯さむい⋯。」
「それだけ着込んでてまだ寒いかい曜ちゃん。」
元気全開で活発な曜ちゃんが『寒い』と言う事。
隣で厚着をしながら、ぷるぷる震えている。
⋯冬だなぁ。
なんにしても着込みすぎじゃないだろうか。見た所ニットやセーター、おまけにパーカーまで着てる。その上ネックウォーマーに耳当てにニット帽⋯。
この冬の流行全部盛りましたって言われても違和感が無いくらいで⋯モコモコだ。
もう一度言うよ。
MOKO☆MOKOなんだ。
「曜ちゃん、まだ寒いかい?」
「ん〜⋯寒い⋯。」
「もし良かったら、こっちくるかい?そこじゃ寒いだろうし、こっちの方が暖房が効いて⋯。」
「行く⋯。」
僕が言い終わる前に、モコモコ曜ちゃんは僕の膝の上に座ってきた。
⋯そういう意味じゃ無かったんだけどなぁ。
何にせよ、降りて頂かないと仕事が出来ないんだけど⋯暖かいな。
無意識のうちに僕はモコモコにハグしていた。
「ん〜⋯ナツ君?///」
「いや、変な意味は無いんだ⋯暖かそうだったからつい⋯。」
「ううん、大丈夫⋯///えへへ、ポカポカだぁ⋯///」
顔は見えないけど、満足そうで良かったよ。
その時、事務室の扉が空いて1人の少女が入ってきた。
⋯いや、もう大人の女性かな。
明るい色の髪をサイドテールにした、千歌ちゃん曜ちゃんに負けないぐらい元気な女の子。
「失礼します!島原さんはいらっしゃいます⋯か⋯?」
「や、やぁ⋯。」
「あーーーーー!!ナッツんまた女の子たぶらかしてるーーーー!!」
「ち、違うんだ!モコモコに抗えなかったんだ⋯!それだけなんだ!」
「どうしたの〜?」
「な、ななな!?何してるんですか!?///」
後から入ってきた2人は、ストレートロングが良く似合う大和撫子と、これまたのほほんとした感じのピュアピュアガール。
「?ナツ君知り合い?」
「知り合いというかなんというか⋯。」
「ナッツん、生徒にまで手を出すなんて⋯!」
「教え子と先生の禁断の恋!」
『きゃ〜♡』
「破廉恥ですぅ!!///」
「だから違うってぇ!曜ちゃんも何か弁明を⋯。」
「き、禁断の恋⋯?///いや、その⋯はわわわわ⋯///」
「Hey!トリップガール!!」
様々な声が交差する中、取り敢えず事情説明する事にした。
だってこのままじゃ僕が本当にイケナイ教師(用務員)になってしまうから!!
〜説明中〜
「って事で、彼女は寒がりで暖まるためにヨーソローなんだよ。」
「なるほどね!」
「今ので分かったのですか⋯?」
「あっはは⋯お騒がせしました⋯。」
「ううん、この人が悪いから大丈夫!モコモコで可愛いねぇ〜♡」
「あれ、そう言えばもう1人は⋯。」
「え?いるよ、あそこに。」
「え⋯。
入口の方を見ると、昔と変わらない身長に黒髪の女の子。唯一変わったことと言えば、ツインテールじゃない事かな。髪を後ろで束ねて下ろしている。
「ちょっと!気づくの遅いわよ!!」
「あっはは⋯ごめんごめん。曜ちゃん、部室に居る皆に声をかけてきてくれないかな?僕達も後で行くからさ。」
「え?う、うん⋯。」
何やら考え込んだ顔をした曜ちゃんだったけど、取り敢えず皆のところへ向かってくれた。
「さて⋯久しぶりだね、皆。」
「ホントだね〜♪」
「ナッツんも全然変わってないね!」
「そうかい?皆も変わってないよ。町中で見かけても見つけられる自信があるもん。」
「へ〜⋯。」
おやおや、何やらサイドテール娘にじっとり見られてるぞ。申し訳ないけど心当たりが無いんだ⋯。
「そんな事より⋯さっきの子が居るグループなのよね?アンタが会ってほしいって言ってたのは。」
「あぁ、そうだよ。あれでも普段は活発少女なんだ。他にも個性の塊みたいなメンバーがいっぱいだけど⋯会ってもらった方が早いかな?
「会いたい会いたい!今をかけるスクールアイドル達かぁ⋯えへへ、楽しみかも♪」
「じゃあ案内するよ⋯『歌の女神』様?」
体育館にある部室へとやってきた僕達は、曜ちゃんを含めた9人にキョトンとした顔で迎え入れられた。
黒澤姉妹や千歌ちゃんは知ってるかと思ったけど⋯まぁ月日も経ってるからからしょうがないかな。
「え〜っと⋯いきなり集めちゃってごめんね。曜ちゃんもありがとう。そろそろラブライブも近くなってきて練習も頑張らないといけないんだけど⋯。その前にちょっとお知らせがあります。取り敢えずこの人達を紹介するよ。まずは⋯。」
「大丈夫だよナッツん!自己紹介は私達がやるからさ!最初はやっぱり〜⋯ね?」
「な、何でこちらを見るんですか!!」
「お願ぁ〜い♡」
「くっ⋯///はぁ、分かりました⋯。では改めまして。」
真剣な顔でAqoursの前に立った大和撫子は、昔よりも自然にできるようになった優しい微笑みを皆へと向けた。
「園田 海未と言います。μ'sでは作詞担当をしていました。」
その名前が口から出た瞬間、3人ほど目の輝きが変わった。
と、同時に空いた口も塞がっていない。
「こんにちは。衣装担当だった南 ことりです♪可愛い皆をことりのおやつにしちゃうぞぉ〜♡」
「にっこにっこに〜!あなたのハートに、にこにこに〜!笑顔届ける矢澤にこにこ〜♡にこに〜って呼んで⋯」
「へっくち!!」
「ちょっと、お団子のアンタ!何でここでくしゃみなのよ!?」
「え?あ、いや⋯なんか急に冷えたなぁって⋯。」
「はぁ⋯まぁいいわ。矢澤にこ⋯元部長よ。」
善子ちゃんのタイミングバッチリだったくしゃみはあったものの、これで1人を除き紹介が終わった。
ダイヤちゃんはルビィちゃんに支えられながら辛うじて立ってるけど、千歌ちゃんは目を見開いている。
だって目の前にいるんだもんね。
ずっと追いかけてきた、自分にとっての憧れ。
まるで太陽のような女の子が。
「最後は私かな?何だか緊張しちゃうね⋯。ごほん!初めまして、私は高坂 穂乃果!μ'sの元リーダー⋯でいいのかな?皆に会えて嬉しいよ!」
そうして4人の自己紹介が終わった。ちなみにAqoursの皆は⋯。
「お姉ちゃん!お姉ちゃ〜ん!!」
「ダメよルビィ⋯この満面の笑顔を見なさい。ダイヤはもう⋯ぶふっ!て、手遅れ⋯なの⋯!!」
「初めて生で見たずらぁ⋯。」
「うん、多分みんな初めてだよ花丸ちゃん⋯。」
「う〜ん⋯穂乃果さんって⋯。」
「どこかで見たことあるような⋯。」
それぞれビックリしてたり嬉しさのあまり気絶していたりと実に様々だね。
でも、千歌ちゃんだけは違った。
「千歌ちゃん?」
「え?」
呆然と立ち尽くしながら、彼女は泣いていた。
「あ、あれ?何で、こんな⋯お、おかしいな⋯えへへ⋯。」
「ふふっ、よろしくね!千歌ちゃん♪
「穂乃果さん⋯はい!」
『あーーーーーーっ!!』
「うぉっビックリした!ど、どうしたんだい?」
「思い出したんだよナツ!あの穂乃果さんって人!!」
「みとしーでうちっちーと歩いてたお姉さんだ!!」
「え⋯?」
そ⋯⋯そんなはずは無い。だってそうだったらその時に気づいてるはずだ⋯!僕が気づかなかったなんてそんなわけ⋯。
『そうかい?皆も変わってないよ。町中で見かけても見つけられる自信があるもん。』
『へ〜⋯。』
さっきまでの会話が頭の中で繰り返され、全部分かった。
あの子が僕をじっとり見てきた理由が⋯。
恐る恐る彼女の顔を見ると、ニヤニヤとした顔で僕の事を見ている。
言葉にしなくても分かるよ。『あれ?見かけてもわかるんじゃなかったっけ?まさか気づいてなかったの??』って言ってる顔だ。
⋯ふぅ。
「ドヤ顔で恥ずかしい事を言ってしまい申し訳ありませんでした穂乃果さん!!」
「え〜?でもナッツん穂乃果に気づかなかったのはちょっと傷ついちゃったからな〜♪」
「ど、どうすれば⋯?」
「あ!じゃあいつものやってよ!!」
「ことりもお願いしたいな〜♡ね、海未ちゃん?」
「や、その⋯わ、私は⋯///」
「?それでいいなら⋯」
チュッ、と穂乃果の頬に軽くキスをする。
『はぁっ!?!?!?!?///』
Aqoursの皆があまりに大きなリアクションをするからびくついてしまった。
え?え??何かしちゃった⋯のか?
「な、ななな⋯夏喜さん!///」
「今、き、⋯キス⋯///」
「いや、『挨拶』しただけなんだけど⋯。」
「はーい全員集合集合〜。」
真っ赤になったりほっぺたを膨らましてる皆を連れて、にこちゃんが部屋の隅へ移動する。
何を話してるんだろう⋯。
「はぁ⋯場所考えなさいっての⋯。一応聞いておくけど、夏喜の事が好きな子は?」
『⋯///』
「⋯⋯嘘でしょう?」
「えっと⋯にこさんもなんですか?」
「私は違うわよ。μ'sでアイツにホの字なのは、あそこの3人とツンデレまきちゃんだけにこ〜♪」
「ぐぬぬ⋯ナツキったら、マリー達の知らないところでまた女の子とイチャイチャしてたのね!!」
「夏喜の鈍感ぶりは知ってるでしょ?ウチのメンバーは手強いにこ♡どっかのロシアかぶれのせいで、さっきのキスですら挨拶レベルだから相当アピールが必要にこ♪⋯それ以外は殆どあの3人が原因だけど。」
「⋯善子ちゃんと同じ匂いを感じるずら。」
「ま、取り敢えず頑張んなさい。一応応援はしてあげるから。」
お、どうやら終わったようだ。結構長かったけど何の話だったんだろう?
「安心しなさい。アンタには後10年ぐらいしたら分かる内容よ。」
「僕まだ何も言ってないんだけどなぁ⋯。」
また顔に出てたのかな?
何にせよこの出会いがAqoursにとってどんな影響を与えてくれるのか⋯。
傍観者はもう終わり。
僕も⋯『自分の役目』を果たさないといけないな。
「取り敢えずよろしくね。穂乃果、ことり、海未、にこちゃん。」
「えっへへ〜、任せておいてよ!」
「呼び捨て⋯。」
「ほっぺにキス⋯。」
「シャイニー⋯。」
⋯うん。
取り敢えず皆に頭を下げるのが最初の役割かな⋯。
曜「さぁ始まりました、『煌めきの冬』編!!」
梨「私達の前に現れたのは、伝説と呼ばれたスクールアイドルのメンバー。」
曜「喜んでるのも束の間、私達Aqoursは矢澤にこさんに歌と踊りを見せて欲しいって言われて歌う事に。」
梨「緊張を感じながらも踊る私達に、μ'sの方々が掛けてくれた言葉は⋯。」
曜「次回、光の⋯」
梨「曜ちゃん曜ちゃん!タイトル間違えてるよ!」
曜「え?うわぁ本当だ!危なくネタバレするところだった⋯。」
梨「ふぅ⋯でもあれだね。久々にここに来るとどんな感じでやったらいいか分からないよ⋯。」
曜「そうだよね。作者さんも丸投げになってきたし⋯ま、ボチボチ頑張ろうよ!」
梨「そうね。あの人には後できっつ〜いのお見舞いしなきゃ♪」
曜「壁ドン?」
梨「壁ドゥゥゥン。」
曜「何それ怖い。」
梨「それじゃ、改めて次回のちょ田舎!」
曜「冬の夜風と⋯。」
梨「輝きの形。」
曜梨『あなたも、ちょっと田舎で暮らしませんか?♪』
P.S.曜梨の事を『洋梨』って思った人、怒らないから出てきてください。はい、自分で思いました。