ちょっと田舎で暮らしませんか?   作:なちょす

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皆さん、こんにチカ。
サブタイトル変更させて頂きました、なちょすです。
早いもので、コラボ含めてこれで22話もやってるんですね。
沢山の評価、感想、お気に入り⋯本当にありがとうございます。一つ一つが私の励みです!
ゆるくのんびりと続けていきたいと思いますので、これからもご愛読、よろしくお願い致します。

それではちょ田舎第16話、どうぞ!


赤い紅葉とありがとう

「はぁ、はぁ⋯っ!間に合ってくれ⋯!!」

 

婆ちゃんが倒れた。

まるちゃんからそう聞かされた僕は、バスも使わず大瀬崎にある病院へと走っていた。

バスが来る時間に合わせてたら遅すぎるかもしれない。

今は3人が居るから最低限の事は何とかなるはずだけど⋯最悪の事だってあるかもしれない。

 

「クソッ、やっぱり遠いか⋯いや、待てよ?ここって確かヒロが世話になってるって言ってた人の⋯。」

 

半ばヤケクソであいつに電話をかける。

確か免許を持ってた筈だ。頼むヒロ⋯!

 

『おう、おはよう。』

「すまないヒロ!時間が無い、車を出してくれないか!?」

『はぁ?何だってそんな⋯つか、今どこさいんだよ?』

「お前が世話になってる人の家の前だよ。」

『マジか⋯ちょっと待ってろ。』

 

それから一分もしないうちにヒロが家から出てきた。

いかにも寝起きの格好で申し訳ないんだけど、許して欲しい。

 

「なしたのやこんな時間に⋯。」

「昔から世話になってた婆ちゃんが病院に運ばれた。大瀬崎の病院まで頼む!」

「んだのがよ!?そういう事なら先に言えっての!こっちゃ来い!!」

「助かるよ!」

「ぶっ飛ばしてくからしっかり掴まってろ!」

 

車で10分ぐらい走っただろうか。

婆ちゃんが運ばれた病院の看板が目に入った。

海沿いに佇む病院で、一応入院施設もあるが基本利用者は高齢者が多い。

まさかこのタイミングで来ることになるとは思わなかったけどさ。

ヒロに病院の前で降ろしてもらい、まるちゃんに聞いておいた病室へと急いで向かう。

 

「婆ちゃんっ!!」

 

そこに居たのは⋯。

 

 

 

「はい、お婆ちゃんどうぞ〜♪」

「ありがとうねぇまるちゃん⋯!」

「⋯へ?」

「こっちも整理終わったよ!」

「いや〜助かるよ。どうもこの歳だと色々と不便が⋯おや、ナツ坊。いらっしゃい。」

 

普通にピンピンしてる⋯ミカン食べてるし⋯皆も普通だし⋯あれ?

 

「どうしたのナツ君?そんな所でボケーッとして。」

「いや、婆ちゃんが倒れたって⋯僕すっ飛んできたんだけど⋯。」

「あ、何か過労だったみたいだよ!」

「か、過労⋯⋯?」

 

え?じゃあ僕がすっ飛んできた意味は?あれ?

ちょっと現実が見えないぞ⋯??

 

「っはぁ〜〜〜〜〜〜⋯。どんだけ心配したと思ったんだよ婆ちゃん⋯。」

「あっはっは!本当に心配かけたねぇ。ババはこの通りピンピンしてるよ!これから他の皆も来るみたいだしね?」

「まぁ⋯何事も無かったなら良かったけど⋯⋯。」

「タエお婆ちゃん、次の検査だけど⋯あら?」

 

担当の先生だろうか⋯キリッとしたツリ目で赤みがかった髪の毛。

肩にかかるぐらいであろう長さの髪を後ろで結んでるから、余計綺麗に見える。

ってかこの人どっかで見たことあるような⋯?

 

「もしかしてご家族の方ですか?」

「いえ、婆ちゃんにずっとお世話になってる者です。」

「それじゃあお名前を聞いてもいいかしら?」

「島原 夏喜です。」

「そう、島原ゔぇえっ!?」

「へ?」

「⋯ごほん///ごめんなさい⋯。お婆ちゃんから話を聞いてるから、本人の意志でこれから色々説明しますが大丈夫ですか?」

「え?」

 

婆ちゃんの方を見ると、口にはしてないが目で行ってきてくれと訴えてくる。

何だか少し悲しそうな顔をしてるけど⋯。

 

「分かりました。先生のお名前も聞いてもいいですか?」

「に⋯西野です⋯。」

 

露骨に目を逸らされたけどどうしたんだろうか⋯。

 

「じゃあ夏喜さん、こちらへ来て頂けますか?」

「はい、分かりました。」

 

何はともあれ、今は婆ちゃんの方が先だ。過労だって話だけど何を聞かされるのだろう。

何事も無いと良いけど⋯。

 

「検査の結果⋯お婆ちゃんは老衰である事が分かりました。」

「老衰⋯?」

「年齢が増えた事による多臓器不全。お婆ちゃん、腎臓と消化器官が弱くなってるわ。でもね、それ以外は至って正常値。弱くなったって病気になってる訳じゃないの。」

「じ、じゃあどうして倒れたりなんか⋯。」

「体の機能が低下してる中でのオーバーワーク⋯過労といえば間違いじゃないけど、もう根本的な問題なの。」

 

 

それを聞いて、僕は何がしたかったんだろう。

 

僕に何が出来たんだろう。

 

 

「⋯⋯寿命がね⋯近づいてるのよ。」

 

 

 

 

 

「お婆ちゃん、ハグしよっ?♪」

「果南さん、無理させてはいけませんとあれほど⋯!」

「ダイヤってば相変わらずカチカチ〜!!」

「くくくっ、このヨハネが体に巣食う邪気を⋯。」

「よっちゃん?」

「あ、あはは⋯。」

「あ、ナツ君おかえり〜♪」

「どうだった!?」

「⋯どこにも悪い所は無いって。」

「良かったずらぁ〜!やっぱりお婆ちゃんは強いね!」

「当たり前じゃないかまるちゃん!ババもまだまだ現役だよ〜?すぐに良くなるから、また遊びにおいで?」

「絶対行くずら!!」

「いい子だねぇ〜⋯さ、今日はもう遅いからおかえり?」

「うん!また来るね、お婆ちゃん!!」

 

9人が病室を出ていくのを確認する。

 

「また来るってさ。⋯元気でいなきゃね。」

「⋯聞いたんだね。」

「ここ数年、調子悪かったんでしょ?」

「まだバリバリだと思ったけどねぇ⋯年には勝てないか⋯。」

「家族の人は?」

「娘は海外に行ってるから、年に2回ぐらいしか帰ってきてないよ。まぁこんな年寄りのために帰らせるのも申し訳ないしねぇ。」

「それじゃあ⋯何かあった時どうするんだよ⋯!」

「⋯⋯それもまた、しょうがない事さね。」

 

全てを受け入れるかのように、静かに⋯そう呟く婆ちゃん。

何も出来ない⋯治すことなんてもちろん無理だ。

だったら。

 

「⋯婆ちゃん、僕は明日もここに来るよ。明後日も、その次も⋯皆が来れそうなら必ず連れてくるから。」

「ふふ、また賑やかになって有難いねぇ⋯。」

「だから婆ちゃんも⋯元気でね。」

「⋯ありがとうナツ坊。」

 

今日の所は家に帰ることにした。やり切れない想いと、いつ目の前から居なくなってしまうか分からない恐怖。

ただそれだけが、僕の心を埋め尽くしていた。

それからは毎日のように通った。

仕事を終えて風呂に入り病院へ行く。

たまにメンバーを連れて行ったり学校であった事を話すと、婆ちゃんは喜んで聞いてくれた。まるで子供の頃のように⋯きっと僕はまだ子供なんだな。

そして5日後。

皆で婆ちゃんのお見舞いに行った時、今日がヤマ場だと西野先生から告げられた。

皆はまだこの事を知らない。

婆ちゃんに、そう口止めされていたから。

 

「お婆ちゃん、今日も来たよ!」

「おぉ、みんなありがとうね⋯。」

「大丈夫お婆ちゃん?なんか元気ないずら⋯。」

「ちょっと眠くてねぇ⋯最近は夕方になると眠くなってきてしょうがないよ。」

「そっか⋯。あ、ねぇねぇ私達に出来ることないかな?」

「何でも仰ってください?」

「いいのかい?それじゃあ⋯。」

 

そう言って窓の外を眺める婆ちゃん。

外では、もう赤くなった紅葉が風で舞い散る季節になっていた。

夕焼けに照らされている紅葉は、まるで真っ赤に燃えているような⋯そんな印象すら受ける。

 

「紅葉が見たいねぇ⋯ちょっと、取ってきて貰ってもいいかい?」

「お安い御用だよ!」

「ククク⋯獄炎に焼かれし魔界植物の採取⋯ヨハネには朝飯前ね。」

「じゃあ皆行こう!!」

 

そう言って病室を後にする9人。

婆ちゃんはそれを微笑みながら見守るだけだった。

 

「本当に、世話をかけるねぇ⋯。」

「皆婆ちゃんが大好きだから。」

「そうかい⋯?それに応えられないのは⋯ちょっと残念だよ⋯⋯。」

「婆ちゃん⋯?婆ちゃんっ!!」

 

布団に横になり、静かに目を瞑る婆ちゃん。

 

「駄目だ婆ちゃん!まだ皆が⋯!」

「これで⋯良いんだよナツ坊。皆にこんな年寄りが逝く所なんて見せちゃいけないからねぇ⋯。」

「婆ちゃんは⋯勝手だよ⋯⋯。」

 

手を握る。

もう、それしか出来ないから。

 

「ナツ坊⋯泣いてるのかい⋯??」

「当たり前じゃないか⋯!こんな事なら、もっと早く帰ってくればよかった⋯もっと早く婆ちゃんに会ってれば良かった⋯!」

「おやおや⋯泣き虫なのは変わってないねぇ⋯。ふふっ、でもありがとう⋯皆にも、伝えて欲しいんだけど、いいかい⋯?」

「何を⋯?」

 

 

 

「最後に皆が居てくれて⋯ババは幸せだったよって。⋯今までありがとうね⋯ナツ⋯坊⋯。」

 

 

 

一粒の涙が、婆ちゃんの頬を伝う。

婆ちゃんが静かに目を閉じると、部屋の中には無機質な機械音が鳴り響いた。

 

「⋯最期まで、素敵なお婆ちゃんだったわね⋯⋯。」

「はい⋯。あり、がとう⋯婆ちゃん⋯⋯。」

「ただいまー!紅葉いっぱい取って⋯きた⋯⋯。」

 

部屋に入るなり、立ち尽くす彼女達。

 

「ナツ⋯⋯?」

「お婆ちゃんは?何で泣いてるのナツ君⋯。」

「⋯⋯。」

 

婆ちゃんに頼まれたのに。

伝えてくれと言われたのに。

言葉が口から出てこない⋯。

 

「嘘でしょ?嘘って言ってよナツキ⋯!」

「お婆ちゃん⋯?もう眠くなっちゃったの?皆でいーっぱい紅葉拾ってきたんだよ?」

「花丸ちゃん⋯。」

「お婆ちゃん見たいって言ってたよね?だからおらも頑張ったんだよお婆ちゃん。」

「⋯ずら丸。」

「それにね、外に出たら凄い紅葉が綺麗でね!まるお婆ちゃんに見せたくて写真も撮ってきたんだ。」

「ずら丸。」

「今度お泊まりする時に押し花にして持っていくね?それから⋯。」

「花丸っ!!」

 

静止をかけるように、善子ちゃんがまるちゃんを抱き締める。

 

「善子⋯ちゃん⋯?」

「もういい⋯もう、いいから⋯⋯。」

「な、何を言ってるの善子ちゃん⋯だって、今度また遊びにおいでって、婆ちゃんが⋯!」

「お婆ちゃんは⋯もう⋯!」

「善子ちゃん。」

 

その先の彼女の言葉を止める。

僕は⋯託された想いも、その責任も⋯全部この子に押し付けてしまうところだった。

きっと皆今の状況が分かってる。まるちゃんだって⋯だからこそ、認めたくないんだ。

けど、それは見なきゃいけない事。

知らなきゃいけない事。

僕が⋯話さなくちゃいけない事。

 

「花丸ちゃん⋯タエ婆ちゃんはね⋯⋯もう、いないんだ。」

「⋯嘘ずら⋯だって、だって婆ちゃんが⋯!」

「最後に⋯皆が居てくれて、とっても幸せだったって⋯そう、言ってくれたよ。」

「まる⋯まる⋯⋯うっ、うわあぁぁぁぁぁぁん!!」

 

部屋の中には、少女の泣く声だけが響いていた。

 

「ナツ君、一つだけ教えて。」

「いいよ、曜ちゃん。」

「ナツ君は⋯知ってたの?」

「⋯あぁ、知ってたよ。婆ちゃんが倒れて運ばれた日に先生から教えてもらったんだ。」

「どうして⋯どうして⋯!」

 

どうして教えてくれなかったのか、何でこんなことになってるのか⋯どうして、自分達に黙っていたのか。

彼女の目はそう言っていた。

 

「最初は怖かった⋯自分でも嘘だって思いたかった。けど段々弱っていく婆ちゃんを見てたらそんなこと思ってられなくなってね⋯だから婆ちゃんに『皆に伝える』って話したんだ。けどさ⋯婆ちゃんに言われたよ⋯。」

 

 

 

『可愛い孫達に悲しい顔させちまったら、私はあの子らの婆ちゃん失格だからねぇ。いつも通り⋯笑ってくれる顔が最期まで見たいんだよ。』

 

 

 

「そんな⋯⋯お婆ちゃんっ!起きてよお婆ちゃん!!千歌、まだ何も言ってないよ⋯ありがとうって言ってない⋯!」

「私も言ってないよ!言ってくれればいくらでも一緒に居たのに⋯!」

「お婆ちゃんポカポカしてて暖かかったよ⋯起きてまたハグしようよ⋯。」

 

目を開けてはくれない婆ちゃんに、皆が泣きつく。

言葉をかける。

まるちゃんが⋯婆ちゃんの手を握った。

 

「お婆ちゃん⋯お婆ちゃんは、優しかったずら。大切なおらの⋯ううん、おら達皆のお婆ちゃん⋯。いっぱい笑うよ!お婆ちゃんの分まで!!だから⋯!だから⋯今、だけは⋯いっぱい、泣い、ても⋯いいよね⋯?」

 

そう言ってくれたまるちゃんは、再び大声で泣き出した。

皆も同じように泣き出す。

声を上げて泣きじゃくる子、押し殺して涙を流す子⋯。

彼女達が拾ってきてくれた紅葉の葉だけが、秋の夕日に照らされて色付いている。

 

 

 

 

僕達はこの日、大切な人を失った。

 

 

 

 

 

「それじゃあ、皆は僕が送っていきます。」

「ええ、後の事はこっちに任せて。」

 

暗い顔をしている皆を家まで送り届けることに。

夜も遅くなってしまったからね。

これからお葬式までの流れは、家族の人と先生達の方で行われるらしい。

 

「先生⋯色々と、お世話になりました。」

「そんな事ないわ。こちらこそありがとう⋯。」

「そんな⋯僕は何も出来ませんでした⋯。」

「⋯⋯誰かのそばに居るってね⋯大変な事なのよ。」

「え?」

「その人が日に日に弱っていくのを近くで見て、自分に出来ることに限界を感じてしまうものなの。でも貴方は毎日来てくれた。貴方が仕事に行ってる時、お婆ちゃんは嬉しそうに話してくれたわよ、貴方のこと。」

 

初耳だった。婆ちゃんの為に何が出来るか分からなくて、考えた事を精一杯やってきただけだったから⋯。

 

「それに、貴方は自分の口から皆にお婆ちゃんの最期を伝えたの。それって勇気がいる事よ?私は⋯出来なかったもの⋯。」

「先生⋯。」

「私ね⋯元々東京で働いていたのよ。初めて担当医になって、患者さんが最期を迎えて⋯家族の人に伝えなきゃいけないって思ってたのに⋯怖くて、震えて⋯何も言えなかった⋯最後まで責任を果たすことが出来なかった⋯。それでもう一度人の事が知りたいって、ここに来たのよ。」

「⋯答えは、出ましたか?」

「ハッキリとした答えはまだ出てないわ。けどね⋯勇気は、貰ったから⋯。」

 

それから僕は病院を後にして、皆を僕の家に泊まらせた。流石に夜も遅いし、今日の事だってある。

どれだけ時間がかかってもいい⋯皆がまた歩き出せるようになるまで、僕が傍に居よう。

出来ることは何でもしよう。

それだけが、今の僕に出来る婆ちゃんとの約束だから⋯。

 

 

 

 

After Story 〜??Side〜

 

病室の窓からあの人と皆が帰るのを見送る。

真っ白な病室にはお婆ちゃんと私しか居ない。

 

「本当⋯びっくりしたわね⋯夏喜があんなに変わってるなんて思わなかったもの。」

 

誰に言うわけでもない独り言。

いつもなら答えてくれる人は、もう居ない。

あの子達、スクールアイドルって言ってたっけ。本当、スクールアイドルに縁があるのね⋯。

 

「そう言えば、お婆ちゃんと初めて会ったのも今日みたいな夕焼けよね⋯。夏喜と出会ったのもそうだったわ。ねぇお婆ちゃん、あの人ね⋯私の高校の頃の恩人なの。人の縁って不思議よね⋯でも、あの人私の事分からなかったのよ?私も人の事言えないけど⋯///」

 

夕焼けの中、学校で声をかけてくれた人。

私の音楽を褒めてくれた人。

私を⋯救ってくれた人。

お婆ちゃんが好きだって言ってくれた私の歌を、静かな病室で口ずさむ。

頬を伝う涙と歌声に、ありったけの感謝を込めて。

勇気をくれてありがとう⋯お婆ちゃん⋯。

おやすみなさい⋯。

 

 

 

 

 

『こんにちは。ピアノ上手だね?』

『べ、別にこれくらいは普通ですよ⋯。え、ていうか何で男子が⋯?』

『あっはは⋯ちょっと知り合いの手伝いでね⋯。許可証もあるからバッチシ!!』

『はぁ⋯それで、何のようですか?』

『いや〜屋上に行こうとしたら迷子になっちゃって⋯そしたら綺麗なピアノと素敵な歌声が聞こえたからつい?』

『ふふっ⋯疑問形なんですね。』

『自分でもどうかと思うけどね⋯ねぇ、またピアノ聞かせてもらっても良いかな?』

『え⋯?』

『メロディーが耳に残って、なんかこう⋯上手く言葉に出来ないんだけど、暖かかったからさ。好きなんだ君の音楽。』

『ゔぇえっ!?///』

『その⋯君が悪くなければでいいんだけど⋯。』

『⋯放課後。いつも弾いてるから、いつでもいいわよ///』

『本当に!?ありがとう!僕は島原 夏喜。君は⋯。』

『⋯真姫よ。西木野⋯真姫。』




遅すぎた偶然の出会い

早すぎた必然の別れ

貴方がくれた言葉

貴方に教えてもらった事

いつか絶対に輝いてみせるから

僕等の歌が⋯どうか貴方に届きますように

次回、「最後の言葉とカレーライス」


あなたも、ちょっと田舎で暮らしませんか?

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