仕事→執筆→睡眠ローテーションの、なちょすです。
UA25000突破しました。⋯25000!?え!?ありがとうございます!
逆立ちして喜んでます。
惜別の秋編ラストスパートがそろそろです。でもその前にちょっと挟みますよ!
詳しくは後書きで!
それではちょ田舎第14話、どうぞ!
休日の浦の星女学院グラウンド。
そこでは僕を含めた5人の男女による白熱した戦いが繰り広げられていた。
「夏喜後ろ!」
「うぉっ!?」
「もう!後もうちょっとだったのに〜!!」
「なかなかしぶといね2人とも⋯!」
「当ったりめーよ!」
「ただで負けてあげるほど僕達も優しくないからね?」
高校生3人と用務員が1人。そして東北訛りの男も1人。皆そこそこスタミナを使っているはずだから、そろそろこの戦いにもケリがつくはずだ。
この『ドッジボール』と言う名の戦いに⋯。
「ひーまーだーよー!!」
「果南さん、少しは大人しくできませんの?」
「だって折角ナツが遊びに誘ってくれたのにする事無いなんて勿体なくない!?」
「でも何するのよ?」
「体動かしたーい!」
家に来た3年生が何やらわちゃわちゃしてる。
それもそのはず⋯似ているようで意外と違うこの3人、皆趣味がバラバラだから何かしようと思ったけど1つに絞り切れなかったんだよね。
「やっぱり運動しようよ運動!スポーツの秋!」
「4人だと確かにキリがいいけど⋯。」
「ナツキと組んだらボロ負けしそうね。」
「そんなに運動できないように見える?」
「「うん。」」
「こら2人とも!そんなにストレートに言ってしまっては、運動音痴の夏喜さんに失礼でしょう!!」
「フォローになってないからね!?」
そりゃ確かに運動スキルは平凡だけど⋯。
「せめて後1人居てくれたら、私達対ナツチームで勝負できるのになー⋯。」
「ははは、でもそんな都合良く助っ人なんて⋯。」
「夏喜く〜ん!遊びに来たど〜!ん?何この空気?」
⋯居た。
「へ?スポーツ?俺で良いんだばなんぼでもやってけるばって。」
「さっすがヒロ、話が分かるねぇ〜!」
「へへ、止せよ果南ちゃん。照れちまうだろ?」
「あ、うん。じゃあ褒めるの止めるね。」
「ごめんなさい調子に乗りました!!」
「⋯ちょっとヒロさんの見る目が変わりましたわ。」
まさか女子高生に土下座する友人を見るハメになるなんてなぁ⋯。
「でもルールとかどうするんだい?」
「そこはマリーにお任せよ!☆男子チームVS花の女子高生チームでスポーツ3本勝負!勝った方のお願いを負けた方が聞く!燃えるでしょ?♪」
「まぁ僕達は良いんだけど⋯。」
「そっちは良いんだが?どう考えても男女で差があるばって⋯。」
「ふふ、私達を舐めてると痛い目みるよ?」
「そうそう、特にダイヤなんか凄いんだから♪」
「はい?私ですか??」
「まぁそういう事ならこっちも勝ちにいかせてもらうぜ!な、夏喜!」
「そうだね。じゃあグラウンドへ行こっか!」
そんなこんなで今に至ると。
ここまで何とかヒロが鞠莉ちゃんに当てて2対2だけど、余計にキツくなってしまった。
前と後ろの両方が主砲クラスなんて半端じゃない⋯。
「これでっ⋯どうだ!」
「やばっ!!」
「よし、ナイスだナツ!!後はダイヤちゃんだけだ!」
「任してく⋯れ⋯?」
「⋯ふふ♪」
な、何なんだ⋯?
当たったはずの果南ちゃんが不敵な笑みを浮かべる。
鞠莉ちゃんも何だか余裕そうな表情だ。
「どうした?心苦しいかもしれんが当てて俺達の勝利を決めるんだナツ!」
「あ、あぁ!ごめんダイヤちゃん!!」
「ぴぎゃっ⋯!?」
投げる構えをとった時に、ダイヤちゃんは逃げるわけでもなく避ける素振りを見せるわけでもなく⋯ただ両手で頭を抱えプルプルしだした。
「⋯うぅっ⋯!」
「⋯⋯。」
「やるならいっそひと思いにやって下さいませ⋯!!」
おかしい⋯!体が動かない!僕の手が、この目の前のプルプルした女の子に当てられない!!
「っそい!!」
「ちょお!?どこ投げてんだよ!?」
「ヒロ⋯僕には無理だ⋯!」
「くっ⋯なら俺がやるぞ!」
運良く足元に跳ね返ってきたボールを拾い上げ、ヒロが構える。
「ぴぎっ!?」
「⋯⋯!⋯っ!!」
「投げれないだろ?」
「くっ⋯!なんだあの可愛い生き物は⋯!けど俺は負けねぇぞ⋯!どっせい!!」
ヒロの投げたボールは地面にスリーバウンドしてダイヤちゃんの足元に転がった。
「⋯駄目じゃん。」
「うるせぃやい!!」
「ダイヤー!そのままヒロに当てちゃえ!」
「な、投げればいいんですの?ふぅ⋯はぁ!!」
「うぼぁっ!?」
「⋯へ?」
ダイヤちゃんの投げたボールはヒロを討ち倒す。
何が起きたか分からないまま、ボールは再び彼女の元へと帰っていく。
まさか⋯果南ちゃんが笑っていた理由って⋯。
「夏喜さん。『お覚悟』ですわ。」
くっ⋯あの子だから大丈夫とタカをくくっていた僕達は大きな勘違いをしていた。
主砲は『3人』居たんだ!
「フォーメーションV!」
「何それ!?」
「果南さん!」
ダイヤちゃんが山なりに外野へとボールを投げる。
「鞠莉、トス!」
「へ?」
「シャイニーーー⋯アターーーック!!☆」
「それ競技違ぐはぁっ!!」
花の女子高生チーム、WIN。
「いぇーい!!」
「私達の1勝だよ!流石ダイヤ!!」
「か、勝ったんですの?」
まさか⋯あの子が切り札だったなんて⋯。
でもまだ勝負は始まったばかり!
「夏喜復活!」
「あ、起きた。」
「今のは完全にやられたけど次は負けないよ!さぁ体育館に行こう!」
「あっはは!まだまだ楽しませてもらうからね、お2人さん♪」
ちょっと休憩して僕らが次に勝負してるのはバスケ。5分×2試合の勝負だったんだけどここに来て果南ちゃんが3ポイントの女王だと言うことを思い知らされる。
「くっそ⋯1人少ない分動きが限られるのにあの子のスリーが決まったら拉致があかねぇな⋯。」
「はぁ⋯はぁ⋯どうにかして止めない⋯と!」
「ていっ!」
果南ちゃんが放ったシュートは今日12本目の3ポイントとなって点差を広げる。
「くっ!駄目か!!」
「これはこの勝負も貰ったかな?♪」
「⋯夏喜、ちょっとこっちゃ来い。」
「なに?」
「俺ちゃん分かったわ。次の1回だけ俺にマークさせてくれ。」
「?良いけど策があるのかい?」
「ふふ、勿論⋯次の1回はワザと決めさせる。そしたらまたお前にマークしてもらうからそれだけで彼女の3ポイント伝説は終わりだ!」
「⋯いまいち良く分からないけど信じてるよ?」
作戦通りにヒロが果南ちゃんのマークに付く。
それでも健闘むなしくシュートが決まる。
ん?アイツ何か話してる⋯良く聞こえないな。
「はは、果南ちゃん何本決めてんのさ⋯。」
「にしし、悪いね♪」
「おかしいなぁ、俺ならイケると思ったけどダメだったかぁ〜!やっぱり夏喜にマークさせよう!」
「あれ、ナツに戻すんだね?」
「あぁ、戻すよ。ちなみに果南ちゃん⋯シュートの時に気づいたけど、ちょぴーっとだけナツの顔見てみ?」
「ナツの顔?どうかしたの?」
「まぁまぁ!んじゃ、最後までよろしく〜!」
時間は残り僅か⋯ヒロに作戦聞いたらもう大丈夫って言ってるけど僕はまるっきり分かってない。
点差もほんの少しだけ差があるから何としてでも逆転しないと⋯!
そんな事を考えてると、果南ちゃんからの視線に気づく。
「⋯あれ?」
「⋯⋯っ///」
「果南ちゃん顔赤いけどどうかした?」
「な、何でもない!///シュートもらい!///」
「させないよっ!」
ジャンプしてブロックの体勢に出るけどちょっと早かった⋯打たれる⋯!
「⋯っ!!///鞠莉ぃっ!!///」
「え?」
「What's!?どこ投げてるの果南!?」
「あ、あれ⋯?///」
「ふっふっふ⋯勝ったな。これぞ『惚れた女の弱み作戦』!!」
なんかヒロが良く分からないことを言ってるけどチャンスだ。得点を稼ぐ戦力が潰えた今、勝負をかけるのはここしかない⋯!
「貰い!」
「あっ!!」
「どんどん攻めろー!」
「ダイヤパス!///」
「無理ですわ!?」
結果⋯ナツヒロチーム、WIN。
「ちょっとどうしちゃったのよ果南!」
「後半からミスが目立ってましたよ?」
「無理⋯1回意識したらもう無理⋯///ギャップが⋯///」
「What's?」
勝てた理由も果南ちゃんの赤面のわけも、当事者2人以外は誰も分かることは無かった⋯。
そして最後の決戦。1-1の引き分けのまま最後の戦場へと向かう。
その場所とは⋯。
「イェーイ!ホームラーーン!!」
「⋯バッティングセンターなんだな。」
「まあね。」
最後の戦いは簡易式ホームランコンテスト。
誰でも打てるような打球でホームラン数を競うなんとも分かりやすいルールだ。しかも勝ったチームが100ポイントゲットと言う昔のバラエティみたいなルールでね。
「これでこっちは3連続だよ?♪」
「くっ⋯俺が2回ホームランだから1本足りないか⋯!最後にデカイのかましてこい夏喜!」
「ふふ⋯誰に言ってるんだいヒロ?」
バットを握りしめ、バッターボックスに立つ。
4人の息を呑む緊迫した空気が、背中越しでも感じるさ。いつでも来なよピッチングマシン⋯!
ガションッという音と共にボールが吐き出される。
「⋯てゃっ!!」
『おぉーーー!!』
甲高い音を上げたボールは高く高く上がり続ける。
そしてー
「ピッチャーゴロってお前⋯」
「僕バッティングセンター初めてなんだよね。」
「なして勝負さ入れたんだよ!」
鞠莉ちゃん家のホテルで一泊する事にした僕達。
僕の打った打球は高く舞い上がりそのまま3m先に落下した。
結果⋯101-1で僕らの負け。
「まぁ楽しかったし良いんじゃない?」
「そりゃ楽しかったけどよ⋯あそこまでいったら勝ちたかったなぁ⋯。」
「はは、そりゃ申し訳ない。ところでこの紙何?」
テーブルの上にあった紙に目を通すと、『お風呂は水着着用で☆』と書いてある。
風呂だよね?プールじゃないよね??
「まぁ先行ってこいよ〜⋯流石に疲れたから後で行くわ⋯。」
「はいはい。」
何故か部屋に置いてあった水着を持って風呂場へ向かう。浴場からは夕日に照らされた富士山が一望できる。
初めて泊まらせて貰うけどこれ知り合いだからって理由で無料で泊まらせてもらっても良いのだろうか⋯。
「いやいや!やっぱり無理だって!!///」
「大丈夫よ、何も裸の付き合いじゃないんだから☆」
「貴方はアメリカが入ってるから良いですが私達は違いますのよ!?///」
⋯おかしい。疲れすぎて幻聴が聞こえてるのかな。じゃなきゃ後ろから幼馴染みの声がする筈がない。
「はーいナツキー!♪」
「な、ななななんでここに??」
富士山から目を離さず声だけ聴く。だって後ろ向いたら本当に終わる!!
「ふふ、そんなに緊張しなくても良いのに♪どうせ皆水着なんだから!」
「だからそれが許されるのはプールとかだけなんだって!!///」
「というか何で混浴なんですの!?///」
「僕も初耳なんだけど⋯。」
「あれ?言ってなかったっけ?てゆーかそろそろこっち向いてよナツキ!!」
「いや無理だっへぶぁっ!?」
顔を後ろから捕まれ強制的に後ろ向きにされる。
1名のシャイニーガールと2名の赤面女子が視界に入るけどそれ以前に色々とヤバイです。ヒロ、ヘルプ。
「にしてもヒロってばシャイよね〜!」
「え、何で?」
「部屋で倒れてたからお風呂誘ったんだけど、混浴って言ったら『想い人の事もあんのに女子高生と入れるかい!』って真っ赤になってたわよ?」
「ははは、アイツらし⋯ん?想い人?想い人!?」
「ちょっ、ナツキ、近い///」
「ヒロ好きな子いるの!?」
これは問いたださないといけないな⋯。共に歩んできたものとしては応援したくなるじゃないか。
「ほら!そんなことより早く洗ってお風呂入るよ!」
「あんもう、果南ったら可愛いんだからぁ♡」
「小原。」
「すみません。」
親友の恋路を考えてる後ろで、女子高生が体を洗っているという何とも不思議な空間が出来上がってしまった。
「ふふ、果南はまた大きくなったわね〜♡」
「ちょっ、鞠莉!///」
「ダイヤも控えめだけどキュートよ?♡」
「お止めなさい!///てか私は普通ですわ!///」
⋯これは聞いちゃいけないやつじゃないですか?
男というものは単純ですね。いくらダメだと考えてても無意識で頭で考えてしまうんですから。
「聞いてない聞いてない聞いてない⋯。」
「じゃあそろそろ入りましょうよ!ナーツキ!」
「聞いてない聞いてない聞いてない聞いてない!」
「何やら自分の世界に入ってますね。」
あ、ヤバイ⋯なんか意識が朦朧として⋯き⋯た⋯⋯。
「⋯無理ぽ。」
「ちょ!?ナツ!?」
「あちゃ〜、のぼせちゃってるわね⋯。」
「呑気な事言ってないで早くヒロさん呼んできなさい!!」
「見て⋯ない⋯聞いてない⋯。」
この日、僕は初めて風呂でのぼせた。
めっちゃヒロに怒られた。
千「こんちか!やって来ました予告ターイム!!」
果「前書きでやってたけど、次回はなんなの?」
千「ななななんと!!初コラボなんだよ果南ちゃん!!」
果「え、ホントに?嘘じゃなくて?」
千「もう、こんな嘘ついてどうするの〜!私達も色んな人に見てもらえて大きくなったんだよぉ♪」
果「それでこの前作者が逆立ちして頭から落ちてたのね⋯。」
千「あの人はもう放っといて良いよ。」
果「良いんだ。」
千「そういう事なので!次回から3話に及ぶコラボ作品!」
果「あの人達も出てくる?普段とはちょっと違う私達をお楽しみにね♪」
千「それじゃあ次回も⋯。」
千果『ちょっと田舎で暮らしませんか?♪』
P.S.はい!コラボです!初コラボ、ドッキドキです。どなたとコラボしたのかはまだ内緒♡(オエッ)でございますが、知ってる方は『あぁ⋯ニヤリ』となりますかもです。
ご存知ない方は次回以降調べてみて下さい。新しい扉が開くかも知れません⋯。
では、普段とは違うなちょすストーリーをお楽しみいただけたら幸いです。
てか準レギュラーになりつつあるな、ヒロ⋯。