fate×メガテンもの(旧名・間桐慎二のデビルサマナー(短編))   作:メガテニスト(偽)

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前後編に分けて投稿する予定です。

前編はまだセタンタ出てきません。


セタンタとの出会い 前編

「異界の発生を感知したわ。マスター」

 

バロウズはそう宣言し他のを聞き、少しこわばる。

 

「それで、場所はどこなんだ?」

 

場所を訪ねるとバロウズは、ここよ。と、場所を示すマップを表示した。

それによると、場所は郊外にある、森を指し示していた。

うげえ、かなり遠いところにあるぞ。自転車を用意していくか。

そう思い、準備を進めていく。最近は武器をいいものに変え始めた。

模造刀とナイフ、それと改造エアガン。異界で手に入れたもので問題ないものを

こっそりと換金した金で手に入れた。

改造エアガンは、バロウズいわく、

 

「武器そのものの攻撃力も威力につながるけど、だれが撃つのかでも変わるのよ。

 レベルが上がるほどそれは強くなるわ。改造エアガンでもそれなりに

 ダメージは与えられるわよ。」

 

とのこと。というワケなので、バロウズが検索して手に入れた情報をもとに、

買ってきたエアガンに改造を施した。

 

弾と換えのバッテリーを用意し、これまた取り寄せた防刃服ととタクティカルベストを装備していく。模造刀がなければサバゲーにでも行く中学生にしか見えないだろう。

それはそれでかなり怪しいから人目につかないようにする必要があるけど。

 

一通り準備し終わった僕はタマモを召喚。

 

「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん♪サマナー、ご用ですか?」

「ああ、いつも通り幻術で目立たない様にしてくれ。」

「アイアイサー、ほいほいっと。」

 

幻術がかかったことを確認すると出発する。

自転車に乗ってしばらくこぎ続け、目的地に到着する。

目の前には森が広がっていた。

 

「おや?魔術で迷わせる機能がある森みたいですね。森の奥にあるどこかにたどりつかせないための。まあ、この程度問題ないのですけど。」

 

つまりこの森ってどこかの魔術師のテリトリーかよ。面倒だな。

 

「そこはわたくしが魔力と気配を遮断しますので気づかれませんわ。」

 

まじかよ。すごいなタマモ。

 

「ま、これくらいは当然のこと。ほめてもなにもでませんわよ。」

 

得意げな顔で言うタマモ。

尻尾を揺らしていることには触れないでおこう。

では、異界を開けるポイントまで移動するか。

 

 

 

無事にポイントまでたどり着くと、アプリを起動。

いつものようにゲートを潜り抜ける。

ゲートを潜り抜けた先は…広い草原だった。それと小さな丘をくりぬいて中に入れるようにしたようなものが見える。

 

「エリアを解析…だいぶひろいわね、ここ。それとあれは羨道墳ね。

 新石器時代に造られた、個別の玄室に向かって、天井のない低く、

 狭い通路がある墓よ。」

 

へえ、そうなのか。にしてもここはどういう異界なんだ?

 

「うーん。情報が少ないわね。悪魔が出ればわかるかもしれないけど。」

 

そうか、ならまずは移動するとしよう。

武器を取り出し、仲間を召喚する。

 

「出番だね・・・ホ。」

「「やあってやるホー!」」

「出番かしら?ちゃんと、守ってよね?」

 

ジャックブラザーズとバムプレードーを追加で召喚した。長いから最近は名前を略して呼んでいる。リッパー、フロスト、ランタン、バンプという感じで。

(バムプレードーはあまりいい顔していなかったけど。)

 

エネミーソナーを起動し、敵を探してゆく。しばらく進むと、反応があった。

警戒しながら進むと、全身に長い暗緑色の毛を生やし、丸まった長い尾を持つ牛並みに大きな犬が4匹、宙に浮いたまま移動していた。

 

「データ解析中・・・。あれはクー・シーね。スコットランドに伝わる犬の妖精よ。」

 

幸い気づかれていないようなので、エアガンを取り出し、作戦を簡潔に伝える。

そして、まずエアガンと同時に魔法で遠距離から奇襲を仕掛けた。

ブフーラとアギラオが2匹のクー・シーにあたり、敵がこっちに気が付いた。

エアガンを掃射すると、魔法が当たった2匹ともう一匹にあたり、

魔法が当たっていたほうは力尽きて消滅。もう一匹も弱っている。

そこへリッパーが弱ったほうにとどめを刺そうと走り出す。

無傷のクー・シーが邪魔しようとジャックに向かったが、バンプの魔眼によって動きを封じられ、僕がそこへ模造刀を抜いて振り下ろした。

抵抗できないまま切り付けられたクー・シーは一撃で消滅。

リッパーのほうもとどめを刺し終えたようだ。

 

残留物を調べると、なにやら落ち…て…

……なぜニワトリの死体があるのだろうか。

他にも落ちていた魔石とガーネットはまだそういうものだと受け入れやすい。

ニワトリの死体は何なんだろうか。わざわざ攫って食おうとしたのだろうか。

 

「いいえ、それヒロえもんによって、クー・シーの一部が変化したものよ。」

 

なんでだ。どこをどうやったらその変化が起きるんだ。どんな過程があったんだ。

 

「さあ?考えたこともないわ。それよりマスター、それ、どうするの?」

 

どうするって言ったって…捨てていくのも拾っていくのも迷うぞこれ。

……まあ、なんかの役に立つかもしれないし持っていくか。

 

アイテムを拾って再度探索を進めていく。

 

しばらく進むと、こんどは大きな湖がある場所に出た。

 

「おっきいね…ホ。」

「「広いホー。」」

「広い湖ね…水も澄んでいるみたいだわ。」

「水は澄んでても凶悪な悪魔は大量にいますけどね。」

 

湖にはざっと10匹ほどの悪魔たちが見える。どれも凶悪な姿をしている。友好は望めなさそうだ。

 

敵対するにしても数が多い。ここはほっといて他のところを調べることにしよう。

そう思って、別のところへ移動しようとすると、

 

「待ってください。」

 

と声が聞こえた。周りを見渡すと、そこには女性の姿があった。

この女性も悪魔だろうか?

何か用かとたずねると、

 

「あそこにいる悪魔たちを追い払ってはもらえないでしょうか。

 あそこは私の家だったのに奪われてしまったのです。」

 

といった。

 

「データ解析…湖の乙女ヴィヴィアンね。データ上はあの悪魔たちにも負けないくらい

 の強さを誇るはずよ。」

 

ん?じゃあなんで僕たちに頼むんだ?自分で追い払えばいいだろう。

 

「それが…。」

 

なんでも、最近、現実に干渉しやすくなる場所を見つけて、うきうき気分で使おうとしたら、かなり力が制限された状態の分霊でしかこれず、あいつらと同じくらいの力しかないのだという。それでも、周りに敵がいない、とりあえずいい感じの湖を家にして、

活動していたら、あいつらがあそこに住み着いて、追い出されたのだという。

 

「お願い!あいつらを追い出して!お礼に役に立つものをあげるから。」

 

…どうしよう。こいつ割とあの悪魔たちと変わらないくらい迷惑かけそうなんだが。

ほっといて探索を進めようか。

 

「それにあいつら湖に何かを沈めて大切に守っているみたい。

 とても貴重な財宝かもしれないわ?」

 

む。なんだろうか、そういわれるとかなりきになるぞ。

しょうがない、やってやりますか。

依頼を承諾して、湖に向かった。

 

さて、倒すにしても数が多すぎる。

遠くから解析して弱点か何かないか調べることにしよう。

 

「データ解析中………。あの馬みたいな悪魔はケルピー。

 スコットランドに伝わる人間を引きずり込み、食べる悪魔よ。

 もう1種類の毛むくじゃらの悪魔はピアレイ。

 あれもスコットランドの水辺にいる悪魔ね。

 ケルピーはザン系、ピアレイはアギがよく聞くわ。」

 

もたらされた情報から、作戦を立てていく。

まずは、これまで異界で手に入れてきた、アギストーン、マハラギストーン、

ザンストーン。マハザンストーンを全部取り出して、タマモ、バムプレードーにいくつか持たせておいた。

そして、リッパーと二人で隠れながら湖まで近づいて、

ケルピー数匹に向かって銃を掃射。2匹に連続して当たり、消滅。

そこで残る8匹の悪魔がこちらに気づいたので銃をしまって逃走。代わりに模擬刀を抜いて他の仲魔のところへ走った。

逃走途中、ケルピーたちに追いつかれるが、リッパーが、持たせておいたナイフを投げ、こっちも拳銃の改造エアガンを抜いて発砲し、けん制。その隙に予定の場所まで走ると、全員に向かって合図した。

 

「今だ!」

 

合図すると、追ってきたケルピーたちにザンストーン、マハザンストーンを投げつけ、

ケルピーたちを攻撃していく。弱点を突かれ、動揺したケルピーたちを瞬く間に打ち取った。

その後、続いて追いついてきたピアレイたちも、同様の手で攻撃。

ピアレイたちはしぶとく、反撃して毒ガスを吐いてきた。

が、何とか倒した。戦闘後、

 

「ミコーン!タマモちゃんはレベルアップー!」

 

どうやらタマモがレベルアップしたらしい。

 

「これはキタ!キタ!きましたよー!タマモ、進化ー!」

 

BBBBBBBBBBBB

 

「ちょっ、Bボタン連打するのやめてください!まったく…

 改めまして、ハイ!レベル!アーップ!」

 

するとタマモが光に包まれて…その姿が変化した。

小さかった体格は人間大になり、一つだった尾が二つに分かれた。

 

「妖獣オサキ、タマモでございます。コンゴトモヨロシク…」

「妖獣Lv20 オサキ ハイレベルアップしたことで攻撃魔法もつかえるようになった

 みたいね。」

 

あ、それは助かる。物理以外は万能だな。

 

「そうでしょう。そうでしょう。なんてったって良妻目指してますから。」

 

なんだそれ。初めて聞いたけど。

ま、それはおいといて、アイテム回収アイテム回収。

 

アイテムを回収した後、ヴィヴィアンの元へ向かい、報告した。

 

「ありがとう!これで湖に戻れます!それじゃ!」

 

そういって走っていくヴィヴィアンはあっという間に見えなくなった。

 

「…お礼は?」

 

…もらってないな。仕方ない、追いかけるか。

ヴィヴィアンを追いかけて湖に向かう。

 

湖につくと、ヴィヴィアンが湖に入ろうとしているところだった。

おーい、ちょっと待ってくれ。

 

「あら、何か御用?…ああ、お礼の品でしたね、すっかり忘れておりました。

 では、ちょっととってまいりますわ。」

 

そういって湖に潜るヴィヴィアン。しばらく経つと、浮き上がってきて、

 

「はい、これがあいつらが守っていた宝です。それとこれを。」

 

これは?

 

「チャクラドロップね。使うと魔力が即座に回復するわ。」

 

なかなか便利そうだ。ありがたくもらっておこう。

そして、水精たちが守っていた宝箱を開けた。

中身は赤い、棘が付いた槍とスマホだった。この槍は何だろうか?

 

「それはゲイボルクね。アルスターの英雄クーフーリンが持っていた槍よ。」

 

そんなにすごいものを守っていたのか。…僕槍なんて扱ったことないぞ。

 

「宝の持ち腐れですねぇ。それにしてもなんでそんなものが?」

 

わからん。とりあえずもらっておこう。それとなぜスマホがはいっていたんだ?

 

「ちょっと調べさせて……、うん、これも悪魔召喚プログラムを使うために

 改造されたスマホね。二つ持っててもあまり意味はないけど。

 もしかしたら向こうの世界から流れ着いたのかもしれないわ。」

 

ふーん…。まあ、もらっていくか。

 

「では、私はこれで。よーし、これで安心して人間世界にちょっかいだせるぞー!」

 

……僕たちが異界の主を攻略したらこの異界は崩壊するんだよな?バロウズ。

 

「え”、」

「ええ、この異界はなくなって、中にいた悪魔たちはみんな世界の裏側へ帰るわ。」

「え”え”えええええぇぇぇぇ!!」

 

優雅さとか取り繕っていた何かを投げ捨てて叫んでいる。

そもそも何しに僕らがここに来たのか疑問に思わなかったのだろうか?

 

「え、えーと、この異界の主倒さずに帰りませんかーって」

 

却下。そんなことをすれば世界が大変なことになる。

人間にちょっかい出されないように退治しに来てるんだ。ほっとけない。

 

「そ、そうですか。う、うーん……。

 ……あなたたちどういった経緯でここにきたんですか?」

 

僕たちはこれまでの経緯を話した。

反応はタマモと似たような感じだった。そして、

 

「うん。私もあなたたちについていきます!楽しめそうだし!」

「ええ~……。この人仲間にするんですかサマナー?欲望駄々洩れですよ?」

 

まあ、そこまでやばいことはしないだろう。たぶん。

 

「では契約成立ね?私は妖精ヴィヴィアン。今後ともよろしくお願いしますわ。」

「妖精Lv22ヴィヴィアン。氷結系の魔法と補助魔法が得意みたいね。」

 

新たにヴィヴィアンを加えて湖を離れ、探索に戻った。

 

 

 




レベルが上がれば、世界に与える影響はでかくなります。
今は、少しづつメガテンの悪魔出現の法則が馴染みきってないから
レベル差の大きいやつは出れないという、少しづつ敵を強くしていくための
ご都合主義的設定。

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