fate×メガテンもの(旧名・間桐慎二のデビルサマナー(短編))   作:メガテニスト(偽)

30 / 31
なんかダーク分足りなくね?メガテンw

とか言われている被害妄想と、

「バカヤロー!バカヤロー!」

が言わせたかったから書いた。


しん・めがみてんせい えくすとら

その日も町は平和だった。

西欧財閥のもと、徹底した秩序と平和が約束された管理都市。

その男は労働階級であり、その日も1日しっかりと働き、

愛する家族の待つ家へと帰るべく家路についていた。

こんな日常が続くはずだった。

 

街中で突如爆発が起きた。そののちに銃声が鳴り響き、悲鳴が上がった。

何が起こったのか、それは過激派テロ組織によるテロだった。

悲鳴を上げ、人々はテロリストたちから逃げ出していく。何人かは背中から撃たれた。

あちこちで火の手が上がった。

騒ぎを聞きつけた鎮圧部隊が駆けつけてきた。

テロリストたちは武装しているとはいえ、数が違う。すぐに鎮圧されるだろう。

そう思い、巻き込まれないように男はすぐさまその場から離れ、避難を開始した。

 

しかし、現実は違った。

 

異変が起きた。テロリストたちは何やら電子機器を操作し、何かを起動させた。

するとその場に異形の怪物が現れた。

対峙していた鎮圧部隊に動揺が走る、がすぐさま怪物に向かって発砲を始めた。

次々と弾が怪物にあたる。が、まるで怪物は意に介さず、鎮圧部隊へと接近する。

 

「くそっ、なんなんだこいつは!じゅうがききやがらない!」

 

「おい!もっと火力のあるの使え!」

 

鎮圧部隊の一人が、グレネードランチャーを使い、手りゅう弾を射出した。

怪物にあたり、爆発。爆風が巻き上がり、あたりが粉塵に包まれる。

部隊から歓声が上がる。

 

「よし!」「やったか!?」

 

そのとき、粉塵の中からにゅうっ、と手が伸び部隊員の一人をつかんだ。

怪物は生きていた。そして、そのまま持っていたものをつぶし、口に放り込んだ。

 

「うわ、うわああああああああああ!!!」

 

恐慌状態に陥り、効くはずのない銃を怪物に乱射する部隊。

次々に鎮圧部隊は殺され、食われていく。

 

「よし!いいぞ!そのまますべてくらい、力に変えろぉ!

 我々の正義をなすために!」

 

テロリストの一人がそう叫ぶ。

 

その時、怪物がにやりと笑い、怪物を召喚したテロリストを叩き潰した。

 

「なっ!」

 

あたりに鮮血と人間だったものの臓物が飛び散る。

テロリストたちに動揺が走る。制御されていたはずじゃないのか。

 

「き、貴様!裏切るのか!?」

 

「ウラギル?オマエタチハハジメカラエサダ。ツゴウノイイヤドヌシダッタノサ。」

 

怪物は待っていたのだ。人間と契約し、力をつけ、人間界に単独で顕現できるように

なるまでを。

そうして今度はテロリストたちを皆殺しにした。

そして…その悪魔の後ろの空間がゆがみ、そこから次々と「何か」が現れ出た。

それはつぎつぎとどこかへ飛び去ってゆく。

 

「サア、クラエ、ジュウリンシロ。」

 

怪物はそういって次の獲物を探しに行った。

 

 

 

 

次の異変は逃げ出している人々に起こった。

逃げ出している途中、突如苦しみだし、うめき声をあげ倒れる人が出た。

逃げている人間のうちの一人が、

 

「だいじょうぶか!?」

 

と近寄って声をかけた。しかし、

 

「ううぅ、あぁ、うぁぁぁぁ・・・・」

 

と声にならない声を上げるばかりだった。苦しそうな声は次第に大きくなり、

やがて悲鳴のようなものに変わっていく。

 

「ううああぁぁ…!うあ、うぁあああああああああああ!!!!!!」

 

その男の体に異変が起きた。突如体が歪に膨らみ、人の形から離れていく。

そして異形となった存在は近くにいた人間に襲い掛かり、その上半身を食らった。

 

「うわっ、うわあああああああああああ!!」

 

あちこちで悲鳴が上がる。見ると同じように異形と化した存在が次々と現れている。

そして人が食らわれていく。

人を異形へと変わっていく姿はまるで「()()」に取り憑かれたみたいだった。

 

人々は一層混乱し、異形から逃げるため、無秩序に逃げまどっている。

鎮圧部隊は既にやられてしまったのだろう。

守ってくれる存在がないと知った人々は恐怖に駆られていた。

町は破壊され、燃え、異形が闊歩して人々は次々に食らわれていく。

 

そこはまるで地獄だった。

 

男は、家に残してきた妻子が心配になり、妻子を逃がそうと家へと駆ける。

そこらじゅうでうめき声が上がり、助けを求める声が聞こえる。

その中を突っ切り、家へとたどり着くと、妻子を呼んだ。しかし返事がない。

家の中へと進み、子供と一緒にいる見慣れた妻の後姿を見つけ、

男は安心し、声をかけた。

 

「ああ、よかった。おい!外は大変なことになってる!早く逃げるぞ!」

 

()()()()()()()()()()()()()

 

何を、ふざけているのだろうか、

 

「何を言っているんだ。お前も一緒に逃げるぞ!」

 

「はいこれ、お弁当。」

 

「は?な、何を言っているん…だ…。」

 

そこで妻が振り向いた。子供いっしょに。

その姿は子供と()()()()()()()異形となっていた。

 

「う…あ…あ…。」

 

「パパ!お帰りなさい!」

 

異形となった子供の声が発せられる。

異形となった妻子はこちらを見ると少しづつこちらへと進んできた。

 

「今日のお弁当はこれよ。」

 

「パパ!遊んで!」

 

まるで生前をなぞるかのように声を発しながらこちらへ向かってくる異形。

 

男は腰が抜け、悲鳴を上げながら後ずさる。

 

「ひ、ひっ、ひっ…!」

 

訳が分からない。なぜこんな目に、これは夢なのか、であるなら早く覚めてほしい。

そんな思いを抱きつつ、男は妻子から目を背けられないまま、後ずさるしかなかった。

 

「ねえ、今度のお休みは一緒に出掛けない?」

 

「パパー!連れてってー!」

 

録音テープのように声を発しながら少しずつ距離を詰めてくる異形となった妻子。

その時、

 

「伏せて!」

 

と声がして、同時に銃声が鳴った。

見ると、金髪の少女が銃をもって異形へと発砲していた。

次々と弾は当たり、異形の肉ははじけ飛んでいく。

悲鳴を上げ、異形は脅威を取り除くべく触手をはやして、鞭のようにして少女に

たたきつけた。

 

「っ…!」

 

触手をしゃがんで避けた少女は、体勢を立て直すと、

 

「こんの…!これでも食らいなさい!ジオンガ!」

 

と叫んだ。すると、少女から電撃が光とともに迸り、異形を貫き、焼いていく。

 

異形は悲鳴を上げ身をよじる。

 

「くそっ、まだ倒れないか。なら今度はこれをお見舞いしてやるわ!アギダイン!」

 

灼熱の炎が上がり、異形を焼き尽くしていく。今度こそ異形は動くことをやめ、

物言わぬ肉塊へと成り果てた。

 

「やっと倒したか…。ねえ、あなた大丈夫?怪我はない?」

 

突如現れた少女にそうたずねられた。その時、ぞろぞろと武装した男たちが

入り、少女に声をかけた。

 

「おい嬢ちゃん!あまり突っ走るな!」

 

「悪い。けどこんな状況よ、じっとしてらんないわ。」

 

男たちと少女が会話している。

 

「それより、どこの誰がこんな事しでかしたのか分かった?

 悪魔を都市部に放つなんて!」

 

「ああ、魔術協会の再興を目指してた連中だ。

 だが悪魔を制御できずに殺されちまってた。」

 

「そう。それでその悪魔は?」

 

「今討伐した。しかし、その前に呼び出した悪魔どもが人間に憑きまくって

 正直手が足りない。」

 

「わかった。すぐそっちに向かうわ。だれかこの人を避難させて。」

 

と、その時無線が飛んできたらしく、会話をし始めた。

 

「こちらリン。ええ、ええ…、…なんですって!」

 

「どうした、嬢ちゃん!?なにがあった?」

 

少女は男たちに向き直ると、

 

「今すぐ救助できる人たちできるだけつれて町から脱出するわよ!

 西欧財閥がこの都市に向けて核ミサイルを発射したわ!

 町ごと悪魔を焼き払うつもりよ!」

 

「なんだって!」

 

「そこまでしても悪魔のことを知られたくないみたいね。

 とにかく、あと1時間でここに着弾するわ!急ぐわよ!」

 

「ああ!」

 

そういって少女たちは出ていく。男が一人残って、

 

「ほら、大丈夫か?どうした、悪魔を見つめて…。…そうか、この悪魔は…。

 つらいだろうな。だがここにいても死ぬだけだ。ほら、行くぞ。」

 

と言って、こちらを立たせた。

そして、男に連れられて、街を進んでゆく。止めてあったバスに乗せられ、

待っていると次々と避難する者たちが載せられてゆく。

 

10分は立っただろうか。少女が乗ってきて、

 

「ごめん、ちょっと遅れた!」

 

「遅いぞ!早く脱出しねえと間に合わなくなる!さっさと乗りな!」

 

少女が乗り込むとバスを急発進させる。

 

街を全速力でかけていく車。20分ほどで街を脱出し、その後も道をかけてゆく。

そして、30分ほど後、集合地点である小高い丘に止まった。

 

男がバスを降り、街を振り返ると、ちょうどそこにミサイルが着弾。

光が街を包み、消滅してゆくところであった。

ここまで届いた爆風の余波が男をなぜる。

 

少女たちが話す。

 

「生き残っているのはこれだけか…。」

 

「気に病むな嬢ちゃん。あんたのせいじゃない。あの正義を掲げて馬鹿なことをした

 馬鹿どものせいだ。」

 

「…そうね。これだけ助けられただけでもよしとするか。」

 

「ところでこいつらはどうする?」

 

「私たちのキャンプに避難させましょう。悪魔のことを知ってしまったからには

 もう西欧財閥のいるところにはいられないでしょうし。」

 

少女たちはそんなことを言っている。

 

男はようやく理解し、そして現実を受け入れ始めた。

そして…、

 

「ふざ…るな…。ふざけるな……!」

 

うつむき、涙を流しながら、そんな言葉を出し始める。

「なにが正義だ…!何が悪魔だ…!ふざ…けるなぁ!

 ふざけるなーー!!ふざけるなぁーーー!!!バカヤローーー!!!!!

 ちくしょう!ちくしょうぉーーーーー!!!ふざけるなーーーーーー!!!!」

 

顔を上げ、慟哭し、涙を流しながら、どうにもならない現実を、

正義を掲げ妻子を異形に変え殺した者たちを、

そして、何もできない無力な自分を呪った。

 

「返せ!返せよ!俺の妻を!俺の子供を!返せー!返してくれよー!!!」

 

しばらく泣き叫び続けた。そして、

 

「なあ、あんたら。」

 

少女たちに声をかけ、

 

「あの化け物たちは何なんだ?」

 

「あれは悪魔。マグネタイトと呼ばれる物質で構成される、超自然的な存在よ。」

 

「どうやったらあいつらを殺せるんだ?あんたら知っているんだろ?」

 

「ええ。でもそれを知ってどうするつもり?」

 

「決まってる。もうこんな悲劇起こしてはならない。この手で止めてやる!」

 

復讐する対象を失った男はせめてこんな悲劇を止めたいと、

自分のような人間が生まれるのを防ぎたいと願った。

それが精いっぱいの慰めだった。

 

「そう…、それならいいわ。ついてきなさい!あなたを鍛えてくれる場所に

 送ってあげる。」

 

そうして男はレジスタンスに参加した。もう二度とこんな悲劇を起こさないために。

 

 

 

 

 

 




え?なに?街を核できれいさっぱり消し去るのをバイオハザード2とかアウトブレイクとかでみた?勘のいいガキは嫌いだよ。


ちなみに、この後、キャンプで悪魔召喚プログラムと悪魔を見て、
どういうことだ!と教官に詰めかかった模様。
悪魔と戦うということはそういうことでもある。

レジスタンスは上層部とか一部の人間は悪魔のことを知ってます。
知ってるのは、悪魔と戦うデビルバスターズのメンバーや、凜のようなフリーランス、
そして、技術開発をしているところ。

凜は悪魔たちがもたらす知識によって人類が滅びゆくのを止めようと思っています。
そのため悪魔とも制御することで共存を唱えています。
ただ今回のように派手なことして悪魔が知られるのは望んでいません。
悪魔の出現が増えて被害が出るのはわかってますから。

今回出てきた過激派は悪魔のことをあまり知らずに、力量もわきまえず、
兵器として、自分が制御できるよりもはるかに上の悪魔を使って反逆されました。

また、今回のようなことは前にも数回起こっていて、そのたびに都市が壊滅するので
西欧財閥はマジギレしてます。

悪魔は存在しているということを知られてしまうと急速に出現が増えたりするのは
この世界でも一緒です。
だから西欧財閥は兵器としても強力だし知られると出現増えるし、被害多いしで、
悪魔と悪魔使いを目の敵にしてます。見つけ次第殲滅しようとするくらいには。

レオは凜と似たようなスタンスです。悪魔をごく一部のものだけが存在を知り、
制御しつつ、知識を手に入れることで人類を救おうと考えてます。
自分が当主になったらですが。
自分たちだけが知っていればいいので、レジスタンスの悪魔使いは殺す方針。
悪魔知っちゃったやつも殺す感じ。

そして、悪魔があまりにも知られすぎると、今度は歯止めが利かなくなって、
ルシファーとか4大天使が出現し、真・女神転生はっじまっるよ~~!
になるというハードモード。

要約すると、
過激派「悪魔起こしてテロ起こし立ったで!」都市「ぐえー、死んだンゴ。」
西欧財閥上層部「ふぁっ!?なんやあれ!?しかもあれ以降目撃例増えとるやんけ!
        情報規制しなきゃ(使命感)」
上層部「情報規制して以降出現例減ったな。知られたら増えるんか。よっしゃ!
    情報規制や!あと悪魔使いは見つけ次第ころすで!」
穏健派「待ってほしい。あれは過激派がやったことで私たちも憤慨している。
    過激派だけにしてほしい。」
上層部「は?一緒や!兵器にもなりうる上知られるだけで増えるやつを
    つこうとるやつなんか!」

こんな感じ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。