fate×メガテンもの(旧名・間桐慎二のデビルサマナー(短編)) 作:メガテニスト(偽)
その日、カルデアの内部はいつもと同じであった。
もちろん、人類の滅亡を回避するため、慌ただしく、緊張感はあったが。
穏やかで、楽しく会話したり。休憩をもらい、趣味に興じたり。
そこには日常があった。それはこの後も変わらない。
――あの出来事が起きた後も。
カルデア指令にして所長のオルガマリーは、その日も司令室にいた。
いまもなおシュバルツバースで探索、調査を行っている、
シュバルツバース調査隊がいるからだ。
彼らが命懸けで調査しているのに、所長である自分が休んでいるわけにはいかない。
そういう思いで司令室に立っていた。
そんな彼女に技術者にして、最も信頼できる相手である、レフ=ライノールが話しかける。
「マリー。ここは私が見ておくから君は少し休んでおきなさい。
あまり根を詰めすぎるのもよくないぞ。」
「ありがとう、レフ。だけど私がここを離れるわけにはいかないわ。
ここで待つことしかできないけど、命がけで戦っている彼らに何かあった時、
そこにいなくて後悔したくないもの。」
「マリー…。君がそういうのなら止めないさ。
それなら、何か飲み物でも持ってくるとしようか。」
「ありがとう、レフ。お願いするわ。」
そういってレフが退出していく。
今日も彼らが無事に帰ってきますように。そう祈っていると、
突如としてカルデアに警報が鳴り響いた。
慌てる職員たち。そこに所長の声が響く。
「落ち着きなさい!何があったの!?」
職員の一人が返す。
「ト、トリスメギストスに何かの干渉を受けています!
干渉元を現在特定中!……そんな!」
「落ち着きなさい!干渉元は?」
「か、干渉元は…
「な、なんですって…!?」
どこからともなく声が聞こえてくる…。そして、モニターに映像が流しだされた。
「このままシュバルツバースの拡大に飲み込んでしまえば簡単だが、
少々目障りになってきたのでな。消えてもらうぞ…!」
「カ、カルデアスは地球環境モデル。地球の魂を複写することによって作られたもの!
それを利用して…!」
「!?現在カルデアの周辺に亜空間が発生!地表から切り離されていく!?」
「レイシフトを繰り返したことによって座標を特定されたんだ!くそっ!。」
「カルデア座標、シュバルツバースに接近中!このままでは
プラズマ雲に突っ込みます!」
次々と上がる絶望的な報告。その中でオルガマリーは、
「職員全体に通達!今すぐ中枢部に集合!確認後、全隔壁を展開!
突入に備えて!少しでも生き残る確率が高い方法を選ぶのよ!
それと、直ちに調査隊を帰還させて!」
必死に指示を出していた。
そこにある人物が司令室に入室する。
「こんなこともあろうかと、カルデアに防御フィールド装置を取り付けておいた!
それをつかうんだ!」
「ダウィンチ!?また勝手なことを…。…今は感謝します!展開!いそいで!」
防御フィールドを発生させたカルデアが引き寄せられ、
シュバルツバースに引き込まれていく。
「あと5分で突入します!」
「総員!衝撃に備えて!」
「後、5,4,3,2,1!」
カルデアがシュバルツバースのプラズマ雲に突入。そののちに内部亜空間へ
突入していく。
つよい衝撃の後、カルデアはシュバルツバース、そのうちのセクターアントリアへと
着陸した。
「…つぅ、全員無事?被害状況を報告して。」
「カルデア、一部損傷のほかは軽微。ですが、プロメテウスの火が停止。」
「なんですって?すぐに復旧にとりかかって!」
「ですが肝心の燃料が…」
「……!」
魔力リソースが足りない。それはここでは望むべくもなかった。
しかし、
「それならあてはある。マッカだ。幸いマッカを燃料にして発電するやつは作ったものがある。それを使えばいい。」
ダウィンチの言葉に、
「よし!ではすぐに切り替えて!防御フィールドを優先的に発動!
悪魔の侵入を防いで!続いてトリスメギストスの復旧!」
「了解!」
「それと…………。」
オルガマリーは迷った。それはともすれば父への裏切りになるのだから。
だが迷った末決断した。
「それと今後、カルデアスはシュバルツバース部を残し破棄!
余剰リソースを他へ回して!」
「…!了解!」
こうしてカルデアはシュバルツバースへとらわれた。
これよりカルデアはさらに追い詰められていくのであった。
まあ、起きるかどうかはわからない。
レイシフトはタイムトラベルと並行世界移動のミックスらしいけど、
これを考えたらどっちもしてないし、亜空間に送り込んでるだけだし、
まあ、こまけぇこたぁいいんだよ!(思考放棄)