fate×メガテンもの(旧名・間桐慎二のデビルサマナー(短編))   作:メガテニスト(偽)

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やっとオリアス戦まで到達した…。


Fate/Grand Order epic of strange journey 5話目

シェルターを出発した俺たちは先ほどの大岩へと向かった。

道中の悪魔もサーヴァントや仲魔たちと一緒に倒していく。

 

「やりづらいですね。姿が見えぬ敵とは。」

 

アルトリアがそういった。直感とわずかな大気のブレから推測して

迎撃しているらしい。

少しづつモザイク状のは見えるようになったが、攻撃の仕方がわからないので、

防ぎづらいらしい。

そんなことを話しているうちに、

 

「ついたぞ。この岩だな。」

 

大岩についた。

 

「その先に生命反応がある。少し微弱になっているがまだ生存しているぞ。

 救出してあげてくれ。C4の設置の仕方は…。」

 

技術者からの通信で、説明を受けながら説明を受けながらC4爆薬を設置していく。

 

「おっ?ちょっと余っちゃったな。もらっておこうか。」

 

と言ってジャックという隊員の一人が起爆装置とC4をしまった。

 

「爆発するぞ!みんな!離れてろ!」

 

起爆したC4は期待通り大岩を破壊し、道ができた。

 

「やったぞ!よし!これでとおれる!」

 

 

――ここからが本当の意味での戦いの始まりだったのかもしれない。

 

 

突如道の向こうから俺たちの前に悪魔が現れた。あれは…オリアス!

その姿を見るととんでもない重圧を感じた。本能があれは危険だと警告している。

俺たちはすぐに銃を構えて発砲した。

そこに敵に向かってサーヴァントたちが突っ込んでゆく。

俺たちの銃撃をうけつつも、サーヴァントを迎撃する悪魔。

押し込めている、そう思った瞬間、突如咆哮を上げ、

サーヴァントたちを吹き飛ばした。そして、俺たちに向かって飛びあがり、

 

調査隊員の一人が踏みつぶされた。

 

「え…、あ…!?」

 

一瞬あっけにとられる隊員たち。しかし、我に返ると、オリアスに向かって発砲

していく。銃弾が当たりながらもオリアスは隊員たちを襲っていく。

2人目、3人目と次々に殺されていく。次の標的はどうやら俺のようだった。

オリアスはその大蛇の腕を俺に向かって伸ばす。

まずい!とっさに俺は手に持っていた大剣を伸びてきた腕に横からたたきつけた。

なんて重さだ!そう思いながらも何とか軌道をそらし直撃を避けるが、

衝撃で吹き飛ばされる。

 

「「マスター!」」

 

そこでサーヴァントたちが戻ってきてオリアスを迎撃する。

生き残っている奴らも銃撃を仕掛け、オリアスは不利を悟ったのか逃げ出した。

 

何とか生き延びれたが手の震えが止まらない。

それはほかのみんなも同じみたいだった。恐怖に襲われていた。

 

「くそっ、くそぉ!なんだったんだあの悪魔は!くそっ、手の震えが止まらない…。」

 

ロマニから通信があった。

 

「やられた3人の生命反応は消えたよ。即死だった。」

 

重い沈黙と悪魔への恐怖が俺たちを包んだ。

 

 

…それでも、

 

「みんな、行こう。」

 

俺はそう言った。

 

「いこうって言ったってお前…あいつが怖くないのかよ!?」

 

「怖い。怖いよ。死にそうなくらいに。だけど、今助けに行かないと救助を待っている

 人たちが死んでしまうかもしれない。それに、調査を進めて原因を取り除かないと、

 シュバルツバースが拡大するとどのみち死ぬ。だったら進むしかない。そうだろ?」

 

「……くそっ、行くしかねえってのかよ。」

 

「そうね、死ぬのはいやだわ。」

 

そういいつつみんな準備して再び探索を再開した。

死んだ仲間たちの遺体は道に隠して置いておいた。

少しづつ距離を開けて慎重に進んでいく。

しばらく進むと開けた場所に出た。慎重に進んでいくと、何かを発見した。

 

「それは結界だ!ということは近くに…。」

 

結界の中心を探すと、人が1人いた。ジャックが近くによって声をかけた。

 

「おい!大丈夫か!助けに来たぞ!」

 

「うう…た、たすかったのか?」

 

「よし!すぐに連れて戻ろう!…危ない!」

 

ジャックがとっさに救助者を俺たちに向かって放り投げた。

その時、横からオリアスが現れてジャックを腕で締め付けた。

 

「フシュゥゥゥゥ、人間どもめぇぇぇ、皆殺しにしてくれるぅぅぅ!」

 

「ぐっ、かはぁ!?」

 

そういってジャックを締め付ける力を強めていく。

くそっ!ダメだ!今撃ったらジャックにあたる!

締め付けられていく中ジャックは何かを取り出した。あれは…C4!?

 

「おい、化け物、これでも…くらえ!」

 

そしてオリアスにむかってC4を投げつけ、スイッチを押して、爆破した。

 

爆風はジャックも巻き込み、ジャックは天空へ投げ出され、地面にたたきつけられた。

 

「ジャック!!」

 

「待て!マスター!まだやつは生きている!」

 

見るとオリアスはかなり傷ついていたがまだ生きている。

 

「グルルルルルァァァァ!!!フォォ...フォオオオオオオ!!ニンゲンごときがぁ!

 許しませんよぉ!」

 

「同感です。私も貴様を許せない!ゆくぞ!」

 

オリアスは傷ついたことで動きが鈍っていた。しかしそれでもかなりの脅威となって

こちらを襲ってくる。

腕を振り上げたたきつけたり、腕を伸ばしての攻撃により、

地面を割り、壁を壊し、俺たちを殺そうとその攻撃の手を緩めない。

 

しかし、動きが鈍っていることにより、その威力は俺たちを一撃で殺せるもの

ではなくしていた。しかし、一瞬でも気を抜いたら即座に叩き潰されるであろう。

俺たちはその攻撃を避け、防ぎ、オリアスを攻撃していく。

仲魔たち、サーヴァントの攻撃もあってどんどん傷ついていくオリアス。

しかし、こちらも次々に仲間たちが傷つき、戦線を離脱していく。

そして、

 

「フシュゥゥゥ!、グルルルルルァァァ!」

 

俺に向かって大ぶりの攻撃を仕掛けてくる。俺はそれを大剣でとっさに受ける。

俺は吹き飛ばされ、地面を転がった。しかし、オリアスに致命的な隙ができた!

 

「今だ!セイバー!令呪をもって告げる!宝具をつかえ!」

 

「ええ、決着をつけましょう!」

 

俺の左手にある令呪の一画が消費され、膨大な魔力がセイバーに送られる。

 

「束ねるは星の息吹(いぶき)。輝ける命の奔流(ほんりゅう)。受けるが良い! 『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』!!」

 

星の聖剣より放たれる極光がオリアスを飲み込み、消滅させた。

 

 

 

俺たちはジャックのもとに駆け寄った。

 

「ジャック!おい!大丈夫か!しっかりしろ!」

 

「はあっ、はあっ。ぐっ…。」

 

まだ息がある。仲魔たちと一緒に治療していく。だけど…、

 

「バイタルなおも低下中!これは、もう…。」

 

たすからない。残酷な現実が俺たちにつきつけられる。

 

その時、ジャックがしゃべり始めた。

 

「なあ、聞いてくれよ。」

 

「しゃべるな、傷に響くぞ!」

 

「助からないんだろ?いいからさ。…おれはよう、最初にここにきて人類救うために

 選ばれたって聞いてうれしかったんだ。

 でかい男になれるって。苦労させてきた母さんに胸張れるような人間になれるって。

 ところがあの悪魔どもに殺されそうになってぶるってる始末。帰りてえって思った。

 お前のあの言葉を聞いてさ、正直お前がすげえって思ったよ。

 そんでさ、このシュバルツバースが広がって俺の住んでたとこが飲み込まれるの創造

 してよ、そっちのが怖いって思った。ここで全員死んだら誰も地球は救えなくなる

 って思った。そんで、気が付いたらあんなことしてた。」

 

ジャックは弱っていきながらもしゃべることをやめない。

 

「なあ…、頼むよ。シュバルツバースが拡大したら俺の大事な人たちも死ぬんだろ?

 人類、救ってくれよ…。」

 

「わかった、もういい。だからもうしゃべるな。」

 

「最後に頼みがある…。手を…握っててくれないか?」

 

「…ああ。わかった。」

 

そうやって両手でジャックの手を握っていると、ジャックの力が抜け、

 

「…バイタル…消滅。」

 

死が、告げられた。

 

 

 

 

救助者の魔術師の人を救助して、ジャックの遺体を運ぶ。

その際、オリアスが落とした物質もひろっておいた。

道中の悪魔たちは残りのメンバーで倒し、シェルターへ運んだ後、

今度は隠していた遺体を回収した。その後、カルデアからの通信がきた。

 

「…まずは、まずはレイシフトで帰還して。」

 

所長は簡潔にそういった。

俺たちは無言でレイシフトしていく。遺体もすべてカルデアに送られた。

 

中央管制室に戻ってきた後、すぐにスタッフが駆け寄ってきて、

持ち帰った物質を渡す。そして、デモニカを脱いだ後、食堂へ向かえと言われた。

食堂へ向かうと、遺体ができるだけきれいにされて置いてあった。

どうやら簡潔にだけど葬儀するらしい。所長の冥福を祈る言葉の後、

全員で冥福を祈る言葉を言った。

葬儀が終わった後は遺体は急遽新設された霊安室に置かれるらしい。

 

葬儀が終わると、所長が、

 

「まずは、よく生きて帰ってくれました。…まだ、疲れているでしょうから、

 身体検査を受けて休んで。詳しい話は明日します。」

 

と言った。そういう所長もかなり疲れている顔をしていた。

 

食堂を出て身体検査を受ける。そのあと部屋に戻って横になった。

だけど眠れない。仕方がないので、部屋を出て廊下にあるソファーに座り、

外を眺めていた。するとロマンがあらわれて、

 

「やあ、藤丸君。……眠れないみたいだね。」

 

「ええ。………。」

 

しばらく無言が続いた。ロマンは何もたずねない。

 

 

「話、聞いてもらってもいいですか?」

 

ロマンは無言でうなづいた。

 

「…俺、いまでもこうして手が震えてるんです。目の前で人が死んで、それで、

 握ってたジャックの手が動かなくなって、それから、それから…。」

 

だんだんと自分でも言いたいことがわからなくなってきた。

目の奥が熱い。鼻がきゅうっとしてきた。

 

「次は自分の番じゃあないかって、思うと今更怖くなって、だけど、

 ジャックに託されたことがあって、逃げられなくなったなっておもって、

 それから…。」

 

どうしようもない何かがあふれてくる。目の前がにじんでどうにもならない。

 

「俺っ!俺っ…!」

 

その時ロマンが俺を胸に抱いて、

 

「よくがんばったね、好きなだけ泣けばいい。」

 

その言葉の後、俺は存分に泣いた。そして精いっぱい泣いた後、

 

「ありがとうございます。」

 

「君の役に立てたのならよかった。」

 

「…おやすみなさい。」

 

「お休み。」

 

 

そういってロマンと別れ、部屋へと戻った。今度は眠れた。




オリアスの名前は後から解析データを調べて分かりました。(すでに知ってる主人公以外)



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