fate×メガテンもの(旧名・間桐慎二のデビルサマナー(短編))   作:メガテニスト(偽)

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すまない…レベルの都合でタマモキャットのご主人が凜に変更されて
本当にすまない・・・。


凛ちゃんの大冒険! わんにゃんフェアリー大戦争! Part4!

マーリンたちが話し合いを終えたのか戻ってきた。

なんだかベイリンは少し不機嫌そうにしている。

 

「やあ、待たせてしまって申し訳ない。話は終わったから、

 次の協力者のところにいこうか。えーっと、次は…。」

 

その時森の奥からのっそりとでかい猫っぽい生き物が現れた。

マーリンをちょうど口で咥えれそうなでかさだ。

 

「おお、ちょうどよかったキャスパリーグ。彼らが私が待っていた子たちだ。

 さあ、だれと契約するんだい?」

 

キャスパリーグと呼ばれた猫っぽいのはジーっとこちらを見つめた後、

 

「こっちの赤い髪のほう。ワカメは何かやだ。海産物臭そう。」

 

とのたまった。嫌な理由いう必要あったんですかねぇ!?

 

キャスパリーグは士郎のほうに近づいて、鼻先を近づけた後、

また離れて森のほうに消えていった。

 

「えーっと、契約は終わってるな。うん。」

 

どうやら契約はしたらしい。

 

「まったく、いつまでたってもコミュ力不足なんだから…。…ドフォーウッ!?」

 

なんてマーリンが言うとどこからかマーリンに岩が飛んできた。

 

「余計なお世話だ。」

 

「返答に暴力を織り交ぜてくるんじゃない!そんな子に育てた覚えはないぞ!」

 

漫才終わった?次行こうぜ。

 

「もうちょっと心配してくれたっていいんじゃないかな?

 ああ、そうだ。忘れる所だったけど、私も契約を交わしておかないと。

 士郎君。君と契約を交わす。私は花の魔術師マーリン。ま、ほどほどによろしく。」

 

契約が済んだところで次のところに向かう。次って確か…。

 

「ようやく来たか。待ちくたびれたぞ。」

 

スカサハがこちらへ振り返って言う。

傍らには遠坂が槍持ってぜえぜえ言いながら座っていた。

他にも周りに槍持った猫たちが倒れ伏している。まさに死屍累々と言ったところだ。

 

「ふむ…そちらの少年であれば満足にマグネタイトを供給できるであろう。

 体質の問題だな。それとその機械によるものもあるか。

 まあ、供給するのに問題がないのであればよい。おぬしと契約しよう。」

 

それを聞いた遠坂がガバッと身を起こすと、

 

「じゃあこれであの修行という名のただひたすら戦うサバイバルをする必要はないのね!

 もともと契約してマグネタイトが十分供給できるようにするためのやつだったし!」

 

「たわけ。何をぬかすか。私と契約する必要はなくなったが、おぬしはまだまだ

 レベルが低い。これくらいで修業が終わると思うなよ?

 それに先ほどその機械の使い魔との話を聞いていたが、

 その方式ならではの方法があるそうではないか?

 次はそれをマスターせねばならんな?」

 

「そ、そんなぁー!」

 

がっくりうなだれる遠坂。

 

「それと、おぬしたちにも修行をつけてやろう。

 本来なら試練を潜り抜けねばならんが、そうも言ってられん。

 見たところまだまだ技術は粗削りといったところか。

 この先の戦い、さらに厳しくなるであろう。

 そのためにも常に戦うすべを磨いておけ。」

 

「俺は戦いの中で磨くタイプなんで辞退しまーす!」

 

「はっはっはっ、クーフーリン。そんなに私と戦いたいか。うれしいぞ。

 ではこちらに来るがいい。久しぶりに直々に稽古をつけてやろうではないか。」

 

そんな師弟漫才を繰り広げている二人。

今にもクーフーリンを引きずって連れて行こうとしたところで、

 

「緊急ー!緊急ー!至急お伝えしたいことがありますにゃー!」

 

と叫びながら一匹の猫が走ってきた。伝令のようだ。

 

「む?どうした?」

 

「ぜえぜえ…、マニャニャンマクリル様が幽閉されている場所が見つかりましたにゃ!

 これより救出のため、そちらへ向かってもらいたいのですにゃ!」

 

「なるほど。では案内いたせ。」

 

「はっ!」

 

急遽マナナンの救助に向かうことになった。

クーフーリンは、

 

「助かったぜ…。」

 

などとこぼしていた。

 

 

案内されて森の中を移動していく。最初はそこまで敵の数も多くなかったけど、

進むにつれてかなり増えてきた。警備が厳重な証だ。

 

「しっかしどこもかしこも犬、犬、犬。こりゃほんとに犬だらけだな。」

 

ああ。しかも基本的なのが全部クーシーだからな。時々ヘルハウンド。

おかげでアイテムがたまるたまる。ガーネットもこんなに手に入った。

それ以上にニワトリの死骸が多いけどな!

 

「あーらいいですわね。そんなにあるのなら、いつも通り、2つや3つや10個くらい、

 分けてくれてくださいまし❤」

 

「わたしもわたしもー❤」

 

タマモとヴィヴィアンが猫なで声で要求する。

まあガーネットばっかりあっても、売るにしたって怪しまれるからな。

ほら、できるだけ大きいのを選んどいたぞ。

宝石を渡すとタマモとヴィヴィアンは喜んでいた。…ん?

なんだか視線を感じて振り返ると遠坂がこちらをガン見していた。

視線の先には大量のガーネット。そういえば宝石で契約してたな。

欲しいのか?と聞いてみた。

 

「いいの!?じゃあ遠慮なく!」

 

ほんとにごっそりと持ってったな!何に使うんだ?

 

「なににって魔術よ。私の家は宝石魔術の家系なの。宝石に魔力を込めてため込んで、

 使うときは一気に開放する。そういった魔術なの。」

 

ふーん。なるほどね。…いちいち宝石を使うってことはかなり金食い虫だな。

なるほど。それでそんなに宝石を見てたのか。

…そうか。バロウズのアプリがないからアイテムが手に入る確率が低いのか。

 

「ん?それじゃ何時も倒すときにそんなアイテム手に入れてるの?」

 

ああ。宝石はほかのに比べて落ちる頻度は少ないけど、

結構な数戦ってると自然とたまっていくな。ほら。

 

ジャラジャラとスマホのストレージにしまっておいた宝石を取り出す。

ルビー、サファイア、エメラルド、ダイアモンド…。

軽くリットル換算で45リットルくらいの宝石がたまっていた。

あれ?こんなにため込んでたか。

 

「俺とも山分けしてるけど結構あるよなそれ。サマナーって傍目からはもうけてそうな

 職業だよな。」

 

あっても怪しまれそうだけどな。

ところでそれって概念が結晶化してマグネタイトにより、

具現化・物質化したものだけど、ちゃんと魔力通るのか?

 

「ええ!むしろかなり魔力通しやすいわ!いいわね、これ!

 私これからもサマナー頑張る!これが天職だったのよ!」

 

などと喜んでいる。

さて、ニワトリの死骸はどうしようか。猫って確かニワトリとか食べるよな?

あいつらにあげようか?

 

「おかあさん、おかあさん。これ、解体していい?」

 

「慎二、慎二。ぜひとも報酬にこれをもらいたいのだが?

 獣の本能としてこれを頭からバリバリしたい欲求に駆られておるのだ。」

 

処理に困ってたところだ。いいぞ。救出終わったらね!それまで我慢しろよ?

 

「わーい!思う存分解体するね!」

 

「うむ、まさに狐まっしぐら!多少のおあずけは我慢しよう。」

 

 

そんなこんなで進んでいくと、何やらとても警備が厳重な砦があった。

木造でできていて、いたるところに犬が入れそうなドアがある。

人間サイズが通るところもあるが。

あれがマナナンのとらわれている場所か?

 

「そうですにゃ。あの中から声が聞こえてきますでしょう?」

 

耳を澄ませてみると、確かに声が聞こえる。

 

「出せー!ここから出すにゃー!僕はマニャニャンマクリルだぞー!この島の王様だぞー!

 誰かー!だしてくれニャー!」

 

なんか高い声の助けを呼ぶ声が聞こえた。

そういやバロールってマナナンにあったことがあるんだよな?

 

「…まあ確かにあったことはあるがこんな声だったか覚えておらぬ。

 そもそも今の我のように姿を変えるなぞできるやつはできるからな。」

 

まあ確かにお前の変貌ぶり見てるとそう思えるけどさ。

…今まで突っ込んでなかったけどなんで女装したまま戦ってんの?

 

「こっちの姿のほうが好みだからだ。」

 

さ、さいですか…。

とりあえずあの建物を攻略しよう。警備している犬たちは今まで見たことないけど…。

バロウズ!

 

「データ解析中…。あれはガルムね。北欧神話に登場する冥界の番犬よ。

 冥界に近づく生者を遠ざけ、冥界から逃げ出す死者を見張る役目を持っているわ。

 ラグナロクの際に自由となってトールをかみ殺したといわれているわ。

 今はそんなにレベルが高いわけじゃないみたいね。

 ヘルハウンドよりは強いけどマスターたちなら負けることはないと思うわ。」

 

見たところガルムの数自体は多くない。が、手間は少ないほうがいい。

二手に分かれて片方が侵入して救出。片方が囮となって陽動することにしよう。

救出した後は増援を呼ばれる前に速やかに逃げる。これでいいか?

 

「ああ。それじゃ囮は俺たちがやる。」

 

「ちょっと待って。あなたたちだけじゃ数が少ないわ。私たちも残る。」

 

ああそうだな。戦うのが主目的じゃない囮はレベルの低いお前らのほうがいい。

万が一危ないときは逃げられるしな。

 

作戦は決まった。二手に分かれた僕たちは救出チームが砦に近づき、囮チームは建物の正面に移動。

合図を送ると、衛宮達が魔法をはなつと同時に近接チームによる奇襲を仕掛けた。

敵が衛宮達に集まってくる。それを見た僕らは砦に侵入した。

 

砦の中にはまだ結構敵が残っていた。

それらを倒しながら奥へ奥へと砦を進んでいくと、

なんだか広い場所に出た。奥の広いところには檻がある。

そこからマナナンの声が聞こえる。

そして、その正面には大きい二つ頭で尻尾が蛇の犬がいる。これは…!

 

「どうやら誘い込まれたようだな。」

 

「グッグッグッ、オマエタチ、ココデシヌ。オレサマ、

 ルーサマニココマモルヨウメイジラレタ。

 オレサマ、オマエタチ、マルカジリ!アオーン!」

 

二つ頭の犬が一声吠えると周りから次々ガルムやクーシーが出てくる。

 

「あれはオルトロスね。テュポーンとエキドナの息子で、ケルベロスの弟よ。

 ネメアーの獅子、スフィンクスの父で、

 ヘラクレスにこん棒で殴り殺されたというわ。」

 

「またぞろぞろと出てきやがったな。いいぜ。かかって来いよ。」

 

クーフーリンが槍を構える。そして群れに突っ込んでいき次々と倒していく。

 

「なんだよ。数だけかぁ?つまんねえな。」

 

クーフーリンにオルトロスが突っ込んできた。

地面を砕き、爪ををふるい、炎の息まで吐いてクーフーリンを攻撃する。

クーフーリンはそれらを避け、炎の息の中を突っ切って接近し、

目にもとまらぬ速さで槍を突く。

オルトロスはそれを左右に二回避け、続く薙ぎ払いを上に大きく跳んで回避。

降りてくるとともに爪によるスキルを発動して攻撃。

範囲の大きいそれをクーフーリンは後ろに跳んで避ける。

避けたところに爪の連撃が迫り、クーフーリンは一回、二回と避け、最後の一撃を槍で受ける。

 

「へっ、少しはやるじゃねえか。いいね。面白くなってきた!」

 

そういうとオルトロスと戦い始める。

僕たちはその間に周りの雑兵と戦い始める。

 

「あやつめ、一人だけ楽しみおって。そらっ!」

 

数は多いけどあまり強くない。それに動きも統制されてるとはいいがたい。

はっきり言って苦戦するような相手ではなく、次々と狩って、数を減らしていく。

そしてあらかた狩り終えると、

クーフーリン!あらかた片付いたぞ!遊びはおしまいだ!

 

「なんだよ?もうしめえかよ。ま、そこそこ楽しめたぜ。

 刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)!」

 

クーフーリンの槍がオルトロスの心臓をとらえる。オルトロスは崩れ落ちて消滅した。

オルトロスのいた場所を調べると、カギが落ちていた。これは檻のカギだろうか?

 

檻に近づくと、何やら黒い袋をかぶせられた奴がもがいている。

おい、大丈夫か?助けに来たぞ。

 

「ほんとにゃ!早く助けてくれにゃ!」

 

檻のカギを解除して檻を開けると黒い袋ごと檻から出してきつく縛ってある紐を

ほどいた。

そして袋から何かが出てき…た…?

 

 

出てきたそれは銀色の髪に頭に猫の耳をつけていて片目は青、もう片方は黄色で、

所謂スク水を着ていて、

そのゼッケンにはひらがなで「まにゃにゃん・まくりる」と書かれている。

手と足には猫の手足をつけていて、それなりに太い、先端に猫の手をつけた尻尾をつけている小柄な少女だった。

 

もう一度言おう。

 

出てきたそれは銀色の髪に頭に猫の耳をつけていて片目は青、もう片方は黄色で、

所謂スク水を着ていて、

そのゼッケンにはひらがなで「まにゃにゃん・まくりる」と書かれている。

手と足には猫の手足をつけていて、それなりに太い、先端に猫の手をつけた尻尾をつけている小柄な少女だった。

 

訳が分からなかった。

とりあえず目がおかしくなったんじゃないかと思い目をこすってみたが、

現実は何も変わらなかった。

思わず仲魔のほうを見たが全員唖然とした表情を浮かべている。当たり前だ。

スカサハも、バロールも、クーフーリンですらこのとおりである。

誰もその場からリアクションすら取れず、身動きが取れなかった。

仮称マナナン・マクリルが窮屈そうなところから出てうーんと背伸びをすると、

 

「ふー。助かったにゃん。誰だかわからないけどありがとうだにゃん。」

 

といった。そこでやっと僕は目の前の人物に名前をたずねることができた。

 

「わたし?わたしの名前はマニャニャン・マクリル、だにゃん♪

 あ!バロール!久しぶりだにゃん!元気?悪さしてない?」

 

目の前の人物はマニャニャン・マクリルと名乗った。嘘だろ…。

おいバロール。ほんとにこいつがマナナン・マクリルなのか?

バロールは何も答えずに顔を背けるだけだった。

いや待て、名前が似ている他人の空似かもしれない。

あんたはマニャニャンであってマナナンではないのか?

 

「んー?マナナンともいう!」

 

とどや顔で言われた。うぜえ。とりあえずその姿は何なのかを尋ねると、

 

「よくぞ聞いてくれました!これこそ時代を先取りしたファッション!

 西暦2016年のはやりだにゃん!

これで人気急上昇だにゃん!」

 

時代を先取りしすぎである。いまは西暦2001年だ!15年早えよ!馬鹿!

なんだか頭が痛くなってきた。ケルトの神様こんなんばっかか!

 

「おい、我をこれと同類にするな!」

 

鏡見てから言え!

 

「どう考えても狙いすぎですよねえ。あざといことこの上ないですよ、猫耳なんて。」

 

お前も鏡見てからものを言え!頭に思いっきりきつね耳つけてんだろうが!

もういい。救出した以上いつまでもこんなところにいる必要はない。さっさと逃げるぞ!

 

砦を脱出すると、戦っている衛宮達に向かって叫んだ。

とりあえず救出はした!逃げるぞ!

 

「わかった!」

 

衛宮達と合流して逃げる。犬は執拗に追いかけてきたが、やがてあきらめたのか、

追いかけてこなくなった。

 

 

合流した後、マナナンが自己紹介したが、大体の反応は同じだったので割愛する。

ファッションのことを聞かれた返答を聞いて、遠坂は「今は2001年よ…。」衛宮は「なんでさ。」と言っていた。

 

 

猫の王国に帰ると、マナナンは歓声をもって受け入れられた。城につくと大臣が、

 

「おお、マニャニャン様…よくぞご無事で…」

 

と泣いていた。

 

「うむ。私が留守の間ご苦労だったにゃん。えらいえらい。」

 

と喉元をなでるマナナン。大臣は気持ちよさそうにごろごろ言っている。

 

マナナンは自分の杖を手に持つと、さっと一振りした。

すると、スク水の上に、いろいろとフリルが付いた、

白いロリータファッションの服が現れた。

 

「ふっふっふ。これが真の姿だにゃん!」

 

変態度はぐっと下がったが、どちらにしろ色物なのは変わっていない。

 

「よーし!国民を城に集めよ!これより演説を行う!

これよりルーとの決戦だにゃん!」

 

とマナナンは宣言した。

 

 

 

 

 

 




がわなんて割と変えられるのが分霊。本体は多分変えられない。

以下小ネタ。

遠坂が宝石をもって何やら練習している。

「パスを通じて…引き寄せる!パスを通じて…引き寄せる!」

どうやらバロウズから教えられた方法を練習しているようだ。

「強制霊体化とその状態におけるパスを通じた引き寄せを練習してるの。
 一瞬で引き寄せられるから便利だわ。攻撃を避けさせることもできるし。」

ふーん。がんばれよ。


数年後。

「避けさせる!アーチャー!」

ブォン!ランサーの槍が空を切った。

「凛!いきなり霊体化させて引き寄せるのやめてくれ!心臓に悪い!
 というよりどうやってやったんだいまの!」

「地獄の修行のたまものよ!」

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