言葉使いのヒーローアカデミア   作:スズきょろ

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 えっと勢いで書きました。
 宜しくお願いします。

 もう一つの作品と平行するので更新は不定期ですがお願いします。


本編
神様のミス


 

 

 その日は、いつもと変わらない学校の帰り道。

 

 その日は雨だった。

 

 好きな曲をイヤホンから流しながら、スマホを弄り交差点で青になるまで止まっていた。

 

 雨の日は晴れの日とは比べられないほどに危なくなる。

 

 母はいつも気を付けなさいと言っていたっけ。

 

 両耳をイヤホンで塞いで、傘はビニールではなく黒い色の傘をさしていた。

 

 回りが見えず視界も限られていた。

 

 だから、自分に降りかかる死に気付けなかったのかな。

 

 僕はスリップした大型のトラックに轢かれ、辺りから聞こえる悲鳴を最後に17年という短い人生を終えた。

 

 

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 

 

「ごめんなさいっ!!」

「えっ?」

 

 気がついた場所は、一面真っ暗な部屋だった。そして僕の前には土下座する一人の女性。誰に向けて土下座をしているのか気になり周りを見渡すがこの空間にいるのは、僕と目の前の彼女だけ。

 

「あ、あの、どうしたんですか?僕、貴女の事を知らないし、いきなり謝られても困るのですが・・・」

「その、私神様なのですが、私のミスであなたが死んでしまったので・・・・」

「ん?」

―今、この子自分の事を神様ってもしかして痛い子なの・・・

「痛い子じゃないです!」

「そ、そっか・・・」

―ナチュラルに思考読んできたよ・・・

「なんたって神様ですから!」

「僕の思考と会話しないで!?やりにくいから!」

 

 さて、一旦状況を整理しよう。

 この空間にいるのは僕と目の前の(自称)神様の女の子。そして、いきなり土下座をして謝り、神様と名乗り彼女のミスで僕が死んでしまったと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ん?()()()()()()()

 

「あの(自称)神様」

「は、はい!その(自称)を外してほしいのですが・・・」

「それはともかく(自称)神様」

「外してはくれないのですね・・・・」

「さっき僕の事を()()()()()()()、とそう言ったのですね?」

「は、はい。申し訳ありません・・・・」

「なるほど、つまりこれは・・・・」

 

 僕はこの状況から一つの結論へとたどり着く。ミスして死んでしまったと謝る神様、二人しかいないこの空間そしてたどり着く結論とは・・・

 

「二次創作の鉄板、神様転生というものかっ!」

「は、はい?」

「ん?違うのか?僕はてっきりそんなことだと・・・」

 

 僕は生前、二次創作の小説を読んでいた。けっこう好きだったんだよね。一つの夢だったんだけどね転生って。あっ、今から叶うのか。

 

「えっ、いやその通りですよ。お詫びとして転生をさせようと思いまして、当ててしまったので驚いてしまいまして・・・・」

 

 困惑している目の前の神様は無視して、僕は続ける。

 

「そっか、それで特典はいくつつけてくれるんだい?」

「は、はい!えっと特典は6つまでです!再現できるものは何でもやりますのでお好きなものをどうぞ!」

 

 ふむ、6つまでとは大盤振る舞いだな。それじゃあ・・・

 

「じゃあね、特典は『夜桜四重奏(カルテット)』の()()()ことはの能力《言霊使い》の力を本を読んだだけで登録出きるようにして、それで特典の一枠を使って辞書登録(インストール)のできる物に『Fate』の英霊の武器をショートカットで使用を可能にすること、あっ、勿論宝具を使えるようにしてね?

 それと、『めだかボックス』の()()使()()をすべて使えるようにする事、後は全ての武術を完全に使いこなせる身体に完全記憶能力、最後は普通に幸せな家に生まれるでいいですよ」

「わ、わかりました。ではそのようにでも最後の特典はそれでいいのですか?」

「いいんだよ。普通の幸せって言うのは案外難しいものなのさ。さっ、転生先に送っておくれ」

「はい、良いんですがあの、転生先の事を聞かないのですか?」

 

 神様は不思議そうな顔で僕の顔を覗きこむが、僕はそんな神様に不適に笑って答える。

 

「転生先が解っていたらほら、つまらないじゃない?だからあえて聞かないの」

「そうですが、わかりましたでは転生を開始いたします」

「うん、よろしく頼むよ」

「では」

 

 神様はそう言って右手を上げてそのまま振り下ろすと、

 

 

ガコッ

 

 

 と嫌な音が僕の足もと(・・・)から聞こえた。

 

「ああ、そう言う仕様ね・・・」

「ごめんなさい!前任の(ひと)がこんな感じにしてしまって・・・本当にごめんなさい!!」

「うん、まあ君は悪くないよ。でも一言言いたいな・・・・」

 

 僕は身体が落ちる感覚を感じながらイガグリ頭の某不幸少年の口癖を叫んだ。

 

「不幸だぁぁぁぁっっ!?!?」

 

 そして僕は意識を失い転生をした。

 

―さてっどんな人生になるのかな、楽しみ!!

 

 

―でも彼女の前任マジ許さねぇっ!!

 

 その殺意を感じたどこかの神様(前任のひと)が「ひっ!」っと声を上げて怯えたのは、また別の話。





 1話は短いですが2話からは長くなります。
 
 それではさようなら。次のお話で。

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