愉快人は何処へゆく   作:黒アオ

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今回、処女作です!拙い文章ですが、温かい目でお読みください。

~お願いごと~

作者はメンタル弱いので、ディスるのだけはお止めください。そんなことされたら、どうなっちゃうか分かりませんよ(私が)。





プロローグ

 

 

20XX年、月下 涙は超能力者として生まれてきた。

 

子供が超能力者だったら親はどこかの施設に入れるとか、実験体として研究施設に引き渡すとか普通はするだろう。

 

だけど私の親は案外普通ではなかった。

 

2人とも性格が能天気でのほほんとしてたのだ。そして、親ばか。

だから、宙に浮いても「すごいね〜、流石わが子!」と言われるだけだった。それでいいのか、おい。

 

 

まぁ、そんな親だからこそ家族が大好きなのだが。

 

そうして私は温かい親の元ですくすくと育ち、超能力を隠しながら生きてきた、が、高校卒業後なぜか超能力者だとバレてしまう。

政府に目をつけられ、捕ま・・・りはしなかったが、親の所に留まるわけにも行かず、大学も泣く泣く諦め、政府の目から逃げながら、世界を旅してた。

 

 

旅では辛いことは、何度もあった。

 

「化け物っ!」って言われながら石を投げられたり、マッドサイエンティストという変態に狙われたり、檻に入れられたり、どっかの民族に食料として追われたり、一斉に銃に撃たれて無傷でいると、やっぱり「化け物っ!」て言われたり。

あれ、「化け物」言われすぎじゃない?いっその事「化け物」に改名しちゃおうか・・・

 

それでも、人を助けたら感謝されたり、友達とまずい飯を笑いながら食べあったり(この後めちゃくちゃトイレにこもった)、辛いことばかりでは無かった。

 

私は、たとえ世界中の人に嫌われたって、片手で足りるほどの友達と温かい家族が私のことを好きでいてくれればそれでいいのだ。

 

 

そんな私もとうとう21歳。

 

ある時、私の数少ない友達の1人、ツンデレのツンツンが〇△国の紛争に巻き込まれてることを超能力《遠視》で知って、すぐさま《瞬間移動》で駆けつけた。

 

ツンツンは驚いたが、私だと知ると安心したようにほっと息を吐く。

 

そして、事情を聞き私も紛争に参加することになった。

その時、すぐさまツンツンに反対されたが「参加させないと、ツンツンの恥ずかしい写真をばらまくぞ♡」って言ったら、ため息をついた後、一発殴られた。解せぬ。そして、仕方ないと了承してくれた。わーい。

 

 

そして、私は紛争でツンツンを庇って死んだ。

 

え、なんで超能力があるのに死んじゃうのだって?

そりゃ超能力を取ったらただの人だからだよ。私だって撃たれれば死ぬよ。

 

それに超能力だって万能じゃない。重複して使えないのだ。

 

 

戦場に使った能力《物操り》で何本の銃と剣を操り戦場を血で染まらせてた。

 

 

それでも、自分の身は自分で守れるし、弾丸くらい避けれるし、愛用の逆刃刀と拳銃も持ってるしと余裕ぶってたら、隅でツンツンが敵に銃で狙われてるのが目に入った。

 

やばい、今こっから銃で敵を撃っても間に合わない、敵が銃の引き金を引く方が速い。そっからは無意識だった。

 

 

すぐさま、ツンツンの元へ全速力で走り、そのままツンツンをつき飛ばした。バーンと音が鳴ったのと同時に腹に何かが通り抜けるのを感じ痛み通り越してマグマのように熱かった。

 

 

あー、腹撃たれたな

 

そう思いながらも、どこか他人事のように感じた。

 

 

はっと我に返り、ツンツンは無事か!?と振り向いた。

 

そして、こちらを呆然と見つめて絶望した様なツンツンに「いや、これどんな海外ドラマの名シーン?」ってふざけてたら、ツンツンはすぐに泣きそうな顔から真っ赤な般若の顔に一転させた。

 

うん、あんな顔よりはマシだな。

 

 

それを見て、おー怖怖と苦笑しながら私は地面に倒れた。

あー、自分からどんどん気が抜けてくるのを感じる。瞼も段々とさがってきた。ツンツンは慌てて私に駆け寄り、急いで止血しようとするが、多分もう間に合わないだろう。

 

ツンツンは「なんで勝手に庇って死のうとしてんのよ!私の心を傷つけたんだから、さっさと起きて慰謝料ぐらい払いなさいよ!!」と泣きながら、叫んでいる。無理言わないでくださいよ。

 

私はツンデレだなぁと思いながら、最期の力を振り絞り、手で涙を拭ってあげ「ばーか」と呟いて笑い、とうとう逝ってしまった。

 

 

きっと、私の葬式では「あいつは、ふざけた野郎でしたが、最期までムカつく野郎でした 」って言うんだろうな。

あれ、なんかディスられてる?

 

なにはともあれ、いやはや素晴らしい友達をもったよ。

・・・そろそろ現実逃避をするのはやめようかな。

 

 

しつこいようだが死んだはずなのだ。

 

なのに、生きている。

服はボロボロの血まみれだが、特に怪我はなく、拳銃も逆刃刀も持っている。

 

ここまではいい。いや、良くないが。まぁ、奇跡がおきて生き返ったとしよう。

 

問題は、なぜか死体が蔓延る戦地ではなく、林にいる事だ。

 

ココドコ?

 

 

私はここにいても仕方ないと思い、全身を《浄化》で綺麗にし、とりあえず木の棒を探し見つけた。それを立ててみて倒れた方向に進んでみた。この時《幸運》を使った。

30分後、ようやく複数の気配を感じた。がやがやと賑わってる。

 

あと、50歩、40歩、、15歩、5歩、、「3、2ー1!やっと、林ぬけたーーーーーはえっ?」

 

 

抜けた先に見えたのは、まるで江戸時代のような古びた町並み。そして、お空には子供が喜びそうな空飛ぶ舟、っていうより宇宙船に近いかも。1番驚愕したのは異型な生物が二足歩行で歩いてる事だ。顔が犬とか虎とかすげえシュール。

 

 

そして、何よりその風景を私は見たことがある。そう、漫画でだ。

ほっぺをつねってみる。痛い。ということは夢ではない。

 

 

「ふっ、ふーふっふふふふふいヤッホーいーーーー!!!銀魂の世界にトリップしたぜぇーーー!」

 

 

つい、大声量で叫んでしまった。咄嗟に《防音》使ってよかったわ。喜びのポーズもとっているし、完全に不審者扱いされちゃうからね。

 

銀魂の世界だったら、面白い展開が期待できそう。

 

そう、私は面白いことが大好きだ。

友達に「アンタって欲望に忠実のまま生きているよね。餌を求める獣みたいに貪欲にギラギラと、それじゃまるで狂人みたい」って言われたことがある。その通りだと思った。

私の身体はほぼ愉快なことを求めるように出来ているといっても過言ではない。

だって、その為にだったら何だって出来るのだから。

 

やはり、私はどこか欠けているのだろう。だからって、治そうとは思ったことは無いが。

 

 

よし、この世界での立ち位置は“モブ”ではなく“メインキャラ”と関わる謎キャラとして活躍しよう。

 

方針を決めてしまえば、この後の行動は早かった。すぐ質屋でピアスやネックレスなど金なるようなものを売り、狐の仮面とマント、そして紙とペンを買った。

そう、私は誰かの下で働くつもりは1ミリもない。けれど、金は必要。だったら、自営業しちゃえという作戦でいこうと思ってる。紙とペンはそのチラシ作りという事だ。

 

「うーん。内容はどうしよっかなー」

 

あれから喫茶店に入ってかれこれ30分は経っている。いやー、なんの仕事内容にしようか悩みますなー。

 

なんでも屋にしちゃうと万事屋と被ったちゃうし、かといって殺し屋とか嫌だ。あと何でもかんでも依頼を受けたくないしー、けどお金は必要。

 

、、、、、

 

「よしっ決めた!」

 

 

チラシをが書き終わって、早速《瞬間移動》で街中の至る所に貼った。

 

 

少し挑戦的に書いてしまったが、この方が好奇心が湧くだろう。

 

 

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貴方にお困り事などございませんか?

 

 

この狐めが華麗に解決してみせます。

 

 

ーーただし狐は気まぐれで悪意にはとても敏感です。牙を剥かれないようにご注意ください。

 

 

 

電話番号

 

080-XXXX-XXXX

 

 

お電話お待ちしております☆

 

 

気まぐれ屋

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気まぐれ屋は万事屋と似ているようで違う。

私は気まぐれで“何でも”やるからさ。もちろん暗殺とかもね。

報酬はお金や食べ物、お菓子、宝物とかでいっか。

 

 

ふふっ、これからどんな物語が始まるのだろうか。

 

とてもとても面白そう。

 

 

狐のお面とマントを羽織った女は、口元を歪めながら町の中に溶け込んだ。

 

 

 




次作から本格的に銀魂の世界に入ります。短くてスマン

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