<クロノスについての調査書>
クロノスとは、シンフォギア以外でノイズに対抗できている謎のシステムと考えられる。
これらはあくまで予想の結果だが、クロノスはFG式特機回天機構。通称シンフォギアを遥かに上回る性能を持っているだろうということだ。
攻撃力、瞬発力、持続力すべてにおいて、シンフォギアを凌駕しているという考えだ。
まずはあの攻撃力と殲滅力である。
攻撃については絶唱並の威力を発揮していた攻撃が幾つか見受けられた。
瞬発力も同様であり、二課所属の装者二人に追跡を命令したが、全く距離を詰められずそのまま謎の能力である瞬間的な移動能力で逃げられた。
この瞬間的な移動能力もクロノスの厄介な点である。
今まで幾度も追跡を試み、拘束を実行しようとしたが、全てが失敗している。
あの移動能力で全て逃げられているからだ。
さらにはクロノスについて二課所属のエージェントを使って調査も平行して行っているが、こちらも成果は期待できない。
今現在言えることといえば、クロノスにはこちらと敵対する意思はない、ということだ。
しかしそれは今の話。いつクロノスが敵になるかもわからない。
それまでには、クロノスの能力を解明したいところである。
これでクロノスについての調査を終了する。
さらに分かったことがあれば、随時報告させてもらう。
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「はぁ~、疲れたわぁ。」
ほの暗い部屋の中、光を発するパソコンのまえにいる人物。
「でも、シンフォギアを凌駕しているのは、開発者としては心に来るものがあるわねぇ…」
調書にも出ていたFG式特機回天機構、シンフォギアの開発者である櫻井了子その人である。
(しかし呑気なことを言っている時間はないわ。クロノスは私の目的の最大の障害になりうるわ、能力を解明し、対策を練らなくてはね…)
今はクロノスについて、考察を行っているようだ。
(クロノスという名前から連想するものとしては、ギリシャ神話にでてくるクロノスよね… 大地および農耕の神。山よりも巨大な巨神族ティーターンの長であり、ウーラノスの次に全宇宙を統べた二番目の神々の王でもある。万物を切り裂くアダマスの鎌を武器とする。ゼウスの父親としてもよく知られており、ティーターン神族を率いてオリュンポスの神々と全宇宙を揺るがす大戦争を行った。というのがギリシャ神話でのクロノス…けれど…)
そう。ここでのクロノスについては、とある能力についての記述はないのだ。
(瞬間移動については、このクロノスにはまるでない、ということ、よね。)
(と、なるとだけど、もう一つの考えとしては時の神クロノスよね…
けれど、時の神といっても神格化されたものであって、細かい伝承などはなかったはずよね…)
(もし、仮にだけれど、瞬間移動をするときに聞こえるポーズという音…あれが、時を止める能力だと考えれば、合点はいくわ。けれど、いくら聖遺物関連とはいえ、世界の時を止めるだなんてことは…まさかだけど、クロノスは、完全聖遺物なのかしら?)
(いや、それにしたってあのデザインは近未来的な…『クロノス』という時の神の力を手にした人物のイメージに準じた姿になっているのかしら? だとしたら、クロノスは聖遺物というよりは、概念の様な気もするわね…)
(…時を止める、としたら、やはりクロノスは最大の障害…時に関する聖遺物を、今のうちに用意しておいた方がいいかもしれないわね…)
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「へっぶし! あ゛あ゛~、誰かうわさしてんのか?」
現在俺は夜の公園にいる。何故かって?そりゃあんた…
「はっ、のぼせ上がるな、人気者!」
「くっ、こいつ、手強いっ!」
「翼さん! 大丈夫ですか!?」
「心配するな立花! 私は防人ッ! このような相手に手こずるようなやわな鍛え方はしていないっ! 立花はそこにいる一般人を守れッ!」
「は、はい! わかりました! 時雨さん、私から離れないでくださいね…」
察した人もいるだろう。そう。
今俺は…戦場にいるッ!
なんてことはない、ただ街をふらついていたらここにきて、ほうけている間に戦闘が始まっただけのこと。
とてもいまいうことではないが、響ちゃんが可愛すぎる。死んでいいか?
ハッ! 馬鹿なことを言っていたような気がするが、そんな場合ではない!
完全聖遺物となれば、一人では太刀打ちは難しい…それこそ絶唱を使わなければ…
それにこちらには響ちゃんと俺という足手まといがいるんだ。
早く避難しなくちゃ…
「とりゃ! ハッ! 時雨さん、こっちです!」
「了解!」
響ちゃんがノイズを倒しながら、先導してくれる。
頼もしいね、年下なのに、年上としての面子が立たないぜ…
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「翼さん! 時雨さんは避難させました! 私も一緒に…」
「退けッ!」
「うぇっ!?」
「ここは私が引き受ける。二年前の失態を忘れているわけではない…」
「へぇ? この鎧のこと知ってんだ?」
「無論だ。クロノスに助けられ、腰を抜かし、ネフシュタンの鎧を紛失したなど、今生の恥だ!」
「なるほどな。けどどうする?そんなやつじゃああたしの鎧には敵わないぜ?」
「そんなことは分かっているとも。…だがそれは、絶唱を使用しないということに関しては、だ。」
「ぜ、絶唱? なんですか、それ」
「…立花、私が倒れたら、回収を頼むぞ。」
「つ、翼さん? 一体何を…」
「安心しろ、死にはしない。防人としての勤めを果たすだけだ。」
「絶唱ねぇ? 使えるのか? あんたにその覚悟はあるのか?」
「…当たり前だ。…ふぅ、いざ、参るッ!」
「いい度胸じゃねぇか!」
<千ノ落涙>
「ハッ! そんなちゃっちい技が効くものかよッ!」
「フッ、それはどうかな?」
「はあ? てめぇ、頭打って混乱でもしてんのか? まあいい、とどめを…なっ!?」
「千ノ落涙のなかに、影縫いを紛らわせていた。これならば、貴様も動けない。」
「くそっ! なんで抜けねぇ! お前、ほ、ほんとに絶唱を…」
「私の防人として生き様、覚悟ッ! あなたの胸に刻みなさいッ!!」
_Gatrandis babel ziggurat edenalEmustolronzen fine el baral zizzlGatrandis babel ziggurat edenalEmustolronzen fine el zizzl_
「く、くそ__」
「翼さ___」
閃光。次いで響く爆音。
エネルギーの奔流が、一個人にむけて放たれる。
威力は絶大。されど__
「はあ、はあ、くそが、ボロボロになっちまったじゃねえかよ…」
「い、いったい何が…!翼さん! 大丈夫ですか!? 翼さん!」
振り向く。そこには
血に塗れた顔で立つ防人がいた。
「大丈夫だ、私とて、防人…この程度のことで、折れる剣ではない…」
そういい放つ。しかし倒れる。絶唱を放ったバックファイアで気を失う。
「はあ、ちっ、撤退しねぇと…こっちもやべぇ…」
ネフシュタンの少女は絶唱のダメージを受け、撤退を選択。
「翼さん…、とりあえず、連絡しないとッ!?」
立花響は風鳴翼に対しての救助を要請…しようとしたが
ノイズ、出現。どうやら自然に発生したようだ。
「このタイミングでノイズが出るなんて、私、呪われてるかも…」
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
「ここまでくれば、平気か…?」
周りに人はいない。監視カメラの類もない。
変身しても問題はなさそうだ。
ガシャットを起動。ドライバーのAボタンを押す。
「変身…」
ガシャットを挿入。右上のボタンを押し込む。
<バグルアップ…>
<天を掴めライダー!>
<刻めクロニクル!>
<今こそ時は、極まれりィィ!!>
変身してあれだけど、早く終わらせて避難しておいた方がいいな…
「ってことで…」
<ポーズ…>
さっさと片付けちゃいますかね…
「よっと、着いたよっと…ふむ、雪音クリスは撤退したっぽいな、風鳴翼は絶唱使用済、響ちゃんはそれを守ろうとしてる、ってところか」
だったらキメ技でやるか
幸い一塊しかいないらしいし、キックでいいよな
<キメ技…>
<クリティカルクルセイド!>
「おらぁっ!」
回し蹴り。ノイズを灰にかえす。一発で殲滅完了。
<終焉の一撃!>
「さて、このまま避難所の近くで解除しますかね~」
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「翼さんはまもってみせ、うぇ? ノイズが消えてる?」
構えた途端ノイズ消滅。
「な、なにがあったの? ああ! そんなことより翼さんを助けないと!」
「えーと、弦十郎、さん?」
『立花くんっ! 無事か、翼はどうなっている!?』
「あ、えと、翼さんが血まみれで、と、とりあえず助けに来て下さい!!」
『了解した! 今すぐ現場に救助を向かわせる!! その場で待機していてくれ!』
雑だけど急ピッチで仕上げたから仕方ないよネ!
あ、ifの話でどれを持って転生したか、ってやつを活動報告でやるんで、選んでくらはい!
期間としては一週間ほどです。
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明日のビルドは9時からですよ(注意)