【創造と破壊】の力で暴れまくる〜リメイク版すげ替え進行中〜   作:しのしのおしるこ

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今回少し少な目です。

もう低評価が付いてしまった……

でも読んだ貰えただけでも嬉しいです。

ヒロインに関しましては活動報告をご覧ください。

平日は少し更新にばらつきが出ますが、最後まで書き上げますのでよろしくお願いします。


第3話〜〜危険因子〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャボンディ諸島〜ドグマ海賊船.甲板〜

 

 

 

 

 

 

 

「イヤ……お前……………どう見てもニコ・ロビンじゃん。若ぇけど。」

 

棗は素っ頓狂な声で思わず心の声を口に出してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

ロビン「………」

 

ナツメ「…………」

 

 

 

 

 

 

ロビン「あら…人違いじゃなくて?私はワルツ。えぇ。上から読んでも下から読んでもワルツよ?」

 

 

ファサッと美しい黒髪を払いながらの自己紹介。

棗の呆けた様子に、取り敢えず殺すつもりは無い事を感じ取ったのか、気丈に振る舞ってみせるロビン。

しかし緊張が無意識に溶けてないのか実は心の中ではアワアワしながら意味不明な自己紹介となってしまった。

 

 

「は?下から読んだらツルワだろ!ツルワって言いにくいわ!舌がつるわ!!ってそうじゃなくてよ。お前さん手配書で見た事あんぞ(原作でだけど)。確か子ども姿だったが面影が有りすぎんだよ。どう見たってニコ・ロビンだわ。」

 

 

ロビン「ちょっと何を言っているのか分からないわ。ふふっ……可笑しな人ね。」スタスタ

 

 

(ロビンこんなキャラだったっけ?こんなおかしな言動するキャラじゃなかったはず……イヤ、してたかも………あー、そんな事どうでもいいんだよ!確か原作では色々裏切りながら転々としてたんだっけ。そんで時期的には今年か来年辺りにバロックワークス入りするんだったよな)

 

自己紹介が終わり、棗が考え事をしている間に肉塊の側に行き何やら死体を観察している様子のロビン。

時期的にクロコダイルからの勧誘を受けるはず。何故新世界に入ろうとしていたのか。

 

(ふむ、ロビンの旅の目的は空白の100年…歴史の真実を解き明かすだったか?原作ではポーネグリフを唯一解読出来る為、世界政府に危険視されていた人物。アラバスタ王国を支配下に置き古代兵器を手にする野望を持つクロコダイルに取り入り、アラバスタ王国でバロックワークスの副社長として活動していた。現時点で新世界に入るところだった状況を考えるとクロコダイルからの接触はまだ来ていないと見ていい。)

 

 

 

ロビン「……の………あの!」

 

「おわっ!」

 

(ビックリしたわ!あぁ、ほったらかしにし過ぎた……って!ち、近い近い!)

 

ムムム…と、思考の海に浸っていた為にロビンの呼びかけに気付かなかった棗。ロビンがこちらの顔を覗き込んでいた。

 

「あ、ああ。スマンスマン。俺はナツメ。ミカグラ・ナツメだ。取り敢えず金のために海賊狩って賞金稼ぎなんてやってるわけだが……この通り、ドグマ海賊団は皆殺しにした。アンタにゃ悪いが糞虫(船長)の死体は海軍に持っていく。害虫駆除料金は別途請求だな。」

 

棗はいくつか船に張られた海賊旗から手頃な大きさのモノを剥ぎ取り甲板の上に広げると、船長の死体を海賊旗の上にドチャっと投げ捨てる。

 

ロビン(賞金稼ぎだったのね。ナツメ・ミカグラ…聞いたことがある。確か二つ名は『狂鬼』)

 

ロビン「あら、物騒ね。海賊旗は分かるけれど、その死体だと誰のモノだか分からないと思うわよ?損傷が激しすぎるもの」

 

「ああ、心配すんな。ほぃっと」ドスッ

 

棗は『屍』の力《微粒子やホコリ、チリなどに気を通し様々なものを創り出す力》を使う。

龍門を解放し、グチャグチャになった船長に氣を叩き込む。

するとみるみる形を取り戻した死体は生きていた時の姿のドグマに戻ったしまった。

しかし生気は感じられず、間違いなくそれは死体だった。

そしてドグマの死体を風呂敷のように海賊旗で包む。

ロビンはその光景に驚愕の表情を浮かべ、口元に両手を当て唖然としていた。

屍のドス黒い氣にあてられ若干身体が震えて来る。

 

ロビン(!!!……どういう事なの?死体が巻き戻されるように損傷を!……悪魔の実の能力!?こんな能力聞いたことがない)

 

ロビン「その禍々しい力……貴方の力は何?」

 

「言っても理解出来ねぇよ。まぁ、悪魔の実とかじゃない。生まれ持った力だ」

 

ロビン「そう……」

 

棗は風呂敷を担いでロビンに振り返ると問いかけた。

 

「ロビ、いや、ワルツだったか?これからどうすんだ?アテがあんなら余計な世話だが」

 

ロビン「ロビンでいいわ。私が賞金首って知ってるんでしょ?捕まえないの?『狂鬼』さん」

 

「あー、その二つ名あんまり好きじゃ無いんだよ。ガキの頃から鬼の子だの色々言われてきたからな。名前で呼んでくれるとありがたい。てか知ってるなら何故さっき逃げなかった?充分時間はあった筈だけどな。別に俺はアンタを捕まえるつもりは無いし、お前さんの目的を邪魔するつもりもないよ。金も今回で充分溜まったからな」

 

ロビン(私の目的を知っているような言い方ね。それに…鬼の子……この人もずっと独りで生きてきたのかしら……こんな不思議な力を持っていたらそうなるのも無理はないわね)

 

ニコ・ロビンは幼少期、悪魔の実を口にした事によって周囲に「化け物」と迫害されてきたり、故郷であるオハラがバスターコールによって世界政府に消滅させられ、唯一の生存者として生き残り、ポーネグリフを解読出来る為に「悪魔の子」として賞金をかけられ、世界に嫌われ、ひとりぼっちになってしまった過去を持つ。だからなのか、それとも知識欲、興味本位なのか。棗に対してよく分からない感情が生まれていた。

 

ロビン「ふふっ。警戒してないわけじゃ無いのだけれど。何だかそんな感じがしたから……じゃダメ?それに、当てなんかないわ。………そうね、商業船にでも乗せてもらおうかしら」

 

「そうか商業船!その手があったか!それなら」

 

(海賊船だと向かう先は新世界ばかり。海軍の軍艦はマリンフォードを往復する船しか無かったからな。能力で船を作っても良かったが航海術も無いし手詰まりだった。正直金はこれ以上は必要ないからな。害虫換金したら所持金は15億くらいか……充分だ。出れるならサッサとこの島を出たい。取り敢えずは東の海だな。ローグタウンとか見てみたいし、原作キャラにも会ってみてぇ)

 

ロビン「?」

 

「あー、商業船ってのは思いつかなくてなー。サッサと島を出たいと思ってたんだ。ロビンは新世界行きだろ?俺は行きたい場所があっから東行きを探さねーと」

 

 

ロビン「新世界にこだわりは無いわよ?アテもない旅だったから。貴方がよければだけど……少しの間、貴方に付いて行ってもいいかしら。行き先はどこでも構わないから」

 

「あぁ?俺と?何故だ?」

 

ロビン「貴方に少し興味があるのよ。(その力の正体も知りたいし)…………ダメかしら?」ニコッ

 

無意識なのか意図的なのか。ロビンに女神様スマイルを向けられ

 

 

(なん……だと………)

ロビンからの予想外の不意打ちを受け、女性の笑顔、友好的な態度に耐性の無い童貞は、カッコいい対応の仕方なぞ知るはずもなく。思わず反射的に目線がロビンの双丘に固定される。

 

 

「あっハイ。ボクタチトモダチ」(ナンっつーけしからんオパーイだ!)

 

 

ロビン「ふふっ本当に面白い人。宜しくね、ナツメ」

 

右手を差し出してくるロビン。

 

「あっハイ」

 

 

 

 

 

こうしてニコ・ロビンとミカグラ・ナツメは共に握手を交わし、ドグマ海賊団の船を後にした。

 

東行きの商業船はすぐに見つかり、翌日の出港だったのでお互い一旦別れて各々の準備をする事になった。

翌日商業船で直接合流すよう約束した棗は海軍本部駐屯地に向かい、ロビンは「本を買いたいわ。長旅になりそうだから。」と本を買いに行った。

 

 

 

 

 

 

 

シャボンディ諸島〜海軍本部駐屯地〜

 

 

 

 

海兵「ですから……ココでは換金しかねるんですよナツメさん」

 

いつもの海兵に海賊旗と共にドグマに死体を渡した棗だったが、億越えの賞金首は本部に直接行かなければ換金出来ないそうだ。

 

「チッ。本部までなんか行ってられるか!……んな時間ねーんだよ。金はいらねーからあんたらで勝手に処分しといてくれ。急いでるんで。じゃっ」

 

そう言うと棗はとっとと何処かへ行ってしまった。

 

海兵「っちょ!ナツメさん!?困ります!……ったく…なんて人だ」

 

???「ん〜〜?何かあったのかぁい?」

 

海兵「き、黄猿大将!!」

 

駐屯地の中から出てきたのは長身細身で将校の証である《正義》の文字が書かれた白いコートを肩にかけた男。サングラスをかけ、薄黄色に黄色のストライプが入った特徴的なスーツを着こなす。

海軍最高戦力3大将の一角。"大将黄猿"ボルサリーノだ。

 

海兵「は!それが……先程、ドグマ海賊団船長、黒光のドグマの遺体と海賊旗を賞金稼ぎに引き渡されたのですが………億越えは本部の方に。とお願いしたのですが、メンドくさいから金は要らないと…どこかへ行ってしまいました」

 

黄猿「ふむ。コレは間違いなく黒光の死体だねぇ。どう殺したのか聞いたかぁい?」

 

海兵「い、いえ…申し訳ありません!しかし…外傷もないのにどうやって…自分はこういった死体を見るのは初めてです」

 

黄猿もやはりそこに引っかかっていた。億越え。しかも4億近い実力者を何の外傷も無く仕留めるなど何の冗談だと。

 

黄猿「ん〜気になるねぇ〜。ちょ〜っと本人に聞いて来るよォ」ピュン

 

 

一瞬ピカッと黄猿が光ると、海兵の視界に大将の姿は無くなっていた。

どうやら先程の賞金稼ぎを追いかけたようだ。

全く……あのお方も大概だな。と少し呆れながら海兵は建物の中に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉ海軍大将。俺になんか用か?」

 

黄猿「あれぇ?何でバレたのかなぁ」

 

「俺の周りで気配を消しても無駄だ。とだけ言っておこうか」

(何でこんな所に大将が?)

 

宿に向かおうと歩いていた棗を付けていたのか、背後の木の陰からスッと黄猿がエンカウントしてきた。

 

黄猿「お〜〜怖いねェ〜。初対面であっし個人まで特定されるたぁ…見聞色じゃ無いみたいだねェ」

 

(やっとこの島を出れるって時に。面倒だが今はまだ海軍と敵対する気は無い。まぁ今回戦闘にならないのは龍眼で確認済みだが。用事は"キレイな死体"を不審に思ったからか……失敗だな。致命傷になる傷を残しておくべきだった)

 

つけられていたのも、隠れている人物が大将黄猿と知っていたのも少し先の『未来』を見ることが出来る龍眼の力である。

この力は視えた未来と違う行動を取る事で未来を変える事も可能だが、棗は今回その未来に従うことにした。

 

 

「で?何の用だ?余計な詮索は控えて欲しいんだが。海軍に不利益な事をしたつもりはねぇんだがな」

 

黄猿「仰々しいねェ〜。〝今は〟敵対するつもりはないよぉ〜〜ちょぉっとさっきの死体の事で気になってねェ。どうやったんだい?アレ」

 

「(やっぱりか)別に……やり過ぎてグチャグチャになっちまったから判別出来るように[ナオシタ]だけだ。」

 

黄猿「治したぁ?何の実の能力かなぁ聞いた事がないねぇ〜」

 

(下手に誤魔化すと後々面倒だな)

 

「詳しくは言いたくねぇが、造ったり壊したり出来る能力。とだけ言っとくよ。ああ、ドグマの死体はちゃんと本人だぞ。彼奴らの船に行ってみろ。ちゃんと纏めて害虫駆除しといたからよ」

 

黄猿「……………ご協力、感謝するよォーーー」ピュン

 

 

少し考える様子を見せたが、満足したのか黄猿は何処かへ消えてしまった。

棗もその場を後にし、後日ロビンと合流。やっとシャボンディ諸島を出たのであった。

黄猿はドグマ海賊団の船を発見後、戦闘の痕跡、破壊痕、甲板に積み上げられた死体を確認し、その余にも異常な惨状を見て海軍本部元帥センゴクにミカグラ・ナツメの危険性を報告した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜ドグマ海賊船甲板〜〜

 

 

 

黄猿(……………この力。放置するには危険過ぎるねぇ〜〜)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






危険因子(オパーイ)

やっとシャボンディ諸島出ました。展開が遅いかなーと思ったので最後辺りガッツリカットしちゃってます。


ちなみにずっと商業船で旅するわけではありません。スグに降りちゃいます。


次回もよろしくお願いします。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。



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