【創造と破壊】の力で暴れまくる〜リメイク版すげ替え進行中〜   作:しのしのおしるこ

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プロローグはプロローグと言う名の第1話でございます。

今回あの人が登場



第2話〜〜アースジェット!!!アースジェットはよ!!!!!!〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8番グローブ〜飯屋〜

 

 

 

店主「いらっしゃい」

 

「なんでもいいから何か作ってくれ」

 

取り敢えず腹拵えと情報収集だ。棗が入ったのは海賊達しか客がいないような酒場だった。

昼飯時だからか店内はボチボチ盛況だ。

棗は正面のカウンター席に座ると客用に置いてあった新聞を手に取り広げた。

 

(んー、目立ったニュース。というか俺が知ってるような事件は載ってねぇな。今は海円歴1516年……原作開始の6年前ってトコか。これからどうする。船は適当に海賊から頂くとして航海術なんか持ってねぇし、新世界にはまだ興味ねぇ。いきなりシャボンディ諸島ってのが微妙な所だな。まずは腕慣らしに海賊狩りでもしながら少し金貯めるか…)

飯を食いながらこれからの予定を考えていると、隣に座った海賊が話しかけてきた。

 

海賊A「オゥ兄ちゃん見ない顔だな。どこの海賊だ?」

 

「ん?ククク、俺は海賊じゃねぇよ。善良なただの一般人だぜ」

 

海賊A「はあ?んな馬鹿長い刀提げて善良な一般人にゃ見えねぇな。一般人はまずこんな無法地帯の区画にゃ近寄らねぇ。兄ちゃんどっから来たんだ?見た所相当ヤルようだしよ。賞金稼ぎにしても見たことねぇ」

 

「無法地帯ねー、適当に歩いたらここに出たんだよ。何処から来た…うーん、あそこから?」

 

そう言うと棗は天井を指差した。空から来たとでも言いたいのだろうか。

 

海賊A「おもしれー兄ちゃんだな。精々気をつけるんだな。」

 

そう言って海賊は店を出て行った。

 

腹拵えも済んで新聞に挟んである賞金首の手配書が目に入る。

(目立った海賊はやっぱり居ないか…これだけじゃ情報が少なすぎるな。てかこの椅子見た目はボロいが俺の体重にびくともしねぇ。漫画補正か?)

 

「おっちゃん、海軍の駐屯地何番グローブか分かるかい?」

 

店主「海軍の駐屯地なら60番代だ。」

 

店主に情報をもらい棗は店を後にした。しばらく歩くと海軍本部の駐屯地に到着する。

 

海兵「何か御用ですか?」

 

「ああ、賞金稼ぎになりてーんだが。別に資格とか要らねーんだろ?手配書くれよ」

 

棗は海兵から手配書の束を受け取ると駐屯地を後にする。

(んー、つけられてるな。数は20やそこらってトコか)

どうやらさっきの飯屋からつけられていたようだ。人気のない場所へ移動する。

すると、そこへ現れたのは先程飯屋で声をかけて来た海賊だった。

 

海賊A「いよう兄ちゃん、さっき振りだな。ゲハハハハ」

 

「ククク…何の用だよ。海賊」(暗黒微笑)

 

海賊A「何の用ダァ?ゲハハハ!うちのもんが世話になったらしいじゃねーか、自称一般人さんよー。こちとら一般人にやられたとあっちゃあメンツが立たねえんだ。大人しく腰のモン渡せ!そうすりゃ手脚の2本くらいで勘弁してやる。おい!野郎共!!!」

 

オオぉぉぉぉぉおお!!!

Aの掛け声と共にぞろぞろと20人程の海賊達が姿を現した。

 

「あー、さっきカツアゲした海賊の一味かよ。てかアンタ船長だったのか。イヤイヤ…ごちそーさま」ニヤ

 

海賊A「クソ野郎が!舐めやがって!!!海賊の恐ろしさ教えてやる!!!やっちまえ!!!」

 

船長の掛け声が上がると、戦闘員が一斉に此方に向かって来た。全員武器を持っている。殺意バリバリだ。殺すつもりらしい。

 

 

 

「カカカカカッ!!!いいなこの空気!殺気!肌がピリピリして気持ちいいぜ」

 

船長以外の戦闘員が迫っているにもかかわらず、棗は刀も抜かず棒立ちしたままだ。

 

海賊A(何故武器をぬかねぇ!!!諦めたのか⁈いや、こいつの表情はそういう顔じゃねぇ)

 

戦闘員「死ねぇ!」オオぉぉぉぉぉおお

 

棗の首に戦闘員の剣が迫る。

 

 

 

パァァン!!!

 

 

何かが弾けるような音が響いた。棗の前方に迫ったはずの男は居なくなっていた。

代わりにトマトを壁にぶち当てたような真っ赤な花が地面に咲いた。

棗を除く全ての戦闘員が呆けた表情を晒しながらその場に立ち尽くした。

 

海賊A(な、何が起きた!破裂したのか!?人間が!?悪魔の実の能力者か!!!)

 

皆が呆ける中、棗の姿に変化が起きる。

 

 

ズズズズズッ

 

 

先程まで透き通るような銀色の髪が次第に漆黒へ染まっていく。

更に両腕を這うように龍の入れ墨のような何かが棗の腕に巻きついていく。

 

 

【黒龍】発動

 

 

時間にして数秒?10秒くらいだろうか。

その場に居た人間は棗と船長らしき男を除き、唯の肉片になり血の海と化した。

目の前の光景が信じられない。受け入れられるはずもなく…

かつて誇り高かったであろう海賊の男はその場に膝をつき、虚ろな目で現実から逃避する。

 

「カカカッ!ツマンネーなぁ。海賊サマの誇りとやらはどうした?さっき迄のお前はどこにいったんだァ?」

 

棗は煽りながらかつて船長だった男の頭をわしずかみ、体重100キロ以上あろう巨漢の船長を片手でズイッと自分の目線の高さまで引き上げる。

男は光の無い魚のような目でどこか別の世界をブツブツ言いながら見つめていた。

 

 

「とんだ期待外れだ。死ね」

 

棗は船長に興味を無くし、そのまま空いた拳を振り抜こうと構えた時、ふと顔に見覚えを感じた。

黒龍を解除し、元の姿に戻る。手を離された男は力無く地面に倒れ込む。

棗は先程貰った手配書の束をペラペラめくると、目の前で戦意喪失した男と同じ顔を手配書に見つけた。

 

 

 

wanted クロル海賊団船長 クロルルップ 懸賞金6千万ベリー

 

 

 

「あ?お前賞金首だったのか……コレが6千万………マァいい。こずかい稼ぎだ。命拾いしたな船長。」

 

棗は再度クロルルップの頭を掴むとズルズル引きずりながら先程の海軍本部駐屯地へ歩み始める。

クロルルップは抵抗する事なく何かうわ言を言いながらされるがままに引きずられて行った。

 

 

 

 

その後、海軍本部駐屯地の海兵はクロルルップを受け渡された後の彼の様子をこう語っている。

 

 

海兵「何を見たらあんなに怯えるんだ?まるで猛獣に喰われる前のウサギみたいだったぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜半年後〜〜

 

 

 

 

棗がONE PIECEの世界へやって来て半年後の時が経った。

アレから手配書にある海賊団を壊滅させながら船長を捕まえては海軍に引き渡すを繰り返していた棗はちょっとした有名人になっていた。

暇潰し感覚で海賊団を壊滅。船長以外は全て殺された為、【狂鬼】なんて二つ名も付いてしまった。

 

(少なくとも原作開始までは派手に目立つつもりは無かったんだけどなー。なんかプチプチを潰す感覚と似てるからか止まらないんだよ。そろそろ億越えとも一戦やってみたいな。ってか弱すぎるんですけど!本当にプチプチ潰してるみたいだわ)

 

その日棗は47番グローブを歩いて居た。

複数の海賊船が造船所へ入ったり、コーティングを終えた海賊船が出港したりと忙しない。

そんな中一つの海賊船へ棗の目が止まる。

 

「ガレオン船か…デケェな。ここ半年見なかったクラスだ。コーティングを終えてるところを見ると…出港待ちみたいだな。海賊旗はーどれどれ?」

手持ちの手配書と海賊旗、目に見える船員などを照らし合わせていく。

 

 

ドグマ海賊団 船長 【黒光のドグマチール】懸賞金3億8千万ベリー

 

「億越えじゃねーか!!!初めての大物だな!来た来たぁ!こりゃヤルしか無いだろ」

 

この世界に来て初めての大物賞金首。棗は歓喜しながら船の甲板目掛けて飛ぼうと両脚を踏み込んだ。

その時。

 

 

???「俺の船に何か用か?」

棗の背後から声がした。そして…

 

「っつ!オラァ!!!」

その気配に全く気づけなかった棗は背後に向かって蹴りを放つ。しかし背後には既に何者も無く。

 

???「こっちだ小僧」

 

ドゴォォオ

 

鈍い音とともに何をされたかも分からず、棗は船の甲板まで吹き飛ばされてしまった。

 

???(あの小僧なんて重さだ。鉛でも食ってんのか⁈)

 

棗の体重に驚きつつも、自分の船へ蹴り飛ばした棗の元へ飛び上がった。

 

 

 

「っち!イキナリだな畜生が!まあ油断してた俺が悪りぃんだが……ご丁寧に船まで飛ばしてくださって御苦労さん」

 

(なんて速さだよ。全く見えなかったぞ。ダメージはねぇけど流石は3億越えってトコか。ククク!期待できそうだな)

 

 

???「ようこそ俺の船へ。俺はドグマ海賊団船長、黒光のドグマチールだ。小僧何の能力者だ?冗談みてぇに頑丈な身体だな。その細身でその体重は能力者じゃなきゃありえねぇ。まあどんな能力者だろうが俺の姿は捉えられん。クルーが1人戻って来てねーんだが、それまでに殺してやるから楽しく処されろ小僧」

 

ドグマと名乗る男は奇妙な体型をしていた。

身長は3メートル位だろうか…

身体のどの部位も丸太のように膨れ上がり、タンクトップから覗く両腕の関節が何やらオカシイ。

昆虫のような……台所によく居たそれに似ていた。

 

(球体関節ってヤツか?能力者なのは間違いないが…妙に肌が黒光してんな。通常時で能力の片鱗が見て取れる。覚醒能力者か)

「昆虫人間ってヤツか?ゴキブリみてぇに黒光してるが…お前さん……覚醒してんだろ。」

 

ドグマ「ほう…まさかこの状態で見抜くとはな。御名答!俺はムシムシの実を食った。モデル[ゴキブリ]。虫人間だよ。ご褒美に完全体でお相手しよう。」

 

ドグマはその姿に誇りを持っているのか自慢げにサムズアップする。

するとドグマの筋肉が更に盛り上がり、服は破れ、ッテッカテカに黒光し、巨大な羽を展開。

ブブブブブブブと不快な音が響き渡る。全長4メートル。完全なゴキブリがそこに居た。

 

そしていつの間に集まったのか、気付けば周りはドグマ海賊団のクルー達で溢れていた。

 

 

 

おぉぉぉぉぉお

お頭〜やっちまえぇ!!!

新世界前の景気ずけダァ!!!

お頭カッケーっす!!!

ムシキングだーーーー!!!

ジョージ!!!

 

 

 

船員はざっと見て100人はくだらない。棗は巨大なゴキブリを目の前にし何故か寒気を覚えた。

 

(はあ!?ここのクルー頭おかしいんじゃね!!!?アレがカッコいいとか正気か!?折角の億越えファーストアタックがゴキブリとか!!……マジかよ!………てか政府が危険視したの別の意味じゃね!?キモすぎて触れたく無いんだが!?…てかゴキブリを刀で切りたく無いんだがぁぁぁぁあああ!!!?変な汁とか変な匂いとか変な汁とか変な汁汁汁汁汁…………………)

 

 

ブチっ

 

 

 

 

棗の頭の中で何かが音を立てて切れた。

 

ドグマ「どうした?掛かってこないのか?折角の完全体だ!簡単に終わってくれるなよ!」チキチキ

 

 

 

「クっ……ククク…クカカカカカッ!!!」

 

ゴァッ

 

突如。暴風と共に、俯いて力無く両腕をブランと垂らした棗を中心に強烈な殺気が振りまかれた。

 

 

先程迄の棗の姿は見る見る禍々しく変貌していく。

透き通るような銀色の髪は更に、更に白く白く白く変色していき…

美しかった肌色が禍々しくドス黒く変色していった。

まるで武装色を纏った肌色のようだったが、それは全身に及んでいるであろう為、武装色では無いだろう。

ゆらりと棗は顔を起こす。

その顔面には見たこともない幾何学模様が顔を走らせており、身体の周りを…例えるなら魔法陣のようなものがグルグル回っている。

余りの存在感。異常な重圧に巨大なガレオン船の周りの海は荒れ、船体を左右に揺らしていた。

そして棗はゆっくりとその双眸を開く。その瞳は禍々しきドス黒い赤。

瞳孔は縦に割れ、その双眼は御伽噺の龍の瞳を彷彿とさせた。

そして更に双眼の上部、額には縦に開く第3の目があった。

 

リィィィィィィィィーーーーン

 

何処からか鈴の音のような…でも違う。もっと重苦しいようなそんな…………

 

 

ドグマは目の前のソレに対し最早戦闘どころではなく、思考を完全に停止。

無意識に完全体を解き、ガチガチと歯をうるさく鳴らし震えているだけだった。

船員…ドグマ海賊団クルー達は既に意識を手放しており、泡を吹いて痙攣している。

 

 

ゴッ

 

 

先程まで棗であったソレは右脚を一歩前に進める。ただ歩いただけ。その一歩で棗の脚元はバキバキィと鈍い音を立て、円形に沈む。

 

 

ドグマ(コレは…コレはこの世に………この世界にいていいものじゃ無い…俺はなんでこんな悍ましい者と向かい合っている…………海賊としての地位を確立した。力も手に入れた。これから新世界で好きな様に蹂躙、略奪、戦闘、冒険、素晴らしい我が覇道が待っているはずだったのに!)

 

腐っても億越え。その矜持がドグマを奮い立たせた。

 

ドグマ「化け物が!!!ココは俺の船だ!!!俺の世界だ!貴様の様な化け物が俺の前に立っていい訳があるかぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!」

 

瞬時にドグマは完全体へと姿を変え、6本ある腕全てに武装色を纏い、人生最高の速度で目の前の異形に飛びかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「糞虫が……我の神龍に砕かれるだけ光栄に思え………死ね」

 

 

 

【真の武】我王紀士猛速凄乃男身命。凄王がそこに覚醒した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーぁ……全然記憶がねぇ。見た所【凄王】が覚醒したな…零毀が疼いてんの見ると…龍眼まで使っちまったらしい。まああの状態でもアレを切るのを躊躇った俺は偉いだろ。」

 

 

全てが終わったその光景を前に、誰も口を開ける者は居ない。

先程迄この海賊船の船長、クルーだった肉の塊は甲板に積み上げられ、ちょっとした小山になってしまった。

頂上には無駄に格好付けて海風にあたりながらタバコをふかすミカグラ・ナツメ

 

ふぅーと遠くを意味もなく見つめ黄昏て居た。と、そこに

 

 

 

???「なっ!何これ!!!何があったの!?あっ………貴方がこれを…この人達を殺したの?」

 

「あん?」

 

急に声をかけられた。

折角格好付けて黄昏ていたのに邪魔が入った事に不快感を覚えながら、恐らくは女?

であろう者に、思わずドスの効いた返事をしてしまう。

 

 

身長は190センチ近く。

デカイな…だが見事な胸元の双丘は全身をスッポリとローブで包んでいても隠しきれていない。

 

「あぁ、ここの糞虫が言ってたのお前か。あと1人クルーが居るだのナンダの。すまねーな、船見上げてただけで蹴り上げられたもんで、カッとなって殺った。後悔はしていない」

 

ズンっと甲板に降りた棗はドグマ海賊団最後のクルーの正面へ歩み寄る。

 

???「そ…そう………なら酷いことするわ…とは言えないわね………気に…しなくていいわ…お、お取り込み中にごめんなさい、出直して「待て」ヒッ!!!」

 

ソソクサとその場を去ろうとする女の肩をつい強めに掴んでしまい、振り向かせた為ローブがはだける。

 

「別に取って食いは[パサッ]っつ!!!まっ!!!………あ、お前……名前は?」

 

???「あ…あぁ………わ、わた、ワルツよ……この一味に入ったのも最近の事だったし、本当に気にしなくてい………………………ど、どうしたの?」

 

目を見開いて固まってる棗にワルツと名乗る女性は微かに震えながら問いかけた。

そして棗は…

 

(え?ワルツって。え?マジ?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イヤ……お前……………どう見てもニコ・ロビンじゃん。若ぇけど。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






次回からマイペース投稿です。

様子見ながら頑張ります!


ここまで読んでいただきありがとうございます。


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