真剣で真島の兄さんになりました。   作:季境

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*百代の性格が前回と違うと感じる可能性があります。
 前回脳筋にしすぎたので少し修正しました。




第 四 話【喧嘩の流儀】

 ~河川敷~

 

「お、おいッ大和!これまずいんじゃねぇか?」

 

「あ、あぁ…どうしよう姉さんヤル気みたいだし…」

 

「この状態のお姉さま止めるのはムリよねぇ~。」

 

「そ、そんな呑気に話してる場合じゃないよ!?」

 

 「じぁあ…モロあれ止められんのか?」

 

 ドゴォッ

 

 「……。」

 

 「無理だろ?」

 

 「もうおとなしく見てるしかないな。」

 

 「あとであの人もに謝らなきゃね……。」

 

 「あぁそうしよう……あの人も災難だな……」

 

 「「「うん。」」」

 

…………………………。

 

 ……なんだこの美少女は。

 

 美少女にしては少し荒っぽいが。

 

 「ん?今失礼なこと考えました?」

 

 ギクッΣ(゚∀゚)

 

 なんでわかったし。

 

 「嬢ちゃん…名前は?」

 

 「川神 百代です」ニコッ

 

「そうか百代ちゃんかぁ、ほぉ…えらいべっぴんさんやなぁ…」

 

 ドャァ「ふふ」

 

 あ、なんだかめっちゃ嬉しそうだな。

 

 ……まぁ理由、聞いておくか。

 

 「なぁ百代ちゃん」

 

 「なんです?」

 

 「なんで俺と闘いたいんや?」

 

 「あなたが強者だと聞いたからです。」

 

 ……あ、この子戦闘狂(バトルマニア)だ。

 

 さて…どうやってこの場をきりぬけるか…

 

 できれば戦闘はさけーーー

 

「そうかそうか!百代ちゃんは俺と闘いたいんか、ええでその勝負受けたろうやないか!」

 

 なッ!口が勝手に!!

 

 「本当ですか!」

 

 「あぁ、女からの誘いを断るようじゃ男としては三流やからなぁ」

 

 え、どうなってんの!?

 

 「やった!この頃挑戦者の質が悪くて欲求不満だっんですよ、よし!では…早速」ゴゴゴ

 

 「待った、こんな道端狭いとこで始めるんか?」

 

 「む……」

 

 「それに百代ちゃんのつれ、結構近くにもおるし巻き込んでしまったら危ないやろ?」

 

 「確かに…」

 

 「俺は周りを気にして喧嘩なんてできへんからなぁ、それくらいはきめさせてくれや。」

 

 おいおいなに勝手に話てんだよ!

 

 「えーと…あっ!あそこならええやろ、橋の下にある広場みたいなとこ。あそこなら存分にできるでぇ!」

 

 「あ、いいですよ、ならあそこでやりましょう。」

 

 「よし!決まりやな、そんじゃはよ移動しよか。」

 

 「私あいつらに少し話してくるんで、先に行っててください。」

 

 「了解や、待ってるでぇ~」

 

 ちょっ!俺何もしてないのに、話が進んでくし身体も勝手に動くしどうなってんだよ!?

 

 

 ~ 一方の大和達 ~

 

「おい大和、モモ先輩何もしないでこっちきたぞ?」

 

 「でも姉さん…不機嫌じゃないから断られた訳じゃなさそうだな。」

 

 「むしろ嬉しそうよ?お姉さま…」

 

 「おーい!」

 

 「どうたの、お姉さま?」

 

 「あの人私と向こうで闘ってくれるって!」

 

 「嬉しそうだね、姉さん」

 

 「当たり前だろ、あの感じは久しぶりなんだ。そんじゃ私は行ってくるぞ」

 

 「あの、俺ら見に行ってもいいんすか?」

 

 「ん?あぁ、好きにしていいぞ。」

 

 「やった!久しぶりに見たかったんだよなぁ」

 

 「まぁレベルが高くて参考にはならないけどね」

 

 「それじゃ、行ってくる!」ビューン

 

 「相変わらず早いね…モモ先輩」

 

 「あぁ、そうとう楽しみなんだなぁ…」

 

 「そんじゃ俺らも見に行こうぜ!」

 

 「さんせぇー、早くいきましょ大和?」グイグイ

 

 「お、おいワン子!引っ張るなって!」

 

 

………………………。

 

 なんだか調子が悪い。

 

 身体は勝手に動くし、何だか…手足の感覚がなくなってきた、まるで自分の身体じゃないような…

 

 くそッ!どうなってんだ!

 

 「お待たせしましたッ!」シュタッ

 

 「おぅ、俺もいまついたところや」

 

 また勝手に…

 

 あぁなんだか……意識が朦朧としてきた…

 

(まったく情けないのぉ)

 

 あれ……いまの…声って。

 

(男なら正々堂々勝負してやれや、さっきも言ったが女からの誘いを断るようじゃ男として三流やで ?)

 

 う…そ……だろ!?

 

 その声…そのしゃべり方!

 

 あんたは…いやあなたは!!

 

(いいから黙って見とけ、これが俺の喧嘩の流儀や今後のためによく覚えとくんやで。)

 

その言葉を聞き、俺は身体の主導権を【彼】にわたした。

 

……………………。

 

 ~橋の下の広場~

 

 「……。」

 

 「ん、どうしました?」

 

「いやなんでも…そや、最初にいわなあかんことがあったわ。」

 

 「なんですか?」

 

 「殺す気でこい。」

 

 「……え?」

 

 「俺は喧嘩が三度の飯より好きなんや、でも手を抜かれんのは何よりも嫌いでな…だから殺す気で全力でこいっちゅう話や。」

 

 「手を抜かれることが嫌い?…」

 

 「せや。」

 

「ふっふふ、はははは!やっぱりあなたはアタリだ!!」

 

「そりゃどうも、俺も久々の大物でゾクゾクするでぇッ」

 

 「…名前、まだ聞いてませんでした。」

 

 「真島や、真島吾朗。」

 

 「そんじゃいきますよ!真島さんッ!」

 

 「全力でこいやァッ!百代ちゃん!」

 

 そして二人の強者は同時に地面を蹴ったのであった。

 

 

 ~川神院~

 

 「なんじゃ?この強烈な気の激闘は…」

 

 ~九鬼~

 

 「……。」

 

 「ヒューム、いまのは…」

 

 「あぁ、わかってる」

 

 

 

そして強者達も動き出す……

 

 

 





次回! 【激突ッ狂犬VS武神】 お楽しみに(°▽°) 

最後にどっからか桐生ちゃんの声が!?

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