魔法科高校の劣等生<The Legend of Amazons>   作:kakki-az

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今回は千翼の過去編です。
あと3,4話で入学編に突入できたらいいな(´▽`)
それでは本編をどうぞ。


第四話《史話・前編》

雫の案内でお風呂に入り、ほのかが用意してくれた服に袖を通す。着替え終わり、お風呂場の入り口にいるふたりに声をかける。

その瞬間ふたりは見違えた千翼に一瞬目を奪われた。

 

「えっと、...どこか変かな?」

 

その声でふたりはハッと我に返る。

 

「そんなことないよ!すごくカッコイイよ!」

「その服似合ってるよ、千翼君」

「...なんか面と向かって褒められると照れるな...」

 

三人とも少し顔を赤くしながら、三人一緒に食堂に向かった。

 

 

 

「ごちそうさま」

 

用意してくれた夕食を食べ終えた千翼を見てふたりは驚いていた。

 

「すごい量だったね」

「そうだね。それにお肉と卵しか食べてない」

 

千翼はふたりが食べ終わった夕食の量より数倍多い量をペロリとたいらげていた。

食後の紅茶を一口含み、一息ついた千翼は真剣な眼差しに変わる。

 

「さて、ごはんも頂いたし。そろそろ俺の話をしようか」

 

ふたりはそれを見て気持ちを切り替える。

 

「その前にふたりに一つ質問がある」

「「はい(うん)、私が知っていることなら」」

 

「じゃあ...」

 

ふたりは千翼の次の言葉を待つ。

 

 

 

「...今って、西暦何年?」

 

 

 

「「...えっ!?」」

 

 

予想だにしていない千翼の質問にふたりはキョトンとしながらも、ほのかが

 

「えっと、今は西暦2095年だよ...?」

「にっ2095年!?」

「?なんでそんなに驚くの?」

「...ごめん、でもようやく理解したよ。俺はあの日から数十年経った世界に目覚めたんだ」

「「えっ!?」」

 

千翼の放った言葉にふたりは驚愕する。

 

「ど...どういうことなの!?」

「ほのか落ち着いて。つまり千翼君は、過去の人間ってこと?」

「...それも含めて今から話すよ。俺のすべてを」

「「はい(うん)」」

 

千翼は語り出した。千翼が眠りにつくまでの全てを。

 

 

 

 

 

 

 

それはとある夜のこと、完全武装した集団が森の中を駆けていた。

彼らが行き着いた場所には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を見つける。

彼らはその男の子を保護したその時、近くにある廃屋から何かが殺気を放ちながら近づいてきた。

彼らはそれに対して弾幕を張りながらその場を離脱した。隊員に抱えられている子供はその光景を見て大粒の涙を流しながら泣き叫んでいた。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

その後、その子供は武装集団が所属している《4C(特定有害生物対策センター)》の施設に隔離されてしまった。

4Cの研究者が子供のDNAを調べた結果、人間とアマゾンの遺伝子を持っていることがわかり、さらに食人衝動が激しく、近づいた者の腕を噛み千切ろうとするほどであったという。

4Cのメンバーは暴れるその子に《ネオアマゾンズレジスター》と呼ばれる腕輪型の制御装置を取り付け、子供をモルモットのように扱い、対アマゾン用の戦士として教育・育成してきた。

 

その子供こそが、後の千翼である。

 

千翼が保護されてから5年の月日が流れ、人間に感染し、アマゾンへと変貌させる《溶源性細胞》が蔓延し始めた。

 

この頃の千翼は、アマゾン細胞の影響により5年で心身共に16.7歳程までに成長していた。

千翼は当時4Cで開発されていたネオアマゾンズドライバー(ベルト)とインジェクター、そしてネオジャングレイダーを持ち出し逃走。

 

その後、不良集団に身を置き新種のアマゾンを狩り続けた。その日も教会に現れたアマゾンと戦っている時、一人の少女が現れる。

 

少女の名は《イユ》。

 

彼女の腕には千翼と同じ腕輪を付けていた。そしてイユは腕輪のスイッチを押し、イユはカラスの姿をしたアマゾンへと変身した。

千翼は彼女と協力してアマゾンを倒し、ふたりは変身を解除する。そして千翼はイユの顔を見つめ-

 

「.....()()()()。...俺が...()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そう呟きながら、ゆっくりとした足取りでイユに近づいたその時、突如としてアマゾン達が出現して、それと同時に4Cの特殊部隊も現れる。

イユはすぐさま応戦を開始したが、その最中千翼は一瞬のスキをつかれ4Cによって取り押さえられ、4Cに連れ戻される。

 

千翼はそこで、イユが溶源性細胞によってアマゾン化した父親に食い殺され、4Cによってアマゾン細胞を注入され《シグマタイプ》アマゾンとして蘇った少女である事を。それを知った千翼はイユを人として扱うことを条件に4Cの特殊部隊に入隊する。

 

千翼が入隊してからすぐに、4Cは溶源性細胞の感染源が《Aroma Ozone(アロマオゾン)》という会社が出している業務用ウォーターサーバーの水に含まれていることが判明し、特殊部隊はすぐさま会社の所有しているビルに向かうが、そこには何もなくさらに新種のアマゾン達が待ち構えていた。

千翼とイユはそれぞれ変身し、アマゾン達を次々と倒していく。

その最中、千翼とイユの前に一人の青年が姿を現す。彼、《水澤(みずさわ) (はるか)》はふたりを交互に見つめると、腰に装着している《アマゾンズドライバー》のグリップを回す。

 

 

 

《Omega》

 

「アマゾン...」

 

《Evolu...Evo...Evolution...!》

 

 

翡翠色の炎に包まれ、悠は緑色の身体に、赤い釣り目状の複眼を持つ《仮面ライダーアマゾンオメガ》に変身し、イユに攻撃を仕掛ける。

千翼はイユを守るためにオメガに戦いを挑むが、オメガの苛烈な攻撃により千翼は意識を失ってしまう。

オメガは倒れた千翼を一瞥すると、特殊部隊にアマゾンの死骸の腕を渡し、

 

「イユ、()()()()()()()()()。」

 

そうイユに忠告し、その場を去っていく。

 

4Cは悠から渡されたアマゾンの腕が、溶源性細胞のオリジナルだと判明しさらに研究を進めると、溶源性細胞は水分がないとすぐに死滅することが解かり、空気感染や接触感染はないと断定、さらにオリジナルの遺伝子が千翼の遺伝子と一致したのだ。

 

そうとは知らない千翼はイユと共に今日もアマゾンを狩りに出ていた。だが、連携のとれたアマゾン達に苦戦するふたりだったが、そこに黒いフードを被った男が現れる。

男がフードを取ると、男の眼は白く濁っていた。だが男は不敵な笑みを浮かべると、ベルトを装着してグリップを回す。

 

 

 

《Alpha》

 

「...アマゾン。」

 

《Blood&Wild!W..W..W..Wild!》

 

 

深紅の炎に包まれ、男は赤い身体に、全身に黄緑色の亀裂が走り、白い複眼を持つ《仮面ライダーアマゾンアルファ》に変身した。だが眼は白いままだ。アルファは失明をしていることに千翼は気づいた。だがアルファは音やにおいを頼りにアマゾン達を瞬く間に倒していった。

 

全てのアマゾンを倒したアルファは千翼たちの方を向き、変身を解除した。千翼は男の正体にすでに気が付いていた。

 

「...お前が、...千翼か?」

 

「......父さん?」

 

男の名は《鷹山(たかやま) (じん)》彼こそ千翼の実の父親であり、アマゾン細胞の研究にかかわっていた人物である。

 

千翼の中で様々な様々な感情が入り混じる中、仁が近づきながら千翼に言い放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...千翼。.....()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

See You The

NEXT TARGET




前半はここで切ります。

疲れたー!!

後半は原作改変型のラスト&編入試験(?)までいきたいです。

感想などもどしどし受け付けています。

これからも応援お願いします!

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